今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

今週のレンジ予想
1月6日 〜 1月12日
ドル/円
155.00〜160.00
ユーロ/円
159.00〜165.00
豪ドル/円
96.50〜100.00

12月28日から始まった年末年始でしたが、長く休めた人は9連休と、今年はゆっくり出来た人も多かったのではないかと思います。ドル円はその間ほぼ156〜158円で推移し、大きな動きはありませんでした。ただ、ユーロドルは一時1.0225まで売られ、2022年11月以来の「ドル高ユーロ安」を記録し、この間では最も動いた通貨と言えます。ここから見ると、今年もドル高の流れは続きそうです。第二次トランプ政権がどのような形で出航するのか、実際に見なければわかりませんが、FRBのインフレ目標である2%は、近いようで意外に遠いような気もします。

今週末には早くも「12月の雇用統計」が発表されます。ブルームバーグの集計によると、12月の非農業部門雇用者数(NFP)は「16万人の増加」が見込まれており、仮にこの数字通りだとすれば2024年の平均月間雇用者増は、ハリケーンや大規模ストライキの影響を受けなかったとすれば、「18万人程度の増加」と計算され、過去3年間と比較すればやや低いものの、堅調な労働市場だったと言えます。リッチモンド連銀のバーキン総裁も3日の講演で、2025年の米経済に対し楽観的な見通しを示し、「フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標をこれまで100ベーシス・ポイント引き下げ4.3%とした。インフレ率はまだ目標値には戻っておらず、まだやるべきことはある。しかし、以前程景気抑制的になる必要はないと考えている」と述べていました。つまり、インフレ率は目標値よりも高いが、労働市場など米経済は堅調であることから、高金利を続けて行く必要性がないということで、ややハト派的な発言かとは思いますが、現時点ではニュートラルな見方かと思われます。

今週はまた、9日には四半期に一度の日銀支店長会議が行われます。植田総裁は昨年最後の講演でも、次の利上げの判断に至るまでに「もう1ノッチ欲しい」と繰り返していました。支店長会議では地方も含め、より詳細なデータも上がってくるため、ここでも想定通りのものであれば、今月23−24日の金融政策決定会合での追加利上げに一歩近づくことになるかもしれません。 因みに筆者は、依然として流動的ではありますが現時点では、今月の会合で0.25%の利上げが決定されると予想しています。

今週の注目材料

  • 1/6(月)
    独 独12月サービス業PMI(改定値)
    欧 ユーロ圏12月総合PMI(改定値)
    欧 ユーロ圏12月サービス業PMI(改定値)
    米 12月S&Pグローバルサービス業PMI(改定値)
    米 12月S&Pグローバル総合PMI(改定値)
    米 11月製造業受注
    米 11月中古住宅販売成約件数
  • 1/7(火)
    豪 豪11月住宅建設許可件数
    中 中国 12月外貨準備高
    欧 独休場、英仏半日取引
    欧 ユーロ圏11月失業率
    欧 ユーロ圏11月消費者物価指数(速報値)
    米 11月貿易収支
    米 11月雇用動態調査(JOLTS)求人件数
    米 12月ISM非製造業景況指数
    加 カナダ11月貿易収支
  • 1/8(水)
    豪 豪11月消費者物価指数
    独 独11月製造業新規受注
    独 独11月小売売上高
    欧 ユーロ圏12月消費者信頼感(確定値)
    欧 ユーロ圏12月景況感指数
    欧 ユーロ圏11月卸売物価指数
    米 12月ADP雇用者数
    米 FOMC議事録(1217−18日分)
    米 11月消費者信用残高
  • 1/9(木)
    日 日銀支店長介会議
    豪 豪11月貿易収支
    豪 豪11月小売売上高
    中 中国12月消費者物価指数
    中 中国12月生産者物価指数
    独 独11月貿易収支
    独 独11月鉱工業生産
    欧 ユーロ圏11月小売売上高
    米 新規失業保険申請件数
    米 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演
    米 バーキン・リッチモンド連銀総裁講演
  • 1/10(金)
    日 11月景気先行指数(CI)(速報値)
    日 11月景気一致指数(CI)(速報値)
    英 英12月消費者物価指数
    米 12月雇用統計
    米 1月ミシガン大学消費者マインド(速報値)
    米 米連邦最高裁、TikTok禁止法について審理
    加 カナダ12月新規雇用者数
    加 カナダ12月失業率
    加 カナダ12月住宅建設許可件数
  • 1/11(土)
  • 1/12(日)
 
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和

邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算20年以上、為替の世界に携わっている。

・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。

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外為オンラインのシニアアナリスト 
佐藤正和

邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。