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外為経済アカデミー

初心者でもわかる!実戦チャート術 連載開始!

2018年11月16日(金) 「ポンド今年最大の下げを記録」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は前日の水準より値を下げ、113円10銭まで売られたがその後切り返し、前日とほぼ同じ113円50−60銭で引ける。
  • ユーロドルはやや水準を下げ、1.1287まで下落。
  • ポンドドルが急落。閣議でEUとの離脱草案が承認されたが、閣僚6人が辞任したことで、ポンドが売られた。ポンドドルは1.29台後半から約200ポイント下げ、今年最大の下げを記録。
  • 株式市場は反発。アップルの下落が止まり、上昇したことが市場のセンチメントを改善。ダウは5日ぶりに200ドルを超える上昇。
  • 債券相場は4日続伸。長期金利は3.10%台へと低下。
  • 金と原油は小幅ながら続伸。
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 10月小売売上高 → 0.8%
 10月輸入物価指数 → 0.4%
 新規失業保険申請件数 → 21.6万件
 11月フィラデルフィア連銀景況指数 → 12.9
 11月NY連銀製造業景況指数 → 23.3
*************************
ドル/円 113.10 〜 113.71
ユーロ/ドル 1.1287 〜 1.1363
ユーロ/円 127.76 〜 129.05
NYダウ +208.77 → 25,289.27ドル
GOLD +4.90 → 1,215.00ドル
WTI +0.21 → 56.46ドル
米10年国債 −0.016 → 3.109%

本日の注目イベント

  • 欧 ユーロ圏10月消費者物価指数(改定値)
  • 米 10月鉱工業生産
  • 米 10月設備稼働率
  • 米 エバンス・シカゴ連銀総裁講演

米長期金利の低下が続いていることから、ドル円は前日からさらに下値を試す展開となり、NY市場では113円10銭までドル安が進みました。その後株価が上昇幅を拡大したことで113円台半ばまで反発していますが、引き続き株価と、長期金利の動きに連動した展開になっています。

昨日最も激しく動いた通貨はポンドでした。前日5時間を超える閣議の末、EUとの離脱草案で承認を取り付けたメイ政権でしたが、その承認は全会一致でなかったことが伝えられていました。昨日、政権内の閣僚6人が辞任し、さらにメイ首相の不信任投票を求める声が上がったことからポンドが大きく売られ、今年最大の下落を記録しています。ポンドドルは1.2980近辺から1.2723前後まで急落し、ポンド円も147円台半ばから144円25銭前後まで売られています。6人の閣僚辞任はメイ首相にとっては厳しい局面になりますが、首相は辞任の動きには屈しないとのコメントを発表しています。

パウエルFRB議長は日本時間の昨日の朝方、ダラス連銀のカプラン総裁が司会を努めた討論会で、「あとどれくらい利上げをするのか、今後の利上げのぺースについて、われわれは考えなければならない」と述べ、米景気が今後も拡大を続けるとの見通しを示しました。トランプ大統領が再三利上げを批判していることに対して、「われわれは党派に偏らない専門的なやり方で、われわれがやっていることや、なぜそれをやっているのかをできる限り明確に伝達するようにして、国民に奉仕することにコミットしている」とコメントしました。この文言から伺えることは、今後も利上げ姿勢は変わらず、トランプ氏からの批判に対しては丁寧に説明していくとの意思を示したものと受け取れます。

ドル円は今週に入り、下値を徐々に切り下げてはいるものの、今朝の水準は昨日とほぼ同水準です。底堅い動きと言えると思いますが、それでも方向性ははっきりとせず、もみ合いが続いています。材料とすれば、米中貿易戦争の行方と、来月のFOMCでの政策判断ということになります。米中では、今月末の首脳会談に向けて、妥協点を探る動きが水面下では活発に行われているようで、ブルームバーグは時折その進展具合を伝えていますが、現時点では米国側を納得させるような提案には至っていないようです。昨日一部報道が伝えた「米国は対中関税の追加適用を保留する」との報道も、今朝は米通商代表部(USTR)によって否定されています。現時点では米中首脳会談でも、貿易戦争をこれ以上エスカレートさせないような合意には期待できそうもありません。本日のレンジは113円20銭〜114円10銭程度を予想します。


11月も中旬になり、晩秋の趣が深まってきました。東京地方では今週に入り、朝晩の気温も下がり、来週はもっと気温が下がるとか。各地で紅葉の見ごろを迎えていますが残念なことに、東京地方の今年の紅葉は冴えません。9月の台風に伴う強風で、銀杏などの樹が「塩害」にやられてしまい、多くの樹は葉を落としているからです。東京駅前の「行幸通りの銀杏」も、例年に比べ、心なしか寂しく見えます。よい週末を・・・・・。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時     発言者     内容   市場への影響   
10/1 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「警報が鳴り響いているとは思わないが、かなり多くの黄信号が点滅していると思う」金融安定に関する質問に答えて。 --------
10/3 パウエル・FRB議長 「金利は依然緩和的だ。中立的な水準へとわれわれは徐々に向かっている。われわれは中立を超えるかもしれない。しかし、現時点では恐らく、中立金利まで長い道のりがある」講演で。 --------
10/4 クドロー・国家経済会議(NEC)委員長 「個人的な見方としてドルは安定しており、着実かつ信頼できる。ムニューシン財務長官も、同じ見解だ」ホワイトハウスで。 --------
10/4 ラガルド・IMF専務理事 「貿易戦争は(経済成長の)機会損出だ。世界経済は引き続き安定的に成長しているが、半年前よりリスクは高まっている」。日経新聞とのインタビューで。 --------
10/9 トランプ・米大統領 「(FRBの利上げに)私は気に入らない。そう急ぐ必要はないと思う」「私は低金利が好きだ」ホワイトハウスで。 --------
10/11 トランプ・米大統領 「FRBは制御不能だ」「(利上げは)必要ないというのが私の意見だ。私のほうが彼らよりこの点を分かっていると思う」ホワイトハウスで。 --------
10/13 ムニューシン・米財務長官 「これからの貿易交渉では、どの国とも為替問題を協議していく。日本を例外にすることはしない」G20後に記者団に。 --------
10/14 茂木・経済・再生担当大臣 「日米首脳会談を受けた共同声明でも為替の話はなかった」NHK「日曜討論」で。 --------
10/18 ドラギ・ECB総裁 「EUの財政規律が守られないようなら、全てのEU加盟国に悪影響が及ぶ」講演で。 ユーロドル1.14台前半まで下落
10/23 トランプ・米大統領 FRB議長にパウエル氏を指名したことを後悔しているかとの質問に「発言するのは時期尚早だが、多分そう」「(パウエル議長が)利上げでまるでうれしそうに見える」WSJ紙とのインタビューで。 --------
11/3 トランプ・米大統領 「米国と中国が貿易摩擦解消するための合意に達すると考えており、そうなれば両国に有益だろう」ホワイトハウスで。 株価のマイナス幅が縮小
11/14 パウエル・FRB議長 「あとどれくらい利上げをするのか、今後の利上げのぺースについてわれわれは考えなければならない」ダラスでの公開討論会で。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和

邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算20年以上、為替の世界に携わっている。

・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。


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2018年11月1日更新