英CPI、4月予想上回る3.5% 利下げ観測後退2025/05/21 16:30

[ロンドン 21日 ロイター] - 英国の4月の消費者物価は、イングランド銀行(英中央銀行)が注視するサービス物価を含め、予想を上回る上昇となった。英中銀が利下げに慎重になる可能性がある。

英国立統計局(ONS)の21日の発表によると、4月の消費者物価指数(CPI)は前年比上昇率が3.5%で、3月(2.6%)から大幅に加速し、2024年1月以来の高水準となった。

ロイターがまとめたエコノミストの予想(3.3%)、中銀の予測(3.4%)を上回った。

サービス価格インフレ率は5.4%。エコノミストの予想(4.8%)、中銀の予測(5.0%)を大きく上回った。

4月は、ガス・電気・水道料金が引き上げられ、社会保障料の事業者負担引き上げがあった。

ONSは、航空運賃が前月比27.5%上昇と過去2番目の大幅な上昇となったのは、イースター休暇が一因との見方を示した。

英中銀は今月、今年のインフレ率のピークを3.5%と予測した。中銀はインフレ率の上昇が価格決定行動に長期的な影響を与えることはないと想定しているが、中銀金融政策委員の中には異を唱える委員もいる。

0.25%利下げを決定した今月の金融政策委員会で据え置きを主張した中銀チーフエコノミストのピル委員は20日、賃金の物価への影響が依然強いとして、これまでの利下げペースは速過ぎとの認識を示した。