[ミラノ ２日 ロイター] - イタリアの銀行大手モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ は２日、投資家向けオファー文書が承認されたことを受け、国内同業メディオバンカ のＴＯＢ（株式公開買い付け）を１４日に開始すると発表した。

また、伊反トラスト当局から買収に関する無条件の承認を得たと明らかにした。

モンテ・パスキは２０１７年に政府による公的支援を受け、数年間に及んだ経営再建から脱却。今年１月には同行より規模の大きいメディオバンカへの買収提案で伊金融界に衝撃を与えた。

買収により、モンテ・パスキの商業部門と、メディオバンカの法人・投資銀行業務や消費者金融部門などが統合される。

欧州中央銀行（ＥＣＢ）は６月、モンテ・パスキの買収計画を承認。同行のメディオバンカ株式の持ち株比率が５０％未満になるシナリオも含まれるという。

メディオバンカ株は、イタリア有数の富豪だった故レオナルド・デルベッキオ氏の資産管理会社デルフィンと伊セメント生産大手カルタジローネが計約２７％を保有している。

モンテ・パスキによると、ＴＯＢの期間は９月８日まで。