「WTI、一時110ドル台に上昇後急落」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場- ドル円はレンジ内でのもみ合いが続く。引き続き明確な方向感が出ず、この日も158円を挟み一進一退。
- ユーロドルも前日と同じような動きで、1.12台で推移。
- 株式市場では、原油価格が下がり、米金利が低下したことでダウは大きく上昇したが、ナスダックは小幅安。
- 債券は反発し、長期金利は5.10%台に低下。
- 金は続落。原油価格は110ドル台まで買われたが、その後イランの大統領がパキスタン高官と会談したとの報道で下落。
9月住宅着工件数 → 122.1万件
9月建設許可件数 → 140万件
9月中古住宅販売成約指数 → −7.3%
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| ドル/円 | 157.83 〜 158.27 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.1211 〜 1.1261 |
| ユーロ/円 | 177.32 〜 177.81 |
| NYダウ | +529.85 → 52,495.88ドル |
| GOLD | −17.50 → 4,142.60ドル |
| WTI | −1.87 → 101.79ドル |
| 米10年国債 | −0.031 → 5.108% |
本日の注目イベント
- 日 9月貿易統計
- 英 英9月消費者物価指数
- 英 ベイリー・BOE総裁、対談に参加
- 米 決算発表→ AT&T、IBM、テスラ、メタ
本日のコメント
戦争終結への糸口が見出せない状況が続いているイラン情勢ですが、「イランのペゼシュキアン大統領は、テヘランでパキスタンのムニール陸軍元帥と会談し、対話の用意があることに変わりはないが、米国と協議するには米国がまず威嚇を停止し、制裁を解除する必要があると述べた」と、タスニム通信が報じました。「制裁と圧力を日々強め、わが国に通じる道を閉ざし続けながら、対話と交渉を求めていると主張することはできない」とペゼシュキアン氏は指摘。米国が「本当に対話と合意を求めている」のであれば、そうした行動は「理にかなわない」と述べ、さらに「国民は現在、米国を信用しておらず、交渉すれば再び攻撃されると考えている」とも発言。「誰かを威圧するつもりはないが、威圧に屈することもない」と述べたとのことです。また、米国の行動は「地域全体に破壊と損害をもたらすだけだ」とし、「われわれが望んでいない結果だ」と述べています。タスニム通信によると、ムニール氏は「交渉は決して弱さや受け入れ、降伏を意味するものではないと」話したとしており、依然として強気の姿勢は見せているようです。この報道で、上昇傾向を強めていたWTI原油価格が110ドル48セントまで買われた後、急速に値を下げました。もっともこの動きは、このところ同価格が一貫して上昇していたこともあり、利益確定の売りに押されたもので、報道そのものは原油価格が大きく下げる内容のものではなかったというのが実情のようです。
「ゼレンスキー大統領とトランプ大統領の確執が、ウクライナの防衛能力に影を落とし始めている」との指摘があります。両者の緊張関係は今に始まったことではなく、ゼレンスキー氏が昨年春にホワイトハウスでトランプ氏と会談した際、トランプ氏がゼレンスキー氏の発言を何度も遮る映像が世界中に流されたことは記憶に新しいところです。ブルームバーグは、「事情に詳しい関係者によると、北大西洋条約機構(NATO)の高官らは、ゼレンスキー氏とトランプ氏の関係が修復不可能な状態に陥り、ウクライナがロシアとの戦争で苦渋の和解を受け入れざるを得なくなる可能性を懸念している。NATO当局者によると、ルッテ事務総長は両者の関係悪化がもたらすリスクを認識している。同氏の最大の関心事は緊張を和らげ、ウクライナが戦闘継続に必要なものを確保できるよう、現実的な解決策の余地をつくることだという。両者の関係悪化は、トランプ氏が11月3日の中間選挙で議会の多数派を維持しようと躍起になっている時期と重なるが、この対立で犠牲を強いられているのはウクライナ市民だ。既に絶え間ないロシアの攻撃で民間人の死傷者は急増しており、防衛能力が手薄な中で厳しい冬に向かうことを余儀なくされている」と伝えています。トランプ氏の最大の関心ごとである「原油価格の上昇(ガソリン価格の上昇)」の一因が、トランプ氏が強く制しているにもかかわらず、ウクライナがロシアの石油精製施設に対する長距離ドローン攻撃を成功させていることにあります。ガソリン価格が一向に下がらないことで、米国民もトランプ離れを見せ、直近では支持率が31%まで低下しているとの報道もあります。どちらかと言えばトランプ寄りの、ルッテNATO事務総長も苦渋の思いで、反撃に出たゼレンスキー氏を見つめていることでしょう。
ドル円は157−159円のレンジ内で推移していますが、ここ1週間ではさらに値幅が限られ、157円50銭〜158円50銭程度の動きになっています。今朝の日経新聞では「FX勢、稼ぐ機会乏しく」といった見出しで、「ドル円が膠着していることで利益を取る機会が減り、投資家が保有する9月の資産は1058億円減少。2024年7月以来、2年2ヵ月ぶりの大きさだ」と報じています。この資産額は、投資家の入出金額を除いた実現損益、建玉の評価損益の増減、さらにスワップポイント損益を合計したものとのことで、全体としては損失が膨らんでいることを意味しているようです。
本日のドル円は157円50銭〜158円80銭程度を予想します。
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What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 10/15 | 小枝・日銀審議委員 | 「物価上昇リスクが相応にある中で、利上げに過度に慎重になることはない」、(今後の利上げについて)、「経済・物価の状況をみながら、政策金利を適時に調整していくべきだ」、「金利のある社会で、金融環境の分析は視野を広げることも重要」 | ドル円158円前後から157円50銭台まで下落。 |
| 10/13 | ボウマン・FRB副議長 | 「追加措置が必要かどうかを判断する前に、金融環境や経済がどのように推移するかを見極める時間はある」、「現時点では、追加措置を講じることに緊急性は感じていない。時間をかけて、経済がどのように推移していくのかをしっかりと見極める必要がある」 | -------- |
| 10/13 | ウィリアムズ・NY連銀総裁 | 「あと1回の利上げを実施するのが適切かもしれないとの見方は変えていない」、「さらなる利上げが必要になると考える理由は、現時点ではない」 | 米金利が低下し、やや円高方向に振れる。 |
| 10/13 | 植田・日銀総裁 | 「賃金と物価が緩やかに上昇するメカニズムが定着してきている下で、一時的な要因を除く物価の基調は2%にかなり近づいてきている」、「基調物価を2%程度の水準で安定させていくという観点が、金融政策にとって重要な局面だ」 | -------- |
| 10/12 | ハマック・クリーブランド連銀総裁 | 「対応を先送りして後で大幅な軌道修正を迫られるリスクを負うより、可能であれば、小幅な調整を比較的速やかに行う方が望ましいと考えている」 | -------- |
| 10/8 | ウォラー・FRB理事 | 「経済指標が引き続き予想通りに推移すれば、インフレ率を2%の目標により速やかに戻すため、追加利上げが必要になると予想している」、「しかし利上げをいつ実施するかについては、ある程度の柔軟性がある。連続する会合で利上げする必要はないが、妥当な期間内に実施すべきだ」 | -------- |
| 10/6 | 佐藤・日銀審議委員 | 「段階的に調整していく方針には賛成している」、「個人消費の勢いはそれほど強くない」 | -------- |
| 10/1 | ジェファーソン・FRB副議長 | 「先行きを見据えると、今後の政策調整はデータの傾向、変化する見通し、リスクのバランスを慎重に検討した上で決定すべきだと考えている。同僚と私はそれぞれ独自に判断を下す必要があり、それにはさらに時間がかかる可能性がある」 | -------- |
| 10/1 | ボウマン・FRB副議長 | 「現時点では追加措置を急ぐ必要があるとは考えていない。データを総合的にもっとよく理解する必要があると思うが、リスクには引き続き注意を払う必要がある」 | -------- |
| 9/29 | ウィリアムズ・NY連銀総裁 | 「経済が私の予測とおおむね整合的な形で推移すれば、インフレ率をより早期に目標水準に下げるため、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを今年終盤にもう一段引き上げることが適切となる可能性がある」、「10月のFOMC会合が中間選挙に近いことについては、『全く』考慮すべき要因ではない」 | 10月の利上げ確率が後退 |
| 9/24 | バーキン・リッチモンド連銀総裁 | 「関税やテクノロジー関連の値上がり、燃料費や医療費の上昇など、幅広いコスト上昇圧力が長引いていることで、米国のインフレが定着するリスクが高まった」、「より引き締め的な金融政策が必要になる」 | -------- |
| 9/24 | ハマック・クリーブランド連銀総裁 | 「相次ぐ供給ショックに見舞われており、インフレ心理が定着するリスクが高まっている」 | -------- |
| 9/24 | ポールソン・フィラデルフィア連銀総裁 | 「この先の状況が私の予想通りに推移すれば、さらに小幅な引き締めが正当化される可能性がある」、「米経済はショックに対して底堅く、生産の伸びは堅調で、労働市場は完全雇用に近いとして、『勢いが増している』兆しがある」 | -------- |
| 9/23 | ハセット・米国家経済会議(NEC)委員長 | 「最近のコアインフレ率が年率2%となるなかで、なぜ利上げするのか」、(ウォーシュ議長については)、「異例なほど党派性の強いFRBを運営している」、「FRB議長や副議長は通常、任期満了時にFRBを去るが、その慣例が守られていない」、「なぜそうしたのか懸念している」 | -------- |
| 9/18 | シュミッド・カンザスシティー連銀総裁 | 「FRBにはインフレ抑制に向けてまだやるべきことがあり、今週の措置はその方向への一歩だった」、「原油高はインフレ率を押し上げる重要な要因となっているが、インフレの問題がエネルギーだけではないことを認識する必要がある」、「均衡しているようだ」、「経済成長は堅調だ」 | -------- |
| 9/16 | フォンデアライエン・欧州委員長 | 「欧州とカナダは民主主義を信じている。権力は、最も強い者、最も裕福な者、最も声の大きい者のものではない」 | -------- |
| 9/16 | ウォーシュ・FRB議長 | 「金融・信用環境をわれわれの最終的な目標により整合させるため、緩和の度合いを幾分縮小した」、「6カ月、112カ月ベースの年率換算で3%を超える価格上昇を示す財・サービスの項目が多過ぎる」、「この夏のインフレ指標を見ても、基調的な傾向が目立って改善したとは考えていない」 | ややタカ派的なトーンだったことで、ドル円は156円台に乗せ、156円42銭まで上昇。 |
| 9/16 | FOMC声明文 | 「委員会は米連邦準備制度理事会(FRB)の二大責務を支えるため、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標のレンジを0.25ポイント引き上げ、3.75−4%にすることを決めた。委員会は、銀行システム内に十分な準備預金を維持する方針を継続している。経済活動は堅調なペースで拡大しつつある。地政学的な動向などを背景に、不確実性は引き続き高いものの、国内支出は底堅く推移している。生産性の伸びは力強く、設備投資は堅調だ。雇用の伸びは労働力に見合うペースを維持しており、失業率はほぼ変わっていない」、「インフレは高止まりしている。本日の政策措置は、委員会の目標である2%に向けた、より速やかな回帰を支えるだろう。委員会は物価安定を実現する」 | -------- |
| 9/15 | ベッセント・財務長官 | 「円高は米国の輸出にとって好都合だ。円が強くなれば、日本政府が為替介入の資金を捻出するために米国資産を売却する必要もなくなる」、「ごくわずかな額で、日本の政策を支持する姿勢を示すことができた」、「介入の目的ではなかったものの、米財務省は円買い介入によって数千万ドルの利益を上げた」 | -------- |
| 9/10 | ラガルド・ECB総裁 | 「今回の利上げは迷う余地のない判断で、全会一致で決定した」、(今後の政策対応については)「毎回の会合で判断する」、「市場は市場がすべきことをし、われわれはわれわれがすべきこと、つまり物価の安定を実現する」 | -------- |
| 9/2 | ウィリアムズ・NY連銀総裁 | 「最近のデータは心強い。関税の影響が一部、過去のものとなる中、インフレは実際、緩やかな低下傾向にあるとみている」、「前回のFOMC会合を終えた段階で、金利は完全雇用と物価安定というFRBの2大責務のバランスを取る上で適切な水準にある」、「われわれは現在、多くのデータを収集しており、それを踏まえてあらためて評価する必要がある。実質金利はやや上昇したが、それほど大きくは上がっていない」 | -------- |
| 9/2 | 高田・日銀審議委員 | (今後の利上げに際し)、「市場で考えられている一定の間隔や幅にとらわれることなく、緩和度合いを確認したうえで機動的に対応していく必要がある」 | ドル円は、160円台前半から159円台後半に下落。 |
| 9/1 | バー・FRB理事 | 「データの傾向から、インフレが2%に向けて鈍化しているとの確信がある程度得られるなら、政策スタンスを評価するためにもう少し時間をかけることができる。だが、インフレの鈍化が十分でないようなら、断固として利上げに動くべきだと考える」 | -------- |
外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書



