明日は「米中間選挙」が行われますが、最新の調査でも民主党優勢の流れは変わらないようです。調査では、国民の大半は国の進む方向と大統領に強い不満を抱いているようです。米ニューヨーク・タイムズ(NYT)による日次世論調査の平均では、10月30日時点のトランプ氏の支持率は「37%」と、第2次世界大戦以降の歴代大統領でも最低水準にあるとのことです。また同調査では、有権者の投票意欲で民主党が共和党を上回っています。次の議会選挙でどちらの政党を支持するかを尋ねる一般投票意向でも、民主党がリードしているとのことです。予測市場のポリマーケットとカルシでは、民主党が下院で多数派を握る確率が90%を超え、上院で多数派を確保する確率も約3分の2となっています。
今回の選挙では、下院の全435議席と、上院100議席のうち35議席が改選されます。現状、下院では共和党が218議席、民主党が214議席で、共和党が優位に立っています。無所属のカイリー下院議員(カリフォルニア州選出)もおり、委員会配属では共和党と歩調を合わせているとのこと。下院にはこのほか、2議席の空席もあります。上院では共和党が53対47で優位に立つており、トランプ氏が共和党のトップに立つことから、「トリプルレッド」と称されています。今回の選挙で、上下両院のどちらか一方でも民主党が多数派を奪えば、民主党が反対する法案をトランプ氏が議会で成立させることは難しくなります。トランプ氏もその辺りを意識してか、NYポスト紙とのインタビューで、自身は「ミスター拒否権にならざるを得ないだろう。彼らが法案を送ってきても、拒否権を行使する」と、すでに大統領権限を行使する意向を示していました。
今回の選挙結果がどうであろうと、もちろんトランプ大統領が変わることはありませんが、「中間選挙」は、2028年の大統領選に向けた前哨戦の側面もあります。通常、中間選挙が終わると、2年後の大統領選に向けた候補者の出馬宣言があることが多いからです。その意味では、民主党が上下院で過半数を獲得できれば、次期大統領選では有利に戦いを進めることができるとの声もあります。すでに、ハリス前副大統領の名前も挙がっていますが、カリフォルニア州知事のニューサム氏の人気が高いようです。今週はこれ以外にも「10月の雇用統計」や「9月雇用動態調査(JOLTS)求人件数」など、重要指標の発表もあります。10月のドル円はレンジ内相場が続き、月間の値幅も3円に満たない動きでした。上記重要イベントを契機にそろそろ動き出してもいい頃だと思っていますが、どうでしょう。
外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算20年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。
