「イラン情勢、一両日に結論か?」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場- ドル円は157円台前半から後半でもみ合う。イラン情勢が良い方向に向かうとの見方から米金利が低下したが、ドル円は157円台をキープ。
- ユーロドルは前日と変わらず1.15台前半で推移。
- 株式市場では3指数が揃って大幅に続伸し、ダウとS&P500は最高値を更新。イラン情勢に好転の兆しが見えたことや、米金利の低下が起爆剤に。
- 債券は続伸し、長期金利は4.61%台に低下。
- 金は反発し、原油は大幅続落。
6月貿易収支 → −73.3b
6月製造業受注 → −0.3%
6月雇用動態調査(JOLTS)求人件数 → 7359千件
6月耐久財受注 → 0.5%
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| ドル/円 | 157.22 〜 157.84 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.1510 〜 1.1534 |
| ユーロ/円 | 181.18 〜 181.98 |
| NYダウ | +907.47 → 54,085.88ドル |
| GOLD | +62.10 → 4,152.60ドル |
| WTI | −4.57 → 75.77ドル |
| 米10年国債 | −0.063 → 4.613% |
本日の注目イベント
- 日 日銀金融政策決定会合議事録(6月15日―16日分)
- 中 7月RatingDogサービス業PMI
- 中 7月RatingDog総合PMI
- 独 独7月サービス業PMI(確報値)
- 欧 ユーロ圏6月卸売物価指数
- 欧 ユーロ圏7月総合PMI(確報値)
- 欧 ユーロ圏7月サービス業PMI(確報値)
- 米 7月S&Pグローバルサービス業PMI(確報値)
- 米 7月S&Pグローバル総合PMI(確報値)
- 米 7月ADP雇用者数
- 米 7月ISM非製造業景況指数
本日のコメント
日米通貨当局による「協調介入」について、筆者は「日本の財務省による強い要請により米側が動いたのでは?」とコメントしましたが、昨日の日経新聞「春秋」にも、同じようなコメントが掲載されていました。曰く、「協調介入は単独よりも格段にメッセージ性が強い。数少ない過去の例も東日本大震災など歴史的タイミングばかりだ。米側にも過度な円安は不都合とみえる。もっとも、助け舟をタダで出してくれるような大統領ではなかろう。これで借りが出来たとすれば、先方の言い分をさらに聞かされることにならないのか心配にもなる」とありました。「協調介入」という異例な手法で円安を阻止し、直近高値からは8円79銭も円高方向に持って行くことに成功。市場関係者からは様々な意見や見方がメディアを賑わせています。「円安の流れは変わった。150円を目指す」といった意見も散見される中、筆者は、これまでも述べてきたように、「ドル円を取り巻く環境は何も変わっていない」という状況を基に、長い目で見たらまだドル高トレンドが変わったとは判断していません。ただ、筆者がトレンド転換の際の判断材料として重要視している「日足の一目均衡表」では、ローソク足が「雲」の下方で推移しています。155円台前半まで力で押し下げられたことで、ローソク足が雲を下抜けしています。その意味では、「力ずく」であったとしても、今後ドル安の流れへと転換するのかどうか、今は非常に重要な分岐点にいることは事実かと思います。今後日米の金融政策が変わるようであれば、ドル安への道を辿る可能性もないとはいえませんが、今しばらくドル円の動きと、米経済指標を見極める必要があり、とりわけ、今週末の「米7月の雇用統計」が重要かと思います。労働市場減速の兆しが示唆されるようだと、FRBによる利上げ観測の後退に伴い、ドルが売られることになるからです。また、その際にも155円というレベルを明確に割り込むことが出来るのかどうかが重要な要素になってきます。155円を割り込むと、市場参加者の「相場観」も修正を余儀なくされ、円高を予想する向きが急激に増える可能性があるからです。
ベッセント財務長官は米経済専門局CNBCに出演し、「問題なのは円の水準だ。それが別の問題を引き起こしたり、競争的な通貨切り下げを招いたりする恐れがある。それは健全ではない」と述べ、「円相場の安定は米国だけでなく、アジア地域全体にとっても極めて重要だ」と発言しました。米国が追加の為替介入に踏み切るかどうか問われると、ベッセント氏は「日本とは緊密に連絡を取り合っている」と説明。「米経済や米国の納税者の利益にかない、世界経済の安定化にもつながる形であれば、日本を支えるために必要なことは何でもする」と、改めて介入を行うことを否定しませんでした。さらにベッセント氏は、日本のインフレの「問題」の一因として円安の影響が物価に波及していることを挙げ、「円安によってエネルギー輸入コストが押し上げられている」と論じました。また、「円が大幅に下落すれば、他の通貨もそれに追随することになる。韓国ウォンで過度な変動が見られている。中国人民元は過小評価されていると考える向きも多い」と述べました。その上で、円相場を安定させる上で日本銀行の利上げが必要か問われると、ベッセント氏は、「日銀が取るべき対応について先回りして判断するつもりはない。」植田日銀総裁とは15年来の付き合いがあるとし、「必要なことは実行すると信じている。介入に続いて、政策面での後押しが必要になる。そうした対応が行われると強く確信している」と話していました。ブルームバーグは、「ヘッジファンドで数十年にわたり為替取引に携わった経歴を持つベッセント氏は、為替介入は『市場にシグナルを送る』ことはできるものの、最終的に相場の流れを変えるのは『政策だ』と指摘した。高市早苗首相率いる政権について、基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化を含め、『財政規律の方向に向かっている』との認識を示した」と分析していました。
また同長官とルビオ国務長官はそれぞれ、ホルムズ海峡を巡る協議について楽観的な見方を示しました。ベッセント氏がホルムズ海峡の状況について言及することは珍しく、それだけに「信憑性」もありそうな気もします。ベッセント氏は、「イランと協議しており、きょうか明日にも海峡を開放するための合意に達する可能性がある」とCNBCとのインタビューで述べ、イランが通航料を徴収する内容が合意に含まれるかとの質問に対しては、「航行の自由は確保されると思う」と答えていました。また、ルビオ長官は重要な海上交通路を通航する船舶を増やすための取り組みについて「当面の合意、現在最も注目されているのは海峡だ」と記者団に述べ、「協議は進展していると言って差し支えないが、まだ最終合意には至っていない。近く実現することを期待している」と話しています。これに先立ち、カタール外務省は「緊張緩和に向けた合意案が、当事者間で回覧されている」と明らかにしていました。また、イラン国営ニュースは外務省のバガエイ報道官の話として、イランとオマーンの協議は前向きだったと報じ、同報道官は「現在の協議が、船舶の安全な出入港ルートの設定に重点を置いている」と述べていました。
上記「一目均衡表」では「雲の下限」(レジスタンス・ポイント)は、今朝の時点で158円94銭にあります。本日のドル円は156円〜158円90銭程度を予想します。
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What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 8/4 | ベッセント・財務長官 | 「問題なのは円の水準だ。それが別の問題を引き起こしたり、競争的な通貨切り下げを招いたりする恐れがある。それは健全ではない」、「円相場の安定は米国だけでなく、アジア地域全体にとっても極めて重要だ」、「日本とは緊密に連絡を取り合っている」、「米経済や米国の納税者の利益にかない、世界経済の安定化にもつながる形であれば、日本を支えるために必要なことは何でもする」、(円安の影響が物価に波及していることを挙げ)、「円安によってエネルギー輸入コストが押し上げられている」、「円が大幅に下落すれば、他の通貨もそれに追随することになる。韓国ウォンで過度な変動が見られている。中国人民元は過小評価されていると考える向きも多い」、(円相場を安定させる上で日本銀行の利上げが必要か問われ)「日銀が取るべき対応について先回りして判断するつもりはない」、(植田日銀総裁とは15年来の付き合いがあるとし)、「必要なことは実行すると信じている。介入に続いて、政策面での後押しが必要になる。そうした対応が行われると強く確信している」 | -------- |
| 8/3 | ベッセント・財務長官 | (協調介入を実施したことについて)「財務省および日本銀行の当局者と緊密に連絡を取り合い、状況を注視し続けている。必要であれば、さらなる協調介入をためらわない」、「米国は、円の著しい過小評価を是正するため、日本が断行した市場対応および金融政策を強く支持する」 | -------- |
| 8/3 | 片山・財務相 | (為替介入を実施したことについて)「最近見られた円の過度な変動や無秩序な動きに対処したものだ」 | -------- |
| 7/29 | FOMC声明文 | 「経済活動が堅調なペースで拡大しつつある。設備投資と生産性の伸びが力強い。(インフレ率は、)「2%目標に比べて高止まりしている」 | ドル円は163円台後半から下落。株式と債券も売られる。 |
| 7/29 | ウォーシュ・FRB議長 | 「一部の家計や企業、市場関係者の間では、5年にわたる高インフレを受けて、FRBは2%を超えるインフレ率を事実上容認しているとの誤った認識が根強く残っている。改めて強調したい。インフレの緩やかな目標など存在しない。少なくとも、この委員会の下では、暗黙の緩やかな目標も存在しない」、「インフレ率が見通し期間を通じて高止まりするようであれば、金利はその対応策の一つになり得るが、それだけが手段というわけではない」、「市場に影響を与えようとする姿勢を一部後退させたことで、市場は自ら判断を下した」と説明。「米国債の利回り曲線全体で名目金利に対する市場の見方は上方修正された」 | 短期ゾーンの金利が低下し、中長期ゾーンの金利が上昇。 |
| 7/23 | ラガルド・ECB総裁 | 「利上げを検討する必要はないか自問した中銀総裁も一部いた」、「現時点では待つことが適切だと判断した。今後数週間の情勢の推移と、その間に公表されるデータを極めて注意深く見守る」、「インフレ見通しには上振れリスクがある。エネルギーショックがさらに強まる恐れがあり、他の物価や賃金への影響も現在の想定より大きくなる可能性がある。エネルギー価格の高止まりが長引くほど、より幅広い物価の押し上げにつながるだろう」、「基調的な物価上昇率は現時点では抑制されている」、「6月のユーロ圏総合インフレ率は2.8%へ鈍化し、市場予想も下回った。しかし、今月に入り戦闘が再開したことで、政策当局者の間では金融引き締めをまだ終わらせることができない可能性が認識され始めている」 | ドル高の流れの中、ややユーロ売りに拍車。 |
| 7/16 | ローガン・ダラス連銀総裁 | 「物価安定と完全雇用というFRBの二つの使命を踏まえると、政策金利を現行よりやや高い水準に引き上げた方が、見通しとリスクの均衡をより適切に保てると現時点では考えている」、「インフレが自律的に2%まで戻る方向にないのであれば、少なくとも一定程度の引き締め的な政策が必要だ」、「物価が1カ月落ち着いただけでは十分ではない。物価安定を取り戻すという仕事をやり遂げる時だ」 | -------- |
| 7/14 | ウォーシュ・FRB議長 | 「FOMC参加者は、高止まりするインフレを長期にわたって容認することはない。われわれは物価安定の回復に向け、揺るぎない決意を共有している」、「われわれが適切な政策運営を実現すれば、そして実現する所存だが、過去5年間の高インフレは過去のものとなる」米6月のCPI発表を受けて)、「朝発表された統計を見て『任務は完了した』と考える人もいるかもしれないが、それは私の見解ではない」、(トランプ氏から公に批判された場合でも経済指標に基づいて政策判断を行うのかと問われ)「そうする」 | -------- |
| 7/13 | ウォラー・FRB理事 | 「今週発表されるコアインフレ指標がまたも強い内容となった場合、FOMCは近い時期の金融政策引き締めを検討する必要があるだろう」、「労働市場は安定しており、個人消費は堅調だ。米経済が良好な状態にある。関税やエネルギー価格、AIインフラ整備を背景としたインフレ圧力を受け、金融政策は岐路に立たされている」、「どのように見ても、どの指標で測ろうとしても、インフレ率は今年上昇している」 | 金利上昇、ドル高、株価下落の一因に。 |
| 7/9 | ウィリアムズ・NY連銀総裁 | (AIが押し上げる需要を最も注視していると述べ)、「これが供給に対して需要を持続的に押し上げ、インフレ圧力につながるのであれば、そうした状況を一時的なものとして見過ごすことはできない」、(インフレ率が自身の基本シナリオよりも持続的かつ大幅に高くなれば)、「金融政策で対応する必要がある」、「一方、そうならずにもっと穏やかな展開となれば、金融政策は適切な位置にあり、今後もその状態が続くと考えている」、「今年後半のコアPCEの伸び率が月0.2%であれば、ディスインフレの進行が続いているとの私の見方と一致する。それを上回れば、インフレがやや根強いことを示す兆候になる」 | -------- |
| 7/1 | ウォーシュ・FRB議長 | 「この4週間でインフレ期待は低下し、インフレリスクは後退した」、「米国の物価安定を実現する。それがこの委員会に課せられた使命であり、われわれの目標でもある。そのための戦術や戦略などについては今後明らかにしていく」、「FRBは非常に長くにわたり独立した中央銀行であり、現在も独立した中銀であり続ける。その点に変わりはない」、(将来的な金利政策に関して)、「フォワード・ガイダンスを示さない」 | -------- |
外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算20年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。







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