食料戦争
第三話:遺伝子組み換え作物
世界の食料生産・消費の構造に大きな変化を生じさせた遺伝子組み換え作物が食品と
なって初めて世界の人々の食卓に登場したのは1996年末です。
その年から本格的な栽培が始まり、最初の作付け面積は170万haだった。
その後、年々拡大し、2003年には6770haになり、日本の国土の1.8倍の広さに
まで広がったのです。これで食料問題のかなりの部分が解決されるのではと思いきや、
ことはそれほど単純な話ではなかったようです。
この作物の種子は、米国の多国籍企業モンさんト社が90%を超えて支配し、独占状態に
あります。そしてこの遺伝子組み換え作物には世界中で賛否両論があることはご承知の通りです。
賛成論の代表は、遺伝子組み換え作物によって収穫高が増え、増加する人口へ食料を供給できる、
ということです。その他に、β―カロチン豊富な食物を作れる、などがありますが、一方では、
予想外の毒素を発生させる可能性がある。あるいは新しいアレルギーを起こすたんぱく質が作られ
るかもしれないなど、人体への影響を不安視する反対論があります。
我々人類が生きて行くために食料は不可欠です。その食料の絶対量が不足するのそう遠い先の話ではありません。
最後に、ある専門家の印象的な言葉を引用します。
「われわれ人類は他の全ての生き物の犠牲の上に生かされている。肉や魚、野菜や果物、穀物であっても
それらを口にして生きている。だから、食事をするときには(いただきます)と言って食べるのです。」
To be continued・・・
次回は、8/12(火)の予定です。
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外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算20年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。