今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

「NYダウ最高値を更新」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場
  • ドル円は朝方、原油価格の上昇に159円34銭近辺まで買われる。ただその後は介入警戒感や同価格が下げたことで、158円台後半まで下落。
  • ユーロドルは小幅ながら続落。1.1577まで売られ、ドル高の流れが緩やかに続く。
  • 株式市場では3指数が揃って続伸。ダウはこの日も276ドル上昇し、最高値を更新。
  • 債券は続伸し、長期金利は4.57%台に低下。
  • 金は続伸。WTI原油価格は102ドル台まで買われたが、イラン情勢の進展観測から下げに転じる。
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5月S&Pグローバル製造業PMI(速報値) → 55.3
5月S&Pグローバルサービス業PMI(速報値) → 50.9
5月S&Pグローバル総合PMI(速報値) → 51.7
新規失業保険申請件数 → 20.9万件
5月フィラデルフィア連銀景況指数 → −0.4
4月住宅着工件数 → 146.5万件
4月建設許可件数 → 144.2万件
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ドル/円 158.82 〜 159.34
ユーロ/ドル 1.1577 〜 1.1630
ユーロ/円 184.29 〜 184.77
NYダウ +276.31 → 50,285.66ドル
GOLD +7.20 → 4,542.50ドル
WTI −1.91 → 96.35ドル
米10年国債 −0.016 → 4.570%

本日の注目イベント

  • 日 4月全国消費者物価指数
  • 独 独6月GFK消費者信頼調査
  • 独 独1−3月期GDP(改定値)
  • 独 独5月ifo景況感指数
  • 英 英4月小売売上高
  • 米 5月ミシガン大学消費者マインド(確定値)
  • 米 ウォラー・FRB理事講演
  • 米 債券市場はメモリアルデーのため短縮取引
  • 加 カナダ3月小売売上高

本日のコメント

連日値動きの少ない展開が続いているドル円ですが、米国とイランとの交渉に進展が見られ、原油価格が低下し、米金利も低下している状況の中でもジリジリと上値を切り上げる動きになっています。ユーロドルでも「ドル高・ユーロ安」が続いている影響もあり、市場全体を観ればドルが買われています。それでも「油に弱い日本」が意識され、原油価格が急騰したことで円売りが一気に進んだことを考えれば、その上昇に一服感が出ている中では、もう少し円が買われてもおかしくはない状況かと思います。159円台では介入警戒感がありながらも、昨日のNYでは159円34銭までドル高が進みました。今日は週末ということもあり、159円台ではより注意が必要かと思います。

米国とイランが戦闘再開の回避を模索する中、イランは米国から提示された最新の和平案について、両国の溝を一部埋める内容だとの認識を示しました。ただ一方で、イラン最高指導者モジタバ・ハメネイ師による高濃縮ウラン備蓄維持を巡る発言や、ホルムズ海峡の通航料を巡る対立が、事態打開への期待に影を落としています。準国営イラン学生通信は21日、イランが米国から提示された文書への回答作成を進めているとし、米国の提示案については「ある程度の隔たりを縮めるものだ。さらに隔たりを縮めるには、米国が戦争への誘惑を断つ必要がある」と報じています。またトランプ大統領は、「われわれは海峡の開放と自由航行を望んでいる。通航料は望まない」と述べ、ホルムズ海峡の恒久的な通航料制度導入の動きに反対すると表明しています。戦争開始から約3ヵ月が経過する中、イランのペゼシュキアン大統領は、「強制によってイランを降伏させられると考えるのは幻想にすぎない」とSNSに投稿していました。ブルームバーグは、「主要争点を巡る双方の発言は食い違っており、合意に向けて実際に距離が縮まったのかはなお不透明だ」とコメントしています。

日銀の小枝審議委員は昨日、金融政策運営について、適切なペースでの利上げで物価高に対応していくことが適切との見解を福岡県での講演で示しました。小枝氏は、日銀が政策運営で重視している基調的なインフレ率について「既に2%ぐらいになってきている」とし、中東情勢を受けて2%を超えてくる可能性にも言及。今後は「政策金利を適切なペースで引き上げて、経済へのトレードオフにも配慮しつつ、物価高への対応を進めていくことが適切だ」と、利上げに前向きな姿勢を示しました。また、小枝氏は、「今後、インフレ率や予想物価上昇率が上昇する場合、実質金利は自然利子率からマイナス方向に一段とかい離しうる。利上げを通じて金利の正常化を進めることが、より重要になる」とも述べていました。さらに景気見通しについては、「グローバルなIT需要の強さや政府の各種施策の効果などを踏まえれば、現時点で世界金融危機やコロナ禍のような景気の大幅な落ち込みが、見通し期間で生じる蓋然性は低い」との見方を示しました。日銀は4月の金融政策決定会合で政策金利の維持を決めましたが、9人の政策委員のうち3人の審議委員が反対し、1.0%程度への利上げを提案しました。その後、増審議委員も14日の講演で早期利上げの必要性を主張ており、これで5人の審議委員が利上げを支持することになります。このような状況を踏まえると、6月会合で利上げを決定する可能性は極めて高いと予想されます。因みに、OISが示す6月の利上げ確率は今朝の時点で「80.4%」まで上昇しています。

リッチモンド連銀のバーキン総裁は、ノースカロライナ州の講演で「既に5年以上にわたってインフレ率が目標の2%を上回っている中で、これほど多くの波が押し寄せている。その累積的な影響により、インフレ期待が緩まないかを問う価値がある」と述べ、「私にとって重要なのは、企業や消費者、そしてインフレ期待がどこまで耐えられるかという点だ」と語っていました。また、シカゴ連銀のグールズビー総裁はラジオ局のインタビューで、「現在、かなり深刻なインフレ問題が生じつつある」と指摘。「FRBの二大責務のうち、雇用面についてはおおむね安定している」との認識を示し、「インフレ面に特に注目している」と話していました。

本日のドル円は158円〜159円50銭程度を予想します。

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What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
5/21 グールズビー・シカゴ連銀総裁 「現在、かなり深刻なインフレ問題が生じつつある」、「FRBの二大責務のうち、雇用面についてはおおむね安定している」、「インフレ面に特に注目している」 --------
5/21 バーキン・リッチモンド連銀総裁 「既に5年以上にわたってインフレ率が目標の2%を上回っている中で、これほど多くの波が押し寄せている。その累積的な影響により、インフレ期待が緩まないかを問う価値がある」、「私にとって重要なのは、企業や消費者、そしてインフレ期待がどこまで耐えられるかという点だ」 --------
5/21 小枝・日銀審議委員 (基調的なインフレ率について)「既に2%ぐらいになってきている」、「政策金利を適切なペースで引き上げて、経済へのトレードオフにも配慮しつつ、物価高への対応を進めていくことが適切だ」、「今後、インフレ率や予想物価上昇率が上昇する場合、実質金利は自然利子率からマイナス方向に一段とかい離しうる。利上げを通じて金利の正常化を進めることが、より重要になる」、(景気見通しについて)「グローバルなIT需要の強さや政府の各種施策の効果などを踏まえれば、現時点で世界金融危機やコロナ禍のような景気の大幅な落ち込みが、見通し期間で生じる蓋然性は低い」 --------
5/20 トランプ・米大統領 「米国はイランとの間で最終段階にある」、「合意が成立するか、そうでなければ、やや手荒なことをすることになるだろう。だが、そうならないことを願っている」 原油価格が大きく下がり、株と債券が買われる。ドル円は159円台前半から158円60銭まで下落。
5/19 片山・財務大臣 「断固たる措置を取るときは取る」 ドル円159円10銭台から158円78前後まで下落。
5/19 トランプ・米大統領 「戦争をしたくはないが、彼らに再び大きな打撃を与えなければならないかもしれない」(いつまで待つのかと問われると)、「そうだな、2日か3日、金曜か土曜か日曜までだろう。あるいは来週初めまでかもしれない。時間は限られている」 --------
5/14 シュミッド・カンザスシティー連銀総裁 「根強いインフレが経済にとって最も差し迫ったリスクだとみている。インフレはピーク時から大幅に鈍化したものの、依然として高過ぎることは明らかだ」、「地政学的な動向が引き続き不確実性をもたらしている」、「失業率は歴史的に見て比較的低い水準にあり、雇用も解雇も低水準という特異な環境ではあるものの、労働市場は有効に機能している」 --------
5/12 グールズビー・シカゴ連銀総裁 「エネルギー以外の項目、例えばサービスに注目すると、それが基調的な景気過熱を示しているのであれば、FOMCはインフレ加速の連鎖をどう断ち切るかを考えなければならない」、(CPI統計について)、「予想より悪く、関税やエネルギー価格の急騰の影響を受けないサービスインフレの加速を特に懸念している」、「米国にはインフレ問題があり、それを引き下げなければならない」 --------
5/7 デーリー・SF連銀総裁 「FOMC声明文を巡って当局者の意見が分かれたことを重要視しない」 --------
5/7 ハマック・クリーブランド連銀総裁 「声明では金利は据え置きとしたが、次の動きは引き下げになる可能性が高いという示唆が盛り込まれた」、「しかし経済の現状に関する私自身の見方を踏まえると、それはやや誤解を招きかねないと考えた」、「金利はかなりの期間、据え置かれるだろう」 --------
5/7 コリンズ・ボストン連銀総裁 「金利据え置きの決定については強く支持する」(声明文は)、「FOMCが近い将来の利下げを検討する姿勢から離れつつあるという変化を示している。また、FRBに対し、次の政策変更が利下げにも利上げにもなり得ることを、より明確に示すべきだと考える当局者が増えているということでもある」 --------
4/23 片山・財務大臣 「われわれにフリーハンドがある」、「あらゆる可能性が想定される中でも、強い姿勢を貫いていく」、「日本の当局者は米国側と24時間態勢で緊密に連絡を取り合っている」 --------
4/6 ハマック・クリーブランド連銀総裁 「政策当局はかなりの期間、金利を据え置くのが望ましい」、(労働市場が顕著に悪化した場合)、「利下げが必要となるシナリオも想定される」、「インフレ率が目標を上回る状態が続く場合には、利上げが必要になる可能性もある」、「インフレ率は既に5年以上にわたり目標を上回る状態が続いている」、「さらに上昇すれば、2%目標から離れる誤った方向に進んでいることを示す」 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和