[北京 23日 ロイター] - カナダの調査会社テックインサイツは23日に公表したリポートで、中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の新型ラップトップパソコン「メイトブック・フォールド」に中国の半導体最大手、中芯国際集成電路製造(SMIC)製の旧世代型半導体が搭載されていると指摘した。
米国による対中輸出規制の影響により、SMICで次世代半導体製造への移行に支障が生じている様子が浮き彫りになった格好だ。
テックインサイツによると、業界ではファーウェイがメイトブック・フォールドにSMICが製造した5nm(ナノメートル)プロセスノードの新型半導体を投入するとの憶測が広まっていた。しかし実際に搭載されていたのは2023年8月に市場に投入された、7nmプロセスノードのKirinX90だった。このことから「SMICはまだ5nmプロセスノードを量産可能なレベルで確立していない可能性が高い」という。
テックインサイツは「米国による技術規制はSMICがモバイル、PC、クラウド/AI用途向け高性能ノードの分野で世界トップクラスの半導体受託製造企業に追いつく能力に引き続き影響を与えている公算が大きい」と分析した。
メイトブック・フォールドはファーウェイが初めて発売した自社製基本ソフト(OS)「ハーモニー」搭載PC。