今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

「米イラン、和平合意成立」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場
  • ドル円は和平合意が近いとの見方がある中、週末であることも加わり小動き。終始160円台前半で推移し、値幅はわずか17銭程度に収まる。
  • ユーロドルも1.15台後半で小動き。
  • 株式市場では3指数が揃って続伸。スペースXのIPOが好調だったことも株価を押し上げ、ダウは353ドル上昇。
  • 債券は売られ金利は上昇。
  • 金は大きく反発し、原油は2ドルを超える続落。
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6月ミシガン大学消費者マインド(速報値) → 48.9
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ドル/円 160.17 〜 160.34
ユーロ/ドル 1.1561 〜 1.1583
ユーロ/円 185.35 〜 185.54
NYダウ +353.51 → 51,202.26
GOLD +124.80 → 4,238.50ドル
WTI −2.83 → 84.88ドル
米10年国債 +0.018 → 4.479%

本日の注目イベント

  • 欧 ユーロ圏4月鉱工業生産
  • 欧 ユーロ圏4月貿易収支
  • 欧 ラガルド・ECB総裁講演(FFT)
  • 仏 G7首脳会議(仏エビアン、17日まで)
  • 米 6月NY連銀製造業景況指数
  • 米 5月鉱工業生産
  • 米 5月設備稼働率
  • 米 6月NAHB住宅市場指数
  • 加 カナダ5月住宅着工件数

本日のコメント

先週末、トランプ大統領は、計画していたイランへの攻撃を中止し、「イランとの協議が同国指導部の最高レベルにまで持ち込まれ、承認されたことを踏まえ、今夜予定していた攻撃と空爆を米大統領として中止した」と、その理由をSNSに投稿しました。直前になって大規模な攻撃が回避され、トランプ氏が言うように、週末に署名まで事態が進展するのか固唾をのんで見守っていました。

そんな中、今朝6時過ぎに「パキスタン首相、米国とイランとの間で和平合意が成立したと発表」との一報が飛び込んできました。ブルームバーグは、「パキスタンのシャリフ首相は14日、米国とイランとの間で和平合意が成立したとSNSへの投稿で明らかにした。19日にスイスで署名が行われる見通しだ。シャリフ首相によれば、米国とイランが和平合意に達し、双方が『軍事作戦の即時かつ恒久的な終了』を宣言した」との記事を流しました。また、和平合意を受け、トランプ大統領は「イランとの合意が成立した」と述べた上で、「ホルムズ海峡の通航料なしでの開放を承認する」と表明しました。この報道を受け、ドル円は一時159円73銭辺りまで下げましたが、思ったほど円高は進んでいません。また、WTI原油先物価格は84ドル台まで売られ、北海ブレントも3%を超える下落を見せました。

19日にスイスで行われる覚書の署名にはバンス副大統領が出席する予定のようですが、トランプ大統領が自ら出席する可能性もあるとのことです。双方の署名を持って「60日間の停戦交渉に移る」模様ですが、交渉で恒久的な停戦に至るのかどうかは予断を許しません。イランの核開発停止期間の問題やホルムズ海峡の主権、また米国に凍結されているイラン資産の解除、さらにはイランへの補償問題もあります。こうなると、泥沼化したイスラエルとレバノンとの問題もあり、これまでのように小競合いもありそうな気がします。その度に、原油が再び買われ、ドル円でも円が売られる展開も予想されます。そのイスラエルのネタニヤフ首相とトランプ氏との関係も、このところかつてのように強固ではなくなってきたとの見方もあります。今朝の和平合意成立に際しても、トランプ氏はNYタイムズ紙との電話インタビューで、「イスラエル首相は反対でもイラン合意に達した。イスラエル首相は『非常に扱いにくい人物だ』と表現していた」と報じられていました。まだまだ、火種はくすぶり続けていそうで、最も大きな火種はイスラエルにあるのかもしれません。

「和平合意」が発表され東京市場が最初に開きますが、その後の欧州、NY市場を経て、各市場がどのように反応するのか、見極めたいと思います。

本日のドル円は158円80銭〜160円50銭程度を予想します。

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What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
6/11 ラガルド:ECB総裁 「今回のショックは経済全体に広がり始めている。直接的なコストは明らかで、間接的なコストも現れ始めている」、「最大のリスクはこうした決定をしないことだ。インフレの進行を放置して制御不能な状態にしてしまえば、物価安定の水準へ戻すことがはるかに難しくなる」と強調し、その上でラガルド氏は「中東の戦争は経済活動の重しとなっており、各種調査は特にサービス業で減速を示している。エネルギー価格の上昇により、この夏にかけてインフレ率はさらに押し上げられ、2027年上期まで目標を大きく上回る状態が続くだろう」 --------
6/9 片山・財務大臣 「ますます常に断固たる措置を取る用意があるということは変わらない」 --------
6/4 バーキン・リッチモンド連銀総裁 (米労働市場について)「需給が均衡した状態にあるようだ。雇用市場に変化は見られない」 --------
6/4 デーリー・SF連銀総裁 「経済がどのような展開を見せても、どちらの方向にも対応できるだけの用意がある。今後起こり得ることについてフォワードガイダンスをこれ以上示しても、結局は誤った方向に導くことになりかねない。経済の推移をただ見極めるほかない」 --------
6/3 植田・日銀総裁 「経済の下振れリスクに比べて、物価の上振れリスクが高まると判断される場合には、それが経済や金融市場に悪影響を及ぼすことを防ぎ、2%の「物価安定の目標」を持続的・安定的に実現していく観点から、利上げの是非についてしっかりと議論する必要があると考えています」 ドル円160円前後から159円30銭まで下げるが、すぐに反発。
6/3 ウィリアムズ・NY連銀総裁 「金融政策はまさに適切な位置にある。現時点で利上げも利下げも必要だとは考えていない」、「将来どちらの方向に進むのかについても、明確な方向性が見えているわけではない」 --------
6/3 ローガン・ダラス連銀総裁 (労働市場は)「おおむね均衡している」、(金融環境も)「緩和的だ」、「こうした状況は、金融政策が景気を抑制していないことを示している。物価安定を完全に回復し、FRBの二大責務のバランスを適切に保つためには、年内にも利上げが必要になる可能性があるとの懸念を一段と強めている」、「FRB当局者の間では最近、インフレが再び加速していることへの懸念が強まっている。また、インフレ率が高止まりするとの期待が定着すれば、物価上昇圧力を抑え込むことが一段と難しくなる」 --------
6/2 ハマック・クリーブランド連銀総裁 「インフレは5年以上にわたり、FRBが目指す2%を上回っている。これに対する懸念は、依然として底堅い労働市場よりも強い」、「現時点では、経済見通しを巡る不確実性を考慮し金利を据え置くことが妥当だ。しかし足元のデータ傾向が続くのであれば、持続的に高止まりするインフレのリスク拡大に対処するため、金融政策面で近く行動を起こすことが適切になる可能性がある」 --------
5/28 ウィリアムズ・NY連銀総裁 「基調は非常に良好だ。楽観的な現在の政策スタンスは、景気に対してやや抑制的に作用している」、(インフレへの懸念を理由に)「次の政策変更は利下げと同程度に利上げの可能性もあることを示したいと考える当局者が増えている」 --------
5/28 ムサレム・セントルイス連銀総裁 「FRBの使命は物価安定と雇用の最大化だが、足元ではインフレが目標を上回っている」、「将来的に利上げを検討する可能性や確率はゼロより高くなければならない」 --------
5/21 グールズビー・シカゴ連銀総裁 「現在、かなり深刻なインフレ問題が生じつつある」、「FRBの二大責務のうち、雇用面についてはおおむね安定している」、「インフレ面に特に注目している」 --------
5/21 バーキン・リッチモンド連銀総裁 「既に5年以上にわたってインフレ率が目標の2%を上回っている中で、これほど多くの波が押し寄せている。その累積的な影響により、インフレ期待が緩まないかを問う価値がある」、「私にとって重要なのは、企業や消費者、そしてインフレ期待がどこまで耐えられるかという点だ」 --------
5/21 小枝・日銀審議委員 (基調的なインフレ率について)「既に2%ぐらいになってきている」、「政策金利を適切なペースで引き上げて、経済へのトレードオフにも配慮しつつ、物価高への対応を進めていくことが適切だ」、「今後、インフレ率や予想物価上昇率が上昇する場合、実質金利は自然利子率からマイナス方向に一段とかい離しうる。利上げを通じて金利の正常化を進めることが、より重要になる」、(景気見通しについて)「グローバルなIT需要の強さや政府の各種施策の効果などを踏まえれば、現時点で世界金融危機やコロナ禍のような景気の大幅な落ち込みが、見通し期間で生じる蓋然性は低い」 --------
5/20 トランプ・米大統領 「米国はイランとの間で最終段階にある」、「合意が成立するか、そうでなければ、やや手荒なことをすることになるだろう。だが、そうならないことを願っている」 原油価格が大きく下がり、株と債券が買われる。ドル円は159円台前半から158円60銭まで下落。
5/19 片山・財務大臣 「断固たる措置を取るときは取る」 ドル円159円10銭台から158円78前後まで下落。
5/19 トランプ・米大統領 「戦争をしたくはないが、彼らに再び大きな打撃を与えなければならないかもしれない」(いつまで待つのかと問われると)、「そうだな、2日か3日、金曜か土曜か日曜までだろう。あるいは来週初めまでかもしれない。時間は限られている」 --------
5/14 シュミッド・カンザスシティー連銀総裁 「根強いインフレが経済にとって最も差し迫ったリスクだとみている。インフレはピーク時から大幅に鈍化したものの、依然として高過ぎることは明らかだ」、「地政学的な動向が引き続き不確実性をもたらしている」、「失業率は歴史的に見て比較的低い水準にあり、雇用も解雇も低水準という特異な環境ではあるものの、労働市場は有効に機能している」 --------
5/12 グールズビー・シカゴ連銀総裁 「エネルギー以外の項目、例えばサービスに注目すると、それが基調的な景気過熱を示しているのであれば、FOMCはインフレ加速の連鎖をどう断ち切るかを考えなければならない」、(CPI統計について)、「予想より悪く、関税やエネルギー価格の急騰の影響を受けないサービスインフレの加速を特に懸念している」、「米国にはインフレ問題があり、それを引き下げなければならない」 --------
5/7 デーリー・SF連銀総裁 「FOMC声明文を巡って当局者の意見が分かれたことを重要視しない」 --------
5/7 ハマック・クリーブランド連銀総裁 「声明では金利は据え置きとしたが、次の動きは引き下げになる可能性が高いという示唆が盛り込まれた」、「しかし経済の現状に関する私自身の見方を踏まえると、それはやや誤解を招きかねないと考えた」、「金利はかなりの期間、据え置かれるだろう」 --------
5/7 コリンズ・ボストン連銀総裁 「金利据え置きの決定については強く支持する」(声明文は)、「FOMCが近い将来の利下げを検討する姿勢から離れつつあるという変化を示している。また、FRBに対し、次の政策変更が利下げにも利上げにもなり得ることを、より明確に示すべきだと考える当局者が増えているということでもある」 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和