Nelson Renteria
[サンサルバドル 31日 ロイター] - 中米エルサルバドルの国会は31日、大統領の再選を無制限に容認する憲法改正案を可決した。これにより、ブケレ大統領が続投を目指すことが可能になった。
同国は憲法で大統領の連続再選を禁じていたが、ブケレ氏は最高裁の容認判断を受けて、昨年再選を果たした。
国会は与党・新思想党が多数派を占める。憲法改正では大統領の任期も5年から6年に延長したほか、決選投票を廃止した。
また、次回の大統領選、国会議員選、地方選を27年に同時に実施するため、ブケレ氏の現在の任期を短縮する。選挙日程の一本化は与党に有利に働くとみられる。
ある与党議員は「国民には大統領を始めとする全ての公職者を支持する期間を決める権限がある」と主張。
野党は一党支配が強まるとして憲法改正に反対していた。ある野党議員は「今日、エルサルバドルで民主主義は死んだ」と語った。
ブケレ氏は、ギャングの徹底的な取り締まりで国民から高い支持を得ているが、人権団体からは、罪のない人々が一斉検挙に巻き込まれているとの批判が出ている。