米上院議員が戦争権限決議案、トランプ氏のイラン軍事攻撃阻止
米上院議員が戦争権限決議案、トランプ氏のイラン軍事攻撃阻止2025/06/16 19:14

Patricia Zengerle

[ワシントン 16日 ロイター] - イスラエルとイランの交戦が激化する中、米民主党のティム・ケイン上院議員(バージニア州選出)は16日、トランプ大統領が議会の承認なしにイランに軍事力を行使することを阻止する決議案を提出した。

ケイン議員はトランプ政権1期目の2020年にも、同様の決議案を提出。決議案は一部の共和党議員の支持も得て上下両院を通過したが、トランプ氏の拒否権を覆すのに十分な賛成票は確保できなかった。

同議員によると、今回の戦争権限決議案は、憲法では宣戦布告を行う権限が大統領ではなく議会にあると強調。イランとのいかなる戦闘も、宣戦布告か、軍事力行使に対する特別な承認によって明示的に許可される必要があるとしている。

ケイン議員は「米国を守るために絶対に必要でない限り、イランとの戦争に巻き込まれることは、国家安全保障上の利益にならない。イスラエルとイランの間で最近激化している戦闘が、米国を際限のない紛争に直ちに引きずり込むリスクを私は深く懸念している」と表明した。

米国の法律では、戦争権限決議案は上院で速やかに審議し、採決する必要がある。

トランプ大統領は15日、イスラエルとイランが停戦で合意することを期待していると述べた。