今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

マーケット・プレディクション(7/25〜 7/29)


■ 今週のレンジ予想 ■


ドル/円  ・・・  77.00 〜 80.50
ユーロ/円 ・・・ 108.00 〜 114.00
豪ドル/円 ・・・  83.00 〜 86,00
ユーロ/ドル・・・ 1.4000 〜 1.4600





欧州財務問題はEU首脳会議での合意を経てひとまず最悪の事態は回避できました。


ギリシャへの第2次支援策がまとまり、総額1600億ユーロ(約18兆円)の追加支援を行うことで合意しました。


さらに今後ユーロ圏内で財政難に陥った国を救済する欧州金融安定基金(EFSF)の権限を


強化することにも合意しています。


その中で最もインパクトがあったのは、仮にギリシャの国債が格付け会社によってデフォルトと認定されても、


ECBはギリシャへ資金供給を続けるという内容でした。


ギリシャ国債がデフォルトになっても、それを担保に資金供給を続けるというものです。


このギリシャに対するECBの「なみなみならぬ決意」がひとまず市場に安心感を与え、


ユーロは約2週間ぶりに1.44台半ばまで上昇しました。





しかし、今回のギリシャ支援のパッケージには同国の国債を保有する民間金融機関も「痛みを分かち合う」ことで合意しており、


フランス、ドイツなどの大手銀行では株価が下落しています。


ブルームバーグの記事によれば、欧州の大手行90行が保有するギリシャ国債は980億ユーロ(約11兆円)との試算があるようです。


特にフランスの銀行の保有高が多く、BNPパリバの評価損は約10億ユーロ(約120億円)に達すると報じられています。





ギリシャに対する支援策が決まったことで、今後はギリシャが計画通りの財政赤字削減を実行できるのかどうかが注目されます。


公務員の数を減らし、さらに給与も減らすことでストライキが多発しましたが、今後は個人消費を含めた景気への影響が懸念されます。


さらにパパンドレウ政権は政権基盤が脆弱なため、


今後の財政赤字削減が計画通り進まない可能性が高いのではないかとの指摘もあります。


ユーロが今後さらに買い進まれるかどうかは依然不透明です。





ユーロ圏を覆っていた財政懸念がひとまず取り除かれたことで、市場の注目はがぜん米国へ移ってきました。


8月2日に期限の来る債務上限問題です。


先週末までの段階ではオバマ大統領と、ベイナー下院議長との間の溝はうまっていません。


議長は、オバマ大統領が拒否権を発動するとの「威嚇」にもひるまない姿勢を貫いており、


可能性は極めて低いものの「米国債のデフォルト」の可能性も少しありそうです。


今朝の報道ではベイナー議長は「デフォルトを望む人はいない」と述べたと伝えられています。


デフォルトに陥った場合の世界市場への影響を考えると、


個人的にも、おそらくどこかの局面で双方が歩み寄るのではないかと言う楽観的な見方を


変えてはいませんが、予断は許しません。





今週もドル円は上値の重い展開が継続されると見られます。


週明けの早朝には78円12銭まで下落し、78円割れ目前まで下落しました。


すでに80円台は遠のき、79円台さえも徐々に遠くなりつつあります。


テクニカルでも短期的な動きを表す「1時間足」では上値を雲に抑えられジリジリと下落が続いている様子が見て取れます。


また、「日足」のボリンジャーバンドでは「2シグマ」のバンドが上下に拡大しており、


現在の下落傾向が継続中であることを物語っています。


米債務上限問題に加え、テクニカルでもドル売りが優勢と言わざるを得ません。


介入の噂がでてくるまではドルの買い場を見つけにくい状況ですが、


77円台のどこかの水準では、


そろそろ「介入警戒感」もでて来るのではないかと予想します。


実際に介入が行われるタイミングは他の金融市場の状況にも影響されるため


簡単には予想できないかもしれませんが、


さすがに77円台半ば前後では介入を意識しておくべきかと思います。






■ 今週の注目材料 ■



7/25 (月)

  • 豪   豪第2四半期生産者物価指数



  • 7/26 (火)

  • 豪   スティーブンス・RBA総裁講演
  • 独   独8月GFK消費者信頼感調査
  • 英   英第2四半期GDP(速報値)
  • 米   5月ケース・シラー住宅価格指数
  • 米   7月消費者信頼感指数
  • 米   7月リッチモンド連銀製造業指数
  • 米   6月新築住宅販売件数
  • 米   ホーニング・カンザス連銀総裁議会証言



  • 7/207 (水)

  • 豪   豪第2四半期消費者物価指数
  • 欧   6月ユーロ圏マネーサプライ
  • 独   独7月所飛車物価指数(速報値)
  • 米   6月耐久財受注
  • 米   ベージュブック(地区連銀掲載報告)



  • 7/28 (木)

  • 独   独7月失業率
  • 米   6月仮契約住宅販売件数
  • 米   週間失業保険申請件数
  • 米   ラッカー・リッチモンド連銀総裁講演
  • 米   ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演



  • 7/29(金)

  • 日   6月失業率
  • 日   6月鉱工業生産
  • 日   6月消費者物価指数
  • 米   第2四半期GDP(速報値)
  • 米   7月ミシガン大学消費者信頼感指数
  • 米   ロックハート・アトランタ連銀総裁講演
  • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演
  • 加   カナダ5月GDP




  • ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


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    外為オンラインのシニアアナリスト 
    佐藤正和

    邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
    インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
    通算30年以上、為替の世界に携わっている。
    ・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
    ・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
    ・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
    ・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。