今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

「日銀、政策金利据え置きか?」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場
  • 東京時間からジリジリと円が買われる展開だったドル円は、NYでは159円11銭まで下落。ただ、米金利が上昇したことで159円45銭まで反発。
  • ユーロドルは1.17台前半から半ばで推移。
  • 株式市場では先週末と同様に、ダウは売られ、ナスダックとS&P500が買われる。両指数は連日で最高値更新。
  • 債券は売られ、長期金利は4.34%台に上昇。
  • 金は反落し、4700ドル台を割り込む。原油は買われ96ドル台に。
ドル/円 159.11 〜 159.45
ユーロ/ドル 1.1719 〜 1.1754
ユーロ/円 186.60 〜 187.11
NYダウ −62.92 → 49,167.79ドル
GOLD −47.70 → 4,693.70ドル
WTI +1.97 → 96.37ドル
米10年国債 +0.039 → 4.340%

本日の注目イベント

  • 日 日銀金融政策決定会合
  • 日 植田日銀総裁記者会見
  • 日 日銀経済・物価情勢の展望(展望リポート)
  • 欧 ECB、ユーロ圏CPI予想(3月)
  • 米 2月S&P Cotality CS20−City YoY NSA
  • 米 2月FHFA住宅価格指数
  • 米 4月リッチモンド連銀製造業景況指数
  • 米 4月コンファレンスボード消費者信頼感指数
  • 米 決算発表 → コカ・コーラ、UPS、VISA、スターバックス

本日のコメント

昨日の朝方、米ニュースサイトのアクシオスが、イランがホルムズ海峡の通航再開と戦争終結に向け、新たな提案を米国に示したと報じました。イランが新しい提案を行ったことで、停戦協議の再開に向け一歩前進したことが好感され、東京時間では円買いが進みやや円高に。日経平均株価も1000円を超える上昇を見せました。イランから米国にボールが投げ返されたことで、ホワイトハウスはイランの最新提案を検討しているとする一方、紛争終結に向けた合意では核兵器取得阻止などの明確な一線を維持していると述べ、現時点では目立った進展はありません。レビット報道官は27日、トランプ大統領がこの日、イランの提案を協議するため国家安全保障担当の高官らとの会合を開いたと記者団に明らかにしました。その中でレビット氏は「イランに関する大統領のレッドラインは極めて明確だ」と述べ、この問題についてトランプ氏が「まもなく」言及すると述べていました。

イランのアラグチ外相は27日、ロシアのプーチン大統領と会談し、両国の関係は戦略的パートナーシップを反映しており、今後も強化され続けると述べています。イラン国営ヌール通信によれば、アラグチ氏はプーチン氏に対し、イラン国民は「米国の攻撃に抵抗しており、今後もそれを乗り越えていくことができるだろうと述べた」と報道しています。これに先立ち、イランのメディアは26日、アラグチ外相が交渉仲介国のパキスタンに対し、米国が海上封鎖を解除し、海峡通過に向けた新たな法的枠組みに合意し、イランに対して将来の軍事行動を行わないと保証すれば、紛争は終結し得るとの考えを伝える見通しだと報じていました。市場は、協議再開に向けた目立った進展がなかったことで、「和平協議が停滞し、ホルムズ海峡がほぼ通航不能な状態がしばらく続く」と見立て、WTI原油価格は上昇、96ドル台で戻っています。米大手投資銀行は、イランでの戦争の長期化を背景に見通しの修正が相次ぐ中、世界的な原油指標である北海ブレントとWTIについて、4−6月(第2四半期)と7−9月(第3四半期)の予想を引き上げています。このうちブレントについては新たな見通しで、第2四半期を100ドル、第3四半期は93ドルとしています。同行のアナリストは「ペルシャ湾岸地域の原油生産の損失は日量1450万バレルに達し、4月には世界の石油在庫が過去最大となる日量1100万−1200万バレルのペースで減少していると推計される」と指摘。さらに、こうした「極端な在庫取り崩しは持続不可能であり、供給ショックが長引けば、一段と大幅な需要減少が必要になる可能性がある」との理由を示していました。

ドイツのメルツ首相は3月のホワイトハウス訪問などで関係構築を試みましたが、燃料価格が高騰する中で米国のイラン作戦に対する批判を強めています。メルツ氏は異例の率直な表現で「今の米国はどのような戦略的出口を選択しているのか、分からない」と述べ、イランの交渉担当者が「非常に巧妙に、あるいは実際には交渉しないように事態を進めている」と発言しています。その結果「米国という国家全体がイラン指導部、とりわけいわゆる革命防衛隊によって屈辱を受けている」と、メルツ氏は27日、中学生を前に述べていました。ブルームバーグは、「一部の欧州首脳はトランプ氏との関係を見直しており、メルツ氏の発言はそうした流れを浮き彫りにする。かつては関係改善を求めて友好的な姿勢だったが、NATOを繰り返し侮辱し、欧州の極右勢力を支持し、グリーンランド領有への意欲を隠さないトランプ氏を、もっと冷静に受け止める見方に変化している」と論じています。

他の欧州首脳に目を向ければ、かつてトランプ氏と良好な関係にあったイタリアのメローニ首相は、同首相がローマ教皇を擁護したことなどから対立し、トランプ氏から言葉の攻撃を受けています。また、スペインのサンチェス首相は一貫してトランプ氏に対して批判的です。同首相はイラン戦争で基地使用を拒否し、トランプ氏の反発を招いた経緯があります。メルツ首相は、2月28日のイラン攻撃開始にあたってドイツを含む欧州に事前の相談がなかったとし、この戦争についての懐疑的な見方は2度にわたってトランプ氏に直接伝えたと述べ、「これが5〜6週間続き、さらに悪化すると分かっていれば、もっと強く主張していた」と、地元の学校の生徒の前で語っていました。そして、「この対イラン戦争はドイツ経済に直接影響しており、早期に終わらせる必要がある」と説明していました。かつて、第一次トランプ政権時にドイツの首相であったメルケル氏が、G7首脳会議の席でトランプ氏を厳しく批判したことがありましたが、トランプ氏が政権のトップにいる限り、米独の関係修復は難しそうです。

本日は午後3時半からの植田総裁の会見に注目です。予想レンジは158円〜160円程度とします。

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What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
4/23 片山・財務大臣 「われわれにフリーハンドがある」、「あらゆる可能性が想定される中でも、強い姿勢を貫いていく」、「日本の当局者は米国側と24時間態勢で緊密に連絡を取り合っている」 --------
4/6 ハマック・クリーブランド連銀総裁 「政策当局はかなりの期間、金利を据え置くのが望ましい」、(労働市場が顕著に悪化した場合)、「利下げが必要となるシナリオも想定される」、「インフレ率が目標を上回る状態が続く場合には、利上げが必要になる可能性もある」、「インフレ率は既に5年以上にわたり目標を上回る状態が続いている」、「さらに上昇すれば、2%目標から離れる誤った方向に進んでいることを示す」 --------
3/30 パウエル・FRB議長 「インフレ期待は、短期を超えてしっかり安定しているようだ」、「紛争の影響に対応する必要が生じる可能性はあるが、現時点ではその段階には至っていない」、「経済への影響がどうなるかは分からない」、「金融政策は様子見が可能な良い位置にあると考えている」、「供給ショックは通常は重視しない傾向があり、その際に極めて重要なのはインフレ期待を注意深く監視することだ」 債券と株が買われ、金利は低下。
3/27 バーキン・リッチモンド連銀総裁 「米国が石油の純輸出国であるため、理論上は限定的にとどまる」、「ただ、ガソリン価格は目に見えやすく、消費者心理を冷やす可能性があるほか、航空運賃や貨物輸送、物流コストにも影響が及ぶ可能性がある」 --------
3/27 ポールソン・フィラデルフィア連銀総裁 「燃料価格や肥料価格の上昇がインフレ期待に波及するスピードが速まり、かつ持続性もやや高まるリスクが少し強まっている」、「それを懸念している」、「こうしたショックが持続的なインフレに転じるためには、それを持続させるメカニズムが必要だ」と指摘。「賃金設定の面では、現時点でそれを引き起こすような強い動きは見られない」 --------
3/23 デーリー・SFシスコ連銀総裁 「不確実性の下では最も可能性の高い単一の道筋は存在しない。 経済には少なくとも二つの可能性のある道筋がある。 中東の紛争が早期に解決すれば、石油やエネルギー価格は低下し、米経済への影響は短期的で限定的にとどまる。一方、紛争が長期化すれば、エネルギー供給の混乱とそれに伴うコスト圧力が持続し、インフレ上振れや成長鈍化、労働市場の弱体化といったリスクが高まる可能性がある」 --------
3/23 グールズビー・シカゴ銀総裁 「インフレが落ち着けば、今年中に複数回の利下げを行う状況に戻る可能性もある。もし状況が異なる方向に進み、インフレが制御不能になった場合、利上げが必要になる状況も想定できる」 --------
3/18 パウエル・FRB議長 「経済への潜在的な影響が及ぶ範囲や期間を把握するには時期尚早だ」、「強調したいのは、誰にも分からないということだ」、「利下げを再開するにはインフレ鈍化の進展を確認する必要がある」と強調。「特に、関税によって押し上げられてきた財のインフレ減速が重要だ」、「その進展が見られなければ、利下げはないだろう」、(自身の進退に関し)、「FRB本部の改修工事を巡る司法省の調査が完全に終結するまで、理事として辞任するつもりはない」、「エネルギー価格の上昇によるインフレへの影響は一時的だ」、「金融当局は通常利上げを行わない」と説明。「ただしこの対応は、インフレ率が長期的にFRBの目標である2%前後に収束するとの期待が維持されることを前提としている。米国のインフレ率は5年間にわたり2%目標を上回っている」 株式と債券が売られ、ドル円は159円90銭まで上昇。
3/18 FOMC声明文 「中東での戦争に伴う経済への影響が不確実だ」、「委員会は2つの責務の両サイドに対するリスクに注意を払っている」 --------
3/15 ライト・エネルギー長官 「この紛争は今後数週間で確実に終わると考える。それより早まる可能性もある」、(原油は)「その後は供給が回復し、価格は押し下げられるだろう」 --------
3/15 ハセット・NEC委員長 この任務の完了には4−6週間を要するが、予定より早いペースで進んでいると、国防総省が14日時点でみていた」、「戦争の終結時期を最終的に決めるのはトランプ大統領だ」、「現在の状況が終わり次第、世界経済には大きなプラスのショックが起きると予想している」 --------
3/15 アラグチ・イラン外相 「われわれが米国と交渉すべき理由など一切見当たらない。米国はわれわれと協議をしながら攻撃を決断したのだ。しかも2度にわたって」、「勝利の見込みのない違法な戦争を行っていることをトランプ氏が認めるまで、イランは自衛を続ける」 --------
3/14 トランプ大統領裁 「イランは合意を望んでいるが、条件がまだ十分に良くないため私は応じたくない」、「非常に強固な合意には、イランが核開発の野心を放棄するとの確約が含まれる必要がある」 --------
3/3 ウィリアムズ・NY連銀総裁 「二次的影響がなく、インフレ期待が十分に定着していることを考慮すると、関税は価格に一時的な影響を与えるに留まるとみられる」、「関税の完全な影響はまだ現れていないため、FRBの2%のインフレ目標への進展は「一時的に停滞している」 --------
3/3 シュミッド・カンザスシティー連銀総裁 (インフレ率は高過ぎるとの認識を改めて示し)、「最新のデータはインフレ率がFRBの目標を1ポイント近く上回っていることを示唆している」 --------
3/3 カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁 「これまで想定していた今年1回の利下げに対する確信が以前より弱まった」 --------
3/2 氷見野・日銀副総裁 「足元では若干のマイナスだが、いずれゼロ近傍になる」、「政策金利の緩やかな引き上げを通じて、だんだん中立に近づけていく」、(物価の基調については)、「着実に上昇してきていることは確か」、「達観すれば、既におおむね2%近辺である」、「2%に確実に達しているとまではまだ言えないのではないか」 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和