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外為経済アカデミー

初心者でもわかる!実戦チャート術 連載開始!

「米6月のNFPは5.7万人。予想を下回る」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場
  • ドル円は昨日の夕方から下げ足を速め、161円台半ばまで下落。NYでは雇用統計で雇用者数が軟調だったことから一時160円64銭まで下落。161円台まで反発して引ける。
  • ユーロドルは雇用統計発表後に買われ、1.1472まで反発。
  • 株式市場では利上げ観測がやや後退し、ダウは594ドル高。一方ナスダックは207ポイント安。半導体関連銘柄が売られる。
  • 債券は買われ金利が低下したものの、その後軟調な展開となり、長期金利はほぼ横ばい。
  • 金は続伸。原油は小幅に反発。
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新規失業保険申請件数 → 21.5万件
6月失業率 → 4.2%
6月非農業部門雇用者数 → 5.7万人
6月平均時給 (前月比) → 0.3%
6月平均時給 (前年比) → 3.5%
6月労働参加率 → 61.5%
5月製造業受注 → −1.3%
5月耐久財受注 → −4.5%
*******************
ドル/円 160.64 〜 161.64
ユーロ/ドル 1.1396 〜 1.1472
ユーロ/円 184.03 〜 184.44
NYダウ +594.83 → 52,900.07
GOLD +43.30 → 4,125.70ドル
WTI +0.11 → 68.69ドル
米10年国債 +0.004 → 4.483%

本日の注目イベント

  • 中 6月RatingDogサービス業PMI
  • 中 6月RatingDog総合PMI
  • 欧 ユーロ圏6月総合PMI(確報値)
  • 欧 ユーロ圏6月サービス業PMI(確報値)
  • 欧 ラガルド・ECB総裁講演
  • 米 株式・債券市場休場(独立記念日の振り替え)

本日のコメント

ドル円は久しぶりに値幅を伴って大きく動きました。昨日の夕方、ドル円は162円台半ばから急速にドル売りが加速しました。この日の「米雇用統計」を待つ雰囲気の中、162円を割り込み、161円台半ばまで1円程円高に振れました。はっきりした材料は確認できませんでしたが、筆者が入手した情報では、その少し前にブルームバーグが「日銀の早期利上げを促す材料が増加、円安進行と堅調な日本経済で」といったヘッドラインの記事を配信していました。また、ロイター通信は、「日本政府が4月30日の介入時のように市場へ事前にシグナルを送る手法を見直す可能性がある」と報じていました。時間的にも、前回の介入を思わせる時間帯だったこともあり、市場は一時ざわめきましたが、介入ではなかったようです。

「米6月の雇用統計」では、非農業部門雇用者数(NFP)が、市場予想の「11.5万人」から大きく下振れする「5.7万人」でした。さらに5月分も「17.2万人」から「12.9万人」、4月分も「17.9万人」から「14.6万人」へとそれぞれ下方修正され、前月の同指数発表時とは真逆の結果でした。NFPの伸びが市場予想を大きく下回ったことを受けて、米利上げ観測が後退。ドル円は160円64銭辺りまで売られました。前日の「ADP雇用者数」も、予想は下回ったものの順調な結果でした。加えて、介入警戒感はあったものの、162円台後半まで円安が進んでも介入が観られなかったことで、市場には楽観的な見方が広がっていたのも事実かと思います。1日の値幅としては2円を超える動きで、久しぶりに動いたという印象です。前日、ウォーシュFRB議長が、ポルトガルのシントラで開催されたECBの年次フォーラムで、「この4週間でインフレ期待は低下し、インフレリスクは後退した」と発言したことと整合する結果になっています。

ロシアが執拗にウクライナ攻撃を続けています。ロシアはウクライナの首都キーウにミサイルとドローンで大規模な攻撃を仕掛け、これまでに20人の死亡が確認されています。攻撃は1日深夜から2日未明にかけて行われ、今年に入り最も激しいものの一つとなった模様です。キーウのクリチコ市長は、犠牲者追悼のため3日を市の服喪の日にするとテレグラムで発表しました。これに先立ち同市長は、攻撃によって市内7地区の住宅地が被害を受け、少なくとも86人が負傷し、このうち70人が病院で手当を受けていると説明していました。「ウクライナ防空部隊によると、今回の攻撃には弾道ミサイルや巡航ミサイル、ジェットエンジン搭載型ドローンが使用された。ハルキウやスムイ、ドニプロ、ザポリージャ、チェルカスイの各州でも攻撃が報告された。ウクライナは発射されたミサイル74発のうち48発、ドローン496機のうち476機を撃墜したと、軍のデータは示している」と、ブルームバーグは報じていました。ゼレンスキー大統領は、「今回の攻撃は、ウクライナへの防空システム供給が依然として絶対的かつ喫緊の課題であることを示した」と述べ、「(迎撃ミサイルシステムの)パトリオットのライセンス供与やその他の形での協力について、米国が決断を下すことに大きな期待を寄せている」と続けていました。ただ、トランプ政権は、イランとの戦争を抱え、莫大な戦費を費やしており、その余裕もないように思えます。また、ロシアもそのような事情をよく知った上での攻撃のようです。

160円という節目を超えても、連日円売りが続いていました。足元では161円30銭台で推移しており、依然としてドルが底堅い動きを見せています。ドルの上値はやや重くなってきたとは思いますが、まだ「ドル高」のセンチメントは変わっていないと見ています。目先の警戒水域は162円台後半から163円程度になってきたのではないでしょうか。本日のドル円は160円50銭〜162円50銭程度を予想します。

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来週7月6日(月)の「今日のアナリストレポート」は、NYが休場のため、お休みとさせていただきます。

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What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
7/1 ウォーシュ・FRB議長 「この4週間でインフレ期待は低下し、インフレリスクは後退した」、「米国の物価安定を実現する。それがこの委員会に課せられた使命であり、われわれの目標でもある。そのための戦術や戦略などについては今後明らかにしていく」、「FRBは非常に長くにわたり独立した中央銀行であり、現在も独立した中銀であり続ける。その点に変わりはない」、(将来的な金利政策に関して)、「フォワード・ガイダンスを示さない」 --------
6/17 ウォーシュ・FRB議長 FRBの運営方法の見直しにつながる変更案を検討するため、5つの分野を対象とした複数の作業部会を設置する」、「2%のインフレ目標を達成するわれわれの決意と能力を改めて確立するまでは、それを見直す理由は見当たらない」 --------
6/17 FOMC声明文 「インフレ率は依然として高水準にある。委員会は物価安定を実現させる」、「経済成長については引き続き堅調」 --------
6/17 内田・日銀副総裁 「足元の景気は、高水準の企業収益や政府の物価対策などが支えになり、経済が大きく下振れするリスクはひところよりも低下している」、「為替の変動が物価に影響を及ぼしやすくなっている」、(「1.1%〜2.5%」の中立金利について)、「こうした数字は相当なばらつきがあり、あまり使えない」 --------
6/11 ラガルド:ECB総裁 「今回のショックは経済全体に広がり始めている。直接的なコストは明らかで、間接的なコストも現れ始めている」、「最大のリスクはこうした決定をしないことだ。インフレの進行を放置して制御不能な状態にしてしまえば、物価安定の水準へ戻すことがはるかに難しくなる」と強調し、その上でラガルド氏は「中東の戦争は経済活動の重しとなっており、各種調査は特にサービス業で減速を示している。エネルギー価格の上昇により、この夏にかけてインフレ率はさらに押し上げられ、2027年上期まで目標を大きく上回る状態が続くだろう」 --------
6/9 片山・財務大臣 「ますます常に断固たる措置を取る用意があるということは変わらない」 --------
6/4 バーキン・リッチモンド連銀総裁 (米労働市場について)「需給が均衡した状態にあるようだ。雇用市場に変化は見られない」 --------
6/4 デーリー・SF連銀総裁 「経済がどのような展開を見せても、どちらの方向にも対応できるだけの用意がある。今後起こり得ることについてフォワード・ガイダンスをこれ以上示しても、結局は誤った方向に導くことになりかねない。経済の推移をただ見極めるほかない」 --------
6/3 植田・日銀総裁 「経済の下振れリスクに比べて、物価の上振れリスクが高まると判断される場合には、それが経済や金融市場に悪影響を及ぼすことを防ぎ、2%の「物価安定の目標」を持続的・安定的に実現していく観点から、利上げの是非についてしっかりと議論する必要があると考えています」 ドル円160円前後から159円30銭まで下げるが、すぐに反発。
6/3 ウィリアムズ・NY連銀総裁 「金融政策はまさに適切な位置にある。現時点で利上げも利下げも必要だとは考えていない」、「将来どちらの方向に進むのかについても、明確な方向性が見えているわけではない」 --------
6/3 ローガン・ダラス連銀総裁 (労働市場は)「おおむね均衡している」、(金融環境も)「緩和的だ」、「こうした状況は、金融政策が景気を抑制していないことを示している。物価安定を完全に回復し、FRBの二大責務のバランスを適切に保つためには、年内にも利上げが必要になる可能性があるとの懸念を一段と強めている」、「FRB当局者の間では最近、インフレが再び加速していることへの懸念が強まっている。また、インフレ率が高止まりするとの期待が定着すれば、物価上昇圧力を抑え込むことが一段と難しくなる」 --------
6/2 ハマック・クリーブランド連銀総裁 「インフレは5年以上にわたり、FRBが目指す2%を上回っている。これに対する懸念は、依然として底堅い労働市場よりも強い」、「現時点では、経済見通しを巡る不確実性を考慮し金利を据え置くことが妥当だ。しかし足元のデータ傾向が続くのであれば、持続的に高止まりするインフレのリスク拡大に対処するため、金融政策面で近く行動を起こすことが適切になる可能性がある」 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和

邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算20年以上、為替の世界に携わっている。

・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。


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