今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

「WTI原油価格再び103ドル台に」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場
  • AI投資への懸念から株式市場が不安定な動きを見せていることで、リスク回避の流れが続きドルの上値が重い展開。ドル円は朝方156円32銭を付けたが、その後は157円台に反発。
  • ユーロドルは1.12台に乗せたものの、小動き。
  • 株式市場ではリスク回避の流れが優勢となり3指数は揃って下落。ダウが大きく売られ、一時は800ドルを超える下落を見せたが、652ドル安で引ける。
  • 債券は反落。長期金利は4.99%台に上昇。
  • 金は続落し4000ドルを割り込む場面も。原油は大幅高となり103ドル台まで上昇。
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10月S&Pグローバル製造業PMI(速報値) → 56.0
10月S&Pグローバルサービス業PMI(速報値) → 57.9
10月S&Pグローバル総合PMI(速報値) → 57.6
10月ミシガン大学消費者マインド(確定値) → 48.0
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ドル/円 156.32 〜 157.08
ユーロ/ドル 1.1189 〜 1.1211
ユーロ/円 175.09 〜 175.83
NYダウ −652.82 → 52,215.16ドル
GOLD −52.50 → 4,007.90ドル
WTI +3.80 → 103.27ドル
米10年国債 +0.042 → 4.994%

本日の注目イベント

  • 日 8月景気先行指数(CI)(改定値)
  • 日 8月景気一致指数(CI)(改定値)
  • 独 独10月ifo景況感指数
  • 米 決算発表 → ベライゾン

本日のコメント

米中間選挙まであと10日に迫っていますが、やはり若者を中心に「反トランプ」の流れは変わらず、今朝の報道では、1988年以来上院選で民主党が議席を獲得したことがない南部テキサス州でも、およそ40年振りに民主党新人のジェームズ・タラリコ氏が勝利する可能性が高いと伝えられています。また、全米レベルでも若者の共和党離れが目立ち、29歳以下では73%が民主党候補に投票すると回答しているとの調査もあります。イーロン・マスク氏が4億4500万ドル(約697億円)寄付することが象徴的で、圧倒的な資金を選挙に投じるトランプ共和党ですが、これまでの「つけ」が回ってきたのか、今回は分が悪そうです。オバマ元米大統領はデトロイトの高校で24日夜、民主党支持者4300人を前に演説を行いました。聴衆で満員となった体育館で、来る中間選挙はトランプ氏に対する議会のチェック機能を強める機会だと訴え、「インフレと物価高の責任はトランプ現大統領にある」と批判し、民主党支持者に対して投票を呼び掛けました。「好むと好まざるとにかかわらず、あと2年はこの状況が続く。しかし、気骨のない議会をこれ以上続けさせる必要はない」とオバマ氏は述べ、拍手喝采を浴びていました。オバマ氏はさらに「今回の選挙での選択は明確だ。アブドゥル(民主党候補)は変革、本当の変革のために戦っている」と訴え、「トランプ氏が始めたイラン戦争や、その看板政策である関税措置が燃料その他の価格を押し上げ、財政赤字につながっている」と非難しました。ブルームバーグは、「ミシガン州の連邦上院選は、民主党が上院で過半数議席を奪還する上、共和党が地盤とするテキサス、アラスカ、カンザス各州でも予想外の接戦となっている。共和党にとっては他州で議席を失った場合でも、ミシガン州で勝利すれば上院多数派の維持につながる可能性がある」と伝えています。

トランプ大統領が「決断の時が近づいている」と述べています。トランプ大統領は25日、FOXニュースとのインタビューで「私には決断すべきことがある。イランとの戦いで決着をつけるか、あるいは合意するかだ」と発言。「われわれは駆け引きはしない」と述べています。トランプ氏はこれまでに、11月3日の米中間選挙後にイランへの攻撃を再開する可能性を示唆しており、空母打撃群をペルシャ湾に追加派遣するなど、戦力を増強して来ました。米当局者は、中間選挙から新議会発足までの期間は特に危険になる可能性があると警告しているようです。国務省は当初、サウジアラビアからの要員退避のみ認めていましたが、米当局者は23日、イランがホルムズ海峡付近で船舶への攻撃を激化させる中、より広い地域で要員配置の見直しが進められているとブルームバーグ・ニュースに明らかにしました。もっともその前に、余り報道はされていませんが、イスラエルで27日に総選挙が行われます。米中間選挙と同じように、こちらにも注目する必要があります。国内にも多くの批判があるネタニヤフ首相の与党が勝つのか、あるいは元参謀総長のアイゼンコット氏が党首を務める中道派が勝利を収めるのかが焦点です。イランも米国による新たな爆撃が中間選挙前後に始まる事態を想定し、イスラエルやアラブ首長国連邦(UAE)など中東各地への報復を準備している模様です。事情に詳しい関係者によれば、米・イスラエルの選挙後が最も危険で、一部の湾岸諸国当局者も戦闘再開の可能性が高いとみており、再開されれば休止前より激しくなると懸念しています。原油価格が再び上昇し、WTI原油価格は103ドル台まで買われてきました。米中間選挙後にイランに対する何らかの動きがあることを想定している動きとも取れますが、少なくとも原油市場の動きは、「合意」ではないことを示唆している可能性が高いと思われます。

AI関連への巨額投資に対する懸念が頭をもたげて来たことから、株式市場では日米とも軟調な動きが確認できます。今週はその中心にいるアマゾンなど3社の決算発表があります。最近あまり耳にしなくなった「リスク回避の円買い」といった言葉も聞かれることから、今週は株式市場の動きにも注意が必要です。

本日のドル円は156円〜157円80銭程度を予想します。

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What's going on?

「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
10/15 小枝・日銀審議委員 「物価上昇リスクが相応にある中で、利上げに過度に慎重になることはない」、(今後の利上げについて)、「経済・物価の状況をみながら、政策金利を適時に調整していくべきだ」、「金利のある社会で、金融環境の分析は視野を広げることも重要」 ドル円158円前後から157円50銭台まで下落。
10/13 ボウマン・FRB副議長 「追加措置が必要かどうかを判断する前に、金融環境や経済がどのように推移するかを見極める時間はある」、「現時点では、追加措置を講じることに緊急性は感じていない。時間をかけて、経済がどのように推移していくのかをしっかりと見極める必要がある」 --------
10/13 ウィリアムズ・NY連銀総裁 「あと1回の利上げを実施するのが適切かもしれないとの見方は変えていない」、「さらなる利上げが必要になると考える理由は、現時点ではない」 米金利が低下し、やや円高方向に振れる。
10/13 植田・日銀総裁 「賃金と物価が緩やかに上昇するメカニズムが定着してきている下で、一時的な要因を除く物価の基調は2%にかなり近づいてきている」、「基調物価を2%程度の水準で安定させていくという観点が、金融政策にとって重要な局面だ」 --------
10/12 ハマック・クリーブランド連銀総裁 「対応を先送りして後で大幅な軌道修正を迫られるリスクを負うより、可能であれば、小幅な調整を比較的速やかに行う方が望ましいと考えている」 --------
10/8 ウォラー・FRB理事 「経済指標が引き続き予想通りに推移すれば、インフレ率を2%の目標により速やかに戻すため、追加利上げが必要になると予想している」、「しかし利上げをいつ実施するかについては、ある程度の柔軟性がある。連続する会合で利上げする必要はないが、妥当な期間内に実施すべきだ」 --------
10/6 佐藤・日銀審議委員 「段階的に調整していく方針には賛成している」、「個人消費の勢いはそれほど強くない」 --------
10/1 ジェファーソン・FRB副議長 「先行きを見据えると、今後の政策調整はデータの傾向、変化する見通し、リスクのバランスを慎重に検討した上で決定すべきだと考えている。同僚と私はそれぞれ独自に判断を下す必要があり、それにはさらに時間がかかる可能性がある」 --------
10/1 ボウマン・FRB副議長 「現時点では追加措置を急ぐ必要があるとは考えていない。データを総合的にもっとよく理解する必要があると思うが、リスクには引き続き注意を払う必要がある」 --------
9/29 ウィリアムズ・NY連銀総裁 「経済が私の予測とおおむね整合的な形で推移すれば、インフレ率をより早期に目標水準に下げるため、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを今年終盤にもう一段引き上げることが適切となる可能性がある」、「10月のFOMC会合が中間選挙に近いことについては、『全く』考慮すべき要因ではない」 10月の利上げ確率が後退
9/24 バーキン・リッチモンド連銀総裁 「関税やテクノロジー関連の値上がり、燃料費や医療費の上昇など、幅広いコスト上昇圧力が長引いていることで、米国のインフレが定着するリスクが高まった」、「より引き締め的な金融政策が必要になる」 --------
9/24 ハマック・クリーブランド連銀総裁 「相次ぐ供給ショックに見舞われており、インフレ心理が定着するリスクが高まっている」 --------
9/24 ポールソン・フィラデルフィア連銀総裁 「この先の状況が私の予想通りに推移すれば、さらに小幅な引き締めが正当化される可能性がある」、「米経済はショックに対して底堅く、生産の伸びは堅調で、労働市場は完全雇用に近いとして、『勢いが増している』兆しがある」 --------
9/23 ハセット・米国家経済会議(NEC)委員長 「最近のコアインフレ率が年率2%となるなかで、なぜ利上げするのか」、(ウォーシュ議長については)、「異例なほど党派性の強いFRBを運営している」、「FRB議長や副議長は通常、任期満了時にFRBを去るが、その慣例が守られていない」、「なぜそうしたのか懸念している」 --------
9/18 シュミッド・カンザスシティー連銀総裁 「FRBにはインフレ抑制に向けてまだやるべきことがあり、今週の措置はその方向への一歩だった」、「原油高はインフレ率を押し上げる重要な要因となっているが、インフレの問題がエネルギーだけではないことを認識する必要がある」、「均衡しているようだ」、「経済成長は堅調だ」 --------
9/16 フォンデアライエン・欧州委員長 「欧州とカナダは民主主義を信じている。権力は、最も強い者、最も裕福な者、最も声の大きい者のものではない」 --------
9/16 ウォーシュ・FRB議長 「金融・信用環境をわれわれの最終的な目標により整合させるため、緩和の度合いを幾分縮小した」、「6カ月、112カ月ベースの年率換算で3%を超える価格上昇を示す財・サービスの項目が多過ぎる」、「この夏のインフレ指標を見ても、基調的な傾向が目立って改善したとは考えていない」 ややタカ派的なトーンだったことで、ドル円は156円台に乗せ、156円42銭まで上昇。
9/16 FOMC声明文 「委員会は米連邦準備制度理事会(FRB)の二大責務を支えるため、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標のレンジを0.25ポイント引き上げ、3.75−4%にすることを決めた。委員会は、銀行システム内に十分な準備預金を維持する方針を継続している。経済活動は堅調なペースで拡大しつつある。地政学的な動向などを背景に、不確実性は引き続き高いものの、国内支出は底堅く推移している。生産性の伸びは力強く、設備投資は堅調だ。雇用の伸びは労働力に見合うペースを維持しており、失業率はほぼ変わっていない」、「インフレは高止まりしている。本日の政策措置は、委員会の目標である2%に向けた、より速やかな回帰を支えるだろう。委員会は物価安定を実現する」 --------
9/15 ベッセント・財務長官 「円高は米国の輸出にとって好都合だ。円が強くなれば、日本政府が為替介入の資金を捻出するために米国資産を売却する必要もなくなる」、「ごくわずかな額で、日本の政策を支持する姿勢を示すことができた」、「介入の目的ではなかったものの、米財務省は円買い介入によって数千万ドルの利益を上げた」 --------
9/10 ラガルド・ECB総裁 「今回の利上げは迷う余地のない判断で、全会一致で決定した」、(今後の政策対応については)「毎回の会合で判断する」、「市場は市場がすべきことをし、われわれはわれわれがすべきこと、つまり物価の安定を実現する」 --------
9/2 ウィリアムズ・NY連銀総裁 「最近のデータは心強い。関税の影響が一部、過去のものとなる中、インフレは実際、緩やかな低下傾向にあるとみている」、「前回のFOMC会合を終えた段階で、金利は完全雇用と物価安定というFRBの2大責務のバランスを取る上で適切な水準にある」、「われわれは現在、多くのデータを収集しており、それを踏まえてあらためて評価する必要がある。実質金利はやや上昇したが、それほど大きくは上がっていない」 --------
9/2 高田・日銀審議委員 (今後の利上げに際し)、「市場で考えられている一定の間隔や幅にとらわれることなく、緩和度合いを確認したうえで機動的に対応していく必要がある」 ドル円は、160円台前半から159円台後半に下落。
9/1 バー・FRB理事 「データの傾向から、インフレが2%に向けて鈍化しているとの確信がある程度得られるなら、政策スタンスを評価するためにもう少し時間をかけることができる。だが、インフレの鈍化が十分でないようなら、断固として利上げに動くべきだと考える」 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和