ロシアの化学兵器使用疑惑、ウクライナが調査要請
ロシアの化学兵器使用疑惑、ウクライナが調査要請2025/07/09 12:55

Anthony Deutsch

[ハーグ 8日 ロイター] - ウクライナは8日、化学兵器禁止機関(OPCW、本部オランダ・ハーグ)に対し、使用が禁止されている化学兵器をロシアが使用した疑惑について調査するよう求めた。

ドイツとオランダの情報機関は4日、ロシアがウクライナ軍に対し違法な化学兵器を広範に使用している証拠があると表明していた。

OPCWのアリアス事務局長は執行理事会への声明で、危険な化学剤が頻繁に使用されているとの疑惑を受け、事務局がロシアとウクライナの紛争地域で監視を強化すると表明。ウクライナに対し、この提案を加盟国と協議するよう求めた。調査を支持するためには、過半数の加盟国の賛同が必要となる可能性がある。

米国は昨年5月、ロシアが国際条約で禁止されている化学兵器を使用していると非難。ロシア軍がクロロピクリンという窒息剤や暴動鎮圧剤を戦闘の手段としてウクライナ軍に対して使用していると訴えた。

OPCWは昨年、ロシアとウクライナが禁止されている有毒物質を戦場で使用していると互いに非難していることを巡って「十分に立証されていない」との声明を発表している。

双方はともに化学兵器の使用を否定している。