今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

マーケット・プレディクション(8/1〜 8/5)


■ 今週のレンジ予想 ■


ドル/円  ・・・  75.00 〜 80.00
ユーロ/円 ・・・ 108.00 〜 113.00
豪ドル/円 ・・・  84.00 〜 87.00
ユーロ/ドル・・・ 1.4000 〜 1.4600





週明けの月曜日9時半過ぎ、オバマ大統領はホワイトハウスで声明を発表し、民主・共和両党議会指導部が「債務上限引き上げ」と


「財政赤字削減」で合意したことを明らかにしました。


オバマ大統領は声明で「両党指導部は赤字を削減し、デフォルトを回避することで合意した」と述べています。


この報道を受けドル円はショートカバーのドル買いが活発となり、10時過ぎには一時78円台に乗せるなど「急激なドル安円高」が


修正されています。


先週末のNYクローズからは1円以上のドル反発ということになります。





結局、はらはらさせられながらも事前予想通り「最終的には合意する」との見通し通りの結末に終わりました。


ただ、「合意」には達しましたがオバマ大統領も共和党幹部も、ともに来年の大統領選を意識した「政治ショー」の


印象はぬぐえず、株式市場、為替市場では大きな値動きに翻弄させられました。


あるメディアではこの迷走を「チキンレース」と酷評していました。


先週末のNY市場では合意の見通しが立っていなかったことから株価が大きく下落し、長期国債の利回りが低下し


ドル円は76円72銭まで下落しました。


この結果、3月の震災後に記録した76円25銭が「射程距離」に入り、介入警戒感も高まり「債務上限問題」の行方と


週明けのアジア市場が注目されていましたが、上述のようにドル円はひとまず「合意」を好感し上昇しています。





ひとまず「デフォルト」は回避できましたが、今後は米財政状況をにらんだ「格下げ問題」に移りそうです。


格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は先月、このままでは「米国が3ヵ月以内に格下げになる確率は50%以上」


との声明を発表して、「信頼に足る計画でなければ米国債の格付けを引き下げる」と警告しています。


米国が最上級の「AAA」(トリプルA)から引き下げられるリスクは依然残っていると見られます。


一方で、仮に格下げになったとしても、米国債は世界で最も流動性が高い債券で、米国債離れした資金が向かう場所がありません。


結局、1ノッチ程度格下げになったとしても米国債の優位性は変わらないとの見方が優勢の様です。





また、さらに深刻なのが米景気の後退基調です。


米景気後退を示す指標が相次ぎ、先週も耐久財受注、第2四半期GDPなどいずれも市場予想を下回る結果がでています。


今週も週末には7月の雇用統計が発表されます。


6月分が市場予想を大幅に下回ったことでその反動から前月より良い数字が予想されています。


仮にこの内容が予想より悪化しているようだと、3ヵ月連続で雇用が悪化することとなり、この春先まで順調に回復していた


労働市場が再び長期的な減少傾向に入った可能性も否定できない状況になります。


そうなると、FRBは再び景気刺激策の実施を余儀なくされ、これがドル安を継続させることにもつながります。





米債務上限問題の解決がドル反発の一つのきっかけと見ていましたが、それでも今のところ78円台がやっとです。


今後は米景気の悪化傾向が続くという前提に立てば、ドルが反発するきっかけは「市場介入」くらいしか思い当たりません。


それでもドルの上値は重そうで「80円の壁」は、よほど米経済指標の好転が続かないと突破するのは難しく、「80円以下の円高が定着」


するリスクが高いと思われます。





ただ、欧州の財政問題が最悪の事態を回避でき、さらの米債務問題でもデフォルトは回避できましたが、わが国でも重大な債務問題は


進行しており、格下げがないと言えません。


ここに焦点が当たる可能性もありますが、足元では「安全通貨」との見方から円が買われ易い状況が続いており、


「日本国債の格下げ」問題はまだまだ先の様です。






■ 今週の注目材料 ■



8/1 (月)

  • 豪   シドニー市場休場(バンクホリデー)
  • 中   中国7月製造業PMI
  • 欧   ユーロ圏6月失業率
  • 米   7月ISM製造業景況指数



  • 8/2 (火)

  • 豪   豪6月期住宅価格指数
  • 豪   豪6月住宅建設許可件数
  • 豪   RBAキャッシュターゲット
  • 日   7月マネタリーベース
  • 欧   ユーロ圏6月生産者物価指数
  • 米   6月個人所得
  • 米   6月個人支出
  • 米   6月PCEコアデフレ−ター



  • 8/3 (水)

  • 豪   豪6月貿易収支
  • 豪   豪6月小売売上高
  • 中   中国7月非製造業PMI
  • 欧   ユーロ圏6月小売売上高
  • 米   7月ADP雇用者数
  • 米   7月ISM非製造業景況指数



  • 8/4 (木)

  • 欧   ECB理事会
  • 英   BOE政策金利発表
  • 米   週間失業保険申請件数



  • 8/5(金)

  • 豪   RBA四半期金融政策報告
  • 日   6月景気動向指数
  • 日   白川日銀総裁記者会見
  • 独   独6月鉱工業生産
  • 米   7月雇用統計
  • 加   カナダ7月失業率




  • ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


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    外為オンラインのシニアアナリスト 
    佐藤正和

    邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
    インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
    通算30年以上、為替の世界に携わっている。
    ・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
    ・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
    ・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
    ・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。