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外為経済アカデミー

初心者でもわかる!実戦チャート術 連載開始!

「ドル円再び160円に接近」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場
  • ドル円は続伸し159円78銭まで上昇。イラン情勢が再び不透明さを増したことで原油価格が上昇。ドル円は4月30日の当局介入後のドル最高値を記録。
  • ユーロドルは小幅に売られ、1.1606まで下落。
  • 株式市場では3指数が揃って続伸。ナスダックとS&P500は、これで8連騰。
  • 債券は売られ、長期金利は4.45%台に上昇。
  • 金は大幅に反落。原油はイスラエルがレバノンに大規模な攻撃を行ったことで大幅に上昇。一時は94ドル台後半まで買われたが、その後トランプ大統領の発言で上昇幅を縮小。
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5月ISM製造業景況指数 → 54.0
5月S&Pグローバル製造業PMI(改定値) → 55.1
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ドル/円 159.45 〜 159.78
ユーロ/ドル 1.1606 〜 1.1650
ユーロ/円 185.32 〜 185.82
NYダウ +409.91 → 51,078.88
GOLD −86.70 → 4,506.30ドル
WTI +4.80 → 92.16ドル
米10年国債 +0.018 → 4.453%

本日の注目イベント

  • 豪 豪1−3月期経常収支
  • 豪 豪4月住宅建設許可件数
  • 欧 ユーロ圏5月消費者物価指数(速報値)
  • 英 ベイリー・BOE総裁上院委員会で証言
  • 英 英4月消費者信用残高
  • 米 4月雇用動態調査(JOLTS)求人件数
  • 米 5月自動車販売台数
  • 米 カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演
  • 米 ハマック・クリーブランド連銀総裁講演

本日のコメント

ドル円が再び160円に接近してきました。依然として当局からは介入もけん制発言もない上に、昨日はイラン情勢が再び不透明になったことで原油価格が急騰。その影響を受け円売りが強まり、NYでは一時159円78銭までドル高が進みました。

イランはイスラエルによるレバノンでの地上作戦拡大に抗議し、米国との協議を停止すると表明しました。米国とイランは暫定的な和平合意を目指している中、緊張は再び高まっています。イラン準国営タスニム通信は声明文を引用し、同国交渉団が「仲介者を通じた協議や文書のやりとりを停止する」と報じました。また、イランはホルムズ海峡を完全に封鎖する可能性も示唆しています。ただ、トランプ大統領がこの報道について、イランから協議停止について聞いていないとし、自身のSNSへの投稿で「ただ落ち着いて見ていてほしい。最終的にはすべてうまくいく」と強調していました。イラン側はこれまで、いかなる合意も地域全体の戦闘に適用する必要があると主張してきました。これには親イラン武装組織ヒズボラとイスラエルとの交戦も含まれており、この部分では米国との認識が異なっているようです。イラン学生通信はイラン中央軍司令部の話として、イスラエルによるレバノン攻撃が続けば、イランはイスラエル北部を攻撃対象とする可能性があると警告したと報じています。

米国とイランとの停戦合意に向けた交渉が再び不透明になってきたことで1日の原油相場は大きく反発しました。ただその後、トランプ大統領がイランとの交渉は継続中だと投稿し、イスラエルとヒズボラが相互の攻撃を停止することで合意したと述べたことで上げ幅を縮小しています。ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物7月限は、前週末比4.80ドル(5.5%)高の92.16ドルで終了。北海ブレント先物8月限は3.86ドル(4.2%)高の94.98ドルで取引を終えました。こうした中、石油業界の専門家らは石油輸出国機構(OPEC)と、非加盟産油国で構成するOPECプラスに対し、ホルムズ海峡が速やかに再開されたとしても、海峡封鎖による供給混乱は「年末まで続く」との見通しを示しました。高市首相は昨日の夕方6時過ぎに、イランのペゼシュキアン大統領と電話会談を行い、「話し合いを通じて事態を沈静化させ、日本やアジア諸国を含む全ての国の船舶が早急にホルムズ海峡を安全に通過できるようになるよう」あらためて強く求めました。両者は今後も緊密に意思疎通を続けていくことで一致したと、高市氏は説明していました。共同通信によると、電話会談は15分間続き、両首脳が電話で会談するのは3回目とのことです。この電話会談が功を奏したのか、ペゼシュキアン氏は日本の船舶に対し、「これまで以上に容易かつ問題のないホルムズ海峡通行を保証する」と、Xに投稿しました。また同氏は、「主な問題は米国の対イラン制裁やイランの海運・貿易を制限する措置に起因している」と、主張していました。

連日イラン情勢に目を奪われがちですが、ウクライナ戦争も未だに続いています。ロシアがウクライナへ侵攻を開始してから既に4年3カ月が経過しました。ロシア政府の高官らはプーチン大統領に対し、ウクライナ戦争への支出が財政的に維持できない軌道に乗っていると、異例の警告をしました。ウクライナ侵攻が始まって以来、最も深刻な亀裂がロシア政府内部で表面化したとの見方もあります。ブルームバーグによると、「ロシア財務省と中央銀行の当局者らは、現在計画されている国防支出の水準では政府の財政赤字が危険なほど拡大する恐れがあるとクレムリンに進言した」とのことです。同通信は、「関係者らによると、ここ数カ月でロシア経済と国家財政の状況に対する懸念を強めている当局者らは、国防支出の新たな削減を提案した。逼迫する財政を立て直すには、さらなる効率化が不可欠だと助言しているという。しかし政策当局者の間では意見が割れている。プーチン氏が目指す戦争目標の達成を重視する国防省の高官やクレムリン内の一部関係者は、軍事支出の維持を主張している。軍需関連の契約に依存する企業が非常に多いため、国防費削減は経済に深刻な打撃を与えるというのが、彼らの主張だ」と報じています。また、関係者の一部によると、プーチン大統領は財務省当局者に対し、国防費に手を付ける前に他の分野で歳出を削減するよう求めたとのことです。

最後に、FRB議長の任期を終え、理事としてFRB内部にとどまったパウエル氏は5月31日、ボストンのジョン・F・ケネディ大統領図書館で「勇気ある人物賞」を受賞する際の講演で、「どの政権であれ、政策上の相違を理由にFRB当局者を解任する方法を見つければ、その後の政権も同じことをするだろう」と指摘。「そのような状況になれば、FRBが全ての米国民にとって何が最善かに基づいて意思決定を行うという信認が失われる」と語っていました。さらに、「われわれの信認は何十年にもわたって築かれ、維持されてきた。われわれには、そのかけがえのない資産を国民と将来の世代のために守る責務がある」と述べました。そして、米国民に対し「国家を規定するより高次の原則」を守るために団結するよう呼びかけ、「その中でも最も重要なのは法の支配への敬意だ」と指摘していました。

再び160円に迫ってきたドル円ですが、160円台に乗せるとしたら、そのきっかけは今週末の「米雇用統計」ではないかと予想していましたが、原油価格の上昇に円売りが再び強まっています。シカゴ先物市場での、ヘッジファンドなど投機筋のポジションも、5月26日時点では「円売り・ドル買い」枚数が11万4667枚と、介入前の水準を上回っていました。依然として投機筋は「ドル高」を予想しているということです。

本日のドル円は158円80銭〜160円30銭程度を予想します。

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What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
5/28 ウィリアムズ・NY連銀総裁 「基調は非常に良好だ。楽観的な現在の政策スタンスは、景気に対してやや抑制的に作用している」、(インフレへの懸念を理由に)「次の政策変更は利下げと同程度に利上げの可能性もあることを示したいと考える当局者が増えている」 --------
5/28 ムサレム・セントルイス連銀総裁 「FRBの使命は物価安定と雇用の最大化だが、足元ではインフレが目標を上回っている」、「将来的に利上げを検討する可能性や確率はゼロより高くなければならない」 --------
5/21 グールズビー・シカゴ連銀総裁 「現在、かなり深刻なインフレ問題が生じつつある」、「FRBの二大責務のうち、雇用面についてはおおむね安定している」、「インフレ面に特に注目している」 --------
5/21 バーキン・リッチモンド連銀総裁 「既に5年以上にわたってインフレ率が目標の2%を上回っている中で、これほど多くの波が押し寄せている。その累積的な影響により、インフレ期待が緩まないかを問う価値がある」、「私にとって重要なのは、企業や消費者、そしてインフレ期待がどこまで耐えられるかという点だ」 --------
5/21 小枝・日銀審議委員 (基調的なインフレ率について)「既に2%ぐらいになってきている」、「政策金利を適切なペースで引き上げて、経済へのトレードオフにも配慮しつつ、物価高への対応を進めていくことが適切だ」、「今後、インフレ率や予想物価上昇率が上昇する場合、実質金利は自然利子率からマイナス方向に一段とかい離しうる。利上げを通じて金利の正常化を進めることが、より重要になる」、(景気見通しについて)「グローバルなIT需要の強さや政府の各種施策の効果などを踏まえれば、現時点で世界金融危機やコロナ禍のような景気の大幅な落ち込みが、見通し期間で生じる蓋然性は低い」 --------
5/20 トランプ・米大統領 「米国はイランとの間で最終段階にある」、「合意が成立するか、そうでなければ、やや手荒なことをすることになるだろう。だが、そうならないことを願っている」 原油価格が大きく下がり、株と債券が買われる。ドル円は159円台前半から158円60銭まで下落。
5/19 片山・財務大臣 「断固たる措置を取るときは取る」 ドル円159円10銭台から158円78前後まで下落。
5/19 トランプ・米大統領 「戦争をしたくはないが、彼らに再び大きな打撃を与えなければならないかもしれない」(いつまで待つのかと問われると)、「そうだな、2日か3日、金曜か土曜か日曜までだろう。あるいは来週初めまでかもしれない。時間は限られている」 --------
5/14 シュミッド・カンザスシティー連銀総裁 「根強いインフレが経済にとって最も差し迫ったリスクだとみている。インフレはピーク時から大幅に鈍化したものの、依然として高過ぎることは明らかだ」、「地政学的な動向が引き続き不確実性をもたらしている」、「失業率は歴史的に見て比較的低い水準にあり、雇用も解雇も低水準という特異な環境ではあるものの、労働市場は有効に機能している」 --------
5/12 グールズビー・シカゴ連銀総裁 「エネルギー以外の項目、例えばサービスに注目すると、それが基調的な景気過熱を示しているのであれば、FOMCはインフレ加速の連鎖をどう断ち切るかを考えなければならない」、(CPI統計について)、「予想より悪く、関税やエネルギー価格の急騰の影響を受けないサービスインフレの加速を特に懸念している」、「米国にはインフレ問題があり、それを引き下げなければならない」 --------
5/7 デーリー・SF連銀総裁 「FOMC声明文を巡って当局者の意見が分かれたことを重要視しない」 --------
5/7 ハマック・クリーブランド連銀総裁 「声明では金利は据え置きとしたが、次の動きは引き下げになる可能性が高いという示唆が盛り込まれた」、「しかし経済の現状に関する私自身の見方を踏まえると、それはやや誤解を招きかねないと考えた」、「金利はかなりの期間、据え置かれるだろう」 --------
5/7 コリンズ・ボストン連銀総裁 「金利据え置きの決定については強く支持する」(声明文は)、「FOMCが近い将来の利下げを検討する姿勢から離れつつあるという変化を示している。また、FRBに対し、次の政策変更が利下げにも利上げにもなり得ることを、より明確に示すべきだと考える当局者が増えているということでもある」 --------
4/23 片山・財務大臣 「われわれにフリーハンドがある」、「あらゆる可能性が想定される中でも、強い姿勢を貫いていく」、「日本の当局者は米国側と24時間態勢で緊密に連絡を取り合っている」 --------
4/6 ハマック・クリーブランド連銀総裁 「政策当局はかなりの期間、金利を据え置くのが望ましい」、(労働市場が顕著に悪化した場合)、「利下げが必要となるシナリオも想定される」、「インフレ率が目標を上回る状態が続く場合には、利上げが必要になる可能性もある」、「インフレ率は既に5年以上にわたり目標を上回る状態が続いている」、「さらに上昇すれば、2%目標から離れる誤った方向に進んでいることを示す」 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和

邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算20年以上、為替の世界に携わっている。

・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。


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