先週はRBA・SNB・自民党総裁選あたりに注目していましたが、 ・RBA:事前予想通り据え置き(逆に据え置き以外だったら大サプライズのレベル)、声明文もそこまで変わらないものの、ブロック総裁が「今月は利上げを検討しなかった」と発言したこで若干ハト的と受け止められ、とはいえ最終的にはそこまで大きな影響なし ・SNB:0.25%利下げと0.5%利下げで割れていたが、結果は0.25%利下げで、ただし声明文でインフレ予想が大幅に低下というのや、スイスフラン高を防ぐため必要であれば外国為替市場にも積極的に介入する用意があるというのがあり、最終的にはそこまで大きな影響なし ・自民党総裁選:アベノミクス路線の高市氏が一回目の投票では首位で大幅に円安が進むも、決選投票でまさかの石破氏勝利となり、ドル円は146.5円→142.1円と急落し、日経平均先物も2,000円下げる「石破ショック」が発生。週末クローズ時点では石破ショックの余韻がまだ残っている という感じでした。 RBAについては、先日ブロック総裁が「我々の予測は何らかの点で間違っている可能性が高い」と発言したことから個人的にはハト転を期待していましたが、そこまでではなく、ただ「利上げを検討しなかった」と発言する等、明らかにこれまでと流れは変わってきているとは思っています。ただし、豪ドル/NZドルについては、RBNZの方が明確にハト転しているので、その点で1.07以上の高値圏での値動きが続くだろうとは思っており、今くらいでは裁量売りよりも自動売買に任せようと思っています。 SNBについては、逆になんで0.5%利下げをしなかったのか不思議なくらいの感じで、アメリカが利下げをするとはいえ、スイスも同じように今後も利下げを続け、場合によっては為替介入も来るでしょうから(スイスはやると言ったらやる国)、ドル/フランについては、今くらいの安値圏だと買いの狙い目だと思っています。 日本については、石破氏がマーケットフレンドリーではないのは間違いないとは思うものの、今の自民党で、あの勝ち方をして政権を思い通りに運営できるとは到底思えないので、「石破ショック」はあまり気にしなくて良いと思っており、クロス円については引き続きそれなりに底堅く推移すると予想しています。
今週はドル円の戻しが目立っています。 昨夜のドル円はニューヨーク時間に入って買い戻しが強まって、145円台に上昇。その後、ドル売りが強まったことで、いったんは、145円台を割れたものの、今日の東京市場は再び145円台前半で取引されています。 昨夜のドル円の戻しは、アメリカの指標が底堅い内容であったことで、株式市場や長期金利が上昇したことが、ドルの先高観を支えたためと見られます。 どんな通貨ペアであっても、ずっと上昇が続くこともずっと下落が続くことも基本的にはありません。 ドル円が円高トレンドに乗っている状況であっても、こうした反動のような動きを経験しつつ、値動きレンジが切り下がっていくのが通常です。 しかし直近の動きを、目先の底値到達後の動きと見るか、それともさらなる円高方向に向かうなかでの踊り場と見るかは議論の余地があります。 アメリカでは、先週のFOMC以降、FRBがスタンスをインフレ回避から景気支援へと軸足を移したとみる見方が広がっており、11月のFOMCでの再度の大幅利下げも取りざたされています。 ただしアメリカ経済の依然とした強さと円の金利水準の絶対的な低さから考えて、仮に円高方向に進んでいくとしても、130円、120円と短期間でどんどんレンジを切り下げていくような深さと速度での円高進行は考えにくいと思います。 日米金利差の縮小が円高の背景にあるとはいえ、そもそも巨大な公的債務を抱える日本経済にどこまでの利上げ余地があるのかは疑問の余地があります。 日銀の議事要旨では、日銀の利上げ継続方針が確認されましたが、日本の長期金利が、スイスを除く欧米並みの水準まで、秩序を伴って上昇することがこの先数年の間にありそうかと問われれば、想像することは困難であるように思われます。 目先でドルはユーロに対しても堅調に動いており、ユーロドルは少し前の1.12台から1.11台半ばまで押し戻しています。ユーロ圏経済の低迷を背景としたECBの利下げ期待がユーロの上値を抑えており、値動きの方向性を読みにくくなっています。 15:45 仏8月消費支出 15:45 仏9月消費者物価指数 15:45 仏8月卸売物価指数 16:00 トルコ8月貿易収支 16:55 独9月失業者数 16:55 独9月失業率 18:00 ユーロ圏9月消費者信頼感 18:00 ユーロ圏9月経済信頼感 21:00 メキシコ8月貿易収支 21:30 カナダ7月月次国内総生産 21:30 米8月卸売在庫 21:30 米8月個人所得 21:30 米8月個人消費支出 23:00 米9月ミシガン大学消費者態度指数
今週のドル円は、日足チャートにて月曜と火曜の2日連続で上ヒゲが長めの足の短い陰線を示現しました。この形を見るとこれから下げるのかと思わせておいて、昨日は144円台にしっかり乗せてくる展開となりました。まだレンジ相場の上限が確認できていない状態のため、どこで反落して売り狙いを仕掛ければよいのかわかりにくいですが、とりあえず昨日の値動きを見るとレンジ上限を押し上げる動きのように見えてなりません。 中国が2ヶ月ぶりの利下げを実施し、通貨流通量が昨年よりマイナスだった状況を払拭するために資金供給を行ったことで円安につながった、との関連もあるようですが、最近の円が避難通貨として認識されているかどうかはかなり疑問です。むしろ明日実施される自民党総裁選による影響かと言われた方が納得感があります。高市氏が勝てば円安の再来かと言われており、有力候補が絞られることによって為替への影響も幾分でているように思われます。 本日は夕方にスイス中銀SNB政策金利の発表と、NYタイムに米GDP確定値の発表があります。SNBでは0.25%の利下げがコンセンサスとなっていますが、すでに織り込み済みのようでここからスイスフラン売りを仕掛けるのは難しいかも知れません。中東情勢のリスクがあがるとスイスフランが買われる構図にあると思われ、逆にリスクが下がればスイスフランに避難していた資金が巻き戻る、つまりスイスフラン売りにつながると考えられます。スイスフランについては、本日のSNBに向けた観点というより、欧州方面でのリスクがどうなるかによってトレードするのが良いかも知れません。 ドル円としては、直近145円を超えられていないのでまずはこのラインを上限と仮定して売り狙いをするか、もし突破する展開となれば147円付近までの上昇を期待した短期買い狙いをしても良いでしょう。どちらにせよトレンド相場ではなさそうなため、ポジションを持っている時間が長くなりすぎないように適度に利食いをして数をこなすようにしていきたいと思います。
【HOT CURRENCY ドル円 142.00〜144.00】 24日の米国株は上昇。S&P500種14ポイント高(+0.25%)、ナスダック総合100ポイント高(+0.56%)でした。為替市場はドル安。 米9月コンファレンスボード消費者信頼感指数は98.7(予想104.0)と、予想を大きく下回り、21年8月以来の大幅低下。 中国景気刺激策や米消費者信頼感指数の悪化を受け、ドルが下落しました。 ドル円は植田日銀総裁の次回利上げまで「時間的な余裕がある」発言を受け、一時144円後半まで上昇。 米消費者信頼感指数の悪化を受けて反落し、143円前半で推移しています。今後も米経済指標の結果によって米金利が動き、ドル円を動かす材料となりそうです。 自民党総裁選では高市氏勝利なら円安との見方が広がっています。 仮に高市氏が勝利して大きく円安へ振れた場合には、ドル円で引き付けて売りたいと考えています。 中期の投資戦略もドル円戻り売りとします。 それでは本日も頑張りましょう! ※最終的な投資判断は、必ずご自身でお願いします。
9月も末の方になると明確に涼しさを感じ、夏の終わりを確実に感じさせます。近年の35℃を越える猛暑日が当たり前になると、今の首都圏における最高気温=30℃ でも涼しく感じてしまう日々です。日曜日には秋分の日も過ぎ、あとは冬に向けて夜が長くなっていくのを感じる日々となることでしょう。 【本日の指標】 日本は三連休明けの一日ですが、特段大きな指標発表は予定されておらず、指標によって動く一日とはならない見込みです。 【本日の戦略】 今週の戦略欄でも述べましたが、ドル円は143円台。1.160円を頂点とする下落トレンドの3度目の踊り場到達。2.円安トレンドへの転換。いずれの反応に対しても進められる位置に到達しました。今までは米国FRBによる金利利下げのタイミイグがこの動向に対して大きな影響を及ぼしていましたが、先週にはFRBによる利下げも行われ、相場に対して一通りのインパクトを与えたことは相場参加者の根底にあるものです。今回発動した0.5%という利下げ幅、コロナ最中に発生した大規模な政府からのお金を背景に発生した記録的なインフレ率に対応する為、あれよあれという間に利上げが断行され、この数年間維持された方向転換を明確に示すものとなります。日本でも諸々感じるぐらいですが、欧米諸国においてはかなりの広範囲に渡ってインフレ、そして賃上げという影響を及ぼしたのを記憶しております。その間日本の金利は低いまま維持された結果、かつて'00年代に流行した円キャリートレード取り沙汰されたものですが、160円という誰もが予想しにくかったラインまで到達したことについては、長年相場に参加してきた中で驚きをもって眺めていました。 とは言えこの水準は歴史的に見てもかなり異質な水準であったのか、3ヶ月の間に20円近い急落をもって今の水準に至ります。米国金利動向が強調される一方で、当然日銀における金利動向も市場参加者の衆目を集める場面ですが、先週行われた日銀による政策金融決定会合は市場参加者の予想通り。利上げは行われず相場も動かず、ほぼ無風で金曜日の政策金利発表を乗り切ったの流れでした。今後も米国は利下げ、日本は利上げとなるのでしょうが、長いスパンで考えると、日米のみならず欧州も含めて、金利動向、すなわち利上げと利下げのリズムというのは似通ってくるものであり、この1年間でそれが見えてくるものと推測されます。まずは目先のドル円がどこに落ち着くかにありますが、前述の通りどちらに進んでも説明が容易にできる状況にありますので、しばし方向性を眺めることとします。
先週20日は日銀決定会合で政策金利が据え置かれ、その後植田日銀総裁が会見で「利上げ判断に時間的余裕」等発言したことから円安の流れとなりました。 ドル円は144.49円の高値を付け、クロス円も堅調な流れでユーロ円は161.16円、ポンド円は191.99円、豪ドル円は98.31円の高値を付けました。 今日の主な経済指標などは、以下のものが予定されています。 07:45:NZ・8月貿易収支 22:45:米・9月製造業購買担当者景気指数 22:45:米・9月サービス部門購買担当者景気指数 22:45:米・9月総合購買担当者景気指数 先週20日のドル円は、東京時間は142円台後半から142円付近まで下落も欧州時間は144.40円台まで大幅上昇、NY時間は143.50円付近〜144.50円付近での値動きで143.87円で引けました。 今日堅調な動きとなると144円台中盤〜後半へ上昇できるか見たいです。 一方、反落の動きとなると143円台前半〜142円台後半への下落が考えられます。 先週20日のユーロドルは、東京・欧州時間は1.1150ドル台〜1.1180ドル付近、NY時間は1.1130ドル台〜1.1170ドル台での値動きで1.1162ドルで引けました。 今日堅調な動きとなると1.11ドル台後半〜1.12ドル付近へ上昇できるか見たいです。 一方、軟調な動きとなると1.11ドル台前半への下落が考えられます。 では、今日も頑張りましょう!
昨日の為替相場は前日に続いて朝方は円が力関係上弱い位置でする展開となりましたが、午後からはドルの売りが強まるとともに円はやや買われる傾向へと変化し、夕方からはまた円が売られ、最後はNYでまた買い戻されるといった感じで円軸の動きが頻繁に変わりましたね。 そのためドル円クロス円で取引するには早い決済が求められるような相場となったわけですが、今日も週末ということを考えると取引は早めの決済を意識していくのが良さそうな印象。 これらの円軸の動きは今日の日銀会合を見据えた部分もあったと思いますし、FOMC、BOEと中銀のイベントが続いたということもあって少し不安定なところも感じられ、今日の日銀会合の結果が出たあとも過度な数量の投入や決め打ちでの取引は避けるようにしたいですね。 このような中で今日のイベントとしては日本全国消費者物価指数、日銀金融政策決定会合・植田日銀総裁記者会見、英小売売上高、カナダ小売売上高、ユーロ圏消費者信頼感速報、ラガルドECB総裁発言などが予定されており、特に日銀会合の結果と植田総裁会見、ラガルドECB総裁発言あたりでは強い動きが出る可能性もあるので、まずは資金管理を万全にしたうえで、週末ということも考慮して無理のない範囲で取引を狙いたいところです。 ではまず水曜から木曜までの力関係変化を対円変動率で見てみると、木曜はAUDが1.12%、NZDが0.88%、GBPが0.86%、EURが0.70%、CADが0.61%、USDが0.29%、CHFが0.10%となっていて、力関係は【AUD>NZD>GBP>EUR>CAD>USD>CHF>JPY】という形に。 水曜オープンからクローズまでの主要通貨の力関係が【GBP>NZD>AUD>CHF>JPY>EUR>USD>CAD】でしたから、オセアニアやポンドが強い位置を維持していること、北米通貨と円が弱い位置を維持していること、ユーロがやや位置を上げ、スイスフランがやや位置を下げたことなどが見てとれます。 続いて7時時点の各通貨短期トレンドをおさらいすると、昨日NY時間の下げの影響もあってポンド円、豪ドル円、NZドル円がフラット、その他は下向きとなっており、どちらかというと円買いの動きが続けばショートのチャンスになりやすい状態。この場合は力関係上弱い通貨を売って円を買う形で攻めるのが低リスク。 逆にここから再び円売りの動きが強まってくると短期トレンドが上向きの通貨ペアが出てきます。その場合はロングのチャンスに変わりますので、力関係上強い通貨を買って円を売る形で攻めるのが低リスク。 取引するうえでのポイントとしては、週末ということもあり極力無駄なポジションを新たにつくらないよう意識したいところ。また相場全体としても新規にポジションをたてに行くというよりは手仕舞いする割合も多くなってきますので、水曜木曜と続いた力関係の傾向に対して逆の動きが出てくることも想定しておくと良さそうですね。 それでは、今日も一日頑張りましょう!
【原稿】兵ブロガー 今日のアナリスト タイトル:ドル高の地合いと予想 みなさんこんにちは、斉藤学です。 【前日の結果】 ・ダウ平均 41503.10(-103.08 -0.25%) ・日経平均(CFD)36410.00(+29 +0.08%) ・金・ゴールド 2548.49(-21.03 -0.81%) ・原油・WTI 69.26(-0.70 -1.00%) 【前日発表の経済指標】 ★★★★★ 27:00(米)FOMC政策金利発表 前回:5.25-5.50% 予想:5.00-5.25% 結果:4.75-5.00% ★★★★★ 27:30(米)パウエルFRB議長の定例記者会見 【本日の戦略】 <ドル円はFOMC後に乱高下> 注目の集まっていた早朝のFOMCですが、-0.5%の大幅利下げが実施されました。数日前までは、アナリストの間で-0.25%の利下げ予想が優勢だったのですが、それを上回る大幅な利下げへ踏み切る形に。 発表直後のドル円は一時140円台半ばへ急落したものの、売り一巡後は急速に買戻しが入り142円台へ戻すなど、荒っぽい動きに。 <インフレへの警戒も残す> パウエルFRB議長は「7月の統計が入手できていれば、7月会合で利下げした可能性も」と述べ、直近の労働市場が減速傾向にあり大幅利下げは必要な措置であることが強調しました。その一方で、「インフレが持続すれば、利下げペースを緩める」とインフレへの警戒感も示しています。 ドル円は難しい動きですが、米10年債利回りが3.7%台へ上昇していることから、いったん材料出尽くしと見て、下がったところでは買いに支えられると予想します。 <クロス円も売り一巡後に反発> 一方、クロス円も売り一巡後はまとまった買戻しが入りました。ドル円以外のドルストレートが次第に売りに押されたことで、こちらも難しい動きに。しばらくはドルを実ながらの動きが続くでしょう。 日経平均株価は時間外で小幅に上昇しており、このまま寄り付けば株高による円安にも期待できます。 【経済指標】 ★★★ 21:30(米)9月フィラデルフィア連銀製造業景気指数 前回:-7.0 予想:-1.0 ★★★ 21:30(米)前週分新規失業保険申請件数 前回:23.0万件 予想:予想:23.0万件 【本日の予想レンジ】 ・ドル円 141.50〜143.00↑ ・ユーロ円 157.50〜159.00↑ ・ポンド円 187.50〜189.00↑ ・豪ドル円 95.60〜96.80 ↑ ・ユーロドル 1.1030〜1.1160↓ ・ポンドドル 1.3120〜1.3260↓ ・ドルスイス 0.8400〜0.8550↑ 【通貨の強さ】 ドル>ポンド>ユーロ>豪ドル 【注目通貨】 ・ドル(大幅利下げと米利回りの上昇)
先週は円一強、ドル、ユーロ、ポンドはどれもどっこいどっこいというような週で、週明けの見通し記事でも「いよいよ140円割れも十分視野に入ってくる状態」と言っていましたが、その後実際に139.58円まで下落し、ただそこまで落ちるとその後は盛り返し、一時142.5円手前まで行ってから、執筆時点では141.6円程度の位置にあります。 ただ、FOMCでの利下げ織り込み度については決して下がったわけではなく、0.5%利下げについて、週明け確認時点では59%だったのが、現時点だと67%とむしろ上がっており、米10年債利回りも大きくは変動せず今も3.649%と今年の最低ラインをフラフラしており、どちらかといえば「円高傾向の調整」が原因と言えます。 この円相場については、鈴木財務相が例によって例のごとく「急激な為替の変動は望ましくない」と発言しておりますが、この意味合いは数か月前とは真逆で、むしろ最近の円高に対するけん制発言であり、過去の日銀や財務省関係者の発言タイミング等を見ていても、やはり145円前後が一番心地いいんだろうなあという感覚を個人的には持っています。 そんな中で本日(厳密に言えば明日の早朝3:00)には今週のメインイベント、FOMCがあり、上で書いたように利下げ幅についてはかなり割れていることに加え、今月は3か月に1回のドットチャート(FOMCメンバーの将来の金利見通し)も発表されることから、どういう結果になるにせよ大荒れするのが間違いなさそうといえます。 この結果をあらかじめ予想してポジションを取るというのは、やって楽しいとは思うものの、やっていることとしては最早丁半博打のようなものだと思うので、個人的にはあまりおすすめせず、ベースとして持っているポジション(資産分散とか自動売買とか積立とか)以外の短期投資ポジションは、持つにしても少なめにしておいた方が良いかなと思います。 ちなみに余談ですが、こういう大荒れする時によく初心者の方が勘違いされるのに「予想が外れた時のために逆指値を入れておけば大丈夫」というのがありますが、実際には「スプレッドの開きであっさりロスカット」とか、「一瞬片側に動いて、その後逆方向に大きく動く」というのは日常茶飯事で、しかも荒れる時は逆指値も大きくスリッページすることも多いので、そういうことをやろうとしている方は、その点はご注意ください(周りでもやろうとしていた人がいたので)。
為替というものは、いったん勢いがつき始めると、それまでの流れに関わりなく、非常に短い期間で思わぬ値幅が出てくることがあります。 この夏のドルストレートの下落は、まさにそれでした。 昨日には、ドル円が一時139円台に下落しています。今週は重要イベントである日米の金融政策会合が予定されており、これらを前にして為替市場、債券市場では、思惑的な動きが広がっています。 市場では、ここにきてFRBは、大幅利下げとなる0.5%の利下げを実施するのではないかとの観測が優勢となっています。わずか数日前までは0.25%が主流だったと思うのですが、目下、市場予想も二転三転する安定しない展開になっています。 昨日は、東京市場は祝日でクローズで取引量が少なかったこともあり、ドル円が売られやすい展開だったことも値動きに拍車をかけました。 また、もちろんドルは円以外の主要通貨に対しても売られています。ユーロドルは1.12が上値として意識される水準まで上昇してきています。 ECBも緩和的なスタンスではあるのですが、FRBの利下げ幅、利下げ速度が従来の想定を超えるものになるのではないかとの見方から、ユーロドルはユーロ買いに傾いています。 円はドル円に限らず、クロス円全体で円が買われており、今日のユーロ円は156円台で取引されるなど水準の戻しが進んでいます。 もっとも、今日のドル円は目先で140円台を回復しており、ショートカバーもあってか、ひとまず下げ渋りの値動きに戻っています。 FOMC・日銀会合を通過しない限り、これ以上、思惑的な動きで円高、円安どちらの方向であっても深く進んでいくには材料不足であると思われ、今日段階ではドル円にして140円前後の下げ渋りかつ下値模索の動きを予想します。 ただし、目先の一段のドルの弱さの原因になっている大幅利下げは、どこまで実現性があるかは慎重に見たほうがいい気がします。 FRBが、明瞭なリセッション入りの兆候が見えているわけではない現在の状況で、あえて0.5%の大幅利下げを打ち出し、市場にハト派的なスタンスを示す意味がどこにあるのか疑問があります。 さらにFOMCでは併せて今後の金利見通しが示されますが、その内容は利下げ幅以上に予想しにくく、今回は相当に慎重に内容を見極める必要がありそうです。15:30 スイス8月生産者輸入価格 18:00 ユーロ圏7月貿易収支 21:30 カナダ7月製造業出荷 21:30 米9月ニューヨーク連銀製造業景気
先週金曜日のドル円は、東京タイムから欧州タイムにかけてじわじわと下落し、一時140.27円をつけたあとに140円台後半に戻して引けました。今月のFOMCにて0.50%の利下げが実施されるかどうかについて、市場はFRBが後手に回らずに0.50%の利下げを行うだろうという予想に傾斜しているようで期待感が増しているようです。直近の米指標の結果では、そこまで急ぐ必要はないのではと思える結果となっているように見えますが、0.50%の利下げに賭けているような印象です。 今回のFOMCではドットチャートの発表もあるため、年内の利下げ幅だけでなく、来年以降の利下げ見通しも明らかになります。前回6月時点では、2024年末時点の中央値が5.125%、2025年末時点が4.125%となっていました。先週時点で12月には4.00%までの利下げが織り込まれているため、ドットチャートは下方修正がされる可能性が高そうなものの、前述のように市場が過度な織り込みをしている可能性もあり、FOMCのメンバーがどのような見方をしているかを確認したいところです。 本日は日本では三連休の3日目ということで、日中はそれほど大きな値動きは期待できそうにありません。指標イベントとしては、NYタイムにはニューヨーク連銀製造業景気指数の発表があるくらいでしょうか。まずは先週までの流れに従ってドル円が140円割れをトライするのかどうかを見ておこうと思いますが、個人的には利下げ期待が高すぎると考え、140円を下抜けることなく買い戻される展開になるのではと予想しています。とはいえ、FOMCまでに大きく円安になることもないでしょうから、買いエントリしたとしてもそれほど引っ張らずに適度に利食いをしていくのが良いでしょう。FOMCまでは狭いレンジ相場となることを想定して、短いスパンで回転させていくイメージで見ていきたいと思います。
【HOT CURRENCY ドル円 140.00〜142.00】 12日の米国株は上昇。S&P500種41ポイント高(+0.75%)、ナスダック総合174ポイント高(+1.00%)でした。為替市場はドル安。 ECBは6月に利下げサイクル入りし、9月に2回目の利下げを実施。政策金利を3.5%へ引き下げました。 同じペースで利下げされるなら、10月は見送り→12月に3回目の利下げとなりそうです。 米8月PPI前年同月比1.7%(予想1.8%)、コア前年同月比2.4%(予想2.5%)と、いずれも予想を下回りました。 主要3中銀の金融政策は、ECB→6月利下げサイクル入り(2回利下げ)、FRB→9月利下げサイクル入り(来週1回目の利下げ)、日銀→3月に利上げサイクル入り(2回利上げ)となっています。 FRBは遅くとも12月に2回目の利下げ、日銀は12月に3回目の利上げとなりそうです。金融政策面からは大幅な円安は期待薄でしょう。 投資戦略はドル円クロス円戻り売りとします。 それでは本日も頑張りましょう! ※最終的な投資判断は、必ずご自身でお願いします。
8月が終わり、9月となると顕著に感じるのが夜が来るのが早いこと。夏の間は19時ぐらいまでは明るかったのが、18時になると日も暮れ、季節の変わり目を感じます。残念ながら暑さはまだまだ続いているようで、30℃を越えない日というのはまだ先になるかと思いますが、それでも真夏のピークは去ったのかなと。涼しい季節の到来が待ち遠しくなるものです。 【本日の指標】 昨晩の米国消費者物価指数の発表に続き、本日は米国で卸売り物価指数の発表。昨日の消費者物価指数は市場予想より若干下回り、伸び率自体は5ヶ月連続で縮小。既に相場は来週に行われるFOMCでの利下げを盛り込んでいる模様ですが、この発表を受けてダウ平均が大幅下落するなど相場を動かした感があります。利下げ幅が今回の注目されるポイントですが、非常にセンシティブな状況になっているだけに注意が必要な指標発表です。 また、忘れてはいけないのが本日は欧州中央銀行においても政策金利の発表が予定されております。こちらは今年6月に行った利下げに引き続いて、2会合振りの利下げが確実視されております。後述する米国側の金利よりはサプライズは少ないと想定していますが、それでも予想外の反応には気をつけたい一日。発表直後に行われるECB総裁の会見にも注目したいところです。 【本日の戦略】 昨日の東京時間は日銀の委員による講演で年内追加利上げに対して前向きな姿勢を見せたと判断され、お昼を挟んで141円台まで下落するなど大きな動きを見せた一日でした。ただしその後は反発し、NY時間が始まる前は141円台後半。消費者物価指数が発表された後には急反発して142台半ば。その後は141円台半ばまで下落後、最終的には142円台で引けるなど、非常にボラティリティが高い一日。やはり市場の注目は来週に行われるFOMCで、今後日米金利差の縮小が数値としてどの程度になるかが最大の焦点となります。 今後一週間もFRBや日銀の発言や態度を巡って同様な乱高下を繰り返すことは十分に予想されることであり、備えはしておきたい場面。大きな流れでドル円の売りが継続し、既に7月から20円近く下落を見せたドル円ですが、このままドル円の売りは継続とします。
昨日は、株価の軟調推移や原油価格の下落、米国債利回り低下等を受けリスク回避の円高の動きが優勢でした。ドル円はNY時間143円を割り込み142.20円の安値を付けその後も142.20円台〜142.50円台で上値重い動きでした。 ユーロドルは小幅な値動きながら、NY時間は上値重く推移しました。クロス円は軟調な動きで、ユーロ円は156.80円、ポンド円は185.73円、豪ドル円は94.51円の安値を付けました。 今日の主な経済指標などは、以下のものが予定されています。 15:00:英・7月GDP 15:00:英・7月鉱工業生産 15:00:英・7月製造業生産指数 21:30:米・8月消費者物価指数 昨日のドル円は東京・欧州時間は143円付近〜143円台中盤で推移、NY時間は軟調な動きとなり142.20円の安値を付けました。今日軟調な動きとなると142円付近、まだ下へ行くと先月5日の安値141.69円を下回る動きとなるのか注意したいです。一方、反発の動きとなると142円台後半〜143円台前半へ上昇できるか見たいです。 昨日のユーロドルは東京・欧州時間は1.1020ドル台〜1.1050ドルで推移、NY時間は1.1010ドル台〜1.1030ドル台で上値重い値動きでした。今日軟調な動きとなると1.10ドル付近〜1.09ドル台後半への下落が考えられます。一方、反発の動きとなると1.10ドル台中盤〜後半へ上昇できるか見たいです。 では、今日も頑張りましょう!
昨日の為替相場は円が力関係上弱い位置に変化するとともにドルが強い位置に来るなど、先週の雇用統計後の動きからある程度戻す動きが出ましたね。 力関係でも後述のようにほぼ戻しといえる位置関係になっていますし、地域間の傾向も出ているため状況は把握しやすいので、これらを踏まえたうえで次の動きを待ちたいところ。 また以前書いたように日足、週足レベルの中期トレンドは円買い方向へ転換しているものの、月足レベルの長期トレンドではちょうど転換するかどうかの重要な地点で何とか踏みとどまっており、ここで粘れば再上昇が見える反面、ここから下に抜ければ来年にかけてさらに下落する可能性が見えてくるので、1日1日の動きに加えてこういった中長期目線の視点でも相場を意識しておくと良いかと思います。 今日のイベントとしては独消費者物価指数改定値、英雇用統計、バーFRB議長講演、ボウマンFRB理事講演等が予定されていますが、米大統領選候補者討論会(日本時間明日朝)や木曜のECB理事会を意識した相場となることも考えられますので、基本は力関係や短期トレンドの変化を見ておき、無理せず様子見ぐらいの気持ちで良いかもしれませんね。 ではまず先週金曜から月曜までの力関係変化を対円変動率で見てみると、月曜はCADが0.79%、USDが0.71%、AUDが0.61%、NZDが0.30%、EURが0.29%、GBPが0.28%、CHFが0.06%となっていて、力関係は【CAD>USD>AUD>NZD>EUR>GBP>CHF>JPY】という形に。 先週金曜オープンからクローズまでの主要通貨の力関係が【JPY>CHF>USD>EUR>GBP>CAD>NZD>AUD】でしたから、円や欧州系通貨が弱い位置に変化したこと、北米通貨が強い位置に来ていること、オセアニアがやや回復したことなどが見てとれます。 続いて9時時点の各通貨短期トレンドをおさらいすると、昨日から今朝の動きを受けてドル円クロス円ともに短期トレンドはフラットに近い状態になっていて、現状は上下どちらに攻めるにもややリスクが高い状態となっています。 そのため今後は円を軸とした動きを見ておくと取引機会を見つけやすく、ここからさらに円売りの動きが継続した場合は各通貨の短期トレンドは上向きに変化しロングのチャンスに。この場合は力関係上強い通貨を買って円を売る形で攻めるのが低リスク。 逆に再び円買いの動きが強まってきた場合には短期トレンドが簡単に下向きになる位置にあり、そうなった場合には各通貨ともにショートのチャンスに。この場合は力関係上弱い通貨を売って円を買う形で攻めるのが低リスク。 取引するうえでのポイントとしては、先週の雇用統計後から相場が反転していることもあり、一旦は様子見して次の流れがある程度しっかり決まるまで取引しても控えめにしておくのが良さそうです。 米大統領選の候補者討論会や木曜のECB理事会あたりも意識されて動きも予測しにくいため、不要なポジションがあればある程度落としておいて身軽な状態にしておくなり、資金管理を改めてチェックしておくなりして次の動きに備えたいですね。 それでは、今日も一日頑張りましょう!
みなさんこんにちは、斉藤学です。 【先週末の結果】 ・ダウ平均 40345.41(-410.34 -1.01%) ・日経平均(CDF)35195.00(-1196 -3.29%) ・金・ゴールド 2496.19(-20.12 -0.79%) ・原油・WTI 68.13(-1.02 -1.48%) 【先週末発表の経済指標】 ★★★★★ 21:30(米)8月非農業部門雇用者数変化(前月比) 前回:11.4万人(8.9万人) 予想:16.0万人 結果:14.2万人 ★★★★★ 21:30(米)8月失業率 前回:4.3% 予想:4.2% 結果:4.2% 【本日の戦略】 <米8月雇用統計の悪化で円高ドル安に> 注目の集まっていた米8月雇用統計ですが、結果14.2万人と予想16.0万人を下回っていたうえ、前回7月の雇用者数も11.4万人から8.9万人へ下方修正されました。これを受け、ドル円は一時141円台後半へ下落、その後は反発して142円台前半で週末を迎えたものの、上昇したところでは戻り売り優勢の流れに。 直近の米経済指標が悪化傾向にあるうえ米10年債利回りも3.716%へ低下しているため、本日もドルへの売りが続くと予想します。 一方、クロス円も連れ安となって-1%超の下落となりました。ドル円以外のドルストレートも売られており、全体的に軟調な地合いに。株安による円高も進むと思われ、弱い地合いが続くと予想します。 <株式市場の動きに注意> 本日は、重要度の高い米経済指標の発表がありません。午前中に中国の8月CPIやPPIが発表、中国株の動向とともに注目が集まりそうです。 時間外で株式市場が動意づいており、日経平均先物は先週末の時点で-1,000円超の35,000円台前半と大幅下落。現物株も大幅下落となればリスク回避の円買いが強まることになるため、本日は株式市場の動きにも注意が必要でしょう。 【経済指標】 ★★ 10:30(中)8月消費者物価指数(CPI)(前年同月比) 前回:0.5% 予想:0.7% ★★ 10:30(中)8月生産者物価指数(PPI)(前年同月比) 前回:-0.8% 予想:-1.4% 【本日の予想レンジ】 ・ドル円 141.30〜142.80↓ ・ユーロ円 156.50〜158.00↓ ・ポンド円 185.50〜187.30↓ ・豪ドル円 94.00〜95.50 ↓ ・ユーロドル 1.1000〜1.1150↓ ・ポンドドル 1.3050〜1.3180↓ ・ドルスイス 0.8340〜0.8480↓ 【通貨の強さ】 ユーロ>ポンド>豪ドル>ドル 【注目通貨】 ・ドル(米8月雇用統計の悪化や米利回りの低下)
今週は雇用統計の週となっており、その前哨戦としての指標の結果は、 ・ISM製造業景況指数:×5か月連続活動縮小、結果自体も予想比悪化 ・JOLTS求人:×予想比悪化&前月も下方修正 ・ADP雇用統計:×予想比悪化&前月も下方修正 ・新規失業保険申請件数:〇予想比改善、前回よりも少ない(失業保険なので少ない方が良い) ・ISM非製造業景況指数:〇予想比改善、結果としても51.5と前月超え という感じで、強弱入り乱れる展開となっており、本日21:30の雇用統計の結果にますます注目が集まる状態となっております。 雇用については、パウエル議長も「これ以上の労働環境の悪化は望んでいない」という等、金融政策においてかなり重要度の高い指標となってきており、ここが弱ければ利下げ観測の強まりでドル安、逆に強ければ、最近のドル安傾向を考えると、反発してドル高となるだろうのは間違いないものの、株価については、例えば弱かった場合に「利下げ観測の高まりで上がる」なのか、「リセッション懸念で下がる」なのかが全く読めないなと見ております(普通であれば後者、ただしここ数年の傾向で見ると前者、今回はどちらに転ぶか全く不明という印象)。 株価については、日経平均は円高の影響、NASDAQはAIや半導体銘柄の下落で落ちていますが、ダウ、S&P500やオルカン等は円ベースで見ると円高の影響で割と下がっているものの、ドルベースだと多少下がったとはいえまだまだ高値圏であり、この辺りも株価の予想を難しくしている要因ではあります。 過去においても、JOLTSやADPが悪いにも関わらず雇用統計が良く出るというのは何回もあったことであり、今時点でこうなるだろうと決めつけるのは難しく、一旦は特にポジションを増やしも減らしもせずに見ていようと思っています。 個人的にメインでやっている豪ドル/NZドルについては、RBAのブロック総裁が今週も「インフレの上振れリスクに引き続き警戒」「短期的には利下げを見込んでいない」と従来通りのタカ的な発言を繰り返していますが、豪ドル/NZドルは1.082台と、ここまでRBAとRBNZの方向性に差が出た割に「平常運転」みたいなレートとなっています。 この感じは2022年のRBAはまだまだ緩和を続けると言って、RBNZが逆に利上げを始めていたにも関わらず上がっていた時のちょうど逆パターンに見えており、あの時は最終的に直近10年程度のレンジの最高値1.15の手前まで行ったことを考えると、「安くなったから買い」ともしづらく、裁量が難しい局面なので、自動売買に任せていようと思って見ています。
この数日、市場は再びドル安方向に目線を転換してきた感があります。先週後半から週明けにかけては、行き過ぎたドル安への反動もあって、全体的な流れとしてドル高円安方向に回帰するような小規模な動きがみられましたが、これに対する再度の調整のような動きとなっています。 ドル安を後押ししているのは、このところの冴えないアメリカの経済指標です。8月の米ISM製造業景気指数は、7月の46.8から47.2に上昇したものの、拡大・縮小の分岐点である50を下回りました。これは5カ月連続となります。市場の予想を下回る結果です。さらに昨日発表の米雇用動態調査(JOLTS)求人件数は、767.3万件と、市場の事前の予想を大きく下回る内容でした。2021年1月以来の悪い数字と報じられています。 これにより、市場の金利の先安観が急速に高まってきました。9月のFOMCでの利下げはほぼ確実と見られていますが、その利下げ幅及びその後の年内の利下げペースに関して、大幅利下げ及び急速な利下げピッチを予想する声が強まっています。9月の利下げに関しては0.25%の利下げがほぼコンセンサスであり、0.5%の下げ幅になる可能性は低いと見られていましたが、目先で利下げ幅が大きくなり、0.5%の利下げもありうるのではないかとの見方も再び台頭してきています。 今日のドル円は、143円台まで円高が進んできており、明らかに流れは円高・ドル安方向にトレンドがあります。そして、JOLTSの弱さは、同じ労働指標であり、かつ経済指標の本命である雇用統計の内容への懸念を増幅する内容です。しばらくは様子見にならざるを得ない環境と言わざるを得ません。 今晩には、ADP雇用者数が予定されているほか、ISM非製造業景気指数も発表されるなど、今日・明日は注目指標が目白押しです。内容次第で更なるドル安進行の展開もあり得ると思われます。いずれにせよ雇用統計に向けて、慎重に取引をしていきたい場面です。 14:45 スイス8月失業率 15:00 独7月製造業新規受注 17:30 英8月建設業PMI 18:00 南ア4-6月期 四半期経常収支 18:00 ユーロ圏7月小売売上高 20:30 米8月チャレンジャー人員削減数 21:15 米8月ADP雇用統計 21:30 カナダ 4-6月期 四半期労働生産性指数 21:30 米週次新規失業保険申請件数 22:45 米8月 サービス業PMI 22:45 米8月 総合PMI 23:00 米8月 ISM非製造業景況指数
今週のドル円は一時147円台まで上昇後に反落して145円台まで下落する展開となっています。先週の安値143.43円からじわじわと上昇してきましたが、今月のFOMCで利下げが確実視されており、今後も利下げが継続する状況の中で上昇トレンドが続くとはちょっと考えにくかったため、頃合いでの反落なのかも知れません。 今秋の米大統領選挙にて、トランプ氏が勝つことになれば円安になるだろうとの論調が散見されており、8年前の10月〜12月で約17円の円安相場になったことが思い出されます。2016年の米金利は、長く続いた低金利から利上げが始まるタイミングであり、今年とは真逆の状況なので今回も一概に円安になるとは言いづらいですが、いわゆる家計の円売りによる海外投資が継続されれば、兆円規模の円売りが発生して円高一辺倒とも言えないのではないかと思います。 年内のFOMCでは継続的な利下げが織り込まれていますが、仮に0.25%ずつ3回の利下げが実施された場合は12月の時点で4.75%となります。6月時点のドットチャートでは2025年に4.25%の金利を想定されていたので、2025年になると半年に1度のペースで0.25%の利下げが実施される予想となります。今月のFOMCにて発表されるドットチャート次第で2025年の金利見通しは変わってきますが、利下げを織り込み過ぎなのか、本当に利下げが必要なのかは今後の米指標の結果次第でしょう。米国の金利見通しからドル円の先行きを考えるのは難しい状況だと感じていますが、ひとまず年内はドルは下目線と見て戻り売り戦略を推していきたいと思います。 本日は23時にJOLTS求人件数の指標発表があります。雇用関連の指標として弱い数字が出た場合はドル売りにつながることを想定しておき、145円後半から146円台では売り狙いとして待ち構えたいと思います。また明日以降の雇用関連指標にも備えて、臨機応変に立ち回りたいと思います。
【HOT CURRENCY ドル円 145.80〜147.80】 2日の米国株は上昇。S&P500種56ポイント高(+1.01%)、ナスダック総合197ポイント高(+1.13%)でした。為替市場は円安。 NY市場は休場。東京→ロンドン時間は先週末の流れを引き継ぎ円安が進行しました。 米7月雇用統計の悪化以降に織り込み過ぎた大幅利下げ観測が後退しています。 今晩NY市場から本格的に秋相場入りとなります。 23:00米8月ISM製造業景況指数が発表される予定です。 FRBの利下げサイクル入りが確実となったことを受け、逆イールドが解消しています。 今週は米重要指標に注目。9月FOMCでの利下げ幅に影響を与えるでしょう。特に米雇用関連指標への関心が高まっています。 投資戦略は中期でドル円戻り売りとします。目先は円安圧力が強いため、時間をかけて売って行く方針です。 それでは本日も頑張りましょう! ※最終的な投資判断は、必ずご自身でお願いします。
記録的な強さの台風が縦断。日本各地にかなりの量の雨をもたらしました。台風から遠い地域でも雨が激しかったのが今回の特徴か、長い雨に難儀した方も多かったことかと思います。幸いにも自身が住む町では大きな被害はなかったのですが、昨今の台風事情から自身への被害は目の前にあるものであり、警戒だけは怠らないようにしたいと思います。 【本日の指標】 本日の指標は小粒。更には米国において労働者の日として銀行休業日。従って本日の動きはロンドン時間終了までとなることが想像される一日です。 【本日の戦略】 前述の通り本日は米国休場で大きくは動かないことが予想される一日。まずは先週金曜日の円安の流れを受けてどう動くかに注目したい場面。ここでも意識されるのは日米金利差で、日本の微小な利上げ方向はさておいて、米国側の金利変動が相場を動かすキーとなっています。米国側は金融緩和の方向性に動いているのは間違いなく、金融緩和のスピード、すなわち利下げのスピードに対する相場参加者の思惑がどう転ぶかであります。 先週のドル円の動きは、次のFOMCにおける利下げ幅が0.25%であるとの観測から下落したドル円に対して反対の流れとなったようです。利下げ幅が大きくなるのは急激な景気悪化に対する措置なのですが、各種米国の経済指標からは底堅く米国経済は推移しているとの見方なのでしょう。週の戦略でも述べましたが、今のドル円は上下動どちらに動いても説明可能なチャート概形となっており、短期的にはドル円復権として買いを狙っていきたいと考えています。
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