兵ブロガーバックナンバー(2007年03月)|FX|外為オンライン FX取引 − あなたの為の、外為を。

バックナンバー 2007年03月

2007/03/26

しーさん

年度末の1週間

2007/03/26(月) 本日は、しーが担当させて頂きます。

【宿題の回答】
昨日のとある院生さんから頂いた宿題は「信託保全」でした。

我々個人投資家は、FXで取引を行うための証拠金を取引業者に預けますね。
そのお金を取引業者が預かっていると、万が一取引業者が破綻してしまった
場合は、我々が預けた証拠金は戻ってこない可能性があります。

そのリスクをほぼ払拭してくれる仕組みが「信託保全」です。
信託保全とは、資金を信託銀行に信託する事で、
取引業者に万が一の事があっても、信託銀行から信託管理人を通じて資金が
返却されるというものです。

最近では、改正金融先物取引法が施行されてだいぶ経つため、
ほとんどの取引業者が信託保全完備となってきました。
しかし信託保全といっても注意点がいくつかあります。

1つ目は、信託銀行に資金が移されるタイミングです。
取引業者によっては、毎日NYクローズ時に信託されたり、
1週間に一度しかされないところもあるようです。
毎日信託されたほうが、もちろんリスクは小さくなります。

2つ目は、信託される種類が円のみなのか外貨も含むのか、という点です。
例えばユーロドルといった通貨ペアでは、ドル建てとなります。
取引業者によっては、ユーロドルの利益はドルで管理されるところもあります。
もし、円のみが信託の対象であった場合、ドルの利益を持っていても、
その分は信託されずに、万が一の場合はドルの利益が戻ってこない・・・
という可能性もあるということになります。
すべて円建ての利益にしてくれる取引業者では、この点を心配することはありませんね。

3つ目は、信託保全の仕組みは元本を保証するものではない、という点です。
あくまでも口座にある資金を守ってくれるものであって、
元本保証ではありません。
元本を守るのは、取引をしているあなた自身です。

【本日の為替市場見通し】 

今週で2006年度もおしまいです。
お仕事をされている方は、最後の追い込みなどでとても忙しいのではないでしょうか。

為替の方も、最後に追い込みがあって、一方的な流れになるのでは?
とふと疑問が生じたので、過去のデータを洗ってみました。
過去5年間の3月最終週のドル円の値動きをまとめてみます。

2006年3月最終週 始値:116.24 高値:118.48 安値:115.49 終値:116.44 →
2005年3月最終週 始値:104.89 高値:106.98 安値:104.72 終値:106.91 ↑
2004年3月最終週 始値:107.42 高値:107.46 安値:105.27 終値:105.49 ↓
2003年3月最終週 始値:117.90 高値:121.86 安値:117.57 終値:121.01 ↑
2002年3月最終週 始値:132.79 高値:133.45 安値:132.23 終値:132.36 →

去年は、一時的に2円ほど上昇していますが、
週のクローズとしては週の始めとほぼ同じ値で終わっています。
去年はこの後、春のG7の暴落に続いていったのですよね。
(あの時はしこたまやられました・・・)

その他の年を見ても、特にこれといった一貫性はなく、
それぞれの年の流れに従って相場は動いている、ということがわかりました。

ということで、私の「一方的な流れになるのでは?」という仮説を検証してみると、
「そんなことはない」という結論になりそうです。

では今年の流れは、といいますと、
3月頭の円高が一服し、再び円キャリートレードの様相を呈してきました。

じわじわとサポートラインを押し上げてきていますので、
このまま円安になるのではないかと思っています。

また、本日は23:00に米・新築住宅販売件数が発表されます。
先日は中古住宅販売件数の数値が、予想よりも良かったため、
118円に舞い戻ってきました。

サブプライムローン問題が浮上している中で、
住宅件数には敏感に反応するのではないかと思います。


さて、3月末となって、外為オンラインさんでもキャンペーンの追い込みと
なりそうですね。
今日の宿題の「信託保全」もそうですが、取引業者を選定する際に、
色々と他の取引業者と比較する点があると思います。

私が一番ポイントだと思っているのは、ずばり「手数料無料」という点です。
ということで本日の宿題は「手数料無料」としたいと思います。
明日の担当のyamamomo様、よろしくお願いします。

しー@たゆたいFX
http://fx-theory.seesaa.net/

2007/03/23

とあるエンジニアKさん

東京は桜が開花しました。 春ですねぇ。

本日(3/23)はとある院生が執筆を担当させていただきます。

この月末で長い学生生活を終え、新しく社会人となります。
今回のコラムは「とある院生」としてお送りする最後のコラム
となります。

次回は新たなブログタイトルとハンドルネームで生まれ変わった
「とある院生」を見せられるかと思います。
といっても中身は変わりませんので、あまり期待はしないでください・・・

【宿題の回答】

昨日、為替侍さんからいただいた宿題は「流動性」でした。
なんたる偶然か、その流動性は自分の大学院での専攻によく似たものです。

といっても経済関係の「流動性」ではなく、「粉体の流動性」ですがね。
物理や化学を駆使してその流動性云々を議論するのが粉体工学の役目の一つです。

 さて、ここでの流動性について。
他の物品や商品へ交換する容易さを流動性と呼びます。(商品交換性) 

例えば貨幣は色々なモノに交換することが容易なため、流動性が高いと
言えますが、例えば目の前にあるコーヒーは他の商品に交換するのが
困難なため、流動性が低いです。 

一般的に貨幣の他、預金や債権、株式などが流動性が高く、 
不動産などは流動性が低いとされています。 

その流動性についてですが、 
金融緩和によって利子率が一定水準以下に達した場合、 
投機的動機に基づく貨幣需要が無限大となり、通常の金融政策が無効化
されることがあります。 

それを流動性の罠といい、日本はその罠にしっかりとはまりこんでしまった
ようです。 

金利ゼロパーセントは人類史上に残る低金利政策で、金利政策の効力を喪失
してしまいました。 

そして昨年はそのゼロパーセント金利はようやく解除され、今は金融政策が
意味をなすようになったわけです。 


【先日の為替市場と本日の見通し】
FOMCによって大幅に下落したドル。 

昨日の東京、ロンドンで徐々に買い戻され、NYでは 10年債利回りが
上昇したことにより、ドルが一気に買い戻されました。
結局のところ、ドルはFOMC前の水準に戻してきております。 

また、昨日はFRBのバーナンキ議長、コーン副議長らの講演がありましたが、 
その発言に市場は反応しなかったようです。 

さて本日は週末要因もあって相場が大きく動くことが予想されます。 
最近ではドルを中心とした動きが活発化しているようです。 
特にユ-ロドルでは 2日連続での大きな値動きとなりました。

そして気になるのがドル円です。 
日足チャートを見ると、暴落以来 2度跳ね返された118円ミドルのラインに
達しようとしているところ。

上昇トレンドが勝つのか、そのラインがレジスタンスとなるのか。 
跳ね返されれば再びレンジ相場になることが予想されますが、突き破って
上昇すれば円安の流れに乗ってしばらく上昇するようにも思えます。 

来週は米国の指標ラッシュと日本の年度末。 
ドル円が主役となり、相場を動かすことになるでしょう。 

年度末といえば会社の決算期。 

FX業者の方々も忙しい毎日かと思いますが、FX業者を選定する上
での重要事項として、「信託保全」があります。 

本日の宿題はその「信託保全」とします。 

来週月曜日担当のしーさん、よろしくお願いします! 

 

とある院生 

http://kawasenikki.blog69.fc2.com/

2007/03/15

しーさん

手を出しにくい相場

2007/03/15(木) 本日は、しーが担当させて頂きます。
今日は早朝から出張なので、昨夜の時点での見通しでお許しください。

【宿題の回答】
昨日のとある院生さんから頂いた宿題は「カバー取引」でした。
カバー取引とはポジションをスクエアにする方向(反対方向)で売買を行うことです。

リスクを減らすために行う取引ですが、
よく信用リスクに関する説明に登場する言葉です。

我々、個人投資家がFX業者を通じて取引を行う際、
取引先は、業者⇔我々 となります。

同時に業者⇔信託銀行間でカバー取引を行うことにより、
もし業者が破綻した場合でも
カバー取引先が我々の証拠金を保全してくれているので、
資金が守られることになります。

また買いポジを持つと同時に売りポジを持つことになるので
市場に対して価格の安定が望めます。

普段はあまりこのようなことは意識していなくても、
いざというときのためには必要なことですね。

【本日の為替市場見通し】 

3月頭から始まった世界同時株安を皮切りに、
為替も乱高下となりました。
先週は円高が一服して、反転するかと思いきや、
今週になって再び円高となっています。

ロンガーにとってはもうしばらく我慢が必要で、
ショーターにとってはここぞとばかりに戻り売りを
仕掛けやすい展開となっています。

またポンド円などは、数分のうちに100pips近く動いたりと、
かなり荒い展開となっています。
デイトレにはもってこいの相場ですが、
一つ間違えると大怪我をしてしまうので、
十分注意して望まないといけません。

自分の資金は自分で守る。
これは投資の世界で生きる人にとっては当たり前です。
取引業者でも、リスクをヘッジしたり、
レバレッジを抑えるように色々制度化されていることもありますね。

そこで本日の宿題は「自己資本規制比率」としたいと思います。
明日の担当のyamamomo様
よろしくお願いします。

しー@たゆたいFX
http://fx-theory.seesaa.net/

2007/03/14

とあるエンジニアKさん

ボラティリティの誘惑

本日(3/14)はとある院生が執筆を担当させていただきます。
昨日まで北海道に行っており、素晴らしい景色と自然、おいしい食事を堪能。
3月でお別れの研究室メンバーと最後の楽しい時間を過ごすことができました。
が、帰京の昨日は大荒れの天気で新千歳空港は除雪による滑走路封鎖と再開を
繰り返し果たして無事に帰れるものかとハラハラしていましたが、
予定より2時間ほど遅れて無事に帰ることができました。

【宿題の回答】
さて、昨日の為替侍さんからの宿題「レパトリエーション」について
レパトリエーションとは、海外に投資していた資金を自国に戻す行為です。
たとえるのなら円建てで買ったドルを、ドルを売って円を買うこと。
3月は日本の年度末で、このレパトリエーションが多く見られ、
円高傾向になることが多いようです。

【先日の為替市場と本日の見通し】
先週の円安とは一転、今週は円高の流れに傾いています。
特に昨日は
・米国の信用力の低い個人向け住宅ローン市場の混乱
・アジア開発銀行の黒田総裁の「円キャリー巻き戻しはこれから」発言
・英ヘッジファンド破綻の噂によるポンド円売り手動
などなど多くの要因から円が買われる状況となりました。

テクニカル的にも、日足MACDでゴールデンクロス発生が見られそうなところでの下落。
サインに騙された、あるいは騙されそうになった方も多いのではないでしょうか。

本日もオセアニア時間では大きく円が買われましたが、
東京の始まった直後の時間では若干の戻しが見られます。
この後も相場は続きますが、まだまだ下値余地が大きい感があります。

先のレパトリの件もありますが、現在の相場の主役は「円」。
ボラティリティの誘惑でちょこちょこと取引してもおもしろいのですが、
無理に円関係のポジションを持たないというのも賢い戦略であるかと思われます。

このように年度末要因での取引が多くなると銀行の方は大忙しなのかな?
ということで本日の宿題は「カバー取引」とします。
明日担当のしーさん、よろしくお願いします。

http://kawasenikki.blog69.fc2.com/

2007/03/06

しーさん

いつまで続く、この下落

2007/03/06(火) 本日は、しーが担当させて頂きます。
3月6日はジャンヌ・ダルクの日だそうです。
フランスの英雄ジャンヌ・ダルクは、イギリス軍に捕らえられ、
19歳という若さで生涯を終えましたが、
ここ数日間のイギリス通貨も、かなり強烈な攻撃を仕掛けてきました。
私も瀕死の重傷を負ってます。ょょょ・・・。

【宿題の回答】
昨日のとある院生さんから頂いた宿題は「ヘッジファンド」でした。
「ヘッジ」という言葉を辞書で見てみると
「商品・株式・外国為替の取引で、買い方の値下がり損や売り方の値上がり損を防ぐため、
逆の空売り・空買いをする保険的な操作」とあります。

保険的な操作を行うファンド。
というのは相場が上昇しても下落してもどちらでも儲けが出るような
ポジションを構築している夢のようなファンドということになります。

夢のような、と書きましたが、
実際「ヘッジファンド」の数はここ10年間で増え続けており、
資産総額は160兆円を超えています。
夢ではなく現実に利益を出しているということですね。

今回のドル円、クロス円の大幅下落の背景には、
ヘッジファンドが進めてきた、円キャリートレードの縮小の影響が大きくあります。
彼らの動きにより、今回のように相場が大きく振れてしまうことがあるので、
今後のファンド勢の動きにも要注意です。

【本日の為替市場見通し】 

先週の流れを引き継いで、週の頭から円高で始まりました。
本日より、各国の政策金利発表が相次ぎますので、
それらのイベントにより、ここまでの円高が止まるか、
完全にトレンド転換して下落相場となるかが注目です。

また昨夜の相場は、ドル円は115円のサポートに支えられ
なんとか持ちこたえました。
ポンド円も昨日の安値221円20銭から、
一時は223円50銭まで2円以上戻しましたが、
NYの引けにかけては221円付近まで下落して月曜日の取引を終えました。

200日移動平均線付近で、もみ合っている状況ですが、
このラインを下抜けてくると、もう一段と下げる可能性があります。
クロス円はまだまだ予断を許さない状況が続いています。

そこで本日の宿題は「クロスレート」としたいと思います。
明日の担当のyamamomo様よろしくお願いします。

しー@たゆたいFX
http://fx-theory.seesaa.net/

2007/03/05

とあるエンジニアKさん

クロス円、下落は続く

本日(3/5)はとある院生が執筆を担当させていただきます
最近は暖かくなり、野球の話もちらほらニュースに見られます。
野球大好きなの自分にとって、嬉しい季節の到来です。
特に大リーグでは松坂投手をはじめ、
今年からルーキーとなる日本人選手が多く、
注目度が非常に高いです。
これらの選手は日本での実績に関係なく新人として扱われ、
活躍すれば大リーグで「新人賞」を獲得することができます。
私としてはパイレーツの桑田投手に38歳の新人賞!
を是非とも獲得していただきたいと思います。

【宿題の回答】
本日の宿題は為替侍さんから「人民元」についてでした。
人民元とは、中華人民共和国の通貨です。
通貨コードはCNYで、Chinese Yuanに由来します。
'05年に切り上げが発生し、大きく相場を動かしました。
本日から日本の国会にあたる全人代(全国人民代表大会)も始まり、
色々な意味で注目度が高い通貨といえます。

【昨日の為替市場と本日の見通し】
先週は大きく円高に動きました。
中国に端を発した株安は、瞬く間に世界中に広がり、
株安からのキャリートレード手仕舞いによって円が暴騰しました。
改めて中国バブルの怖さを思い知らされた1週間でした。

そして本日は週明けでどれだけ円が動くかに注目です。
特に東京、ロンドン、ニューヨークの各相場が始まろうとする時間帯では、
大きく相場を動かすことが予想されます。
クロス円は底を探す展開で、まだまだ下落の余地はあるものと思われます。
特に大きな指標はありませんが、
クロス円レートには注目です。

また、気になるのがIMMポジションで、
先週比で若干の円売り手仕舞いがあったものの、
依然とした大きな売りポジションが見られます。
このポジションが投機筋によって投げられた時、
長期的な円高が始まるのだと思います。

正直申し上げて、今週の円相場は難しい展開にあると思います。
「休むも相場」で無理をしない取引を心がけてください。

個人投資家は休むこともできますが、
ヘッジファンドなど専業とする方は相場に立ち続けなくてはいけません。
本日の宿題は、「ヘッジファンド」とります。明日担当のしーさん、
よろしくお願いします。

とある院生
http://kawasenikki.blog69.fc2.com/

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