タイ・カンボジア国境の緊張高まる、銃撃応酬で1人死亡
タイ・カンボジア国境の緊張高まる、銃撃応酬で1人死亡2025/11/13 00:03

[バンコク 12日 ロイター] - タイ・カンボジア国境の緊張が高まっている。両国は係争中の国境沿いで互いに発砲したと非難し、トランプ米大統領立ち会いの下で署名された停戦合意の存続が危うくなっている。この日はカンボジアで少なくとも1人が死亡、3人が負傷した。

カンボジア国防省によると、タイ軍が12日現地時間午後3時50分(0850GMT、日本時間午後5時50分)頃、係争中の国境の村近くで発砲した。

一方、タイ陸軍報道官は、カンボジア軍が最初にタイ側に向けて発砲したと反論。「タイ軍は交戦規則に従い、身を隠して警告射撃を行った」とし、タイ側に死傷者は出なかったとした。

これより先、タイ外務省は、カンボジアが新たな地雷を敷設しタイ兵士1人が負傷したとして、カンボジアに謝罪を要求したと明らかにした。カンボジアは新たな地雷を敷設したことを否定し、タイに停戦順守を求めている。

タイは11日、カンボジアとの停戦合意の履行を停止すると表明した。

係争の火種となった国境の集落は、両国ともに領土の一部だと主張しており、過去にも衝突が起きている。