今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

マーケット・プレディクション(7/18〜 7/22)


■ 今週のレンジ予想 ■


ドル/円  ・・・  77.00 〜 81.50
ユーロ/円 ・・・ 108.00 〜 114.00
豪ドル/円 ・・・  82.00 〜 86,00
ユーロ/ドル・・・ 1.3800 〜 1.4400





先週は円が対ドルだけではなく、ユーロ、豪ドルに対しても強含み「円全面高」の展開になりました。


半年に一回行われる下院での議会証言で、バーナンキ議長が「必要ならば追加緩和の用意がある」と発言したことがきっかけでした。


その前の週での雇用統計では雇用者数が市場予想を大きく下回ったことで米景気後退懸念が高まりドル売りが加速しました。


5月、6月と2ヵ月連続で雇用者数の増加ペースが大きく鈍ってたことで、バーナンキ議長もさらなる追加刺激策に言及したものと思われます。


ただ、議長は翌日の証言で「すぐに実行することはない」と前日の発言にブレイキをかけたためドルはやや買い戻されましたが、


依然として上値の重い展開は続いています。





先週水曜日の経済紙には興味深い記事が多く掲載されていました。


イタリア、スペインの国債が大幅に下落したことで、「南欧、見えぬ財政再建」との見出しが躍っていました。


一方、次のページでは「日本国債の現実」と題して2日間のシリーズで日本の財政の構造的な問題を指摘しています。


さらに横には「米債務上限問題」でオバマ政権と共和党との間の溝が埋まっていないことに関する記事もありました。


この様に、日米欧ともに財政問題が大きなテーマになっており、その中でも日本の財政赤字問題は「差し迫った緊急性はない」ということで、


消極的に円が買われている状況が続いていると見られます。


われわれ日本人の感覚では「80円以下の超円高」と言う感覚がありますが、それでもまだ円買いのムードが漂っています。





米債務上限問題では8月2日までに上限を引き上げないと年金などの支払いが遅延するとの見方もあります。


米国がデフォルトに陥る可能性もあり、格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)はそのようなケースでも


デフォルトとみなす可能性があることを警告しています。


世界で最も安全な投資資産とみなされている「米国債」がデフォルトになった場合の影響の大きさは、計り知れず


米議会もそのことは十分承知していると見られます。


ギリギリの段階で上限の引き上げで合意すると予想しています。





今週は重要な経済指標は無く、住宅関連の指標が多く発表されますが、それ自体で相場が大きく動くことはなさそうです。


そんな中、再びバーナンキ議長やエバンス総裁の講演が注目されます。


追加刺激策の実施に前向きな発言が出るとドル売りが加速することが考えられますが、ホーニング・カンザス連銀総裁の講演も


あり、これまで通り「タカ派的な発言」が出るとドル買いに繋がることもあります。





明日19日にはRBA議事録も発表されます。


昨年だけでも4回も利上げを行ったオーストラリアですが、今年は利上げ観測があったにも関わらずまだ1度も利上げには


踏み切っていません。


そんな中、先週末には「利下げ観測」が出て豪ドルが急落しています。


オーストラリアの4大銀行の一つのウエスト・パック銀行が「12月に利下げがある」とのいう調査報告を発表しています。


非鉱山業の業績悪化で景気鈍化が見込まれることから利下げ観測に繋がっているようですが、今後の豪ドルの動きには注意が必要です。


今後はウエストパック以外の銀行がどのような景気見通しを出してくるのかも注目されます。





豪ドル円は先日の中国の利上げににもほとんど反応せず堅調に推移してきましたが、やはりこれまで通り87円台から


上の水準では一旦は利益を確定しておきたいものです。


現在83円台の半ばあたりでは「週足」の200日移動平均線にサポートされていますが、83円を割り込むと下落が加速する危険性が


あります。


利下げ観測とともに、この水準は注意したいところです。


上値のメドは85円20−30銭程度と見られます。これまでのサポートサインが今度はレジスタンスに変わっていて抵抗することが


考えられるからです。









■ 今週の注目材料 ■



7/18 (月)

  • 日   東京市場休場(海の日)
  • 米   NAHB住宅市場指数



  • 7/19 (火)

  • 豪   RBA議事録
  • 独   独7月ZEW景況感調査
  • 米   6月住宅着工件数
  • 米   決算発表 − ゴールドマン・サックス、バンク・オブ・アメリカ、ウェルズ・ファーゴ、アップル
  • 加   カナダ政策金利発表



  • 7/20 (水)

  • 日   5月景気動向指数
  • 欧   ユーロ圏7月消費者信頼感指数
  • 英   BOE金融政策委員会議事録
  • 米   6月中古住宅販売件数
  • 米   決算発表 − ブラックロック、インテル
  • 米   ホーニング・カンザスシテー連銀総裁講演



  • 7/21 (木)

  • 日   6月貿易統計
  • 欧   ユーロ圏5月経常収支
  • 英   英6月小売売上高
  • 米   5月住宅価格指数
  • 米   週間失業保険申請件数
  • 米   エバンス・シカゴ連銀総裁講演
  • 米   6月フィラデルフィア連銀製造業景況指数
  • 米   決算発表 − モルガン・スタンレー、マイクロソフト
  • 米   ザック・NY連銀金融市場担当理事講演
  • 米   バーナンキ・FRB議長講演



  • 7/22(金)

  • 独   7月独ifo景況感指数
  • 米   決算発表 − GE
  • 加   カナダ6月消費者物価指数
  • 加   カナダ5月小売売上高




  • ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


    ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

    外為オンラインのシニアアナリスト 
    佐藤正和

    邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
    インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
    通算30年以上、為替の世界に携わっている。
    ・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
    ・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
    ・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
    ・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。