今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

今週のレンジ予想
6月15日 〜 6月21日
ドル/円
158.00〜161.00
ユーロ/円
183.00〜187.00
豪ドル/円
112.00〜115.00

週明の月曜日早朝に、「米国とイランとの間で和平合意が成立した」とのニュースが飛び込み、ドル円は一時159円73銭近辺まで円買いが進みましたが、その後再び円を売る動きが強まり、午後には160円29銭まで上昇し、元の鞘に戻っています。為替市場以外のマーケットでは「和平合意成立」を好感し、株式市場では日経平均株価が3000円を超える上昇を見せ、初めて6万9000円台まで買われました。また、原油先物市場でもWTI原油価格が80ドル台まで低下しています。いずれも、ホルムズ海峡が開放されるとの見立てになっています。こうなるとやはり、足元の円安の動きは、単に戦争終結や原油価格の動きなどでは説明できないことになります。以前にも触れましたが、根底には財政懸念や少子高齢化に伴う、国力の低下などが意識されているのかもしれません。また、介入以外に円を買う材料がないことも露呈された格好です。長く続いている円安傾向に市場参加者も慣れ切っており、「円は下落するもの」といったアノマリーが出来上がっているのかもしれません。ドル円が160円台半ばまで上昇しても介入しなかった通貨当局の動きは、「戦争終結までの時間稼ぎ」との見方もありましたが、最早、時間を稼ぐことは出来ないことにもなります。今度160円台半ばを超えるようなことがあれば、介入の可能性はより高まってきたと考えます。

今週は日米で金融政策会合があります。17日のFOMC会合では、結果そのものに不確実性はほぼない見通しです。イラン戦争に伴うエネルギー価格ショックが米国経済にどう波及するかを見極める中、政策金利は据え置かれるとの見方がコンセンサスだからです。それでも、新議長のケビン・ウォーシュ氏にとっては初の会見となります。同氏にとっては、航海に出た途端に海が荒れていて、船出の時から試練が待ち受けています。インフレは3年ぶりの勢いで再燃しており、FRB政策当局者の間では、意見の対立が広がっています。投資家は、米国債を売り、米金融当局が12月までに利上げに踏み切る必要があるとの見方に傾いています。トランプ大統領が求める利下げとは逆方向の動きです。「しかし、ウォーシュ議長にとって初の記者会見、そしてFOMC会合後の声明と経済見通しは、次に何が起きるのかを探る手掛かりとして徹底的に分析されることになる」(ブルームバーグ)ことから、FRBがインフレ抑制モードへ再び移行する用意があるとの説得力あるメッセージを発すれば、市場では、ウォーシュ議長がトランプ氏の意向にもかかわらず、FRBの独立性を維持する姿勢を示したとして安心感が広がる公算が大きいと思われます。しかし、逆にそうしたメッセージが不十分であれば、市場を動揺させることになります。その意味でウォーシュ議長の会見での発言は非常に注目され、同時に難しい立場に立たされていると言えます。日銀の決定会合では、ほぼ利上げは間違いないと思われます。

今週の注目材料

  • 6/15(月)
    欧 ユーロ圏4月鉱工業生産
    欧 ユーロ圏4月貿易収支
    欧 ラガルド・ECB総裁講演(FFT)
    仏 G7首脳会議(仏エビアン、17日まで)
    米 6月NY連銀製造業景況指数
    米 5月鉱工業生産
    米 5月設備稼働率
    米 6月NAHB住宅市場指数
    加 カナダ5月住宅着工件数
  • 6/16(火)
    豪 RBA、キャッシュターゲット
    日 日銀金融政策決定会合
    日 内田副総裁記者会見
    中 中国5月小売売上高
    中 中国5月鉱工業生産
    独 独6月ZEW景気期待指数
    米 5月輸入物価指数
    米 5月輸出物価指数
    米 5月住宅着工件数
    米 5月建設許可件数
  • 6/17(水)
    日 5月貿易統計
    欧 ユーロ圏5月消費者物価指数(改定値)
    英 英5月消費者物価指数
    米 5月小売売上高
    米 5月中古住宅販売成約指数
    米 FOMC 政策金利発表
    米 ウォーシュ議長記者会見
  • 6/18(木)
    欧 ユーロ圏4月経常収支
    英 英5月失業率
    英 英ILO失業率(2−4月)
    英 BOE金融政策発表
    英 ベイリー・BOE総裁会見
    米 6月フィラデルフィア連銀景況指数
    米 5月景気先行指標総合指数
    米 新規失業保険申請件数
  • 6/19(金)
    日 5月全国消費者物価指数
    日 日銀金融政策決定会合議事録(7日−12日分)
    独 独5月生産者物価指数
    英 英5月小売売上高
    米 株式・債券市場休場(奴隷解放記念日)
    加 カナダ4月小売売上高
  • 6/20(土)
  • 6/21(日)
 
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和

邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算20年以上、為替の世界に携わっている。

・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。

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外為オンラインのシニアアナリスト 
佐藤正和

邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。