日銀が13日発表した9月の国内企業物価は前年比で「6.8%」上昇しました。前月の「7.6%」上昇からは、伸びが鈍化しています。同指数は、企業間で取引するモノの価格を示す指数で、前月よりも低下していたものの高い伸びが続いています。市場に広がる日銀の年内利上げ観測を維持する支援材料にはなりそうです。ブルームバーグは、「農林水産物で価格が下がり、前年比で伸びが鈍化した。前月比でも0.3%低下となったが、玄米や精米の在庫の積み上がりなどに伴う農林水産物や、政府によるエネルギー関連の補助金拡大から石油・石炭製品が押し下げに寄与しており、政策による要因とみられる。もっとも、不安定な中東情勢や世界的なAI関連需要の拡大なども背景に幅広い品目で上昇が続いており、川下への波及も継続している」と分析していました。日銀が年内に追加利上げを実施する可能性は非常に高いとは思われ、市場には9月の利上げが前回の6月から3カ月後に実施されたことで、年内の追加利上げを見込む声も少なくありません。筆者は、今月の会合では、引き続き「据え置き」と予想していますが、利上げが決定されれば、「サプライズ」ということになります。
米国とイスラエルがイランを攻撃してから、間もなく8カ月になろうとしています。トランプ大統領は当初、「戦争はすぐ終わる」と何度も言い放っていましたが、いまや多くの人が「年内には終わらない」といった見方に傾いています。政権内部にも、「トランプ政権が続くうちは終結しない」といった見方もあるようです。大変なのは、空母に乗りペルシャ湾で待機している米海軍の兵士です。週末の経済紙には「米空母で自殺未遂8件」との見出しで長期航海を余儀なくされた兵士の精神的負担が重く、常に緊張を強いられている兵士の苦労を報じていました。記事によると、空母「エイブラハム・リンカーン」は今月8日に母港であるカリフォルニア州のサンディエゴ港に戻りましたが、およそ10ヵ月半ぶりの帰還となり、無寄港の期間が「米海軍史上最長」だったと伝えています。そして、その代償は決して小さくはないとして、上述のように、強度の身体的、精神的ストレスによる犠牲者が出ていると伝えています。いつ攻撃命令が下されるのかわからず、常に緊張している状況。さらにイランやイエメンフーシ派からの攻撃も予想される中、最前線にいます。最大のストレス要因は「騒音」だそうです。空母は常に始動している状況で、その音は24時間止まることはありません。加えて、戦闘機が飛び出す際の爆音は相当なものでしょう。元海軍の幹部だった人は「いつ終わるのか、いつ具体的な任務が付与されるのか分からない状況は、非常に大きなストレスになる」と、自身の経験を元に語った言葉を紹介していました。トランプ大統領とヘグセス国防長官は、艦内の生活環境や乗務員の精神状態には問題はないとの見解を示していました。乗務員らは、機密事項が外部に漏れるのを防ぐため、スマホなどの通信機の保有は制限されているそうです。
今週は14日の「米9月消費者物価指数」と、15日の「小枝日銀審議委員の講演」に注目しています。ハト派の小枝委員は、「利上げの効果を見極めるべきだ」との認識を示すのではないかと予想しています。
外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算20年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。
