ヘッジファンドの歴史
第一話:ヘッジファンドとは
為替や株、あるいは債券でもよくコメントを読んでいると「ヘッジファンド」という言葉が出てきます。
いわく、「ヘッジファンドのドル売りで100円を大きく切ってきた」いわく、「日経平均先物13,500円を
超えると、ヘッジファンドの買戻しとみられる大口の買いが入りこの日の高値で引けた」・・・・・。
このように市場が大きく動いた時によく耳にする「ヘッジファンド」とは一体
何者なんでしょうか??
今回のテーマはこの「ヘッジファンド」です。
一般的に「ヘッジファンド」は、
【機関投資家や個人などから私募の形で資金を集め
最新の金融工学を
駆使して高利回りを目指す資金】
などと訳されています。
もともと英語の「Hedge」は「為替リスクをヘッジする」というように守る、囲む、というような意味ですが、
実際に「ヘッジファンド」という使い方を
される時にはもっと広範囲で独立した使い方をされています。
専門家の中にはヘッジファンドとは「絶対収益を確保するために、ロングとショート
(買いと空売り)を併用し、
相場の下落を回避し、要求されるリターンとリスクに応じて
ある程度のレバレッジを利かせるファンド」と定義しています。
どうも、これまでのファンドのように、「買い」から入るだけではなく「売り」も行うし株だけではなく、
為替、債券、商品、あるいは原油など、ありとあらゆるものに投資していく
資金のようです。
しかも、その資金はレバレッジを利かして巨額の資金となり世界中の市場を
動き回っているようです。
2006年の数字ですが、運用本数は1万本、運用資金では160兆円にのぼるそうですから
相当な存在感です。
因みに日本でのヘッジファンドは5兆円程度だそうです。
ではいつからヘッジファンドは存在したのでしょうか?
新聞、雑誌等で取り上げられるようになったのは1980年台ですが、ヘッジファンドと
いう概念が
誕生したのは1950年ごろと言われていますので、以外に古いことに驚きます。
その原点は1949年11月、米国のA.W.ジョーンズが編み出した「1号ファンド」
と言われています。
To be continued・・・
次回は、5/20(火)の予定です。
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外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算20年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。