EU、ロ凍結資産をウクライナ融資に活用検討 ハンガリーの拒否権回避
EU、ロ凍結資産をウクライナ融資に活用検討 ハンガリーの拒否権回避2025/09/19 13:40

Jan Strupczewski

[ブリュッセル 18日 ロイター] - 欧州連合(EU)は、凍結されたロシア資産をウクライナへの「賠償ローン」の裏付けとして活用し、親ロシアのハンガリーによる拒否権行使のリスクを回避する方法について協議している。構想に詳しい当局筋が明らかにした。

ウクライナは戦争で生じた損害に対する賠償をロシアから受け取った場合にのみ融資を返済する。この構想はフォンデアライエン欧州委員長が先週提案していた。

同氏はロシア凍結資産に関連する現金残高を活用して融資を提供できるとし、一部加盟国がレッドライン(越えられない一線)と見なす凍結資産自体の没収は伴わないと説明した。

いかなる融資もハンガリーによる拒否権行使を回避する形で計画する必要がある。

当局筋は、ハンガリーが参加を望まない場合、全ての加盟国ではなく有志国のみで枠組みをつくることができると述べた。

あるEU高官は「構想について初回の予備的協議を行った。今のところ規模など多くのことはまだ不明だ」と語った。

EUが現在検討している構想は、ロシア資産を欧州委員会が発行するゼロクーポン債に置き換える内容で、全てのEU加盟国もしくは参加を希望する国のみが保証を提供することになる。