今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

マーケット・プレディクション(6/27〜 7/1)


■ 今週のレンジ予想 ■


ドル/円  ・・・  79.00 〜 82.00
ユーロ/円 ・・・ 11.00 〜 116.00
豪ドル/円 ・・・  83.00 〜 86.00
ユーロ/ドル・・・ 1.3800 〜 1.4400





80円台前半で上にも下にも動かないドル円ですが、週明けの27日朝方には80円89銭まで上昇しています。


先週後半にも80円80銭まで上昇する場面がありました。


80円の半ばにあった売り物もこなし上昇したものの、81円台手前にはテクニカル上の重要なポイントも多くあり、


81円台に乗せるかどうかが目先のポイントになろうかと思います。





先週22日のFOMC終了後の記者会見でバーナンキ議長は「なぜ経済成長の回復ペースが遅いのかわからない」


と言った表現で米景気の現状について述べていましたが、ある意味こう言った表現を使うのは異例のことかもしれません。


前回の講演でも「いらいらすほど景気回復のペースは遅い」という言い回しをしており、


バーナンキ議長としても長期間超低金利を継続させ、


「QE2」で大量の資金供給を実施してもなお回復をみせない米景気にやや「お手上げ」といったニュアンスを含ませたのかもしれません。


ただ、記者会見では年後半には景気は回復するというシナリオは堅持しており、


「QE3」には触れませんでしたが一方で、


市場で噂されていたその可能性については「否定」もしていませんでした。


今後米景気が大きく後退するような事態になれば、「QE3」の出動もないわけではありません。





今週の注目点は言うまでもなく明日28日(火曜日)の、ギリシャ緊縮財政計画が議会を通過するかどうかです。


これまでの情報を総合すると、ドイツのメルケル首相は国内の銀行や保険会社などが金融支援に参加することが自らの利益にとって


極めて重要だとの見方を示し、フランスのサルコジ大統領も同国の銀行にロールオーバー(借り換え)に応じるよう交渉している


ことを明らかにしています。


このように独仏が歩み寄りを見せていることから、ギリシャ議会でも法案を通さないわけにはいかない状況になっており、


おそらく通るのではないかと個人的には見ています。


法案の審議は日本時間28日の午前零時から始まり、採決は29日になる見込みです。





法案が否決されるという最悪のシナリオもありますが、その場合には8月に66億ユーロ(約7500億円)ある国債償還資金の


手当てができず、デフォルト(債務不履行)に繋がる可能性が濃厚となってきます。


IMF・EUはギリシャへの追加支援の条件に緊縮財政計画の議会での承認を課しているからです。


これによって、上値の重い展開が続いているユーロドルが大きく売られる可能性があります。


もっとも、ギリシャのデフォルトはある程度市場に織り込まれていることも考えられ、「材料出尽くし」で逆にユーロが買い戻される


こともないとは言えません。


いずれにしても、先週にも増してユーロの値動きが大きくなると予想されます。





ユ−ロに比べ圧倒的に値動きの鈍いドル円ですが、週明けの27日には朝方80円89銭まで上昇し、先週のドルの高値を


上回っています。


このまま80円50銭以上を維持し明日もこの水準で取引されると、「日足」のチャートでは「三角保ちあい」(さんかくもちあい)


を上抜けすることになりドル高への期待感が膨らみますが、この水準から上値には各種のテクニカルポイントが集中しており、


簡単には抜けないことを示唆しています。


ドル買い材料が出て、ストップロスの買いが抵抗線を切り崩していく展開が唯一のシナリオです。





先週から原油価格や金などコモディティー価格の下落が勢いを増しています。


IEA(国際エネルギー機関)が緊急の石油備蓄放出を決めたことがきっかけでしたが、これまでの上昇期間が長かった


こともあり、絶好の利益確定の機会になったように思います。


ドル安が長く続き、ヘッジ手段の一つとしても金、原油へ資金が流れていたわけですから、今後はこれらを離れた資金が


ドルに向かう可能性も多少あるかもしれません。






■ 今週の注目材料 ■



6/27 (月)

  • 欧   シュタルク・ECB理事講演
  • 米   5月個人所得
  • 米   5月個人支出
  • 米   5月PCEコア・デフレーター
  • 米   ホーニング・カンザスシティ連銀総裁講演



  • 6/28 (火)

  • 英   英1−3月期GDP(確定値)
  • 独   独7月GFK消費者信頼調査
  • 独   独6月消費者物価指数(CPI,速報値)
  • 欧   トリシェ・ECB総裁講演
  • 米   6月消費者信頼感指数
  • 米   4月ケース・シラー住宅価格指数
  • 米   6月リッチモンド連銀製造業指数
  • 米   フィッシャー・ダラス連銀総裁講演
  • 米   コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演



  • 6/29 (水)

  • 日   5月鉱工業生産
  • 欧   ドラギ・イタリア中銀総裁講演
  • 欧   6月ユーロ圏消費者信頼感
  • 欧   ファンロンパイ・EU大統領講演
  • 独   メルケル・独首相講演
  • 米   5月仮契約住宅販売指数
  • 米   ラスキン・FRB理事講演
  • 加   カナダ消費者物価指数(CPI)



  • 6/30 (木)

  • 独   独6月失業率
  • 欧   ユーロ圏5月マネーサプライ
  • 欧   ユーロ圏6月消費者物価指数(CPI)
  • 欧   トリシェ・ECB総裁欧州議会で証言
  • 米   週間失業保険申請件数
  • 米   6月シカゴ購買部協会景気指数
  • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演
  • 米   ホーニング・カンザスシティ連銀総裁講演



  • 7/1(金)

  • 日   5月失業率
  • 日   5月消費者物価指数(CPI)
  • 中   中国6月製造業PMI
  • 欧   ユーロ圏5月失業率
  • 米   6月ISM製造業景況指数
  • 米   6月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)




  • ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


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    外為オンラインのシニアアナリスト 
    佐藤正和

    邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
    インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
    通算30年以上、為替の世界に携わっている。
    ・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
    ・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
    ・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
    ・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。