昨日はギリアドの新型コロナウイルス治療薬候補「レムデシビル」が米国の臨床試験で主要評価項目を達成したことを受け、NYダウは終値前日比+532.31ドルと大幅反発しました。 ドル円は欧州時間に106.36円まで下落しましたがNY時間は106円台中盤で推移、ユーロドルは1.08ドル台前半〜1.08ドル台後半での値動きでした。 今日の主な経済指標などは、以下のものが予定されています。 16:55:独・4月失業者数/4月失業率 18:00:欧州・第1四半期GDP・速報値 18:00:欧州・4月消費者物価指数 20:45:ECB政策金利発表 21:30:加・2月GDP 21:30:米・3月個人所得/3月個人消費支出 21:30:米・新規失業保険申請件数 21:30:米・第1半四期雇用コスト指数 22:45:米・4月シカゴ購買部協会景気指数 今日の政策金利関連はECB政策金利発表が予定されています。 昨日のドル円は東京時間は106円台後半から106.50円台まで下落、欧州時間は106.36円の安値を付け、NY時間は106円台中盤で推移しました。今日堅調な動きとなると107円付近〜107円台前半へ上昇できるか見たいです。一方、軟調な動きとなると106円台前半への下落が考えられます。 昨日のユーロドルは東京時間1.08ドル台前半〜1.0850ドル台で推移、欧州時間は1.0870ドル台まで上昇後1.0840ドル台へ下落、NY時間は1.08ドル台中盤〜後半で推移しました。今週堅調な動きとなると1.09ドル付近〜1.09ドル台前半まで上昇できるか見たいです。一方、軟調な動きとなると1.08ドル台前半〜1.08ドル付近への下落が考えられます。 では、今日も頑張りましょう!
昨日の為替相場は、欧州勢参入後から円が強い位置に変化してストップを巻き込むような動きもみられて円買いが目立った1日となりましたね。 ただその他の力関係を見るとポンドが弱くなった程度で他は前日と同じ位置関係であり、円を軸とした動きが少し出た程度といったところです。 情報サイトなどを見ると「これが理由で下落した」などと書かれていることが多いですが、後付けで何でも言えるのがあの世界でもあるので、現在のように不安定な相場においては、力関係や節目など明確に数値化できるものを軸にして相場を見ていくと、取引のチャンスもつかみやすいかと思います。 このような中で今日のイベントとしては、独消費者物価指数、米GDP速報、FOMC、パウエルFRB議長会見などNY時間に大きなイベントが揃っていますので、欧州勢参入後あたりから力関係の変化などを見ていきたいところ。 個人的には過去18年間取引してきた中でも、今は取引しやすい相場と思っていて、最悪も含めて複数の変動パターンをあらかじめ想定しておけば、それに対する行動も考えておけるので、いかに準備に時間をかけるかがポイント。逆に準備さえできていれば取引は単なる作業です。 準備が出来ている場合であっても、大きな変動の際は自分が想定しているよりも必ず「相場は行き過ぎるものである」ということを頭に入れて置き、その動きでさえも想定内とできるよう、資金管理を万全にしたうえで、取引後に極力無駄なポジションが残らないようにしておきたいですね。 ではまず月曜から火曜までの力関係変化を対円変動率で見てみると、火曜はAUDが0.11%、CADが-0.11%、NZDが-0.13%、CHFが-0.26%、GBPが-0.29%、USDが-0.32%、EURが-0.40%となっていて、力関係は【AUD>JPY>CAD>NZD>CHF>GBP>USD>EUR】という形に。 月曜オープンからクローズまでの主要通貨の力関係が【AUD>NZD>GBP>CAD>JPY>EUR>USD>CHF】でしたから、円が強い位置に変化したこと、オセアニアやカナダが強い位置を維持していること、ポンドが弱い位置に変化したこと、ユーロ、スイス、ドルが弱い位置を維持していることが見てとれます。 続いて11時時点の各通貨短期トレンドをおさらいすると、昨日の動きを受けて豪ドル円が弱いながらも上向きでその他はフラットから下向きで、通貨ペアによってリスクが低い方向が違います。 そのため今後は円を軸とした動きがポイントで、ここから円が強い位置で加速すれば、各通貨ともに短期トレンドが明確な下向きとなってショートのチャンスに。この場合は力関係上弱い通貨を売って円を買う形で攻めるのが低リスク。 逆にここから円が弱い位置に変化した場合には豪ドル円がロングのチャンスになりますし、そのほかも円より強い位置に来るものがあれば上向きに変化することになりますので、力関係上強い通貨を買って円を売る、という形で攻めるのが低リスクとなりますね。 個人的にはこれまでと同じく短期軸で攻める予定ですので、短期的トレンドを見てリスクが低くなっているものをリスクの低い方向に攻めるという基本戦略。 また取引をする前には必ず「同じ1取引をするならどのペアが最も低リスクか」ということを考えて力関係をしっかり見ていく考えです。 それでは、今日も一日頑張ってまいりましょう!
みなさん、こんにちは。 斉藤学です。 【前日の概要】 NYダウは+260ドル高、日経平均株価も+521円高の19783円で引けました。ドル円は107円台前半へ下落、クロス円はユーロ以外上昇しています。 【前日の結果】 ・ダウ平均 24133.78(+358.51 +1.51%) ・日経平均 19850(+130 +0.66%) ・NY金先物 1723.80(-11.80 -0.68%) ・NY原油先物 12.78(-4.16 -24.56%) 【経済指標】 ★★★★★ 15:30 (日) 黒田東彦日銀総裁、定例記者会見 【本日の戦略】 <追加緩和と経済活動再開期待で株高が続く> 昨日行われた日銀会合では追加の金融緩和策が決定、国債購入額の上限を撤廃し社債などの買い入れ枠を合計20兆円と従来の3倍近くに増やしました。これを受け日経平均株価が+521円高と大幅続伸、ドル円はやや下落したものの107円台は維持しています。 先週あたりから世界的に経済活動再開への期待が高まっており、リスク選好ムードが続いています。他国に比べ欧州のダメージが大きいので、ユーロに関しては買いが入りづらいと思われますが、その他通貨は次第に上昇すると予想します。昨晩のNYダウは+358ドル高と4日続伸、米10年債利回りも0.664%へ上昇しており、全体的には円安の地合いとなるでしょう。 【経済指標】 ★★★ 23:00 (米) 4月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)前回:120.0 予想:90.0 【本日の予想レンジ】 ・ドル円 107.00〜108.00 ↑ ・ユーロ円 115.70〜117.00 ↑ ・ポンド円 133.50〜134.20 ↑ ・豪ドル円 69.00〜70.00 ↑ ・ユーロドル 1.0800〜1.0900 → ・ポンドドル 1.2370〜1.2520 ↑ ・ドルスイス 0.9700〜0.9850 ↑ 【通貨の強さ】 ポンド>ドル>豪ドル>ユーロ 【注目通貨】 ・ドル(米利回りの上昇やNYダウの4日続伸)
先週の相場で一番注目度が高かったのは、やはり「5月限月のWTI原油価格が、一時マイナス40ドル」というように、まさかの原油マイナス価格突入でしたので、今回はこれについて簡単に解説しつつ、今後の展開や為替相場への影響を考察したいと思います。 まず、そもそも何故マイナス価格になったかというと、5月限月のWTI原油の先物の最終取引日が4/21で、買いポジションを持っている人にとっては、もしこの日にポジションを決済できないと、原油を現物決済する必要、つまり、買いポジションを持っている人は、原油を引き取る義務が発生します。 しかし、現在は原油の貯蔵庫がどこもほぼ満タンで、保管料もかなり取られる状態になっているため、「渡されても困る」ということで、マイナスでも良いから買いポジションを決済したいという思惑があり、さらに先物ポジションを持っている人のこうしたロスカット売りを狙って投機筋が仕掛けたこともあり、マイナス40ドルというとてつもない数字になりました。 この原油価格の動きは、こうした先物特有の動きであり、また多分に投機的な動きも含むため、為替も株価もあまり反応しませんでした。ただ、今回のマイナスで確実に分かるのは、 ・とにかく原油の貯蔵がパンパンである ・そうである以上、仮に今後減産があったとしても原油の上値はかなり重い ということであり、これは今や世界一の産油国となったアメリカにとっても大きな問題であり、アメリカの影響を受けやすい株価にとっても本来はかなりの悪材料であろうと思います。 また、こうなってくると、今後「原油価格を上げる」ということが産油国(アメリカやロシア、中東諸国等)にとって必要となり、その一番簡単な方法が、「中東情勢をきな臭くする」ということである以上、地政学リスクも大きく上がっていると考えております。 為替への影響としては、 基本的には原油は上がりづらい→産油国通貨にとっては悪材料 地政学リスクで原油を無理やり上げる→原油が上がるにしても、リスクオフからのドル高・円高の可能性が高い ということで、新興国通貨が上がりづらい展開が続くだろうと予想しております。
新型コロナウイルスの感染拡大への強い警戒心は変わりませんが、為替市場も株式市場も、落ち着きを取り戻してきています。昨日の日経平均も4日ぶりの反発となりました。 また、まだ新型コロナウイルスの感染拡大は続いているとはいえ、アメリカでは、テキサスなど一部の州で経済活動の再開の見通しが報じられるなど、欧米では将来に一定の見通しは感じられる雰囲気になってきました。 とはいえ、コロナショックによる原油の需要の激減による原油価格の急落により、4月20日に、原油価格の指標となるWTIの先物価格が、 OPECの減産も効果がなく、マイナスを記録するという前代未聞の珍事が発生しています。まだまだ市場の正常化には時間がかかりそうです。 一方で、為替相場は、株式に輪をかけて、動きが小さくなってきています。ドル円は、目先ではほぼ107円台の動きになっています。現状、リスクオフ・リスクオフいずれの流れも強まっておらず、明瞭な動きは見られません。 昨夜のニューヨークでは、アメリカの長期金利の低下などを材料にしてドル売りの動きが強まり、107円台前半に円高が進む場面もありました。 しかしながら、日銀が27日の金融政策決定会合で、無制限の国債購入を含む追加金融緩和策を検討との報道がなされると、一時的に108円に達し、その後は反落して再び107円台でニューヨーク時間を終えています。 ユーロドルは欧州の製造業・サービス部門PMIが市場予想を下回ったことで、ユーロ売りが強まる場面もありました。さらに、EU首脳会議が復興対策で合意せずに終了したと報じられたことで、目先ではユーロ売りが強まっています。 とはいえ、材料は長続きせず、極度の悲観局面は抜けたことで、主要通貨は連日、レンジ相場に転じています。ここから新たな方向感が出てくるにはまだ不透明感が強すぎるということなのでしょう。 為替市場では、当面は現在の水準を軸としたレンジ相場が続く可能性が高まっています。 ドル円も、ここから国内の感染爆発のような特異な事象が発生しない限りは、107円台の動きが想定されるところです。今日段階の戦略としては、引き続き小幅な動きを想定して取引していくのがいいと思います。 15:00 英3月小売売上高 17:00 独4月IFO企業景況感指数 21:30 米3月耐久財受注 23:00 米4月ミシガン大学消費者態度指数
こんにちは、ダメおやじです。 今週も先週に引き続きドル円は値動きの少ない展開となっています。株が大きく値が振れたり原油の乱高下とか話題は多いのですが、ドル円に関しては全く蚊帳の外の動きですね。 各通貨ペアともに持合いレンジ相場で、個人投資家も様子見のようです。今は、休むも相場、休憩する方が勝つ方法かもしれません。 ポンド円は、週初めに132円割れまできて、一応、目標とする値段に届きました。ここからは、ショートカバーで戻しましたが、上に大きく抜ける勢いはなく、私自身は売り場探しという状況です。上値は133円半ば、下値は132円を割れれば悪そうです。 本日も特に重要指標はなく株価や原油価格を睨みながらの展開となりそうですが、今のレンジ内の動きとなりそうです。何回も記事に書いていますが、ポンドの場合は、安値売りはファンドに狙われますので、避けたいですね。 週始めにも書きましたが兎に角、動いて欲しいです。 週後半、頑張りましょう。
昨日は原油価格が暴落して前代未聞のマイナスとなる事態となりました。原油先物価格が-37ドルとなり、お金を払ってでもよいから引き取ってほしいという状況となりました。 原油といえばオイルマネーと言うだけあって儲かるイメージしかありませんでしたが、まさかマイナスになるとは誰が想像したでしょうか。今後は金やプラチナなどの商品先物もマイナスになってしまうかも?などと考えてしまいますが、2020年は新型コロナを始め予想だにしなかったことが次々と起こっているので、あり得ないと思えることが数年後には発生しているかも知れません。 原油暴落を受けて株価はやや軟調だったものの、為替相場としてはそれほどリスク回避に動いたわけではありませんでした。ドル円はほぼ横ばいとなり、ポンドやユーロがやや下落した程度でしょうか。 今回のように聞いたことがない事態が発生すると、株価や為替で上昇か下落かを選択する場合に大抵は下落となると思いますが、世の中的に悲観的なセンチメントになっている中で売ってみたら、踏まれて損切りするはめになってしまった、というのはよくあることです。 自分としては「こうだろう」と考えていても、相場が逆行することはよくありますが、相場の方向性を決定している要因を把握できていなかったり、自分の情報収集範囲が狭いことが原因であることがままあります。プロと比較して情報取得の速さの違いもありますが、いずれは知れ渡る情報であれば初動が穫れるかどうかの違いとなります。 新型コロナウイルスで世界が大変だから下げるだろう、とはすでに多くの人が考えた思考であり、相場が織り込み済みであれば次の材料を探す必要があります。全員が下げると考えて実際に下げた後は、上がる材料が少しでもあれば過剰に反応して大抵の思惑と逆行することになるので、多くの人が同じ考えであるときほど「人の行く裏に道あり花の山」の格言を思い出してチャンスを探したいと思います。ただし同じ考えが広まったタイミングでとなりますが・・・。
20日の米国株は下落、NYダウ592ドル安(-2.44%)、ナスダック89ポイント安(-1.03%)でした。為替市場では原油安を受けカナダドルが軟調。 WTI原油先物5月限が▲37.63ドルと初のマイナス。原油在庫の保管に苦労している模様。来月以降も在庫が捌けそうにありません。 衝撃的な原油安にNYダウ592ドル安、為替市場でも資源国通貨カナダドルやメキシコペソが軟調でした。 今晩は米動画配信大手Netflix、半導体大手テキサス・インスツルメンツなど、米企業決算が本格化していきます。 木曜に発表される米新規失業保険申請件数にも注目。米国では失業者への給付が手厚く、金額が多い上に期間も長くなっています。 ドル、円、ユーロなど、主要通貨の値幅・方向感ともに乏しくなっています。当面、市場の関心は米企業決算に向かいそうです。投資戦略は様子見とします。 それでは本日も頑張りましょう! ※最終的な投資判断は、必ずご自身でお願いします。
季節はいつの間にか桜の季節から新緑の季節となりました。暖冬だった分、桜の開花が早いのですが、日当たりによって開花のばらつきが早くその分花が散るのが分散して比較的長い間楽しめたようにも感じます。今年はお花見を自粛せざる終えませんでしたが、来年にはそのようなことがないことを切に願います。 【本日の指標】 本日はEU経営収支・貿易収支などの発表が予定されておりますが、相場を動かすほどではありません。 【本日の戦略】 前回本欄ではコロナ相場の底打ち感について述べましたが、あれから二週間が経過。日本においては緊急事態宣言が全国に発出されるなど、患者数の増加は止まることなく増え続けています。 一方で米国では最も患者数が多かったNY州知事も「感染ピークは脱した」との発言がなされておりますが、多数の患者を抱えていることは間違いなく、経済活動への早期再開はまだとされております。とは言え相場は先んじて反応するもので、日米の株価は巻き戻しが多少されども上を目指して動いているようにも見受けられます。今後も追加の経済対策や原油価格を巡って相場は動くものと思われますが、よりポジティブなニュースには大きく反応を見せることを期待したいと思います。 相場はすでにポストコロナとして様々な状況を予想し始めておりますが、まずは現状の打破、すなわち患者数の減少などが具体的な数値となって現れるなどのニュースが無い限りはこの状況は続くものと思われます。1日に数円動くような相場の混乱期は脱したものと見ておりますが、二番底を打ったとも確定的には述べにくい状況。しばし傍観の相場が続きます。
昨日はNY時間米経済指標の弱い結果等からドル円は一時107.17円まで下落、NYダウも一時前日比300ドルに近い下落となっていましたが米経済活動の早期再開期待を受けプラス圏に反発し、ドル円も107円台後半まで反発しました。 ユーロドルはNY序盤は1.09ドル付近まで上昇もその後ドル買いが強まり1.0817ドルまで下落しました。 今日の主な経済指標などは、以下のものが予定されています。 18:00:欧州・3月消費者物価指数 23:00:米・3月景気先行指標総合指数 米・3月景気先行指標総合指数の市場予想は前月比-7.0%です。 昨日のドル円は東京時間は堅調な動きで108.08円まで上昇もその後は反落、NY時間は107.17円の安値を付けた後は反発し107円台中盤〜後半で推移しました。今日堅調な動きとなると108円台前半〜108.50円付近へ上昇できるか見たいです。一方、軟調な動きとなると107円台中盤〜前半への下落が考えられます。 昨日のユーロドルは東京・欧州時間は1.08ドル台中盤〜1.09ドル付近で推移、NY時間は1.08ドル台前半まで下落する軟調な動きとなりました。今日は反発の動きとなっていますが、この流れが続くと1.09ドル付近〜1.09ドル台前半まで上昇できるか見たいです。一方、軟調な動きとなると1.08ドル台前半〜1.08ドル付近への下落が考えられます。 では、今日も頑張りましょう!
昨日の為替相場は、円、ドル、スイスが強く、オセアニアやカナダが弱い、典型的「リスク回避型」の相場となりましたね。情報サイトなどを見ると「これが理由で下落した」などと書かれていますが、無責任な後付けのことも多々あるので、現在のように不安定な相場では各国の指標、中銀の政策に加えて力関係を軸に見ていくと取引のチャンスもつかみやすいかと思います。 相場がリスク回避型になるときは、ほぼ円、ドル、スイスが強い位置に来て、資源国通貨であるオセアニアやカナダが売られる傾向にありますし、逆にリスク選好型となるとオセアニアやカナダが強い位置に来て、円、ドル、スイスが弱い位置に来やすくなります。 昨日の動きは下記の対円変動率を見るとリスク回避型になっているのでまずは下方向へのケアをしつつ、戻した場合にそれが本格的なトレンド転換に至るか、それとも単なる戻しで終わるかというところに注目すると良いでしょう。 このような中で今日の指標としてはユーロ圏鉱工業生産、米新規失業保険申請件数、フィラデルフィア連銀景況指数、住宅着工件数、住宅許可件数の他、米地区連銀総裁講演やG7首脳のテレビ会議、モルガンスタンレー、ブラックロック、バンクオブニューヨークメロンの決算と金融機関決算まで予定されていますので特にNY市場での動きには注意したいところ。 個人的には過去18年間取引してきた中でも、今は取引しやすい相場と思っていて、最悪も含めて複数の変動パターンをあらかじめ想定しておけば、それに対する行動も考えておけるので、いかに準備に時間をかけるかがポイント。逆に準備さえできていれば取引は単なる作業です。 準備が出来ている場合であっても、大きな変動の際は自分が想定しているよりも必ず「相場は行き過ぎるものである」ということを頭に入れて置き、その動きでさえも想定内とできるよう、資金管理を万全にしたうえで、取引後に極力無駄なポジションが残らないようにしておきたいですね。 ではまず火曜から水曜までの力関係変化を対円変動率で見てみると、水曜はUSDが0.27%、CHFが-0.15%、EURが-0.35%、GBPが-0.46%、CADが-1.31%、NZDが-1.45%、AUDが-1.53%となっていて、力関係は【USD>JPY>CHF>EUR>GBP>CAD>NZD>AUD】という形に。火曜オープンからクローズまでの主要通貨の力関係が【GBP>AUD>CHF>EUR>JPY>NZD>CAD>USD】でしたから、ドルや円が強い位置に変化したこと、ポンドや豪ドルが弱い位置に変化したこと、NZドルやカナダドルが弱い位置で加速していることが見てとれます。 続いて11時時点の各通貨短期トレンドをおさらいすると、昨日の動きを受けてドル円が弱いながらも上向きでその他は下向きとなっていて、通貨ペアによってリスクが低い方向が違います。 そのため今後は円を軸とした動きがポイントで、ここから円が強い位置で加速すれば、オセアニアやカナダ、ポンドなどは明確な下向きとなってショートのチャンスに。この場合は力関係上弱い通貨を売って円を買う形で攻めるのが低リスク。 逆にここから円が弱い位置に変化したり、ドルが強い位置で加速した場合には、ドル円がロングのチャンスになりますし、そのほかも円より強い位置に来るものがあれば上向きに変化することになりますので、力関係上強い通貨を買って円を売る、という形で攻めるのが低リスクとなりますね。 個人的にはこれまでと同じく短期軸で攻める予定ですので、短期的トレンドを見てリスクが低くなっているものをリスクの低い方向に攻めるという基本戦略。 また取引をする前には必ず「同じ1取引をするならどのペアが最も低リスクか」ということを考えて力関係をしっかり見ていく考えです。 それでは、今日も一日頑張ってまいりましょう!
みなさん、こんにちは。 斉藤学です。 【前日の概要】 NYダウは-328ドル安、日経平均株価は+595高の19638円で引けました。ドル円は一時106.98円まで下落、クロス円は小幅に上昇しています。 【前日の結果】 ・ダウ平均 23949.76(+558.99 +2.39%) ・日経平均 19615(+5 +0.03%) ・NY金先物 1768.90(+7.50 +0.43%) ・NY原油先物 20.11(-2.30 -10.26%) 【経済指標】 ★★★ (中) 3月貿易収支(米ドル) 前回:170.0億ドル 予想:- 結果:199.0億ドル 【本日の戦略】 <新型肺炎感染の横ばいで株高の地合い> 新型コロナウイルスの感染者は、世界中で197万人と200万人に迫る勢い。死者数も、延べ12万5千人となりました。しかし、先週末あたりから新規患者数が鈍化してきていて、世界的な大流行が収まりつつある可能性が出てきています。NY州でも感染拡大が横ばいとなり、同州を含む東部6州の知事が封鎖解除の検討が始まりました。トランプ大統領は流行が収まりつつあると認識、米国内での経済活動再開に向けた指針を表明しています。ワクチンの開発が進んでいることや各国の経済対策もあって、米国株中心に株式市場の方は下落分の半値程度戻すなど、だいぶ盛り返してきました。 昨晩のNYダウは+558ドル高と大幅反発、ドル円は107円付近と伸び悩んだものの、クロス円が全体的に買われています。本日の日本株は大幅続伸と予想、株高で為替も円安で推移と予想します。懸念は原油の大幅安ですが、経済面が回復すれば原油需要が増え、価格も自然に上がっていくと思われます。 【経済指標】 ★★★★ 21:30 (米) 3月小売売上高(除自動車)(前月比) 前回:-0.4% 予想:-3.0% 【本日の予想レンジ】 ・ドル円 106.60〜107.80↑ ・ユーロ円 117.40〜118.50↑ ・ポンド円 134.70〜136.20↑ ・豪ドル円 68.50〜69.60 ↑ ・ユーロドル 1.0950〜1.1050→ ・ポンドドル 1.2570〜1.2700→ ・ドルスイス 0.9550〜0.9700↑ 【通貨の強さ】 ポンド>豪ドル>ユーロ>ドル 【注目通貨】 ・ドル(株高や米利回りの上昇)
最近は、「新型コロナ」と「原油」、さらにはその結果としての「株価の動き」が市場のほぼ全てのテーマであり、去年までだと最重要であった金融政策や経済指標がほぼ無反応(というか事前予想と結果に対しての反応がほぼランダム)という状態になっております。 そこで、この相場が今後どうなるかを予想したいと思います。 最近は株価も上昇基調にあり、全体的に相場は落ち着きを取り戻しておりますが、これについては以前から「株価は3月中盤の諸外国での外出規制や、経済対策の効果が出てくることから、3月下旬から4月上旬くらいには上げていくのではないか」と書いていた通り、現時点では予想通りの展開となっております。 では、今後の展開として一番注目すべきは何かということを次に予想すると、それはやはり「経済の再開は可能なのか」ということで、その先行事例として重要なのが「経済活動が再開しつつある中国がどうなるか」だと思っております。 中国は、一部都市の再封鎖等も行われているようですが、全体的には感染の抑制に成功し、武漢の封鎖解除等、経済活動再開に向けて動いております。 これについて「中国で本当に感染を抑えられているか」と疑う人も多いですが、確かに中国の出している数値を鵜呑みにはできませんが、とはいえ中国のような国で徹底した外出規制を長期間行った以上、感染をかなり抑えられたのは間違いないと考えております。 なので、今時点では感染者が少ないというのはある程度信頼できると考え、そして今時点の感染者が少ない以上、再開直後には大きな問題は出づらいと見ております。 ただ、このウィルスの怖いところは、感染から発覚までのタイムラグがある&基本的にネズミ算方式で増えるものであり、はじめは感染拡大がないように見えても、ある日突然「中国でも隠し切れないレベルの感染再爆発」が起こるリスクは十分ありえて、そうなると世界的にも「経済再開は最早不可能ではないか」というような、完全なる絶望相場になる可能性もあると見ております。 もしこのリスクが顕在化するとしたら、発覚のタイムラグや最初の方は中国も隠そうとすることを考えると、早くて4月下旬くらいかなと見ており、この辺りまでにできればリスクポジションを減らしておきたいと考えております。 個人的には、感染再爆発は起こらないor治療法が確立されて経済再開が可能になることを祈っておりますが、相場の世界ではそういう楽観論に身をゆだねることは許されないので、リスクとして認識しながら相場に向かいたいと思います。
1月後半の武漢市の封鎖あたりから、新型コロナウイルスの感染拡大が、市場の主要な関心事になっています。わずか2、3か月で世界はすっかり別物になってしまいました。 先々月、先月は株式市場も為替市場も激しく混乱しました。しかし、直近の市場の動きはショック的な反応を脱して、徐々に冷静さが出てきた印象です。 先週7日には、7都府県に政府による緊急事態宣言が出されましたが、市場の受け止め方は冷静でした。実際、先週のドル円は108円台で安定していました。 他方、東京都における感染拡大に対する警戒感が市場関係者の間でも強まっており、今後の展開によっては再び混乱が強まる場面もありえます。 アメリカでは、ニューヨーク州における新型コロナウイルス感染者数は、ピークアウトの兆候が出てきているなど、欧米では徐々にポジティブなニュースも出てくるようになってきました。ニューヨーク株式市場は、底を脱して切り返し局面になっています。 FRBによる最大2.3兆ドルの融資提供の表明も市場にポジティブに受け止められています。アメリカでは、2兆ドルの経済対策も成立しており、ここにきて政策手段による経済の下支えが、市場に作用してきた印象があります。 とはいえ、先週金曜日はニューヨークが休場だったため、週明けの東京は小動きになっています。108円台前半ながら、目先は円高基調の推移なので、短期的に値動きが107円台後半にシフトしてくる場面もありそうに思います。 少し先まで見通した時のもう一つの焦点としては、17日発表予定の中国の1-3月期GDPでしょう。また、3月の中国鉱工業生産、小売売上高も注目されます。 武漢市の封鎖をはじめとする全国的な行動制限の実施による影響を考えれば、これらは明らかに、中国経済の急激かつ大幅な悪化を示す内容になります。今年の中国は、44年ぶりのマイナス成長となるのではないかとの見方も広がってきています。 とはいえ、これら指標の悪化幅が、市場予想の範囲に収まれば、感染拡大の終息を背景に、中国経済が世界経済をけん引することへの期待感が強まる流れも想定されます。その場合、リスクオンの円安や、資源国通貨買いが強まる可能性があります。 当面は、欧米と東京における新型コロナウイルスの感染状況がメインのテーマですが、横目で中国の指標は注視しておきたいところです。 16:00 トルコ2月経常収支 16:00 トルコ2月鉱工業生産
こんにちは、ダメおやじです。 今週に入り株価は連日上げています。コロナ感染がピークを過ぎたとの観測やFRBや米政府の緊急対策を好感したようです。 ただドル円は週明けの109.38円を高値に弱い動きです。パウエルさんの政策でドルに対する供給懸念が消えたのと、ドルに対して売られ続けてきたポンドやユーロ、豪ドルなどに買い戻しが強まっていることから、ドルストレートが反発しています。また、原油がサウジとロシアで減産合意が出来ましたが、減産量が予想より少なく下げて入るのもダメですね。 ドル円はまだジリジリした動きですが、戻せば売られやすい状況と思われ109円では売られそうです。 ポンド円、ポンドドルは上げますね。最初は単なるドルに対する買戻し程度と思っていましたが、ジョンソン首相の入院からの報道で上げてきます。私もジョンソンさんの入院で上げたり下げたりするのが嫌で商いは控えていましたが、少し買われ過ぎと思い昨日の海外から売っています。 欧州序盤で下げればファンドに買われストップを取られる展開が続いており、安値売りは避けたいですね。 兎に角、市場規模も大きくなく値を動かしやすいですし、国内投資家はポンドが好きなので狙われやすいのでしょう。売るなら昨日高値の135.74円越えストップで売っても良さそうです。 本日はNY以外の海外市場は休場です。NYで米CPIが有りますが週末調整が中心となりそうです。
先日、緊急事態宣言が7都府県に発令されましたが、為替的には大きな波乱はなく、各国の経済政策などの材料出尽くし感もあり、やや一服しているような相場感にも見えます。 米国では一昨日のNYダウが1日で900ドルほど上昇していましたが、引けにかけてはほぼ上昇分がなくなり、大きな上ヒゲ陰線を示現していました。米国の新型コロナウイルスの感染者数のピークアウトの兆しが見えたことで、期待感から買い戻しが進んだようですが、如何せんまだ収束を論じるのは気が早いのではと思ってしまいます。 昨日の東京の感染者数はこれまでで最多となっており、日本の感染の先行きは正直明るいとは言えない気がします。欧州ではイタリア、スペイン、フランス、英国などの感染拡大が止まっておらず、引き続きユーロやポンドはネガティブとなります。 ユーロ売り、ポンド売り、円売り、ドル売りとネガティブな通貨ばかりが並びますが、この状況で買うべき通貨は何なのか?を考えると、ベターなのは豪ドルではないでしょうか。 豪ドル円の日足チャートを見てみると、3月中旬に60円を一時割り込んだ後は、N字曲線的に上昇しています。昨日から今日にかけて、ボリンジャーバンドのバンドウォークが期待できる水準となっており、買われる通貨が少ない中で孤軍奮闘といったところでしょうか。AUD/USDも同様の形となっており、0.6200のネックラインを越えると、250pips程度の上昇が期待できそうです。 新型コロナウイルスに関するファンダメンタルには食傷気味になってきているので、テクニカル的にエントリチャンスを探してみるのも良いのではないでしょうか。 明日10日(金)はグッドフライデーのためロンドン市場や米国株式市場が休場となります。為替相場的には今週は実質本日までと考え、週末に向けたポジション管理はしっかりしておいたほうがよいでしょう。
7日の米国株は下落、NYダウ26ドル安(-0.12%)、ナスダック25ポイント安(-0.33%)でした。為替市場はドル安。 OPECプラスは米国も含めた減産を求めており、協調減産に対する不透明感から原油価格が急落しました。 市場はCOVID-19感染者数・死者数に一喜一憂しており、欧米全体ではピークアウトの兆候が見られたものの、NY州の死者数は731人へ再び増加しました。 政府は東京・神奈川・埼玉・千葉・大阪・兵庫・福岡を対象に緊急事態宣言、期間は5月6日までとなっています。 現在、COVID-19に絡み日米で巨額の国債発行が行われる予定です。欧州でもコロナ債が議論されており、当然何らかの支援が必要になる流れ。 世界中で民間空港が半閉鎖されるなど、戦時下に似た状況になっています。COVID-19だけで終われば一時的な出費で済みますが、続けば大問題です。 大量発行した国債を中央銀行に引き取らせた後、戦後であれば増税か預貯金で回収するでしょうし、現代ならインフレが待ち受けているかもしれません。 向こう5年程度の長期(2025年)では、インフレに警戒したいところです。 難解な相場ですが、投資戦略はドル売りが良さそうです。 それでは本日も頑張りましょう! ※最終的な投資判断は、必ずご自身でお願いします。
4月となり、新たな年度の始まりとなり、見事に桜も咲いています。普段ならばウキウキする春の到来なのですが、今年はそうでもありませんね。静かな春の到来です。かわいそうなのは子供達で、3月から続く大型遊戯施設などの営業自粛によって行き場がなく、地域によりけりですが学校さえも休校となっており、エネルギーが有り余っている模様。何か有効な策があれば良いのですが、これといってないのが今の状況。まだまだ先が見えない状況は続きますが、ここは大人も子供も我慢を続ける他に道はないと思われます。 【本日の指標】 本日は主要国において指標発表はさほど大きなものはありませんが、豪州において政策金利の発表が予定されております。豪州はコロナウィルスが世界的な蔓延を始めた3月に大規模な利下げを実施したばかりで、現在の金利は0.25%。下値の余地はさほど残されておりません。とはいえ金利ではない何らかの形での金融緩和政策を行うことは各国の例を見ても明らかであり、その具体策に期待される場面です。念のため注意が必要です。 【本日の戦略】 日本もいよいよ非常事態宣言の発令とあって緊張感が否応なしに高まってきております。と言っても日本の場合は諸外国のように強制力があるものではなく、今まで首都圏において要請されてきた外出自粛のお願いが強化されたようなものとされております。それでも食料品店や日用品を扱う店舗などの生活に密接する店舗以外は本格的な休業を実施するものと推測され、GDPの減速など具体的な数値を持って推測がちらほら見受けられます。 一方で相場は今回の非常事態宣言を好材料として捉えており、日経平均株価が非常事態宣言発令に向けての準備を始めたと報道された月曜日朝より伸びておりました。その後も米国時間においては米国や欧州におけるコロナ感染の伸びが鈍化しているとの観測からダウ平均の上昇がハイライトされてされています。同じく為替相場も安全資産とされている円が売られる展開となり、ドル円は109円まで上昇しています。いよいよ相場は底を打ったと考えることもできそうですが、当然コロナウィルスの蔓延状況やそれによる死者の増加などによって左右される状況にあるのは間違いなさそうで、ボラティリティが高い状況が継続するという見方はまだまだ継続した方が良いでしょう。週の戦略はドル円の売りとしていますが、こちらの途転のタイミングをもう少し見計ってみたいところです。
先週3日に発表された米雇用統計は、3月非農業部門雇用者数が市場予想-10.0万人に対し結果-70.1万人、3月失業率が市場予想3.8%に対し結果4.4%と予想より大幅に弱い結果となりました。 米雇用統計の弱い結果を受けNYダウは前日比-360.91ドルの下落となるも、ドルは底堅い流れが続きドル円は108.68円まで上昇、ユーロドルは1.0773ドルまで下落しました。 今日の主な経済指標などは、以下のものが予定されています。 17:30:英・3月建設業購買担当者景気指数 先週3日のドル円は東京時間108円台前半から107円台後半へ下落も欧州・NY時間は108円台中盤まで上昇し108.56円で引けました。今日はダウ先物の上昇を受けドル円は一時109円まで上昇し現在108.90円付近で推移していますが、ここから堅調に推移すると109円台前半〜中盤へ上昇できるか見たいです。一方、軟調な動きとなると108円台中盤〜前半への下落が考えられます。 先週3日のユーロドルは東京時間は1.0830ドル〜1.0850ドル台で推移も、欧州・NY時間は1.08ドルを割り込み1.0770ドル付近まで下落し1.0814ドルで引けました。今日も軟調な動きとなると1.0770ドル付近への下落が考えられます。一方、反発の動きとなると1.08ドル台中盤〜後半へ上昇できるか見たいです。 では、今日も頑張りましょう!
昨日の為替相場は、NY市場のオープン前後に少し強い上下動があったものの、全体的に高値安値、終値ベースともに変動が落ち着き、雇用統計待ちといった状況となりましたね。 前週その数字が驚きをもたらした新規失業保険申請件数も、今回は664.8万件という大きな数字だったにも関わらず相場への影響は小さく、実体経済の悪化がすでに折り込まれてきているような印象を受けました。 しかし今日はさらにインパクトの強い米国雇用統計が予定されていますし、今週半ばの相場は雇用統計前のポジション調整も行われていた分変動が小さくなっていたという側面もあると思いますので、雇用統計発表前後の相場変動には注目したいところ。 コロナの影響でここ1カ月は相場の変動も大きくなっているうえに、材料もなく急に動く場面も見られたため、難しそうな相場に見えるかもしれませんが、資金管理を始めとしてあらかじめこの程度は動くと想定できていればチャンスもつかみやすいので、取引を準備面から見直すには良い機会だなと思います。 個人的には過去18年間取引してきた中でも、今は取引しやすい相場と思っていて、最悪も含めて複数の変動パターンをあらかじめ想定しておけば、それに対する行動も考えておけるので、いかに準備に時間をかけるかがポイント。逆に準備さえできていれば取引は単なる作業です。 雇用統計に関しては市場の事前予想と結果の乖離次第で動きも大きくなりやすく、特に現在の相場においては通常時よりも大きく動く可能性が高いため、万全の準備が出来ていない場合は無理しないほうが良いでしょう。 準備が出来ている場合であっても、大きな変動の際は自分が想定しているよりも必ず「相場は行き過ぎるものである」ということを頭に入れて置き、その動きでさえも想定内とできるよう、資金管理を万全にしたうえで、取引後に極力無駄なポジションが残らないようにしておきたいですね。 ではまず水曜から木曜までの力関係変化を対円変動率で見てみると、木曜はCADが1.06%、NZDが0.81%、GBPが0.73%、USDが0.69%、AUDが0.68%、CHFが-0.15%、EURが-0.29%となっていて力関係は【CAD>NZD>GBP>USD>AUD>JPY>CHF>EUR】という形に。 水曜オープンからクローズまでの主要通貨の力関係が【JPY>USD>GBP>CHF>EUR>NZD>>CAD>AUD】でしたから、円やドルが位置を落としたこと、オセアニアやカナダが位置を上げたこと、ユーロ、スイスが位置を落としたことなどが見てとれます。 続いて11時時点の各通貨短期トレンドをおさらいすると、昨日の動きを受けてドル円、カナダドル円、ポンド円は上向きで、その他はフラットからやや下向きとなっていて、通貨ペアによってリスクが低い方向が違います。 そのため今後は円を軸とした動きがポイントで、ここから円買いの動きが強く出てくれば、オセアニアやユーロ、スイスは短期トレンドが早い段階で明確な下向きとなってショートのチャンスとなります。この場合は力関係上弱い通貨を売って円を買う形で攻めるのが低リスク。 逆にここから円売りの動きが出た場合には各通貨の短期トレンドが改善し、北米通貨やポンドはロングのチャンスになりますので、力関係上強い通貨を買って円を売る、という形で攻めるのが低リスクとなりますね。 個人的にはこれまでと同じく短期軸で攻める予定ですので、短期的トレンドを見てリスクが低くなっているものをリスクの低い方向に攻めるという基本戦略。 また取引をする前には必ず「同じ1取引をするならどのペアが最も低リスクか」ということを考えて力関係をしっかり見ていく考えです。 それでは、今日も一日頑張ってまいりましょう!
みなさん、こんにちは。 斉藤学です。 【前日の概要】 NYダウは-410ドル安、日経平均株価も-851円安の18065円で引けました。ドル円は107.20円付近へ下落、クロス円も連れ安となっています。 【前日の結果】 ・ダウ平均 20943.51(-973.65 -4.44%) ・日経平均 17825(+5 +0.03%) ・NY金先物 1591.40(-5.20 -0.33%) ・NY原油先物 20.31(-0.17 -0.83%) 【経済指標】 21:15 (米) 3月ADP雇用統計(前月比) 前回:18.3万人 予想:-15.0万人 結果:-2.7万人 【本日の戦略】 <再びリスク回避の動きが広がる> 新型コロナウイルスの感染者は延べ92万人に達し、死者数も46,000人となりました。昨晩トランプ大統領は、「米国は非常に厳しい2週間に直面している」と警告を発しており、NYダウは-973ドル安と大幅続落するなど厳しい状態が続いています。ドル円は107.20円付近へ下落、クロス円も連れ安となっており、本日も円高の地合いと予想します。ボラティリティの高い状態が続いており、目まぐるしく相場が乱高下しているので、様子見が無難でしょう。 <少し明るい材料も> 売り材料ばかり目立つなか、昨晩発表された米3月ADP雇用統計は予想-15.0万人だったところ、結果-2.7万人と予想を上回りました。予想ほど悪くなかったことで、明日発表される米3月雇用統計への警戒感は多少減ったと思われます。米3月非農業部門雇用者数は、前回27.3万人に対し予想-10.0万人とマイナス予想、良い結果となってネガティブなムードを払しょくしてほしいものです。 【経済指標】 ★★★ 21:30 (米) 新規失業保険申請件数 前回:328.3万件 予想:275.0万件 【本日の予想レンジ】 ・ドル円 106.30〜107.50↓ ・ユーロ円 116.50〜118.00↓ ・ポンド円 131.00〜133.20↓ ・豪ドル円 64.40〜65.40 ↓ ・ユーロドル 1.0920〜1.1050↑ ・ポンドドル 1.2300〜1.2450↓ ・ドルスイス 0.9550〜0.9720↓ 【通貨の強さ】 ユーロ>ドル>ポンド>豪ドル 【注目通貨】 ・ドル(株安と米利回りの低下で下値模索)
今の相場のテーマは、コロナウィルス周り(感染拡大がどの程度進むか、経済にどの程度悪影響を与えるか、どのような経済対策を行うか)と、原油動向(コロナウィルスの影響による需要低下はどのくらいか、ロシアとサウジの対立はどうなるか)の2つで、これによって色々な資産価格が動かされている状態です。 また、相場の動きも割と独特で、通常であれば、 ・リスクオフ:金買い、円買い、ドル買い、新興国通貨売り、株売り となるところ、株価があまりにも急落する局面では資金需要の高まりから ・ドル>ユーロ=円の順番で買われ、それ以外は金も含めて総売り ということになっております。 ただ、そこまでの急落局面でなければ、通常リスクオフ時のような動きをすることもあり、VIXやFear and Greed INDEX等も見ながら「今の相場がどうなっているのか」を見ていくと分かりやすいかと思います。(各通貨や資産の値動きだけ見ていても何となく分かるようにはなってきましたが、状況を総合的に理解するにはそれらの指数も見た方がより分かりやすいかと思います) コロナウィルスについては、日本はかなり危ない状況になってきたのかなと思いつつ、諸外国で見れば、イタリアやスペインの新規感染者数がそろそろ頭打ちしつつある感じもあり、やはり強力な外出規制には効果があるのかと思われるので、今既にとてつもない状態になっている国々については、今後徐々に収まっていくのかなと思っております。 一方で、今まではそこまででなかった日本、アジア諸国(中国、イラン、韓国などは除く)、南米、アフリカと言ったあたりが怖いなと見ております。(オセアニアは、かなり厳しい体制をとっていることから、個人的にはそこまで心配はしていません) また、一度収まった後の「自粛疲れ」からの感染再拡大も怖いところで、ある程度リスクオンの空気に戻れば、一旦ポジションを利確して二番底に備えることを考えております。 もう一つの主要なテーマである原油については、アメリカとロシアが「協議を続ける」ことで合意はしたものの、今のところ目立った動きはなく、また、サウジも4月から実際に増産をすることから、引き続き警戒が必要です。 いずれにしても、「長期で見る」か「短期で見る」ならばトレードしやすい局面も多いものの、「中期スイング」はなかなかやりづらい環境かなと見ております。
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