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外為経済アカデミー

初心者でもわかる!実戦チャート術 連載開始!

「ドル円再び162円台後半まで上昇」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場
  • イラン情勢に再び緊張が高まったことでドル円は162円71銭まで上昇。原油価格が上昇し、米金利もさらに上昇したことで、ドル買いが復活。
  • ドル高の流れにユーロドルは1.14台を割り込む。
  • 株式市場ではダウが大きく下げたものの、ナスダックは51ポイント上昇。
  • 債券は続落。長期金利は4.47%台に上昇。
  • 金は大幅に続落。原油は3ドルを超える上昇で73ドル台に。
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5月消費者信用残高 → −1.82b
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ドル/円 162.42 〜 162.71
ユーロ/ドル 1.1392 〜 1.1430
ユーロ/円 185.19 〜 185.71
NYダウ −576.76 → 52,348.39
GOLD −75.00 → 4,082.40ドル
WTI +3.08 → 73.52ドル
米10年国債 +0.028 → 4.579%

本日の注目イベント

  • 日 日銀支店長会議・さくらリポート
  • 中 中国6月消費者物価指数
  • 中 中国6月生産者物価指数
  • 独 独5月貿易収支
  • 独 独5月鉱工業生産
  • 米 新規失業保険申請件数
  • 米 6月中古住宅販売件数
  • 米 ウィリアムズ・NY連銀総裁、パネル討論会に参加
  • 米 ローガン・ダラス連銀総裁、パネル討論会の進行役を担当

本日のコメント

ある意味予想されてはいたことですが、イラン情勢が再び怪しくなってきました。ホルムズ海峡で3隻の船舶がイランの攻撃を受けたことに端を発し、米軍はイランを攻撃。イラン国内の80カ所を超える標的への新たな空爆を実施しました。トランプ大統領は8日、イランに追加攻撃を加える可能性があるほか、同国の港湾に対する海上封鎖措置の再開もあり得るとの考えを示しました。イランへの圧力を一段と強める発言で、全面戦争に逆戻りする恐れもありそうです。トランプ氏は、「われわれは昨夜、イランに非常に激しい攻撃を加えた。おそらく今夜も激しく攻撃するだろう」と、NATOの会合に出席中のトルコ、アンカラで述べました。

米中央軍はXへの投稿で、米軍がイランの防空システム、指揮統制ネットワーク、沿岸レーダー施設、対艦ミサイル能力に加え、ホルムズ海峡内およびその周辺に展開していた革命防衛隊の小型艇60隻超を攻撃したと発表しました。その上で、今回の作戦は、イランがホルムズ海峡を航行する商船への攻撃を実施したことに対する「即時の対応」だと説明し、今回の攻撃は終了したと表明しました。一方、イラン国営テレビが伝えた声明によると、革命防衛隊はクウェートのアリ・アル・サレム空軍基地と、バーレーンのサルマン港にある第5艦隊の海軍基地を攻撃したとのこと。また、同国のガリバフ国会議長はSNSへの投稿で、「いじめと恐喝の時代は終わった。それでは何も解決しない。われわれは屈しない」と、米国に警告を発しています。米国とイランは双方とも、相手側が暫定合意に違反したと非難しています。両国が締結した覚書では、短期的な停戦を定めるとともに、包括的な合意に向けた60日間の交渉期間を設定しましたが、締結後わずか20日程で、すでに形骸化しています。ただ、トランプ氏はその後「終ったと思う。これ以上彼らに関わりたくない」とも述べており、これがどのような意味なのか、現時点では分かりません。米国とイランが再び交戦したことで、一時は67ドル台まで下落したWTI原油価格が、昨日は76ドル台まで上昇する場面がありました。米金利も上昇したことでドル円は162円71銭まで買われ、再び介入を意識する水準に接近してきました。

トランプ氏はトルコで開かれたNATO首脳会議で、ウクライナのゼレンスキー大統領と会談し、迎撃ミサイル、パトリオットの「ライセンスを供与する」と述べ、「製造方法も教える」と語っていました。ウクライナでは、ロシアからの激しい攻撃を受け、着弾する前の空中で迎撃してはいるものの全てを破壊できず、首都キーウでも大きな被害が出ています。そのためゼレンスキー氏は米国にパトリオットの提供や国内生産を強く求めていました。この防空システムを製造しているのは現在、米国だけで、世界的に在庫も不足しています。トランプ氏は、ライセンス生産は近く始まるとの見通しを示し、米国のメーカーがウクライナに赴いて製造方法を指導するとし、「かなり早く生産できると思う」と述べていました。ゼレンスキー氏は、「素晴らしい考えだ。われわれには必要だ」と、歓迎の言葉を述べていました。トランプ氏はさらにNATOのルッテ事務総長とも会談し「グリーンランドを巡るNATOの対応には不満だ。最大のテロ支援国家であるイランへの対応でも、われわれを助けようとしなかったことは不満だ」と述べ、NATOの対応にも不満を述べていました。また、かつてグリーンランドを買いたいと話したことにも触れ、「グリーンランドは米国にとって極めて重要だが、デンマークにとっては重要ではない」と述べ、「米国はグリーンランドを手に入れたが、愚かにも返還してしまった。返還すべきではなかった。必要としているのはわれわれだからだ。米国だけでなく世界を守るために必要であり、極めて重要だ」と、持論を述べていました。

昨日の日本の債券市場では、10年債がさらに売られ、長期金利は一時「2.87%台」まで上昇しました。高市政権による利上げけんせいとも思える「骨太の方針」の原案に、市場は日銀の利上げが遅れ、「ビハインド・ザ・カーブ」に陥るのではないかといった懸念が債券売りにつながっています。市場のこの懸念に対して、城内経済財政相は、「原案の趣旨と異なる受け止めであり誤解だ」と述べていましたが、仮に「誤解」だとしたら、どこが誤解なのか説明すべきであって、何ら説明もありません。高市首相の「責任ある積極財政」を止める人物が側近にはいないということです。足元の約40年振りの円安の主因がこの辺りにあることを、債券市場が厳しく突きつけているということです。本日付けの日経新聞「大機小機」では、「小阿衡」氏が、「高市政権の経済政策の本質は、円安誘導とインフレによる財政改善ではないかと疑いたくなってくる」といった小論を展開していました。

本日のドル円は161円50銭〜163円30銭程度を予想します。

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What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
7/1 ウォーシュ・FRB議長 「この4週間でインフレ期待は低下し、インフレリスクは後退した」、「米国の物価安定を実現する。それがこの委員会に課せられた使命であり、われわれの目標でもある。そのための戦術や戦略などについては今後明らかにしていく」、「FRBは非常に長くにわたり独立した中央銀行であり、現在も独立した中銀であり続ける。その点に変わりはない」、(将来的な金利政策に関して)、「フォワード・ガイダンスを示さない」 --------
6/17 ウォーシュ・FRB議長 FRBの運営方法の見直しにつながる変更案を検討するため、5つの分野を対象とした複数の作業部会を設置する」、「2%のインフレ目標を達成するわれわれの決意と能力を改めて確立するまでは、それを見直す理由は見当たらない」 --------
6/17 FOMC声明文 「インフレ率は依然として高水準にある。委員会は物価安定を実現させる」、「経済成長については引き続き堅調」 --------
6/17 内田・日銀副総裁 「足元の景気は、高水準の企業収益や政府の物価対策などが支えになり、経済が大きく下振れするリスクはひところよりも低下している」、「為替の変動が物価に影響を及ぼしやすくなっている」、(「1.1%〜2.5%」の中立金利について)、「こうした数字は相当なばらつきがあり、あまり使えない」 --------
6/11 ラガルド:ECB総裁 「今回のショックは経済全体に広がり始めている。直接的なコストは明らかで、間接的なコストも現れ始めている」、「最大のリスクはこうした決定をしないことだ。インフレの進行を放置して制御不能な状態にしてしまえば、物価安定の水準へ戻すことがはるかに難しくなる」と強調し、その上でラガルド氏は「中東の戦争は経済活動の重しとなっており、各種調査は特にサービス業で減速を示している。エネルギー価格の上昇により、この夏にかけてインフレ率はさらに押し上げられ、2027年上期まで目標を大きく上回る状態が続くだろう」 --------
6/9 片山・財務大臣 「ますます常に断固たる措置を取る用意があるということは変わらない」 --------
6/4 バーキン・リッチモンド連銀総裁 (米労働市場について)「需給が均衡した状態にあるようだ。雇用市場に変化は見られない」 --------
6/4 デーリー・SF連銀総裁 「経済がどのような展開を見せても、どちらの方向にも対応できるだけの用意がある。今後起こり得ることについてフォワード・ガイダンスをこれ以上示しても、結局は誤った方向に導くことになりかねない。経済の推移をただ見極めるほかない」 --------
6/3 植田・日銀総裁 「経済の下振れリスクに比べて、物価の上振れリスクが高まると判断される場合には、それが経済や金融市場に悪影響を及ぼすことを防ぎ、2%の「物価安定の目標」を持続的・安定的に実現していく観点から、利上げの是非についてしっかりと議論する必要があると考えています」 ドル円160円前後から159円30銭まで下げるが、すぐに反発。
6/3 ウィリアムズ・NY連銀総裁 「金融政策はまさに適切な位置にある。現時点で利上げも利下げも必要だとは考えていない」、「将来どちらの方向に進むのかについても、明確な方向性が見えているわけではない」 --------
6/3 ローガン・ダラス連銀総裁 (労働市場は)「おおむね均衡している」、(金融環境も)「緩和的だ」、「こうした状況は、金融政策が景気を抑制していないことを示している。物価安定を完全に回復し、FRBの二大責務のバランスを適切に保つためには、年内にも利上げが必要になる可能性があるとの懸念を一段と強めている」、「FRB当局者の間では最近、インフレが再び加速していることへの懸念が強まっている。また、インフレ率が高止まりするとの期待が定着すれば、物価上昇圧力を抑え込むことが一段と難しくなる」 --------
6/2 ハマック・クリーブランド連銀総裁 「インフレは5年以上にわたり、FRBが目指す2%を上回っている。これに対する懸念は、依然として底堅い労働市場よりも強い」、「現時点では、経済見通しを巡る不確実性を考慮し金利を据え置くことが妥当だ。しかし足元のデータ傾向が続くのであれば、持続的に高止まりするインフレのリスク拡大に対処するため、金融政策面で近く行動を起こすことが適切になる可能性がある」 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和

邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算20年以上、為替の世界に携わっている。

・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。


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