「ユーロ円一時181円台を割り込む」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場- ドル円は良好な経済指標を受け153円92銭まで買われたがその後反落。シカゴ連銀総裁の発言などもあり153円台前半まで下落。
- ユーロドルはZEWの結果を受けユーロが売られる。ユーロ円はおよそ2ヵ月半ぶりに181円台を割り込む。
- 株式市場では、小幅ながら3指数が揃って上昇。アップルや銀行株が買われた。
- 債券は小幅に下落し、長期金利は4.05%台で推移。
- 金は大幅に下落。原油も小幅安。
2月NY連銀製造業景況指数 → 7.1
2月NAHB住宅市場指数 → 36
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| ドル/円 | 153.03 〜 153.92 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.1805 〜 1.1855 |
| ユーロ/円 | 180.95 〜 181.79 |
| NYダウ | +32.26 → 49,533.19ドル |
| GOLD | −140.40 → 4,965.90ドル |
| WTI | −0.56 → 62.33ドル |
| 米10年国債 | +0.008 → 4.056% |
本日の注目イベント
- 豪 豪第4四半期賃金指数
- 日 1月貿易統計
- 英 英1月消費者物価指数
- 米 12月耐久財受注
- 米 12月住宅着工件数
- 米 12月建設許可件数
- 米 1月鉱工業生産
- 米 1月設備稼働率
- 米 1月景気先行指標総合指数
- 米 FOMC議事録(1月27−28日分)
- 米 ボウマン・FRB副議長講演
本日のコメント
ドル円は底堅い動きを見せ、NYでは153円92銭まで買われましたが、154円には届かず反落。シカゴ連銀総裁の発言に反応した格好でした。シカゴ連銀のグールズビー総裁は、インフレ率が当局目標の2%に向けて引き続き低下するのであれば、年内にさらなる利下げの余地があるとの見解を示しました。グールズビー氏はCNBCのインタビューで、「サービス分野のインフレ率が依然として高止まりしている」と警告したうえで、「関税に伴う価格上昇が一時的なものであれば、政策当局に行動の余地が生まれる可能性がある」と述べていました。さらに総裁は「これが一時的なものであり、インフレ率が2%へ戻る道筋にあることが確認できれば、2026年に追加利下げが複数回実施される可能性があると考えている。ただ、それを見極める必要がある」と語っていました。「複数回」という言葉がややハト派的に聞こえますが、市場が想定するシナリオとは大きく異なっていません。筆者は、現時点では2回の利下げ、今後のインフレ次第では1回に留まる可能性もあるのではないかとの見方を維持しています。
ドイツの欧州経済研究センター(ZEW)が17日発表した2月の期待指数は「58.3」と、前月の「59.6」から後退しました。市場予想では「65.2」の大幅な上昇が見込まれていたため、ドイツの景気見通しに対する投資家の楽観が予想外に低下し、力強い回復が迫っているとの期待に水をさされた格好でした。発表後、ユーロドルは売られ、ユーロ円も昨年12月8日以来となる181円台を割り込む動きを見せています。ZEWのバンバッハ所長は、ドイツ経済は「回復局面」に入ったとしつつ、回復の基盤は弱いとの認識を示しました。バンバッハ氏は「依然として相当の構造的課題があり、産業と民間投資で特に顕著だ」と指摘し、「近く行われる社会保険制度改革は、事業拠点としてドイツの魅力を大幅に高める方向で実施されるべきだ」と述べています。ただ市場では、数千億ユーロ規模のインフラ・防衛支出がドイツ経済の急回復をもたらすとの期待はなお強いようです。メルツ首相は満足できない成長だと評し、今年の成長率を1%と予測しています。一方、ドイツ連銀や一部のアナリストはより楽観的で、ドイツ銀行は1.5%の成長を見込んでいます。
トランプ大統領は17日、自身のSNSへの投稿で投資第1弾はオハイオ州のガス火力発電所と、ジョージア州の重要鉱物、テキサス州のLNG施設が対象になると明らかにしました。トランプ氏は「これらのプロジェクトは規模が極めて大きく、ある特別な言葉なしには実現できなかった。その言葉は関税だ」とコメントしています。ブルームバーグは、「ウォールストリート・ジャーナルは複数の米商務省当局者の話として、日本が約360億ドル(約5兆5100億円)規模の対米投資を計画していると報じており、同紙によれば、最大の案件は、オハイオ州ポーツマスで計画されている330億ドル規模のガス火力発電施設で、発電容量は9.2ギガワットを見込む。実現すれば、米国でこれまでに発表された電力プロジェクトの中でも最大級の一つとなる見通しだ。当局者によると、この施設はソフトバンク・グループ傘下のSBエナジーが主導する」と伝えています。昨年、ソフトバンク・グループの孫CEOがホワイトハウスで5500億ドルの対米投資を約束したものの、その進捗の遅れにいらだっていたトランプ氏でしたが、これでようやく安心したのか、その投資を引き出させたのが「関税」であると、自身の手腕を誇っていました。
ロシアのプーチン大統領が開始したウクライナへの全面侵攻が、まもなく丸4年になろうとしています。ウクライナ各地が甚大な損失を被っていますが、いまや戦争被害はロシア側にも広がりつつあるようです。ロシアがミサイルや無人機(ドローン)でエネルギーインフラを繰り返し攻撃し、ウクライナでは数百万人が頼りにできる電気や暖房のないまま、近年で最も厳しい冬の寒さに耐えている一方、ロシアの西部国境地帯に住む数万人も同様の苦境を強いられています。ウクライナによる攻撃で生活に欠かせないインフラが損傷し、ウクライナ国境から約40キロに位置するベルゴロド州は、戦争のあおりをロシアで最も受けています。ウクライナのミサイル攻撃でエネルギー網が広い範囲で打撃を被り、市内に住む約32万人は数カ月にわたって温水が利用できない恐れがあると報告されています。ロシア政府はウクライナ侵攻を、一般のロシア人の生活からは切り離された出来事として描こうとし、ロシアの国境地域は人道的危機の瀬戸際にあるにもかかわらず、モスクワの政府高官や国営メディアは、戦争がロシア国内にもたらしている影響をほとんど無視しています。被害の大きいベルゴロド州では、現在の最低気温がマイナス10度と報じられています。
本日のドル円は152円50銭〜154円程度を予想します。
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What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 2/17 | グールズビー・シカゴ連銀総裁 | 「サービス分野のインフレ率が依然として高止まりしている」、「関税に伴う価格上昇が一時的なものであれば、政策当局に行動の余地が生まれる可能性がある」、「これが一時的なものであり、インフレ率が2%へ戻る道筋にあることが確認できれば、2026年に追加利下げが複数回実施される可能性があると考えている。ただ、それを見極める必要がある」 | -------- |
| 2/11 | シュミッド・カンザスシティー連銀総裁 | 「追加利下げを実施すれば、高インフレをさらに長期化させるリスクがあるというのが私の見解だ」、「金利は依然として景気に一定の圧力をかけているはずだが、必ずしもそうなっていない可能性がある。成長に勢いが見られ、インフレが依然として高水準にある中、景気が抑制されている兆候はあまり見当たらない」、「物価圧力は続いており、経済の多くの分野で需要が供給を上回っていることを示している。AIなどの新たな技術革新が将来的に生産性の伸びを高め、インフレを加速させることなく経済成長を可能にする可能性はあるが、まだその段階には至っていない」 | -------- |
| 2/10 | ローガン・ダラス連銀総裁 | 「労働市場に新たな顕著な弱さが示されない限り、金利を据え置くべきだ」 | -------- |
| 2/10 | ハマック・クリーブランド連銀総裁 | 「フェデラルファンド(FF)金利の微調整を試みるよりも、最近の利下げの影響を見極め、経済動向を注視する中では、辛抱強く対応する方が望ましい」、「私の見通しに基づけば、政策金利はかなりの期間、据え置かれる可能性がある」 | -------- |
| 2/5 | ECB声明 | 「経済は厳しい世界環境の中でも底堅さを保っている」、「特に世界の貿易政策を巡る不確実性や地政学的緊張が続いているため、見通しは依然として不透明だ」 | -------- |
| 2/5 | ラガルド・ECB総裁 | 「金融政策のスタンスは今のところ適切だ」、(今回の政策委員会会合でユーロの為替レートについても協議したことを明らかにし)、「ECBは特定の為替レートを目標にしていない」、「ユーロ高が現在の見通し以上にインフレを押し下げる恐れがある」、「インフレ見通しに対するリスクはほぼ均衡しており、ユーロのドルに対する現在のレンジは、これまでの平均的な水準にほぼ一致する」 | -------- |
| 2/3 | バーキン・リッチモンド連銀総裁 | 「インフレを目標に戻すための最後の1マイルを進む中、これらの利下げは労働市場を支える保険をかけたようなものだと考えている」、「不確実性の後退とともに経済見通しは改善しているとする一方で、人員採用が一部の業種に集中している」、「インフレ率がなおFRBの目標である2%を上回っていることなど、リスクは残っている」 | -------- |
| 2/3 | ミラン・FRB理事 | 「年内を通じて1ポイントをやや上回る規模の利下げを見込んでいる」、「基調的なインフレ率を見ると、経済に非常に強い価格上昇圧力が存在しているとは思えない」、「金融政策を講じなくてはならないような、強い需給の不均衡もあまり見られない。実際の物価上昇圧力そのものというより、主としてインフレの測定方法に伴う特異性によって、金利が過度に高い水準に維持されていると考えている」 | -------- |
| 2/2 | ボスティック・アトランタ連銀総裁 | (自身は利下げを)「1回も見込んでいない」、「経済には非常に強い勢いがあるため、政策金利はやや引き締め的な水準に維持する必要がある。多くの企業の足元のリターンや利益を見ると、現在の金融政策スタンスが極めて、あるいは非常に強く引き締め的だと主張するのは難しい」、「私の見通しでは、利下げを1回ないし2回行えば恐らく中立水準になるだろう。だが、そうすればインフレ率を目標まで引き下げることはもちろん、その軌道に乗せることさえも極めて難しくなる」 | -------- |
| 1/28 | ベッセント・財務長官 | (ドル・円相場への米国の介入について質問され)、「絶対にしていない」、(その可能性について)、「強いドル政策を維持していると言う以外にコメントしない」、「米国は常に強いドル政策を取っている。ただし、それは適切なファンダメンタルズを整えることを意味する」、「健全な政策を実行していれば、資金は流入する」、「米国の貿易赤字が縮小していることを踏まえれば、時間の経過とともに自動的にドル高につながるはずだ」 | ドル円は152円台後半から1円ほど上昇。 |
| 1/28 | パウエル・FRB議長 | 「経済活動の見通しは前回の会合後に明らかに改善しており、これは時間の経過とともに労働需要や雇用に影響を与えるはずだ」、(労働市場については)「安定化の兆しが見られる」、「過度に踏み込むべきではない」、「冷え込みが続いている兆候もある」、(今後の利下げについて)、「次の利下げがいつになるのか、あるいは次回の会合で金利を引き下げるのかについて、明確な判断基準を示そうとしてはいない」、「入手するデータや変化する見通しなどを考慮しながら会合ごとに判断していく上で、われわれは良い位置にあるというのがわれわれの言いたいことだ」、(中央銀行の独立性について)、「独立性の要は政策当局者を守ることではない」、「国民にとって有効に機能してきた制度的な枠組みに過ぎない」、」(任期が終了した後も理事としてFRBにとどまるかどうかの質問に)、「決めていない」 | -------- |
| 1/20 | カーニー・カナダ首相 | 「世界の中堅国は、攻撃的な超大国の強制に抵抗するために協力しなければならない」、「最近の出来事はルールに基づく国際秩序が事実上死滅したことを示しており、カナダやその他の国々は、世界の大国による圧力戦術や威嚇に対抗するため、新たな同盟関係を構築するしか選択肢がない」、「中堅国は協力しなければならない。交渉の席につかなければ、餌食になるからだ」 | -------- |
| 1/15 | グールズビー・シカゴ連銀総裁 | 「われわれが直面している最も重要な課題は、インフレ率を2%に戻すことだ」、「労働市場に関するこれまでの懸念はいったん後退した。不透明感から企業は採用を鈍らせているものの、大規模なレイオフには踏み切っていない」、「シカゴ連銀の指標は、労働市場が安定していることを強く示している。依然として強さがあり、かなり堅調だ」、「インフレを2%に戻す軌道に乗せるべく、5年間にわたって取り組んできた。一定の進展はあったが、目標の達成が必要だ。それが実現すれば、金利は引き下げられると思う」 | -------- |
| 1/14 | グールズビー・シカゴ連銀総裁 | 「この国の長期的なインフレ率にとって、FRBの独立性はこれ以上ないほど重要だ」、(トランプ政権によるパウエル議長への圧力について問われ)「中銀の独立性がないところでは、インフレは勢いよくぶり返す」、「われわれは過去5年間、インフレ率を引き下げるために闘ってきており、それは容易なことではなかった。FRBの独立性が攻撃されれば、その問題はさらに悪化する」 | -------- |
| 1/14 | カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁 | 「トランプ大統領が過去1年間にFRBに圧力をかけてきたのは、金利が原因だ」、「政策担当者は今年後半に再び利下げを行う可能性はあるが、今月末の次回の会合では金利は据え置かれるべきだ」 | -------- |
| 1/14 | 三村・財務官 | 「最近の為替について、経済的なファンダメンタルズを反映しているようには見えない」、「最もいけないのはボラティリティー(大きな変動)だ。円安に伴う輸入インフレのデメリットが目立つという声もいろんなところから聞こえてくる」 | -------- |
| 1/14 | 片山・財務大臣 | (足元で進む円安に)「極めて遺憾であって憂慮している。その見方については日米財務相ともに共有した」、(日本政府としては)「日米財務相共同声明の考え方を踏まえて、投機的な動きを含めて行き過ぎた動きに対しては、あらゆる手段を排除せずに適切な対応を取る」 | -------- |
| 1/8 | ミラン・FRB理事 | 「約1.5%の利下げを想定している。この想定はインフレに関する私の見解に大きく基づいている」、「基調的なインフレはFRBの目標からノイズのレンジ内で推移しており、総合インフレが中期的にどのようになるかを見極める良い示唆になっている」 | -------- |
| 1/8 | ベッセント・財務長官 | (FRB議長人事の決定時期はダボス会議)「その直前か直後になる可能性がある。1月中だと思う」、(金利は高過ぎるかとの質問に対して)、「現在の金利水準は中立金利を依然として大きく上回っている。景気抑制的なスタンスであるべきではないと考えている」、(適切な金利水準について)、「多くのモデルでは2.50−3.25%程度を示すだろう」 | -------- |
| 1/6 | バーキン・リッチモンド連銀総裁 | 「現在の金利水準が、中立と推定されるレンジ内にある」、「今後の政策運営については、2大責務の両面での進展を見極めながら、きめ細やかな判断が求められる」、「採用率が低い中で、労働市場のさらなる悪化は誰も望んでいない一方、インフレ率が目標を上回る状態が5年近く続いており、高インフレ期待の定着も避けたいところだ。まさに微妙なバランスだ」 | -------- |
| 1/6 | ミラン・FRB理事 | 「政策が中立水準付近にあるとは、かなり言いがたい。現状は明らかに景気に抑制的であり、経済の足かせになっている」、「今年は100ベーシスポイントを大きく超える利下げが正当化されると考えている」 | 株価の上昇に寄与。 |
| 1/5 | カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁 | 「景気の底堅さを踏まえ、今は中立にかなり近い状態だと推測される」 | -------- |
外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書



