昨日の為替相場は、円の弱さが継続したもののドルやカナダが弱い位置に変化したため、ドル円の150円到達はならずという1日でしたね。ただ円の弱さはある程度続いていて、この状況でドルが強い位置に来れば簡単に150円は実現しうる状態ですので、今日も円軸、ドル軸の力関係変化を中心に相場を見ていきたいところ。 またカナダを除くクロス円は堅調そのものなので、週末で戻しが入ることも警戒しつつ、円が弱い状態ならロングで細かく早め決済で攻めるなどの工夫はできそうですね。 今日のイベントとしては英第2四半期GDP確報、独小売売上高、ユーロ圏消費者物価指数、カナダGDP、米個人所得・支出、PCEデフレータ・コアデフレータ、シカゴ購買部協会景気指数、ミシガン大消費者信頼感指数確報などが予定されていますので、特に夜の米指標では動きが出る可能性も。 ただ週末でもあるのでまずは資金管理、ポジション管理をしっかり行った上で、無駄なポジションを新たにつくらないような取引にしたいですね。 ではまず水曜から木曜までの力関係変化を対円変動率で見てみると、木曜はAUDが0.86%、CHFが0.41%、NZDが0.38%、EURが0.33%、GBPが0.29%、CADが-0.20%、USDが-0.25%となっていて、力関係は【AUD>CHF>NZD>EUR>GBP>JPY>CAD>USD】という形に。 水曜オープンからクローズまでの主要通貨の力関係が【CAD>USD>GBP>NZD>JPY>EUR>AUD>CHF】でしたから、北米通貨が弱い位置に変化したこと、弱い位置にあったオセアニアやユーロ、スイスが強い位置に変化したこと、円が弱い位置を維持していることなどがわかります。 続いて今朝時点の各通貨短期トレンドをおさらいすると、昨日から今朝の動きを受けてドル円、カナダ円の短期トレンドはフラット、その他は上向きとなっていますので、現状は円売りの動きが出ればロングのチャンスになりやすい状態。この場合は力関係上強い通貨を買って円を売る形で攻めるのが低リスク。 逆にここから円買いの動きが出てきて対円変動率が1%を超えてくると、短期トレンドが下向きになるものが出てきてショートのチャンスに変わります。この場合は力関係上弱い通貨を売って円を買う形で攻めるのが低リスク。 取引するうえでのポイントとしては週末ということを考えてまずは無理な取引はしないこと。その上で事前にシミュレーションしたような相場になれば取引する程度にしておき、その際にも取引枚数を小さくしたり決済を早めるなどして無駄なポジションが残らないようにしたいところ。 特に夜の米指標では動きが出る可能性がありますが、週末は収束するのも早いのでその点に注意しておき、少しでも迷ったら様子見して「取引しない」という選択肢をあらかじめ持っておきたいですね。 それでは、今日も一日頑張りましょう!
みなさんこんにちは、斉藤学です。 【前日の結果】 ・ダウ平均 33550.27(-68.61 -0.20%) ・日経平均(CFD) 32092.70(-12.60 -0.04%) ・金・ゴールド 1876.18(-24.30 -1.27%) ・原油・WTI 93.65(+3.26 +3.61%) 【経済指標】 ★★★ 21:30(米)8月耐久財受注・輸送用機器除く(前月比) 前回:0.5% 予想:0.1% 結果:0.4% 【本日の戦略】 <ドル円は一時149円台後半へ上昇> 週明けからのドル買いの流れが続いており、昨日もドル円の勢いは止まらず。NY時間には一時149円後半へ上値を伸ばすなど、ドル独歩高の地合いに。150円が意識されており、手前では伸び悩んだものの底堅く推移。為替介入への警戒も出始めていますが、米10年債利回りが4.6%へ続伸していることから分かるように、円安というよりドル高要因が強いため、日銀も動きづらいのではないかと思われます。金(Gold)が、直近安値を割れて1800ドル台後半へ下げていることも、ドル買いをサポートするでしょう。 対照的に、ドル円以外のドルストレートが売られたことでクロス円はやや売り優勢。難しい動きが続いていますが、全体的にはドル買い優勢でクロス円はじり安と予想します。 <原油高でインフレ圧力継続か> ドル高の目立つなか、原油(WTI)が年初来高値を更新し93ドル台へ乗せました。例年、原油価格は8月にピークを付けるため、今月は落ち着いた動きになると予想していたのですが、予想外の動きとなりました。サウジアラビアやロシアによる減産延長に加え、ハリケーンや原油在庫減少が買い材料に。 これだけエネルギー価格が上昇すればFRBはタカ派を維持せざるを得ないですし、長期間高金利を維持する必要が出ることになります。一方、豪ドルやカナダドルなどの資源国通貨は、欧州通貨に比べると資源高の影響で下げ幅は小さくなると予想します。 【経済指標】 ★★★★ 21:30(米)4-6月期GDP確定値(前期比年率) 前回:2.1% 予想:2.1% ★★★ 21:30(米)前週分新規失業保険申請件数 前回:20.1万件 予想:21.5万件 ★★★★★ 29:00(米)パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言 【本日の予想レンジ】 ・ドル円 149.00〜150.00 ↑ ・ユーロ円 156.00〜157.60 ↓ ・ポンド円 180.00〜182.00 ↓ ・豪ドル円 94.20〜95.60 ↓ ・ユーロドル 1.0400〜1.0550 ↓ ・ポンドドル 1.2000〜1.2200 ↓ ・ドルスイス 0.9150〜0.9300 ↑ 【通貨の強さ】 ドル>豪ドル>ユーロ>ポンド 【注目通貨】 ・ドル(米利回りの続伸、ドル独歩高の地合い)
今週は今のところ値動きは小さいながら、ドル・円・ユーロの関係でいうとドル>円>ユーロという並びになっており、ドル円については149円を超える等、いよいよ150円もの節目や、前回高値の152円手前も射程圏内に捉えた状況となっています。 先週のFOMCや日銀会合を見ていても、FRBは米経済の強さを背景に年内追加利上げ1回を予想する人が多いなど、かなり強気な一方、日銀は相変わらず「必要であれば躊躇なく追加緩和」と言って見たり、植田総裁も「マイナス金利解除発言」について「マイナス金利解除への距離感がすごく動いたから、あのように申し上げたということではない」と発言するなど弱気であり、そうした背景も含めると、まあそれはそうだろうなと思っています。 ただし、その一方で日本の介入可能性はどんどん高まっており、今回はイエレン米財務長官も為替介入容認とも取れる発言をしたり、日本側からの介入への言及も増えてきたり、その中で「外国との協議」というのもわざわざ入れてきている辺り、介入の最終段階に入っているのは間違いなく、あとはどのタイミングで来るか、という状態になっています。 前回も145円や150円を超えて、ある程度その節目を継続的に超えそうというタイミングで介入が来たことを考えると、個人的にはドル円介入が来るのは150円台か、またはそこを一度スルーして前回も超えなかった152円を突破してからかなと思っていますが、1回で流れが変わることはないだろうと思っているので、一回目については介入が来て5円程度下がったタイミングで買いたいなと思いながら見ています。 「一回目については」と書いたのは、おそらく二回目、三回目が来るであろう中で、「介入がなかったとしても、米の利上げ打ち止めや、日本の緩和修正、中国経済リスクの今以上の顕在化など、円高方向の材料が遠からず来るであろう」ということを考えると、二回目、三回目は「良いタイミング」で仕掛けてくる可能性が高く、そうなるとそこで一旦円安トレンドは終わりそうだなと思っているからで、これについては、過去の日本の介入の上手さを見ていても、多分そうなるだろうなと予想しています。 自分でやるつもりはないですが、もし「介入に備えて今からポジションを仕込むなら」で言うと、最近だとかなり弱くなってきていて、マイナススワップ負担も小さいスイスフラン辺りを選ぶ気はしており、この場合は介入来て下がったら即利確、くらいでやるかなと思います。
週明けも引き続き円安局面が継続しています。 昨日のニューヨーク市場でも、先週のFOMCに前後してFRB高官から示されたタカ派姿勢を背景としてドルを買い上げる動きが継続しました。 先週のFOMCも、年内追加利上げを視野に入れて、かつ、長期的な金利の更なる上昇を示唆する内容でした。これに対して、日銀は金融緩和を維持の姿勢を示しています。 市場では、イールドカーブコントロールの修正ないし解除は、だいぶ先になるのではないかと見る声が強まっています。 金融緩和維持を継続する日本との間で、日米金利差が意識された円安ドル高が続き、いよいよドル円は、150円を強く意識する相場に転じています。 150円は、介入警戒感が強まる節目でもあります。テクニカル的な上値抵抗や、政府による介入への警戒感はあれど、ここまでくると、150円到達は時間の問題のようにも思えてきます。 もっとも、150円以上は日銀の介入が行われる実際に可能性が一気に高まる節目ですので、短期でこれを目指すような動きにはなりにくいと思われます。ここから短時間で上値を追うというよりは、今政府日銀の動向を横目で見ながらとなるでしょう。 いずれにせよ、今の地合いでは、まだ短期間での円高方向への反転を期待するのは、なかなか難しいと思います。 こうした中、アメリカの長期金利の上昇を警戒してか、今日の日経平均株価は下落基調です。株式市場のリスクオフも鮮明になっており、市場の流れの変調を感じさせます。 振り返れば、今年の上半期の世界的な株高局面は、年明け時点ではあまり広くは想定されていなかった現象でした。これに対して、今年の半ば段階では、逆に、思わぬ株高を背景として先行き悲観論が後退していた印象です。 一方で、ここにきて米欧中央銀行のタカ派的なスタンスが鮮明になったことで、高金利環境の長期化、持続化が明瞭になってきました。 すなわち、高金利、ドル高は一時的な現象ではなく、この先長期間にわたって継続する現象なのではないかという疑念です。 流れは綺麗にドル高に傾いています。今の状況では、長期金利の動向は為替に普段以上の影響がありますので注視して取引しましょう。 22:00 米7月住宅価格指数 22:00 米7月ケース・シラー米住宅価格指数 23:00 米8月新築住宅販売件数 23:00 米9月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード) 23:00 米9月リッチモンド連銀製造業指数
皆さん、おはようございます。ダメおやじです。 週明けはやや円高ドル高オープンのようです。 今週の注目は米国株式市場の日足が前回の安値を割り込み下降トレンドに入りかけ、踏ん張れるかどうかの正念場。暴落すれば相場全部が引っ張られるかもです。 また本日の日柄は株価や資源連動型のポンド円と豪ドル円、さらに日経平均先物も日柄に入り、前日営業日(先週金曜日)の高値安値に注視です。 週初めなので無理することはないでしょう、相場はいつでもいつまでもあります。 秋分も過ぎ、気持ちいい季節になり、体力整えて頑張ります。 <本日の経済指標等>植田総裁大阪経済団体で講演 <本日の相場の波動>吹き値売り方針下放れ突っ込み買い狙い <本日の日柄変化日>ポンド円・豪ドル円・日経先物 <戦略レート> ドル円 買い148.05・147.85・147.75・147.55・147.4(損切り147)利食い148.9・149.2・149.4 ポンド円 様子見。売りなら181.8・182・182.25(損切り182.7)、買いなら181.4・181.2・180.95(損切り180.7) ユーロドル 様子見。売りなら1.066・1.067・1.0693・1.072・1.075・1.0785(損切り1.0818)、買いなら1.064・1.063・1.0625・1.0615・1.0596(損切り1.0565) 豪ドル円 買い95.3・95・94.75・94.45(損切り94)利食い96・96.3・96.6 本日の戦略レートについては、6時頃にチャートを見てグランビルの法則と値幅計算で予想して書いていますので、その後に予想と違う動きの時にはノートレをお願いします。なお損切りや分割利食いは、各自でも設定をお願いします。
昨日はスイスフランが急落しました。スイス中銀が予想とは異なる金利据え置き措置を行ったことで約200pips近く急落し、クロス円の下落へと波及しました。スイスフラン円は史上最高値となる水準を維持してきましたが、今回の件で下落トレンドに向かうのか、ユーロの行方にも大きく関連する通貨として動きを追っておくのが良いかも知れません。 ドル円としては、今週は一時148円台まで乗せてきて、現在は147円台で落ち着いているものの、150円に近づくにつれて介入警戒感が高まっている気がします。先日イエレン米財務長官は「日本の為替介入を理解する」と発言されました。日本と連絡を取り合っているとも付け加えていることから、日本側の当局の根回しが完了していると読み取れます。神田財務官からは「あらゆる手段を排除しない」と発言を繰り返しており、いつでも介入ができる状態にあると考えられます。 本日は日銀金融政策決定会合があります。先日、植田総裁の発言により窓を開けて始まったことは記憶に新しいですが、介入によって実弾を投入しなくても、金融政策の変更によって過度な円安を防ぐことができればこれにこしたことはありません。まずは年内にマイナス金利を解除する方針を示すのかどうかに注目し、そうなった場合に円高方向へ動くかどうかを見ておきたいところです。 もし円高に動いたとしても、日米の金利差が今すぐ縮まるわけではないので、それほど大きく下落せずに買い拾われるだろうと想定しておき、146円台から145円台にかけては買い狙いとしておこうと思います。もしマイナス金利が当面解除されない結果などで円安方向に動くことになれば、介入を警戒して高値追いはせずに、押し目を待ってから買う姿勢で待ち構えておきます。
【HOT CURRENCY ドル円 147.50〜149.00】 20日の米国株は下落、S&P500種41ポイント安(-0.94%)、ナスダック総合209ポイント安(-1.53%)でした。為替市場はドル高。 FOMCは年内あと1回の利上げを示唆。24年末の金利見通しを4.6%→5.1%へ大幅に引き上げました。 FRBは高い政策金利を長期化させるとの見通しが広がり、米金利上昇+ドル高+米株安となりました。 円相場はCPIが弱かったポンド円以外で、緩やかな円安が進行しています。 投資戦略はドル円押し目買い。本邦当局のレートチェック等に備えて、しっかりとストップロスを置きながら買うのが良さそうです。 それでは本日も頑張りましょう! ※最終的な投資判断は、必ずご自身でお願いします。
9月も半ばを過ぎると朝晩涼しく、日差しもマイルドになってきたように思えます。連日35℃を超す暑さも和らぎ、いよいよ秋の到来を感じる日々です。季節の変わり目は体調に気を遣うシーズンでもありますが、コロナの派生型の影響か?妙な風邪をひく人が周りに散見されるなというのが最近の印象です。 【本日の指標】 昨日からFOMCが始まっていますが、本日は金利発表とFRB議長による記者会見。今後の米国の金融政策の見通しを話すことになっています。今回を除くと年内あと2回のFOMCを控える中、次なる利上げがいつとなるのかが相場参加者の注目点です。為替相場だけではなく、株式相場も動かす大きな指標の一つであり、その発表が行われるまでは本日の値動きは極力抑えられるのではと予想しています。 【本日の戦略】 前述のFOMCも心配なところですが、明日は日銀による金融政策決定会合を控えています。日米ビッグイベントの直前のせいか、ドル円相場は値幅が非常に限られるタイミングを迎えており、じわじわと円安の流れが継続しているものの、148円は絶対に超えないという不思議な状況です。 米国の利上げに対して、日本は為替介入という真逆のカードを持っており、そのカードは政策決定会合に関係なく過度な円安に対して発動するというある意味分かりやすい構造だからか、今の円安水準を継続させているものと推測されます。後一押しが今日のFOMC、あるいは明日明後日の日銀金融政策決定会合にあるものと期待していますが、一般投資家としてはその到来を心待ちにするほかなさそうです。今のドル円売りは変わらずにキープとします。
昨日は、20日にFOMC政策金利発表を控えていることもあり全体的に動意薄でした。ドル円は147.50円台〜147.80円台でやや上値重い動き、ユーロドルは1.0650ドル台〜1.0690ドル台で推移しました。 今日の主な経済指標などは、以下のものが予定されています。 10:30:RBA議事録公表 18:00:欧州・8月消費者物価指数 21:30:加・8月消費者物価指数 21:30:米・8月住宅着工件数/8月建設許可件数 昨日のドル円は、東京時間は147.50円台〜147.80円台、欧州・NY時間は147.50円台〜147.70円台で小幅な値動きでした。今日堅調な動きとなると148円へ乗せる動きとなれるか見たいです。一方、軟調な動きとなると147円台前半への下落が考えられます。 昨日のユーロドルは、東京時間は1.0660ドル台〜1.0670ドル台での小動き、欧州時間も1.0650ドル台〜1.0670ドル台で推移、NY時間は1.07ドル手前まで上昇しました。今日堅調な動きとなると、1.07ドル台前半〜中盤まで上昇できるか見たいです。一方、軟調な動きとなると1.06ドル台中盤への下落が考えられます。 では、今日も頑張りましょう!
先週金曜の為替相場は、午後から円が売られる展開となったものの、 夕方にはNZドルがやや弱くなり、さらに夜の相場ではポンドやスイスが弱くなり、 といった形で円軸は弱め、ドル軸は強めのなかで少し変化が見られましたね。 ただ大きな流れとしてのドルの強さ、円の弱さは相変わらずといった状況で、 これが年末相場に向けてどのように変化していくのか今後も注視したいところ。 特にドル円相場においては今のところ明確な円安傾向が続いているものの、 今週はFOMCや日銀会合が控えており、現在の水準における介入の可能性や、 日銀の金融政策が変化していくことによる円買いの可能性なども考えると、 今後数カ月の相場を見る上で重要な1週間となるかもしれませんね。 ではまず力関係について、週間予想で記載しましたので重複しますが、 先週金曜は【EUR>USD>AUD>CAD>CHF>NZD>GBP>JPY】という形になっていて、 先週木曜の【CAD>AUD>USD>JPY>NZD>CHF>GBP>EUR】から比べると、 円が弱い位置に来たこと、ユーロが弱い位置から強い位置に戻していること、 北米通貨とオセアニアが強めの位置を維持していること、ポンド、スイスが弱い位置を維持していることなどがわかります。 また短期トレンドはドル円クロス円ともに上向きとなっていますので、 今日の相場で円売りが継続するならロングのチャンスが続きます。 この場合は力関係上強い通貨を買って円を売る形で攻めるのが低リスク。 逆に今日の相場で円買いの動きが入った場合には一旦様子見に切り替えて、 対円変動率が1%を超えてくる通貨ペアが出てくるかどうかをチェックし、 その勢いが継続しそうなら短期的には円買いに切り変えることを考慮したいですね。 今日のイベントとしては英ライトムーブ住宅価格、カナダ住宅着工件数、 米NAHB住宅市場指数などが予定されているもののそれぞれ相場へのインパクトはないので、 基本は欧州勢参入後からNY市場にかけての力関係を見ていくと良いでしょう。 また今週はFOMCやBOE、日銀など政策金利発表が予定されていることから、 そこまでは取引しないのも良い手だと思います。資金管理やポジション管理をして、 そこに向けて準備していくという考えで相場に臨むのもありですね。 それでは、今日も一日頑張りましょう!
みなさんこんにちは、斉藤学です。 【前日の結果】 ・ダウ平均 34907.51(+331.98 +0.96%) ・日経平均(CFD) 33412.70(+197.50 +0.59%) ・金・ゴールド 1908.37(+2.07 +0.10%) ・原油・WTI 90.33(+1.81 +2.04%) 【本日の戦略】 <次第にドルは買われると予想> 昨晩のドル円は重要経済指標発表が続きやや乱高下しましたが、結局行って来いとなって147円台半ばへ戻しました。変動幅の大きい自動車を除いた米8月小売売上高(前月比)は予想0.4%に対し結果0.6%、米8月PPI(前月比)は予想0.4%に対し結果0.7%、米新規失業保険申請件数も予想22.5万件に対し結果22.0万件と減少するなど、いずれも良好な結果に。 発表後は一時147円付近まで下押しするなど難しい動きとなりましたが、米10年債利回りは4.2%台後半へ上昇しているため、ドル買いの流れが続くと予想します。 <ユーロ売りが目立つ> 一方、他通貨では利上げしたユーロが売られるという展開に。やや据え置き予想優勢のなかECBは政策金利を+0.25%利上げしたのですが、同時に発表された成長見通しが23年から25年の全期間で引き下げられたことがネガティブサプライズとなってしまいました。ユーロドルは1.07ドル割れ、ユーロ円も一時156円台半ばまで下押ししています。発表直後の上昇分があっという間に帳消しになってしまったことで、上値の重い状態が続くと予想します。 <豪ドル買いに期待> 対照的に、中国人民銀行が銀行の預金準備率を0.25%引き下げると発表したことで豪ドルに一時まとまった買いが入りました。 預金準備率とは、預金残高のうち中央銀行への預け入れを義務付けられている比率なのですが、この比率が下がるということはその分多くの割合を貸出に回せるようになるため、景気を刺激する効果を持っています。また、中国に関する材料が出ると、輸出面で結びつきの強い豪ドルのレートに影響を与えます。豪ドルの上値は買い一巡後に重くなりましたが、株高や原油高で買いの入りやすい地合いが続くと見ます。 【経済指標】 ★★★★ 23:00(米)9月ミシガン大学消費者態度指数・速報値 前回:69.5 予想:69.1 【本日の予想レンジ】 ・ドル円 147.00〜148.20↑ ・ユーロ円 156.00〜157.50↓ ・ポンド円 182.00〜183.50↓ ・豪ドル円 94.50〜95.80 ↑ ・ユーロドル 1.0550〜1.0700↓ ・ポンドドル 1.2340〜1.2460↓ ・ドルスイス 0.8920〜0.9020↑ 【通貨の強さ】 ドル>豪ドル>ポンド>ユーロ 【注目通貨】 ・豪ドル(中国預金準備率引き下げや原油高)
今週はこれまではかなり値動きも小さい状態が続いており、ドル・円・ユーロの3通貨については、ほぼ横ばいとなっています。昨日は注目されていた米消費者物価指数もあり、発表内容は、CPIは予想3.6%に対し結果3.7%、コアは予想4.3%に対して結果4.3%と、ほぼほぼ予想範囲内ながら若干上振れくらいの感じで、発表直後こそはそれなりにドル円は上で反応したものの、最終的にその傾向は続かず「いってこい」という感じになっております。 今週のこれ以降は ・本日21:15のECB政策金利・声明 ・本日21:30の米小売売上高、生産者物価指数 ・本日21:45のラガルド総裁会見 ・明日23:00のミシガン大消費者信頼感指数 という感じで、本日の21時台に重要材料が集まっております。今回のECBについては、ロイターのエコノミスト調査では70人中37人が据え置き、残りは0.25%利上げと、ほぼ半々に分かれており、金利市場では据え置きが約60%、利上げが約40%織り込まれているようで、据え置きでも利上げでもどちらでも大きく動く展開が予想されます。 また、ECBについては今回の結果以外にも「ここがピークなのか、それとも年内にまだ追加利上げがあるのか」という点も重要で、そうした点から声明文の内容や、ラガルド総裁の会見にも注目が必要です。 欧州については、景気後退も現実的に見えてきており(ドイツは2023年のGDP成長率が-0.3%)、独自通貨を発行しているポーランドに至っては今月サプライズの0.75%利下げまでしてきたレベルとなっています。 欧州債務危機の記憶がない方も最近はそろそろ増えてきたかもしれませんが、ユーロ圏の国の中には高債務に悩まされている国(当時はPIIGSとか呼ばれていました)もあり、個人的には利上げする前は「本当に利上げなんてできるのか?」とか思っていた時期もありましたが、そうしたことも踏まえると、もし景気後退からの利上げ停止&将来的な利下げの織り込みとかが始まると、今年欧州通貨がそれなりに強かった反動もあってユーロが大きく落ちる可能性もあると見ております。(今回のECBでそこまでのことになるとは思ってませんが、そう遠くない未来の予想として)
今日はいよいよ、このところの市場の関心の焦点になっていたアメリカの消費者物価指数(CPI)が発表になります。 これに先立って最近の市場では様子見的な動きが継続しています。 11日月曜のニューヨーク市場では、ダウは87.13ドル高と小幅な続伸。イエレン財務長官の楽観的な見方で追加利上げ観測の後退により買われたとされていますが、この程度の値幅は様子見の範囲内でしょう。 実際、これを受けた昨日12日の日経平均株価は前日比308円61銭高となり、4営業日ぶりに反発しましたが、取引時間中に大きく上値を消す場面もあったことを踏まえて考えれば、市場の自律的な調整の範囲内と思えます。 さらに昨夜のダウはわずかに下落しましたが、ほぼ変わらずでした。株式市場はCPIを前に先行きを模索している展開であるように思えます。 様子見は為替も同じ。 昨日のドル円は、東京市場では146円台後半。続くニューヨーク市場でも、ドル円は伸び悩み展開となりました。今朝は147円台前半と、動意は必ずしも大きくありません。 CPIを見極めるまでは動くに動けないといった様相といえます。CPIで予想以上に強い結果が出れば、FRBの引き締め長期化に対する警戒感からドルが買われる展開が予想されますが、市場は金利の先行きを巡って見方が割れています。 来週、FOMCの開催が予定されていますが、政策金利は据え置きの見方が多くなっています。しかしながら、次回利上げの有無や年内追加利上げの有無は、市場に明確なコンセンサスがあるわけではなく、先行きには不透明感が漂います。 本日発表されるアメリカのCPIは事前予想では、総合指数が上昇、コア指数は鈍化するのではないかと見られています。さらに続く14日には、生産者物価指数と小売売上高も予定されており、今週の週半ばは指標から目が離せません。 慎重に様子を見つつ指標前後の急激な動きには注意する必要があるでしょう。 なお、ユーロドルに眼を転じると、14日にECB理事会が予定されています。そのため、総じてユーロ買いに振れやすい地合いです。ユーロドルは1.07台の後半まで上昇していることにも注目したいところです。 15:00 英7月月次GDP 15:00 英7月鉱工業生産 15:00 英7月製造業生産指数 15:00 英7月商品貿易収支 15:00 英7月貿易収支 18:00 ユーロ圏7月鉱工業生産 20:00 米MBA住宅ローン申請指数 21:30 米8月消費者物価指数(CPI) 27:00 米8月月次財政収支
皆さん、おはようございます。ダメおやじです。 週明けの東京市場は大荒れでした。 週末に日銀総裁が読売単独インタビューで「マイナス金利解除は物価上昇に確信持てれば選択肢」の発言を受けて、日本円の長期金利が0.7%(2014年1月以来・米金利は4%台)へ浮上、ドル円・クロス円は約1円下窓からスタート。 東京市場終了時には、ドル円は先週末高値147.8円から145.9円まで約1.9円、ポンド円は184.4円から182.6円まで約1.8円、豪ドル円は94.4円から93.65円まで下落、逆にユーロドルは先週末安値1.069から1.075まで約60pips上昇でした。 日銀は7月の政策金利でYCC柔軟化を決定、7月末から8月にかけて臨時オペを投入、円金利の上昇を容認しているようです。 日銀金融政策の正常化かもしれませんが、高金利になれば日本国債は危機で要警戒です。 海外市場では市場間是正でショートカバーがでてドル円は146.9円、ポンド円は183.9円、豪ドル円は94.4円まで戻し、ほぼ半値から全戻しでした。 特に「月曜火曜の急落急騰は戻す」という相場の癖もあり、本日も上下に揺れるかもです。特にポンドは英指標に注意です。 <本日の経済指標等>15:00英雇用統計 <本日の相場の波動>案外高き日 逆に安い時は翌日高し <戦略レート> ドル円 売り146.7・147・147.4(損切り149.2)利食い145.8・145.3・144.8 ポンド円 売り183.5・183.7・184.1(損切り185)利食い182.5・182.1・181.5。利食いからは反発あるかも。 ユーロドル 買い1.07375・1.0728・1.0715(損切り1.0696)利食い1.0775・1.079。トレードしやすいかも。 豪ドル円 売り94.3・94.4・94.5(損切り94.8)利食い93.6・93.3。レンジ相場に注意。 本日の戦略レートについては、6時頃にチャートを見てグランビルの法則と値幅計算で予想して書いていますので、その後に予想と違う動きの時にはノートレをお願いします。なお損切りや分割利食いは、各自でも設定をお願いします。
ドル円の上昇が止まりません。一部では「ドルは買われすぎている」という声も聞こえてきますが、ドル買いの過熱感はいつまで続くのでしょうか? 昨年10月24日に5.5兆円規模の実弾介入があったのは、ドル円が152円付近まで上昇した状態でした。昨年9月22日の介入では145円を超えた辺りだったと思いますが、この時はあっという間に行って来い相場となってしまい、あまり意味のない介入となってしまったと記憶しています。 先週6日には神田財務官から「あらゆる選択肢を排除せず対応する」との発言がありました。8日には鈴木財務相からも「過度な変動にはあらゆる選択肢を排除せず対応する」との発言がありました。財務省からの介入牽制コメントのレベルとしては、最終段階に近い表現となっているため、介入懸念が高まっていると思われますが、限られた外貨準備高の中で昨年の失敗を繰り返すことは許されないので、中途半端な介入をすることはないでしょう。 ドル円の145円〜152円のどこかでは口先だけでは済まない介入があるのだろうと考えておきますが、すでに148円付近まで上昇しており、148円〜152円のどこかと考えると、キリの良い150円超えが一つの目安になりそうだと考える人が多いのではないでしょうか。 となると、現在の水準から150円までは買い回転させても大丈夫そうとも考えられるので、引き続きドル円は押し目買いを狙って150円を目指したトレードをしていきたいところです。本日は注目すべき米指標は特にありませんが、週末の植田日銀総裁の発言によって下方向にギャップオープンとなっています。下げが落ち着いた時点で少しでも安い水準でドル買いポジションを仕込んでおき、上値がブレイクすることを期待しておきたいと思います。
7日の米国株はまちまち、NYダウは上昇、S&P500種14ポイント安(-0.32%)、ナスダック総合123ポイント安(-0.89%)でした。為替市場は円高+ドル高。 中国当局によるiPhone使用禁止命令が、政府系機関や国有企業にまで拡大する計画との報道を受け、アップル株が大幅続落。 為替市場はリスク回避の円高+ドル高となりました。 米新規失業保険申請件数は21.6万件(予想23.4万件)と、予想より良い結果となりました。 ドル円は高止まり。ユーロ円・ポンド円は、日足50日線をサポートしつつ狭いレンジで推移しています。 為替と株の相関は薄れているものの、株価の下落幅が大きくなった際には、為替もリスク回避で反応しそうです。 投資戦略はドル円押し目買いとします。 それでは本日も頑張りましょう! ※最終的な投資判断は、必ずご自身でお願いします。
9月に入って朝晩涼しくなった印象です。夜眠る際に冷房がいらなくなると初めて季節が完全に変わったと思うのですが、それまでにはあと3週間ぐらい必要で、例年9月の終わりであったなという印象です。 今年の関東地方は例年以上に暑く、雨も降らずに水不足が懸念されているようですが、大規模な取水制限などには至っていないのが幸いでしょうかね。温度が変わるのはそれだけ風邪を引きやすくなる時期ですが、今年もうまく回避したいところです。 【本日の指標】 本日は欧米それぞれにおいて指標の数自体は多数あるものの、昨日のISM製造業景況指数に比べると、小粒な指標が並んでいるイメージ。指標によって大きく動く相場とはならない見込みです。 【本日の戦略】 ドル円に動きがありましたね。今週に入ってから頭一つ飛び出る形でドル円は147円台に突入。つい先日まで145円前後でウロウロしていたのですが、米国の政策金利上昇を背景に急激な上昇を見せました。長い間ウロウロしていた相場がいったん動き出すと数円弾けるのが過去のドル円相場でしたが、相場参加者の念頭にあるのはやはり介入か、結局147円半ばで相場参加者の動向を見るように上下動を繰り返しているのがこの24時間です。 既に政府筋から足下の円安に対して牽制する発言も見られ、「高い緊張性を持って注視する」といういつもの言葉が引き出されました。この発言は前触れとも考える事ができ、この後の相場動向と日銀・政府筋による発言が注目される場面です。当然このまま円安が進めば介入実施という図式が相場参加者の頭に明確にあり、それが今のような不安定な、不思議な動向を繰り返す相場となっていると推測されます。 奇しくも昨年の今の時期に介入が行われ、数円飛ぶような値動きがあったのは記憶に新しい限り。「レートチェック」がキーワードとして挙げられていますが、これらの日銀・政府筋の言葉には当然注視するものとして、為替相場にも影響を及ぼす株式相場にも注意したい場面です。週の戦略であるドル円売りは継続とします。
昨日は米長期金利の上昇等からドルが強い動きとなり、ドル円は147.80円と昨年11月以来の高値を付けユーロドルは1.0707ドルまで下落、ポンドドルも1.2528ドルの安値を付けました。 豪ドルは軟調な流れで対米ドルで0.6357ドル、対円で93.59円の安値を付けました。 今日の主な経済指標などは、以下のものが予定されています。 10:30:豪・第2四半期GDP 21:30:米・7月貿易収支 23:00:BOC政策金利発表 23:00:米・8月ISM非製造業景況指数 27:00:ベージュブック 昨日のドル円は、欧州時間に147円台へ乗せNY時間も堅調な動きで147.80円と昨年11月以来の高値を付けました。今日も堅調な動きとなる148円台前半〜中盤へ上昇できるか見たいです。一方、軟調な動きとなると147円付近〜146円台後半への下落が考えられます。 昨日のユーロドルは欧州時間に1.0730ドル付近まで下落、NY時間も軟調な流れで1.0707ドルの安値を付けました。今日も軟調な動きとなると1.06ドル台後半〜中盤への下落が考えられます。一方、反発の動きとなると1.07ドル台後半〜1.08ドル付近へ上昇できるか見たいです。 では、今日も頑張りましょう!
昨日の為替相場は、米国市場が休場ということもあって強い動きは出ませんでしたが、全体的に円が力関係上弱い位置に変化したことでドル円クロス円の短期トレンドが回復。これによってこのまま円売りが加速すればロングで攻めやすそうな相場となりましたね。 また今日は米国勢が戻ってくることで夜には強めの動きが出る可能性もありますし、あらかじめ普段取引している通貨、取引したい通貨のシミュレーションをしておいたうえで、昼過ぎのRBA政策金利発表後の力関係変化、夜のNY市場での力関係変化次第でチャンスがあるかもしれません。 今日のイベントとしてはRBA政策金利発表、独・ユーロ圏・英非製造業PMI、ユーロ圏生産者物価指数、ビスコ・イタリア中銀総裁講演、米耐久財受注、シュナーベル・ECB理事講演などが予定されており、特に昼過ぎのRBA政策金利発表では、豪ドルやそれにつられてNZドルが強めに動く可能性も。 そのため帰宅後の取引を考えている方は、昼の相場でどのように力関係や短期トレンドが変化したか、ということをまずしっかり把握したうえで、夜の相場に向けたシミュレーションをしておき、シミュレーションに沿った行動をとっていきたいですね。 ではまず先週金曜から月曜までの力関係変化を対円変動率で見てみると、月曜はGBPが0.55%、AUDが0.45%、EURが0.42%、CHFが0.41%、CADが0.24%、USDが0.21%、NZDが0.15%となっていて力関係は【GBP>AUD>EUR>CHF>CAD>USD>NZD>JPY】という形に。 先週金曜オープンからクローズまでの主要通貨の力関係が【USD>CHF>NZD>AUD>JPY>EUR>GBP>CAD】でしたから、ドル、スイス、NZドル、円が弱い位置に変化したこと、ポンド、豪ドル、ユーロが強い位置に変化したことなどがわかります。 続いて10時時点の各通貨短期トレンドをおさらいすると、昨日から今朝の動きを受けてドル円クロス円ともに上向きとなっていますので、現状は円売りの動きが出ればロングのチャンスになりやすい状態。この場合は力関係上強い通貨を買って円を売る形で攻めるのが低リスク。 逆にここから円買いの動きが出てきて対円変動率が1%を超えてくると、短期トレンドが下向きになるものが出てきてショートのチャンスに変わります。この場合は力関係上弱い通貨を売って円を買う形で攻めるのが低リスク。 取引するうえでのポイントとしては、昼のRBA政策金利発表で相場の力関係が変わる可能性があるので、まずはその前後でどのように変化するかをしっかり把握するのが重要となりそうです。 RBA政策金利発表直後に取引を考えている方は、円軸、ドル軸の動きと合わせてオセアニアの動きを見ておき、動きが出たとしても早い段階で収束するのか、しっかりしたトレンドを形成するのかによって行動を変えたいところ。 また夜の相場で取引を考えている方は、昼前後の状況からヨーロッパ勢参入後までの力関係変化を見ておくと、相場の流れが把握しやすいと思いますので、焦らずまずは状況把握から始めたいですね。 それでは、今日も一日頑張りましょう!
みなさんこんにちは、斉藤学です。 【先週末の米経済指標結果】 ★★★★★ 21:30(米)8月非農業部門雇用者数変化(前月比) 前回:18.7万人 予想:17.0万人 結果:18.7万人 ★★★★★ 21:30(米)8月失業率 前回:3.5% 予想:3.5% 結果:3.8% 【本日の戦略】 <今月のFOMCは金利据え置き予想> 先週末に発表された米8月雇用統計は、予想17.0万人に対し結果18.7万人と予想を上回っていました。ところが、失業率は予想3.5%に対し結果3.8%と大幅悪化、2022年2月以来の高水準になったことで今月の米利上げは見送られる可能性が高まってきています。米政策金利確率を分析するCME FedWatchは、金利据え置き確率が94%と高確率に。今後の追加利上げ確率は11月33.5%、12月30.8%となっており、年末の追加利上げに期待したいところ。 ドル円は、一時144円台半ばまで下押ししたのち146.20円台へ急反発するなど慌ただしい動きとなりましたが、米10年債利回りが4.0%台から4.181%へ反発していることから、週明けのドルは底堅い推移が続くと見ます。 <クロス円の動きは難しいと予想> 一方、クロス円は売りに押され全体的に下落しました。ただ、下値は限定的でドル円の上昇にサポートされています。再び米利回りが上昇するようだとドル円以外のドルストレートは売りが強まることになるので、クロス円の値動きは難しいものとなりそうです。 なお、本日のNY市場はレイバーデーで休場のため、夜間は次第にボラティリティが小さくなっていくでしょう。 【経済指標】 ★★★★★ 22:30(欧)ラガルドECB総裁の発言 【本日の予想レンジ】 ・ドル円 145.50〜147.00↑ ・ユーロ円 157.00〜158.50↑ ・ポンド円 183.50〜185.00↑ ・豪ドル円 93.60〜95.00 ↑ ・ユーロドル 1.0650〜1.0850↓ ・ポンドドル 1.2500〜1.2650↓ ・ドルスイス 0.8800〜1.8920↑ 【通貨の強さ】 ドル>豪ドル>ユーロ>ポンド 【注目通貨】 ・ドル(米利回りの上昇に期待)
今週のドル円は、週明けは上昇基調にあり、147.4円近くまで上昇したものの、JOLTS求人件数や消費者信頼感指数が悪かったことで1円近く下落し、その後も全体的に軟調な動きをしており、執筆時現在は145.5円程度の位置にあります。 JOLTS求人件数や消費者信頼感指数でここまで動いたケースはあまり見たこともなく、また今週は本命の雇用統計も控えている中でここまで動くというのは、相場が全体としてさすがにドル円の水準に高すぎると感じ始めているのかなという印象で、「基本的にはクロス円は買いだが、怪しくなってきたらやめる」という戦略で言うところの、「怪しくなってきたから一旦やめる」パターンになってきたのかなと思っています。 またここ1年くらい通貨強弱で最強であったメキシコペソについても、今週は下落幅が大きく、またドル/メキシコペソで見ても16.6の下値が重そうな動き(ドル/メキシコペソなので、下値がメキシコペソにとっての抵抗線)になってきており、もし自分が今ポジションを持っていたら、そろそろ利確も検討しそうな気もします。 個人的にメインでやっている豪ドル/NZドルについては、そういう相場全体の動きの中でも無風が続いており、今は1.086くらいの位置におります。今週は豪消費者物価指数という重要イベントがあり、そこでは前年同月比4.9%上昇と、予想の5.2%を大きく下回り、一瞬は豪ドルが下げたものの、その後元の水準に戻り、あまり値幅のない中での「行ってこい」となりました。 RBAは来週9/5にもありますが、この消費者物価指数の状態や、また先日ブロックRBA副総裁も「再利上げの可能性もあるが、データを注視している」「どの中央銀行も追加利上げ幅に頭を悩ませている」と発言する等、今月は据え置き&声明文も前月コピペのような感じになりそうだなあという感じで見ており、なかなか値動きも期待しづらいなあと思いながら見ています。 ただそれが「いつ」「何をきっかけに」なのかは分からないものの、こういう凪の状態はそこまで長続きせず、どこかのタイミングでは大きく動いてくるので、こういう時に焦って利幅を狭めたりとかそういうのはやらなくて良いと思っており、個人的には「まあ動くのを待つか」という感じで静観しております。
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