今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

「米9月の消費者マインド12年ぶりの低水準」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場
  • 発表された米経済指標が概ね低調で、ドル円は157円前後まで売られたが、米金利の上昇がドル高に作用。ドル円は157円69銭まで買われた。
  • ユーロドルは続落。一時は1.1312まで売られ、2025年5月以来の安値を記録。
  • 株式市場では3指数が続落。米金利が上昇したことで売りが先行したが、その後は下げ幅を縮小。
  • 債券は横ばい。一時は売られ、長期金利は5.29%まで上昇する場面も。
  • 金は小幅に反発。原油価格は原油量が回復基調にあることから大幅に下落。
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7月S&P Cotality CS20−City YoY NSA → 2.47%
7月FHFA住宅価格指数 → 0.3%
9月コンファレンスボード消費者信頼感指数 → 81.9
8月雇用動態調査(JOLTS)求人件数 → 707.9万件
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ドル/円 156.99 〜 157.69
ユーロ/ドル 1.1312 〜 1.1358
ユーロ/円 178.11 〜 178.71
NYダウ −131.59 → 51,349.92ドル
GOLD +11.30 → 4,179.70ドル
WTI −3.22 → 89.38ドル
米10年国債 ±0 → 5.236%

本日の注目イベント

  • 豪 豪8月消費者物価指数
  • 豪 豪8月住宅建設許可件数
  • 日 8月小売売上高
  • 日 8月鉱工業生産
  • 中 9月RatingDog製造業PMI
  • 中 9月RatingDogサービス業PMI
  • 中 9月中国製造業PMI
  • 中 9月中国サービス業PMI
  • 中 9月中国総合PMI
  • 独 独9月雇用統計
  • 独 独9月消費者物価指数(速報値)
  • 英 英4−6月期GDP(改定値)
  • 米 9月ADP雇用者数
  • 米 8月個人所得
  • 米 8月個人支出
  • 米 8月PCEデフレータ(前月比)
  • 米 8月PCEデフレータ(前年比)
  • 米 8月PCEコアデフレータ(前月比)
  • 米 8月PCEコアデフレータ(前年比)
  • 米 4−6月GDP(確定値)
  • 米 9月シカゴ購買部協会景気指数

本日のコメント

オーストラリア準備銀行(RBA)は29日の政策決定会合で、政策金利であるオフィシャル・キャッシュレートの誘導目標を0.25ポイント引き上げ、4.35%から4.60%に決めました。エネルギー価格高騰でインフレが高止まりする状況に対応したもので、政策金利は2011年11月以来の高水準に達しました。RBAは今年2月から「3会合連続」で0.25ポイントの金融引き締めに動いた後、6月と8月は利上げを休止していましたが、市場予想通り今回の利上げは「全会一致」でした。中東情勢の不透明感から原油価格が高止まりする中、各国中銀はインフレ対応の手綱を引き続け、日米だけではなく、ECB、RBAも政策金利の引き上げを断行しました。RBAのブロック総裁は利上げ後の会見で、「年初からの3回の利上げの効果はまだ十分に表れていない」と述べ、次回会合での利上げの可能性も排除しませんでした。

「米9月の消費者信頼感指数」は前月比で「81.9」と、2014年以来の低水準に落ち込みました。市場予想は「89」で、予想を大きく下回っています。長引く戦争の影響から物価が上昇。特にガソリン価格が高止まりしていることが、消費者の不安を増幅し、購買意欲の後退につながっていることが今回の統計では浮き彫りになりました。自動車や住宅、多くの大型家電についても、購入する意向を示した消費者の割合は低下しています。また、「現況指数」も8ポイント近く下げて、2021年以来の低水準で、今後6カ月の見通しを示す「期待指数」も約1年ぶりの水準に低下していました。コンファレンスボードのチーフエコノミストは発表文で、「9月は、経済に影響を与える要因について消費者が自由回答で挙げた内容の大半が悲観的なものだった」と指摘。「物価やモノ・サービスの高コスト、特に原油・ガソリン価格への言及が過去最多となった」と述べていました。今後FRBはさらに利上げを実施すると見られていますが、物価高が続く中で景気の悪化を示唆する指標が増えるようだと、FRBも難しい判断を迫られることになります。同時に発表された「8月雇用動態調査(JOLTS)求人件数」も707.9万件と、5ヵ月ぶりの低水準でした。

ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は29日、ニューヨーク州バファローでのイベントで講演、「経済が私の予測とおおむね整合的な形で推移すれば、インフレ率をより早期に目標水準に下げるため、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを今年終盤にもう一段引き上げることが適切となる可能性がある」と述べました。インフレ抑制の一助として「今年終盤に」あと1回の利上げが適切となる可能性があると述べたことで、市場の一部にあった「10月の利上げ観測」は後退しています。ハト派だと見られていた同総裁でしたが、先のFOMC会合では利上げを支持しています。ここは連続利上げではなく、利上げの効果を見極める必要があるとの認識だと思われますが、「連続利上げ」に前のめりになる市場をけん制する意図もあったと思われます。ブルームバーグは、「ウィリアムズ総裁は、FOMCの副議長も務め、長らくパウエル前FRB議長に近いとみられていた。金融政策会合に先立ち自身の見解について明確なシグナルを発した際には、金融市場が注目してきた。ウォーシュ新議長とどの程度足並みをそろえているかは明らかではない」と説明し、「ただ、10月のFOMC会合が中間選挙に近いことについては、『全く』考慮すべき要因ではないと付け加えた」と報じており、トランプ大統領に配慮する必要はなく、あくまでもインフレに軸足を置いている姿勢を見せていたと報じています。

米長期金利が一時「5.29%」まで上昇するなど、債券売りの勢いが止まりません。同金利は引け値では前日と同水準でしたが、30年債にも売り圧力がかかっています。米30年債利回り上昇は止まらず、一時、前日比7ベーシスポイント余り上昇して「5.61%」を付け、ドットコム・バブル崩壊後の2002年以来の高水準となりました。同利回りはこれで6営業日連続の上昇です。世界で最も安全で、最も流動性の高い米国債は、世界中の投資家、中央銀行が保有しています。日本政府も例外ではなく、世界最大の米国債保有国です。米国債の価格が大きく下がったことで、償還まで保有することが基本としても、相当な「含み損」が発生しているものとみられます。

本日のドル円は156円〜158円程度を予想します。

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What's going on?

「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
9/29 ウィリアムズ・NY連銀総裁 「経済が私の予測とおおむね整合的な形で推移すれば、インフレ率をより早期に目標水準に下げるため、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを今年終盤にもう一段引き上げることが適切となる可能性がある」、「10月のFOMC会合が中間選挙に近いことについては、『全く』考慮すべき要因ではない」 10月の利上げ確率が後退
9/24 バーキン・リッチモンド連銀総裁 「関税やテクノロジー関連の値上がり、燃料費や医療費の上昇など、幅広いコスト上昇圧力が長引いていることで、米国のインフレが定着するリスクが高まった」、「より引き締め的な金融政策が必要になる」 --------
9/24 ハマック・クリーブランド連銀総裁 「相次ぐ供給ショックに見舞われており、インフレ心理が定着するリスクが高まっている」 --------
9/24 ポールソン・フィラデルフィア連銀総裁 「この先の状況が私の予想通りに推移すれば、さらに小幅な引き締めが正当化される可能性がある」、「米経済はショックに対して底堅く、生産の伸びは堅調で、労働市場は完全雇用に近いとして、『勢いが増している』兆しがある」 --------
9/23 ハセット・米国家経済会議(NEC)委員長 「最近のコアインフレ率が年率2%となるなかで、なぜ利上げするのか」、(ウォーシュ議長については)、「異例なほど党派性の強いFRBを運営している」、「FRB議長や副議長は通常、任期満了時にFRBを去るが、その慣例が守られていない」、「なぜそうしたのか懸念している」 --------
9/18 シュミッド・カンザスシティー連銀総裁 「FRBにはインフレ抑制に向けてまだやるべきことがあり、今週の措置はその方向への一歩だった」、「原油高はインフレ率を押し上げる重要な要因となっているが、インフレの問題がエネルギーだけではないことを認識する必要がある」、「均衡しているようだ」、「経済成長は堅調だ」 --------
9/16 フォンデアライエン・欧州委員長 「欧州とカナダは民主主義を信じている。権力は、最も強い者、最も裕福な者、最も声の大きい者のものではない」 --------
9/16 ウォーシュ・FRB議長 「金融・信用環境をわれわれの最終的な目標により整合させるため、緩和の度合いを幾分縮小した」、「6カ月、112カ月ベースの年率換算で3%を超える価格上昇を示す財・サービスの項目が多過ぎる」、「この夏のインフレ指標を見ても、基調的な傾向が目立って改善したとは考えていない」 ややタカ派的なトーンだったことで、ドル円は156円台に乗せ、156円42銭まで上昇。
9/16 FOMC声明文 「委員会は米連邦準備制度理事会(FRB)の二大責務を支えるため、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標のレンジを0.25ポイント引き上げ、3.75−4%にすることを決めた。委員会は、銀行システム内に十分な準備預金を維持する方針を継続している。経済活動は堅調なペースで拡大しつつある。地政学的な動向などを背景に、不確実性は引き続き高いものの、国内支出は底堅く推移している。生産性の伸びは力強く、設備投資は堅調だ。雇用の伸びは労働力に見合うペースを維持しており、失業率はほぼ変わっていない」、「インフレは高止まりしている。本日の政策措置は、委員会の目標である2%に向けた、より速やかな回帰を支えるだろう。委員会は物価安定を実現する」 --------
9/15 ベッセント・財務長官 「円高は米国の輸出にとって好都合だ。円が強くなれば、日本政府が為替介入の資金を捻出するために米国資産を売却する必要もなくなる」、「ごくわずかな額で、日本の政策を支持する姿勢を示すことができた」、「介入の目的ではなかったものの、米財務省は円買い介入によって数千万ドルの利益を上げた」 --------
9/10 ラガルド・ECB総裁 「今回の利上げは迷う余地のない判断で、全会一致で決定した」、(今後の政策対応については)「毎回の会合で判断する」、「市場は市場がすべきことをし、われわれはわれわれがすべきこと、つまり物価の安定を実現する」 --------
9/2 ウィリアムズ・NY連銀総裁 「最近のデータは心強い。関税の影響が一部、過去のものとなる中、インフレは実際、緩やかな低下傾向にあるとみている」、「前回のFOMC会合を終えた段階で、金利は完全雇用と物価安定というFRBの2大責務のバランスを取る上で適切な水準にある」、「われわれは現在、多くのデータを収集しており、それを踏まえてあらためて評価する必要がある。実質金利はやや上昇したが、それほど大きくは上がっていない」 --------
9/2 高田・日銀審議委員 (今後の利上げに際し)、「市場で考えられている一定の間隔や幅にとらわれることなく、緩和度合いを確認したうえで機動的に対応していく必要がある」 ドル円は、160円台前半から159円台後半に下落。
9/1 バー・FRB理事 「データの傾向から、インフレが2%に向けて鈍化しているとの確信がある程度得られるなら、政策スタンスを評価するためにもう少し時間をかけることができる。だが、インフレの鈍化が十分でないようなら、断固として利上げに動くべきだと考える」 --------
8/28 ウォーシュ・FRB議長(ジャクソンホールでのシンポジウムで) 「インフレ率を2%の目標に戻す」、「私の判断基準はこうだ。基調的なインフレが明確かつ十分な速さで目標に向かっていると確信できなければならない。そうでなければ、われわれにはやるべきことがある。それがわれわれの仕事だ」、「やるべきことがある」、「私はきょう、特定の政策決定ではなく、規律を重んじる決意を持ってここに立っている」と述べ、さらに、「インフレ率が2%を上回っている中、FRBは現時点で、最大の重点を物価に置くべきだと」 ドル円は159円台半ばから160円20銭まで上昇。米金利高、株安が進む。
8/27 ベッセント:財務長官(介入に対するウォーレン上院議員への回答で) 「日本は米国債の主要な保有国だ」、「円相場が無秩序な動きとなれば、ポジションの強制的な巻き戻しを引き起こす。そうなれば、世界の市場を不安定化させ、最終的には米国の家計や企業の借り入れコストを押し上げる可能性がある」 --------
8/13 バーキン・リッチモンド連銀総裁 「現在のインフレ高止まりの大部分は、いずれ収まるはずのショックによるものだ」、「インフレ率はあまりに長く高すぎる水準にあり、企業や消費者の物価見通しが上振れするリスクがある」、「そうなれば、インフレ率を目標まで完全に引き下げるために追加の対応が必要になる」 --------
8/13 ハマック・クリーブランド連銀総 「こうした数字が低めに出ているのは良いことだ。ただ、この傾向が今後も続くのか、あるいはインフレ率を2%の水準まで押し下げるほど十分に低い数字が続くのか、確信は持てない」、(金利に関して)「今こそ行動する必要がある」 --------
8/12 コリンズ・ボストン連銀総裁 「経済データ次第では、9月にも利上げを支持する可能性がある」、「最新の雇用者数の数字を過度に重視すべきではない。失業率は比較的安定している」、「強弱が入り交じる労働市場データよりも、インフレのリスクの方が大きい。注視すべき点は多いが、インフレ率は高過ぎる」 --------
8/11 グールズビー・シカゴ連銀総裁 「現在、米経済が直面する最大の問題だ」、(指標は)「労働市場は良好とは言えないものの、安定していることを示している。消費者が健全な状態を維持する限り、経済も健全な状態を維持するだろう」 --------
8/5 カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁 「今後発表される経済指標を見極めながら、今こそ緩やかな利上げを開始するべき時だ」、「政策当局が対応を先送りし、高インフレが定着すれば、より大幅な利上げを余儀なくされる可能性がある」(7月31日)、「現時点ではなお判断できない」、「インフレ率がこのまま横ばいで推移する、あるいは一段と悪化するようであれば、インフレを再び押し下げるため、政策金利を段階的に調整し始める必要があると思う」、(年末までに3回の利上げを実施する可能性があるかとの質問に)、「それは不可能ではない」 --------
8/5 クック・FRB理事 「近いうちに持続的なディスインフレの兆候を確認できなければ、私は行動を取る用意がある」、「目標を上回るインフレが5年間続いていることから、高いインフレ率が価格や賃金の決定行動に定着してしまうリスクが高まっている。そうした持続性はわれわれにとって、対処がはるかに困難になる」、「関税の影響が薄れることや、原油価格が下落する可能性、さらにAIブームに関連する一部の圧力低下によって、インフレが和らぎ、より引き締め的な政策は不要になる可能性もある」(それでも)、「この講演から一つだけ持ち帰っていただくとすれば、それは私が物価安定の回復に断固として取り組んでいるということだ。インフレ率を目標へ下げることが最優先であり、議会がFRBに課した2つの使命を達成する上でそれは欠かせない」 --------
8/4 ベッセント・財務長官 「問題なのは円の水準だ。それが別の問題を引き起こしたり、競争的な通貨切り下げを招いたりする恐れがある。それは健全ではない」、「円相場の安定は米国だけでなく、アジア地域全体にとっても極めて重要だ」、「日本とは緊密に連絡を取り合っている」、「米経済や米国の納税者の利益にかない、世界経済の安定化にもつながる形であれば、日本を支えるために必要なことは何でもする」、(円安の影響が物価に波及していることを挙げ)、「円安によってエネルギー輸入コストが押し上げられている」、「円が大幅に下落すれば、他の通貨もそれに追随することになる。韓国ウォンで過度な変動が見られている。中国人民元は過小評価されていると考える向きも多い」、(円相場を安定させる上で日本銀行の利上げが必要か問われ)「日銀が取るべき対応について先回りして判断するつもりはない」、(植田日銀総裁とは15年来の付き合いがあるとし)、「必要なことは実行すると信じている。介入に続いて、政策面での後押しが必要になる。そうした対応が行われると強く確信している」 --------
8/3 ベッセント・財務長官 (協調介入を実施したことについて)「財務省および日本銀行の当局者と緊密に連絡を取り合い、状況を注視し続けている。必要であれば、さらなる協調介入をためらわない」、「米国は、円の著しい過小評価を是正するため、日本が断行した市場対応および金融政策を強く支持する」 --------
8/3 片山・財務相 (為替介入を実施したことについて)「最近見られた円の過度な変動や無秩序な動きに対処したものだ」 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和