歴史は繰り返す「【ジョージソロスの話】Vol:1」|FX|外為オンライン FX取引 − あなたの為の、外為を。

歴史は繰り返す


ジョージソロスの話

第一話:神の子


「デュードゥ・シュロッシュ」・・・・・。

この名をご存知だろうか?

世界で最も著名な個人投資家である。
 
1930年、ハンガリーのブダペストで生まれで、現在はNY在住の投資家である。

英語的に発音すると、「ジョージ・ソロス」と発音する。

1992年、イングランド銀行を打ち負かしたと言われておるあの、ジョージ・ソロスです。

今回から彼のこれまで歩んで来た道を辿って、彼の市場に対する見方、相場に対する考え方など、

少しでもわれわれの投資に役立つところがあれば参考にしたいと思い取り上げました。

なにしろ世界最大の投資家であり、世界最大の慈善活動家であるわけですから。


彼は1930年8月12日ブダペストでハンガリー系ユダヤ人の中産階級の家庭に生まれました。

当時のハンガリーはファシスト、反ユダヤ主義が広まっており、ナチスドイツとソ連との

熾烈な戦いが繰り広げられていた時代です。

少年時代の彼は普通の子供と同じように、たくさんの友達に囲まれ、スポーツ好きな少年でした。

父は弁護士でしたが、経済的にはそれほど裕福な家庭ではなかったようです。

幼い子供はよく、自分自身を主人公にした空想にふけるものです。

大きくなったら「パイロット」になる、あるいは「医者」になりたい。

そんな夢を持つものですが彼は、「自分は神」だと思い込んでいたそうです。

1987年に発表された彼の著書「相場の心を読む」にこんな文章があります。

「私が、いつも自分がかけがえのない人間だと過大評価してきたことを認めたとしても、 読者は少しも驚かないだろう。率直に言えば、私は自分のことを、神のような存在、 あるいはケインズのような経済学者、いや、もっとひいき目でみればアインシュタイン のような科学者だと想像していた。」
普通の子ジョージ・ソロスはこの点では普通ではなかったようです。

この「神の子」という子供の頃の夢想は、彼が大人になっても続く猛烈な自信を説明

するのに役に立つかもしれません。

1943年、ソロスが13歳のころになると、ブダペストの街はナチスによってほとんど

破壊され、ユダヤ人の身にも危険が迫ってきました。

アウシュビッツにおける大量虐殺があったのもこの頃です。ソロスの父は、彼がユダヤ人

では危険だということで、キリスト教徒の役人の子供にしたて、偽の身分証明書を手に

入れたりして難を逃れました。

ソロスは戦争を通じて一つの教訓を得たそうです。

それは「現実と認識の間には、溝が存在する。」ということです。

人間はみな先入観(バイアス)を持っているが、それは必ずしも実際に世の中の動きと

一致するわけではない。この「溝」こそが、彼が後に人間の知識、そして金融市場に

関する理論を作りあげていくにつれて探求していくものです。

1947年にソロスはイギリスに渡ります。ほとんど無一文で、彼の人生の中で一番

貧しい時代だったそうです。

そして、1947年、彼はロンドン・スクール・オブ・エコノミクスに入学しました。

ここでソロスは「経済学」の勉強をすることになります。


To be continued・・・
次回は、9/16(火)の予定です。


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外為オンラインのシニアアナリスト 
佐藤正和

邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算20年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。