Sinéad Carew
[ニューヨーク 29日 ロイター] - 米国市場の時間外取引で29日、半導体株がインテルの低調な四半期決算を受けて再び売りに見舞われた。30日の取引再開後の値動きが注目される。
フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は29日の時間外取引で下落した。インテルが「パソコン業界全体の短期的な逆風」を理由に挙げ、同社株が18%急落したことが響いた。SOX指数は通常取引でも、人工知能(AI)に巨額を投じるアルファベットが28日に発表した強弱入り交じる決算を受け、1.4%下落していた。
インテルは、イスラエルの工場で起きた爆発事故により約2週間にわたり操業が停止し、2四半期にわたって計約6億ドルの売上高が失われると説明した。同社株の下落は、時間外取引で他の主要半導体株にも波及した。
ローゼンブラット・セキュリティーズの株式セールストレーダー、マイケル・ジェームズ氏は「時間外の半導体株全般の軟調さは、主にインテルの業績見通しと、投資家心理の悪化が他銘柄に波及したことによるものだ」と述べた。
インテルが問題を抱えるパソコン分野は、AIインフラ整備ほどウォール街で注視されていない。同社の問題が、AI分野をより大きな事業の柱とする他の半導体メーカーにとっても深刻な問題になるとは限らない。
それでも、取引が低調な時間外市場で投資家は、詳しい分析よりも売りを優先した。AMDは4%、ブロードコムは2%下落した。
ボケ・キャピタル・パートナーズの創業者兼最高投資責任者、キム・コーギー・フォレスト氏は「パソコン需要の低迷で売上高が予想に届かず、先行きの業績見通しも期待外れだった。グーグルがきょう思い知らされたように、決算は重要だ」と述べた。グーグルの親会社アルファベットは29日に13%下落した。
SOX指数は2026年に60%超上昇し、際立ったパフォーマンスを示してきた。AIインフラ整備に必要な半導体や設備の不足が価格と利益を押し上げ、半導体大手エヌビディアやメモリー半導体のマイクロン<MU.O>からマーベル・テクノロジーまで、幅広い企業が恩恵を受けている。
ただ、過去1カ月は資金調達条件が厳しくなり、半導体株への投資の勢いが試されている。こうした環境を受け、予定されていた新規株式公開(IPO)の一部が見送られ、借り入れへの依存度が高いAIインフラ企業の一部にも圧力がかかっている。SOX指数は10月に付けた直近高値から13%、6月の過去最高値からは21%下落している。
もっとも、寄り付き前や引け後の時間外取引では、流動性の高い通常取引に比べて値動きが大きくなりやすい。競合他社のニュースに反応する銘柄では、特にその傾向が強い。
フォレスト氏は「市場への影響はそれほど大きくないと思う。パソコンの問題だったようだ。AMDは30日も売りの対象になるかもしれない。インテルはAIとの関わりがそれほど大きくないため、市場は今回の問題を材料視しない可能性がある」と述べた。