今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

マーケット・プレディクション(8/15〜 8/19)


■ 今週のレンジ予想 ■


ドル/円  ・・・  75.00 〜 79.00
ユーロ/円 ・・・ 109.00 〜 114.00
豪ドル/円 ・・・  79.00 〜 82.00
ユーロ/ドル・・・ 1.4000 〜 1.4600





先週は注目のFOMCで、FRBは少なくとも2013年半ばまでは現在の低金利政策を継続することを表明しました。


米景気の減速が鮮明になる中、FRBも「利上げは当分先の話」というメッセージを市場に発信したことになります。


低金利政策を継続する姿勢をはっきりと示すことで、市場の景気に対する不安心理を払拭させることを狙ったものと思われますが、


市場はむしろ「QE3」を期待していたこともあり、景気の先行き不安から株式相場が乱高下を繰り返しています。





今回のFOMCの声明文では「QE3」に関しては全く触れていませんでした。


ただ現状の米景気を考えれば年末までに「QE3」を実施する確率は50%くらいあるとの見方もあります。


一方で、これまでの米金融緩和政策が過剰流動性を生み、これが新興国の株価を押し上げ、インフレに繋がった経緯もあり、


「自国の景気を最優先する政策」は世界では受け入れられない可能性もあります。


実際に、中国はドル安による中国経済への影響を懸念し、米国へ異例の警告をし、軍事費を削減するよう提唱しています。


米国としてもこの提言は明らかに「内政干渉」と受け止めていますが、さらにドル安が進むと世界で最も大量に米国債を保有している


中国を刺激することにもなるため、表立った反論は控えているようです。


こう考えてくると、「QE3」の実施がそう簡単ではないことも理解できそうです。


為替市場では利上げが遠のいたことからドル安が続くとの見方が強まり、ドル円は11日には76円30銭まで下落し、3月に記録した


76円25銭までわずか5銭の水準まで売られました。


この水準では当然、政府・日銀による市場介入があるものと見ていましたが「日銀は音無し」でした。


80円台まで介入で持ち上げたにも関わらず、介入実施水準よりもさらに円高水準まで戻ってしまったことで、


投機筋に「絶好のドルの売り場を提供した」ことにもなり、安易な介入には動かないようです。


しかし、このまま76円25銭を割り込んだ場合にはさらに円高が加速する危険性があり、放置しておくことはないと考えます。


政府・日銀としても今後介入する場合には、より市場にインパクトのある「サプライズ」を狙っているものと思われます。





今週は重要な経済誌指標の発表は少なく、いわば「夏休みモード」かと思います。


市場参加者の数も減っていることから通常であれば値幅も出にくく、それほど大きな値動きは期待できません。


しかし逆に、何か事があった場合には値幅が飛ぶことをありえます。





ドル円は週明けに月曜日には76円台後半から再び77円台に乗せる場面がありました。


先週スイス政府がスイスフラン高を是正するため、一時的にユーロにペッグするこを検討しているとの報道がスイスフラン急落に繋がりました。


円も同様に投機筋の「円買いの巻き戻し」が起こるのではないかとの連想がドル高円安に作用しています。


クロス円ではこの傾向がさらに加速しており、先週一時76円台まで下落した豪ドル円は80円台を回復しています。


また、108円まで売られたユーロ円も110円台乗せを実現しており、「円売り」がかなりの規模で持ち込まれたことを物語っています。


スイスフランを嫌った資金が今度は円に流れ込み、さらなる円高を引き起こすのではないかと言った見方もありましたが、週明けの東京では


むしろ反対の動きになったようです。


この動きが欧米市場で起こればドル円は78円近くまで反発することもありそうですが、まだ米国株式市場のボラテリティーは低下して


いないことから、上値への反発にも限界がありそうです。


今週も引き続き米株式市場が落ち着きを取り戻すかどうかが「リスク回避」が進むのかどうかを決めそうです。





スイスフランの値動きとNYダウの値動きが注目されます。






■ 今週の注目材料 ■



8/15 (月)

  • 日   第2四半期GDP(速報値)
  • 米   8月NY連銀製造業景況指数
  • 米   8月NAHB住宅市場指数
  • 米   ロックハート・アトランタ連銀総裁講演



  • 8/16 (火)

  • 豪   RBA議事録
  • 独   独第2四半期GDP(速報値)
  • 欧   ユーロ圏第2四半期GDP(速報値)
  • 欧   ユーロ圏6月貿易収支
  • 英   英7月消費者物価指数
  • 米   7月住宅着工件数
  • 米   7月建設許可件数
  • 米   7月鉱工業生産
  • 米   7月設備稼働率



  • 8/17 (水)

  • 欧   ユーロ圏7月消費者物価指数(確報値)
  • 英   BOE議事録
  • 英   英7月失業率
  • 米   7月生産者物価指数
  • 米   フィッシャー・ダラス連銀総裁講演



  • 8/18 (木)

  • 英   7月小売売上高
  • 米   7月消費者物価指数
  • 米   週間失業保険申請件数
  • 米   8月フィラデルフィア連銀景況指数
  • 米   7月中古住宅販売件数
  • 米   7月コンファレンス・ボード景気先行指数
  • 加   カナダ7月景気先行指数
  • 米   ダドリー・NY連銀総裁講演



  • 8/19(金)

  • 独   独7月生産者物価指数
  • 加   カナダ7月消費者物価指数
  • 米   ダドリー・NY連銀総裁講演
  • 米   ピアナルト・クリーブランド連銀総裁講演




  • ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


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    外為オンラインのシニアアナリスト 
    佐藤正和

    邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
    インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
    通算30年以上、為替の世界に携わっている。
    ・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
    ・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
    ・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
    ・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。