今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

今週のレンジ予想
10月26日 〜 11月1日
ドル/円
155.00〜159.00
ユーロ/円
174.00〜179.00
豪ドル/円
108.00〜112.00

11月3日の「米中間選挙」が迫ってきました。現時点では「民主党有利」との予想が多い中、その場合には市場がどのような反応を見せるのか。あるいは事前予想に反して共和党が勝利した場合、さらにその反応はどのようになるのか、なかなか予想は難しいのが実情です。オバマ元大統領が民主党候補の応援演説で述べていたように、「好むと好まざるとにかかわらず、あと2年はこの状況が続く」というのが現実で、トランプ政権の続行は何ら変わりません。ご存知のように、トランプ大統領は、FRBに対して金利を引き下げるよう何度も圧力をかけてきました。自身が指名したウォーシュ議長は、9月の会合ではインフレを阻止することを最優先に、3年ぶりに「利上げ」を決断しました。トランプ氏からの圧力にも負けず利上げを支持したウォーシュ氏は市場から称賛されました。共和党が勝利すればこの構図は変わらず、トランプ氏の利下げ圧力は続くと予想されます。逆に、民主党が勝てば、トランプ氏からの圧力があるとしても、インフレが進むのであればFRBは利上げに踏み切り易いと思われます。さらに「トランプ配当」に象徴されるように、共和党が勝てば、財政拡大が続くことから債券には売り圧力がかり、金利は上昇すると思われます。もっとも、金利は上昇しますが、この金利上昇はいわゆる「悪い金利上昇」で、見方を変えれば、ドル安要因と言えなくもありません。いずれにしても、ドル円は選挙結果を受けた米金利の動きに左右されそうです。

過去の米国の選挙では、ほぼ常に経済が最大の争点となります。ピュー・リサーチ・センターが9月28日−10月4日に実施した調査によると、登録有権者の約84%が、中間選挙で投票先を決める上で「経済は非常に重要だ」と回答していました。米紙ニューヨーク・タイムズとシエナ・リサーチ・インスティテュートが9月半ばに実施した世論調査では、経済運営をうまく行えると信頼する政党についての回答は、民主党が51%、共和党が45%でした。26年選挙の主要なキーワードに「アフォーダビリティー(暮らし向き)」がありますが、有権者は圧倒的に家計支出を通じて米経済を評価しています。ブルームバーグによると、10月24日時点のガソリン平均価格は1ガロン当たり4.29ドル(約673円)と、1年前の約3.06ドルから1.23ドル(40.2%)上昇しました。住宅ローン金利は9月、約2年ぶりに7%を上回り、その後もおおむね上昇を続けており、こうした費用は家計をますます圧迫しています。民主党候補は物価上昇の原因としてトランプ氏の関税と対イラン戦争を挙げ、いずれも終わらせると訴えています。一方共和党候補は、チップ収入のある従業員や残業、社会保障の退職給付に税優遇措置を設けたトランプ氏の25年減税法をアピールしています。そして、もう一つの焦点がイラン戦争です。こちらも調査によれば、米国民の約65%がトランプ氏によるイランでの米軍事行動への対応を支持しておらず、支持は33%でした。民主党候補は、「戦争は支持を得ておらず、費用がかさみ、終わりが見えない」と厳しく批判しています。戦争は共和党内にも亀裂を生んでいるようで、一部の共和党候補は非公式または公の場でトランプ氏と異なる立場を示しています。

今週は、FOMCを皮切りに、ECB、BOJ(日銀)が政策金利を発表します。いずれも金利引き上げはなく、「据え置き」と予想しています。焦点は、それぞれ中銀トップの会見内容ですが、こちらもインフレ懸念は払拭できず、12月会合での利上げを示唆する可能性があります。ただ、今回の据え置きはすでに市場には織り込まれており、大きな動きにはつながらない可能性が高いと予想していますが、どうでしょう。

今週の注目材料

  • 10/26(月)
    日 8月景気先行指数(CI)(改定値)
    日 8月景気一致指数(CI)(改定値)
    独 独10月ifo景況感指数
    米 決算発表→ ベライゾン
  • 10/27(火)
    欧 イスラエル総選挙
    米 9月耐久財受注
    米 8月S&P Cotality CS20−City YoY NSA
    米 8月FHFA住宅価格指数
    米 10月リッチモンド連銀製造業景況指数
    米 9月新築住宅販売件数
    米 10月コンファレンスボード消費者信頼感指数
    米 決算発表→ ボーイング、コカ・コーラ、UPS、VISA
  • 10/28(水)
    豪 豪9月消費者物価指数
    豪 豪第3四半期消費者物価指数
    独 独11月GFK消費者信頼調査
    米 FOMC 政策金利発表
    米 ウォーシュ議長記者会見
    米 決算発表 → アルファベット、マイクロソフト
    加 カナダ中銀政策金利発表
  • 10/29(木)
    豪 豪7−9月四半期輸入物価指数
    欧 ユーロ圏10月消費者信頼感指数
    欧 ECB政策金利発表
    欧 ラガルド・ECB総裁記者会見
    米 9月個人所得
    米 9月個人支出
    米 9月PCEデフレータ(前月比)
    米 9月PCEデフレータ(前年比)
    米 9月PCEコアデフレータ(前月比)
    米 9月PCEコアデフレータ(前年比)
    米 7−9月GDP(速報値)
    米 新規失業保険申請件数
    米 決算発表→ マスターカード、キャタピラー、アマゾン、インテル
    加 EU・カナダサミット(モントリオール)
  • 10/30(金)
    豪 豪第3四半期卸売物価指数
    日 日銀金融政策決定会合
    日 植田日銀総裁記者会見
    日 10月東京都区部消費者物価指数
    独 独10月消費者物価指数(速報値)
    独 独10月雇用統計
    欧 ユーロ圏7−9月期GDP(速報値)
    欧 ユーロ圏7−9月期GDP(速報値)
    欧 ユーロ圏9月失業率
    米 7−9月雇用コスト指数
    米 10月シカゴ購買部協会景気指数
    米 ムサレム・セントルイス連銀総裁、基調講演
  • 10/31(土)
    中 10月中国製造業PMI
    中 10月中国サービス業PMI
    中 10月RatingDog総合PMI
  • 11/1(日)
 
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和

邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算20年以上、為替の世界に携わっている。

・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 
佐藤正和

邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。