3月11日(水)の「今日のアナリストレポート」で、第一次トランプ政権で側近中の側近だった元大統領補佐官のジョン・ボルトン氏のことに触れましたが、今回「週間新潮」が同氏との独占インタビューを実施。先週の同誌に掲載されていたので、早速読んでみました。ボルトン氏は、今回のイラン攻撃を「米国は十分な準備をせずに攻撃を始めた可能性がある」と指摘し、「トランプ政権は攻撃に先だって、その正当性について米国民や議会、さらには同盟国に対しても十分な説明を行ってこなかった」と述べています。そしてその「トランプ氏は、今回の軍事行動に対する支持率が、第二次世界大戦以降で最も低い中、攻撃を開始した。政権内部にはバンス副大統領をはじめ自国の利益を優先し、他国への関与を避ける孤立主義的な人物が少なくない。当初から彼らは、イランへの軍事行動には反対していました。そもそも、彼らは戦争そのものに否定的です。そうした事情から、政権内では混乱が起きている可能性がある」と分析していました。想定外の抵抗を見せるイランに対して「最後通牒」を突きつけたトランプ氏ですが、通告通り明日朝(3/24)の日本時間8時44分を過ぎたら、イランのエネルギー施設を総攻撃するのかどうか。あるいは再び「TACO」で終わるのか、今回の動きが大きな岐路になるかもしれません。
ワシントンでの日米首脳会談後のレセプションでは、トランプ大統領の左隣にソフトバンクグループ(SBG)の孫CEOが座っていたことに驚いたというコメントを「今日のアナリストレポート」に書きましたが、同氏のことを「マサ」と呼ぶトランプ氏にとって、今回は余りにも大きな手土産だったことで、「好位置」が与えられたと思われます。SBGは、オハイオ州でデータセンターに特化した大規模プロジェクトを進め、孫氏は単一拠点に5000億ドル(約80兆円)を投じる構想を明らかにしました。ライト米エネルギー長官と共に同州入りし、孫氏とともに「鍬入れ」を行ったラトニック商務長官は、「わが国で最大の建設プロジェクトを実施する」と誇らしげに述べていました。ブルームバーグは、「米国ではAI向け計算能力の整備を巡りテクノロジー企業による歴史的な投資競争が進んでいるが、孫氏やトランプ政権当局者が示した計画規模は前例がほとんどない。出力規模は10ギガワットで世界最大級、場合によっては最大となる見通しだ。1ギガワットは約75万世帯に電力を供給できる」と伝えています。約1年2カ月前、孫氏はOpenAIのサム・アルトマン氏およびオラクルのラリー・エリソン氏と共にいわゆる「スターゲート」構想の一環として5000億ドル規模のデータセンター・AIインフラ整備を表明していましたが、今回のオハイオ州プロジェクトは、SBGの野心的な計画が一段と拡大していることを示しています。トランプ氏の掲げる「Make America Great Again」の最大の貢献者は、今や孫氏が筆頭です。トランプ氏の左側に座るのもうなずけます。日経新聞はこの記事を「孫氏の大風呂敷再び」との見出しを付けて報じていました。
外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算20年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。
