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外為経済アカデミー

初心者でもわかる!実戦チャート術 連載開始!

2019年1月17日(木) 「ドル円再び109円台を回復」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 英議会で内閣不信任案が否決されたことや、米銀の好決算などからドル円は109円台を回復。一時は109円20銭までドル高が進む。
  • ユーロドルは小幅に下落。英議会の混乱がひとまず沈静化するとの見方から、ドルが買われユーロが売られ、1.1385まで下落。
  • 株式市場は続伸。ゴールドマンの決算が好感され、同社株は急伸。ダウは141ドル上昇し、2万4200ドル台を回復。
  • 債券相場は続落し、長期金利は小幅に上昇。
  • 金と原油はともに上昇。
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 12月輸入物価指数 → −1.0%
 1月NAHB住宅市場指数 → 58
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ドル/円 108.68 〜 109.20
ユーロ/ドル 1.1385 〜 1.1411
ユーロ/円 123.86 〜 124.42
NYダウ +141.57 → 24,207.16ドル
GOLD +5.40− → 1,293.80ドル
WTI +0.20 → 52.31ドル
米10年国債 +0.011 → 2.722%

本日の注目イベント

  • 日 黒田日銀総裁講演
  • 欧 ユーロ圏12月消費者物価指数(速報値)
  • 米 新規失業保険申請件数
  • 米 12月住宅着工件数
  • 米 12月建設許可件数
  • 米 企業決算 → アメックス、ネットフリックス、モルガン・スタンレー

英国ではメイ首相の提案したEU離脱案が記録的な大差で否決されたことを受け、野党・労働党は内閣不信任案を提出しましたが、こちらは否決されました。採決は反対325、賛成306だったことで、メイ首相は当面の難局を乗り切り、修正案を策定することになりそうです。

昨日の結果を見るかぎり、EU離脱案に反対ではあるが、メイ首相の続投には賛成する議員が100名ほどいたことになります。今後修正案を提出しても、再度否決される可能性もあり、一部には「国民投票」の可能性も浮上しています。内閣不信任案が否決されたことを受け、EU側も態度を軟化させ、10週間後に迫った離脱期限を延期させることに前向きだとの報道もあります。ただ、EU加盟国の中にはこれまで通りの期限を守るべきだとして期限延期に反対する動きもあるようです。場合によっては、今度は欧州議会で意見が分かれることにもなりそうです。ポンドはこの動きに反応して神経質な動きを見せましたが、一方方向への動きにはならず、乱高下を続けています。メイ首相の苦悩はまだ続きそうです。

米経済の先行きに暗雲が見え始めた中、ベージュブック(地区連銀報告書)が発表されました。それによると、多くの地区が緩慢ないし緩やかな景気拡大を報告したものの、楽観的な見方が弱まり、一部では景気鈍化の兆候がでているとあります。NY連銀地区では「経済活動が踊り場に差し掛かった」と報告され、カンザスシティー連銀地区は経済活動を「横ばい」と表現しています。米中貿易戦争や株価の大幅下落による「逆資産効果」などの影響によるものと見られます。

ドル円は108円台でのもみ合いから109円台を回復したことで、短期的な動きを示す「4時間足」までの短いチャートでは、全て上昇傾向を示す形状に変化してきました。相場方向を見る上で基本となる「日足」では、今月3日のドル急落が尾を引いていることから、上昇傾向を示すにはまだ時間がかかりそうですが、上昇を妨げる「雲」もかなり水準を下げてきており、今後109円台を維持できるのであれば、雲抜けもないとは言えません。ただそれでも109円から110円ではドル売り需要も旺盛かと思われ、110円到達には、さらなるドル高材料が不可欠です。

本日のドル円は108円50銭〜109円40銭程度を予想します。足元では、株価の動きがドル円に影響を与える状況が続いています。本日も引き続き米企業決算には注意です。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時     発言者     内容   市場への影響   
12/1 トランプ・米大統領 「首脳同士によるすばらしい取引だ」米中首脳会談を終えて。 --------
12/3 クドロー・米国経済会議(NEC) 「現時点で私はこれを(公約)と呼ぼう。公約は必ずしも貿易合意ではないが、中国側が検討し、恐らく実行するものだ」ホワイトハウスの公式ブリーフィングで。 --------
12/4 ウィリアムズ・NY連銀総裁 「パウエル議長が述べたことと完全に一致していると思うが、米経済は強いが地平線上に(ある程度の)リスクは確実に存在するというのが私の見解だ」記者会見で。 --------
12/5 トランプ・米大統領 中国からとても強いシグナルが送られている」米中首脳会談を終え数日後に。 ドル円は小幅に上昇
12/11 トランプ・米大統領 FRBが利上げをすれば「それは愚かなことだと思うが、私に何が言えよう」ホワイトハウスでロイター通信とのインタビューで。 ドル円は小幅に下落したが限定的
12/12 ドラギ・ECB総裁 「リスクは依然としておおむね均衡しているものの、下方向に向かいつつある」(金利は)「少なくとも2019年夏の終わりまで据え置く」理事会後の記者会見で。 ユーロドル下落
12/17 トランプ・米大統領 「ドルはとても強く、インフレは事実上存在せず、米国以外の世界は荒れている。パリは燃え、中国は急降下だ。米金融当局がまた金利を上げようと検討しているだけでも、信じがたい。勝利をつかめ!」FOMCを前に。 --------
12/18 トランプ・米大統領 「FOMCの出席者はまた誤りを犯す前に、本日のウォール・ストリート・ジャーナル社説を読んだ方がいいだろう」「市場の流動性をこれ以上引き締めるべきではない。500億ドルなどやめろ。相場を感じ、意味のない数字にとらわれるな。幸運を祈る」FOMCを前に。 --------
12/18 ムニューシン・米財務長官 「ドルが強い理由の一部は人々の米国経済への見解や、世界の他の国々の成長と比較した米経済の成長にある」ブルームバーグとのインタビューで。 --------
12/19 FOMC声明文 「連邦準備法に定める責務に従い、委員会は最大限の雇用確保と物価安定の促進を目指す。委員会は、FF金利目標レンジを漸進的にさらに幾分か引き上げることが、経済活動の持続的拡大、力強い労働市場環境、およびインフレ率が中期的に委員会の対称的な2%目標付近で推移することと合致すると判断している」 予想より「ハト派的ではない」と受け止められて大幅な株安に
12/24 トランプ・米大統領 「米国経済が抱える唯一の問題はFRBだ。相場感覚がなく、必要不可欠な貿易戦争のほか、ドル高、国境問題により民主党が政府機関を閉鎖したことすら理解していない」株価の暴落を受けて。 --------
1/3 ティムクック・アップルCEO 「主要新興市場で幾らか苦戦するとは予想していたが、特に中国圏でこれほどの経済鈍化は見込んでいなかった」売上げ高の下方修正発表時に ドル円108円台から104円台に急落
1/4 パウエル・FRB議長 「景気拡大の軌道を維持する上で適切だと判断した場合は、われわれは政策を迅速かつ柔軟に調整し、経済を支える手段全てを活用する用意を整える」AEAの年次会合で。 ドル円小幅に上昇。NYダウ6746ドルの急騰
1/7 ボスティック・アトランタ連銀総裁 「今年に入る前、1年前に私は、2019年の利上げ回数を2回とみていた。今では19年は1回だとみる」アトランタのロータリークラブの講演で。 --------
1/9 ブラード・セントルイス連銀総裁 「これ以上利上げをした場合、米国経済はリッセンションに陥る恐れがあることを懸念している。」WSJ紙とのインタビューで。 --------
1/15 ドラギ・ECB総裁 「域内の価格圧力をさらに高め、総合インフレ率の中期的な展開を後押しするため、大規模な金融緩和が依然必要」欧州議会で。 ユーロドル1.14台から1.13台後半まで下落
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和

邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算20年以上、為替の世界に携わっている。

・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。


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2019年1月1日更新