今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

マーケット・プレディクション(5/30〜 6/3)


■ 今週のレンジ予想 ■


ドル/円  ・・・  79.00 〜 83.00
ユーロ/円 ・・・ 112.00 〜 117.00
豪ドル/円 ・・・  84.00 〜 88.00
ユーロ/ドル・・・ 1.3900 〜 1.4500





ドル円は先週後半から再び緩やかな「ドル安円高」の流れに傾いてきたように思えます。


相次ぐ米経済指標の悪化に、景気減速観測が台頭し、米景気は「2番底をつけに行く」といった議論が活発になって


きたことが背景です。


このため6月末で終了する追加緩和第2弾「QE2」後も利上げには繋がらず、「QE3」が噂されるような状況に


なっています。


利上げ実施の時期が遠のくとの思惑から、債券市場では債券買いが活発になり、これが長期金利を押し下げ、ドル売りに


繋がっている側面もあります。





ここ数年のドル円の流れは、今週末のような「雇用統計」改善にドル円が急上昇し、その後時間をかけながらゆっくりとドル安が進み、


気がつけばドル急上昇時の水準を下回る「円高ドル安」水準に落ちている。このような展開を繰り返してきました。


その結果、長めのチャートである「週足」を見ると、2007年8月からほぼ4年間ローソク足が一目均衡表の「雲」を


上抜けできずに、上値を完全にキャップされている状態が続き、ドルのジリ安が続いているのが現状です。


今回も、ユーロ安を契機にドル高が進み、円もユーロにつれ安する形で82円台前半までドル高に振れましたが、そこからの上値は重く、


その後の米経済指標の悪化から再びドルの下値を探る展開に傾きつつあります。





中長期的にはドル高が進み、円もかなりの水準まで売られるとのイメージは堅持していますが、そのタイミングがなかなかやって


来ません。


ドル安への転換には米「出口戦略」の実施が不可欠で、FRBとしても慎重にそのタイミングを探っているところであるわけですが、


諸条件を考えてみると「まだ時期尚早」といった感触を持っているものと思われます。





「出口戦略」の実施時期については専門家の間でも意見が分かれています。


年内後半には利上げを実施すると見る一方、最も遅い見方では2013年にずれ込むとの予想もあります。


円については「東日本大震災」や「原発事故」といった円売り材料(ドル買い材料)、ユーロについても「ギリシャを始めとする財政問題」


などがありながらもドルは安値圏で推移しています。


これは、市場参加者の多くがドル安はまだ続くとみていることの裏返しとも言えます。


しばらくはドルの上値が重い展開が続くと観ざるを得ないのかもしれません。





毎週恒例のシカゴ先物の通貨ポジションをみると、直近のドル円はわずか8000枚の「ドル売り円買い」でした。


これほどネットの枚数が少なくなっていた例はないと思われます。


これは「ドルが上昇する」との見方と、「ドルが下落する」との見方が「拮抗」していることの表れだと思われます。


言いかえれば、投機筋の相場観も分かれているとの証です。





また、ユーロドルのポジションを見ても4週間前の約10万枚のユーロ買い持ちから、先週のポジションはわずか2万枚の


ユーロ買い持ちに激減しています。


ここでもやはり、相場観の交錯が読み取れるのではないでしょうか。


一方、豪ドルについては5万3千枚と、相変わらず豪ドルの買い持ちが高水準でした。





今週は米重要経済指標の発表が相次ぎます。


注目は何と言っても週末の雇用統計ですが、市場予想はすでに緩めの数字見越しています。


失業率は8.9%と若干の改善を観ていますが、非農業部門雇用者数は18万5千人−19万5千人と、前月の24.4万人から


大幅な減少を見込んでいます。


問題はこの予想数字と比較してどうかということです。


上述のように、仮に良い数字がでてドルが跳ねても、また時間をかけながらジリ安の展開になっていくのかどうか、


なかなかドル反発のきっかけをつかめません。









■ 今週の注目材料 ■



5/30 (月)

     
  • 英   ロンドン市場休場(バンク・ホリデー)
  • 米   NY市場休場(メモリアルデー)



  • 5/31 (火)

  • 豪   豪4月住宅建設許可件数
  • 日   4月失業率
  • 日   4月鉱工業生産
  • 日   D・イノウエ米歳出委員長講演(東京、外国特派員協会にて)
  • 独   独5月失業率
  • 欧   ユーロ圏5月消費者物価指数CPI)
  • 欧   ユーロ圏5月失業率
  • 欧   ドラギ・イタリア中銀総裁講演
  • 米   5月シカゴ購買部協会景気指数
  • 米   5月コンファレンスボード消費者信頼感指数
  • 米   3月ケース・シラー住宅価格指数
  • 加   カナダ中銀政策金利発表



  • 6/1 (水)

  • 豪   豪3月期GDP
  • 日   白川日銀総裁講演
  • 日   5月新車販売台数
  • 中   中国5月製造業PMI
  • 独   独5月製造業PMI(確報値)
  • 欧   ユーロ圏5月製造業PMI(確報値)
  • 欧   トリシェ・ECB総裁講演
  • 英   英5月製造業PMI
  • 米   5月ADP雇用者数
  • 米   5月ISM製造業景況指数
  • 米   5月自動車販売台数
  • 米   ガイトナー・財務長官、下院で議会証言
  • 米   ピアナルト・クリーブランド連銀総裁講



  • 6/2(木)

     
  • 豪   豪4月貿易収支
  • 豪   豪4月小売売上高
  • 日   5月マネタリー・ベース
  • 独   フランクフルト市場休場(キリスト昇天祭)
  • 欧   トリシェ・ECB総裁講演
  • 米   週間失業保険申請件数
  • 欧   週間原油在庫



  • 6/3(金)

  • 日   4月消費者物価指数
  • 中   中国5月非製造業PMI
  • 独   独5月サービス業PMI(確報値)
  • 欧   ユーロ圏4月マネーサプライ
  • 欧   ユーロ圏5月消費者信頼感
  • 米   5月雇用統計
  • 米   5月ISM非製造業景況指数
  • 米   タロール・FRB理事講演




  • ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


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    外為オンラインのシニアアナリスト 
    佐藤正和

    邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
    インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
    通算30年以上、為替の世界に携わっている。
    ・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
    ・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
    ・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
    ・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。