「今朝、ベッセント・片山会談か?」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場- ドル円は小動きの中、原油価格の上昇に底堅く推移。157円17銭まで買われたが、ベッセント財務長官の訪日もあり、様子見の雰囲気。
- ユーロドルは1.17台で膠着状態。
- 株式市場では小幅ながら3指数が続伸。ナスダックとS&P500は連日の最高値更新。
- 債券は売られ、長期金利は4.41%台に上昇。
- 金は5日ぶりに小幅安。原油は続伸。
4月中古住宅販売件数 → 402万戸
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| ドル/円 | 156.98 〜 157.27 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.1765 〜 1.1788 |
| ユーロ/円 | 184.92 〜 185.27 |
| NYダウ | +95.31 → 49,704.47ドル |
| GOLD | −2.00 → 4,728.70ドル |
| WTI | +2.65 → 98.07ドル |
| 米10年国債 | +0.059 → 4.413% |
本日の注目イベント
- 豪 豪5月ウエストパック消費者信頼感指数
- 豪 豪4月NAB企業景況感指数
- 日 日銀金融政策決定会合における主な意見(4月27、28日分)
- 日 4月外貨準備高
- 日 3月景気先行指数(CI)(速報値)
- 日 3月景気一致指数(CI)(速報値)
- 独 独4月消費者物価指数(改定値)
- 独 独5月ZEW景気期待指数
- 米 4月消費者物価指数
- 米 4月財政収支
- 米 グールズビー・シカゴ連銀総裁講演
本日のコメント
米国とイランとの停戦合意の可能性が遠のき、今朝のブルームバーグは「生命維持装置頼み」とのヘッドラインを付け「米国とイランの停戦は11日、極めて不安定な局面を迎えた。イランの最新の和平提案を拒否したトランプ米大統領は、停戦合意が『大きな生命維持装置につながれている』と語り、危機的な状況にあるとの認識を示した」と報じています。
トランプ氏はホワイトハウスの大統領執務室で、自身の提案に対するイラン側からの回答を「ごみ同然」と切り捨て、「最後まで読みさえしなかった」と述べました。イラン側は先週の米国の和平提案に対し、ホルムズ海峡の通航に一定の影響力を維持する一方で、米国による海上封鎖の解除と制裁緩和を要求したとのことでした。この回答に対してトランプ氏は前日、「受け入れられない」とSNSに投稿していましたが、昨日はさらに言葉を荒げていました。ただ一方で、外交的解決の可能性について問われると、「十分にあり得る」と語り、イラン指導部が「核関連物質をわれわれに渡そうとしている」とも述べています。
イラン側も態度を軟化させる気配がありません。イランは米国との和平協議が行き詰まる中、ホルムズ海峡の「見えない守護者」として小型潜水艦を配備したと、タスニム通信が報じています。報道によると、イランのガディール級潜水艦はペルシャ湾向けに特化して設計されたようで、全長29メートル、排水量は115トンと小型で、対艦巡航ミサイルの発射能力も持つとのことです。一方、トランプ氏は、米軍によるホルムズ海峡の船舶誘導(プロジェクト・フリーダム)再開を検討しているとFOXニュースに語っています。このように状況がさらに悪化したことで、11日の原油相場は上昇し、WTIは98ドル台、北海ブレントは104ドル付近で取引を終えています。今朝の報道写真では、米東部地区のガソリン価格は、1ガロン4ドル82セント(約757円)を示しています。トランプ政権はエネルギー価格高騰による消費者負担の軽減策も検討しており、トランプ氏はガソリン税の一時停止への支持も表明しました。トランプ氏は、今週14−15日に北京で習近平国家主席と会談する予定ですが、「中国がイランにもたらす収入や武器輸出の可能性なども協議される見通しだと、米当局者が週末に匿名を条件に明らかにした」とブルームバーグは報じています。また、米ニュースサイトのアクシオスによると、「トランプ氏は11日、国家安全保障チームと会合を開き、戦争について協議。軍事行動の再開の可能性も議題に含まれる」と報じていました。
昨日の夕方、都内で開催された時事通信社主催の定例「金融懇話会」に出席してきました。講師は日銀理事の中村康治氏でした。中村氏は今後の金融政策の運営方針について、「調整タイミングやペースについては、中東情勢の展開がわが国経済・物価に及ぼす影響を注視したうえで、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和度合いを調整していくことになる」と説明していました。また、イラン戦争についても、最悪のシナリオは排除できないものの、「早期に終結し、原油価格も下がってくる」イメージを基本としていました。さらに、物価高騰の中でも個人消費、特に若年層の消費意欲が強く、これは賃金の上昇が継続的に続いていることを理由に挙げていました。
ベッセント財務長官が昨日日本にやってきました。恐らく明日には韓国を訪れる予定になっていると思われ、今日1日で、高市首相、片山財務相と会談する予定かと思われます。今朝早く連絡をもらった記者の話では、ベッセント氏は今朝の早い時間に片山氏と会談を行い、9時半には片山氏の会見があるのではと言っていました。また、植田日銀総裁との会談は都合がつかないとも話していました。会談でベッセント氏が、日本の市場介入に対してどのように言及するのか注目です。片山氏は「会談で、ベッセント長官からは、日本の市場介入に対して理解が得られた」といった趣旨の発言があるのではないかと予想しています。
本日のドル円は155円50銭〜158円程度を予想します。
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What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 5/7 | デーリー・SF連銀総裁 | 「FOMC声明文を巡って当局者の意見が分かれたことを重要視しない」 | -------- |
| 5/7 | ハマック・クリーブランド連銀総裁 | 「声明では金利は据え置きとしたが、次の動きは引き下げになる可能性が高いという示唆が盛り込まれた」、「しかし経済の現状に関する私自身の見方を踏まえると、それはやや誤解を招きかねないと考えた」、「金利はかなりの期間、据え置かれるだろう」 | -------- |
| 5/7 | コリンズ・ボストン連銀総裁 | 「金利据え置きの決定については強く支持する」(声明文は)、「FOMCが近い将来の利下げを検討する姿勢から離れつつあるという変化を示している。また、FRBに対し、次の政策変更が利下げにも利上げにもなり得ることを、より明確に示すべきだと考える当局者が増えているということでもある」 | -------- |
| 4/23 | 片山・財務大臣 | 「われわれにフリーハンドがある」、「あらゆる可能性が想定される中でも、強い姿勢を貫いていく」、「日本の当局者は米国側と24時間態勢で緊密に連絡を取り合っている」 | -------- |
| 4/6 | ハマック・クリーブランド連銀総裁 | 「政策当局はかなりの期間、金利を据え置くのが望ましい」、(労働市場が顕著に悪化した場合)、「利下げが必要となるシナリオも想定される」、「インフレ率が目標を上回る状態が続く場合には、利上げが必要になる可能性もある」、「インフレ率は既に5年以上にわたり目標を上回る状態が続いている」、「さらに上昇すれば、2%目標から離れる誤った方向に進んでいることを示す」 | -------- |
外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書



