[ワシントン 27日 ロイター] - 米ミシガン大学が27日発表した3月の消費者信頼感指数の確報値は53.3と、速報値の55.5から低下し、3カ月ぶりの低水準となった。2月末に始まった米・イスラエルとイランの交戦により原油価格が急伸し、金融市場が大きく変動。経済の見通しを巡って懸念が高まっていることが示された。ロイターがまとめたエコノミスト予想の54.0を下回った。26年2月は56.6だった。
景況感の悪化が党派や年齢層を問わず見られる中、中・高所得者や株式保有者の消費者の落ち込みが大きかった。消費者調査ディレクターのジョアン・スー氏は「中・高所得層や株式資産を持つ消費者は、イラン交戦後のガソリン価格高騰と金融市場の変動の影響という二重の打撃を受けている」と指摘した。
全米自動車協会(AAA)によると、米国内のガソリン小売価格は1ガロン当たり3.98ドルと、交戦開始前から約1ドル上昇している。原油高騰を受けて株式相場では大幅下落もみられ、エコノミストらは個人消費に悪影響をもたらしかねないと指摘している。
消費者心理と支出の相関関係は弱いものの、ガソリン価格の上昇と株価の下落は、労働市場の停滞と相まって消費を押し下げ、経済成長を妨げる可能性がある。
今回の調査による1年後のインフレ期待は3.8%。3月の速報値と前月は3.4%だった。一方、5年後のインフレ期待は3.2%と、前月の3.3%から低下した。
PNCファイナンシャルのチーフ・エコノミスト、ガス・フォーチャーは「インフレ率が数十年ぶりの高水準をつけた2022年半ばにセンチメントは記録的な低水準に落ち込んだが、堅調な国内総生産(GDP)成長と歴史的に堅調な労働市場により経済は持ちこたえた」と言及。その上で「しかし、紛争が長引き、夏のドライブシーズンにガソリン価格がさらに上昇し、株価が低迷を続ければ、消費者は支出を控え始める可能性がある」と述べた。
ブリアン・キャピタルのチーフ経済アドバイザー、ジョン・ライディング氏は「現時点では、ガソリン価格急騰によるインフレへの影響は一時的なものにとどまると見られているが、4月の速報値では1年後のインフレ期待は4%を超える見込みだ」と指摘。連邦公開市場委員会(FOMC)参加者らの大多数が金利据え置きが適切だと解釈するだろうとの見方を示した。