[2日 ロイター] - イスラエルのネタニヤフ首相は2日、シリアの首都ダマスカスにある大統領官邸付近の標的を攻撃したと発表した。シリアの少数派であるイスラム教ドゥルーズ派を守る姿勢を改めて示した。
イスラエルは先月30日にも、シリアでドゥルーズ派を攻撃した「過激派グループ」に対する攻撃を行ったと発表している。
ダマスカス近郊では宗派対立が拡大。今回のイスラエルの攻撃は、昨年12月にアサド政権を崩壊させたイスラム教スンニ派に対する根深い不信感を反映しており、シリア統一を目指すシャラア暫定大統領はさらなる課題に見舞われている。
ドゥルーズ派はシリアのほか、レバノン、イスラエルに信者がいる。
ネタニヤフ首相はカッツ国防相との共同声明で「これはシリア政権に対する明確なメッセージだ。シリア軍がダマスカスの南に展開することも、ドゥルーズ派のコミュニティーに対するいかなる脅威も、容認しない」と述べた。
イスラエルはアサド政権崩壊後、シリア南西部を掌握し、ドゥルーズ派を守ると表明している。