今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

マーケット・プレディクション(9/19〜 9/23)


■ 今週のレンジ予想 ■


ドル/円  ・・・  76.00 〜 79.00
ユーロ/円 ・・・ 102.00 〜 108.00
豪ドル/円 ・・・  77.00 〜 82.00
ユーロ/ドル・・・ 1.3200 〜 1.3800





先週のドル円は76円台半ばから77円台前半での取引に終始し、ほぼ「固定相場」状態でした。


さすがに手を出せない展開でした。


一方ユーロはほぼ一貫して買い戻され、その前の週からの下落に終止符を打ち、


対ドルでは1.39台まで、対円でも107円目前まで反発しました。


週末にポーランドで行われた「EU財務相非公式会合」では、


ギリシャのデフォルト回避に向けた具体的な話し合いが行われるのではないかとの期待がありましたが、


結局、10月に予定されている資金支援を実施するにとどまり、市場は「失望感」から再びユーロ売りを


仕掛けてきている状況です。





ギリシャのデフォルトリスクがやや遠のいたとの見方から同国の国債利回りは低下傾向を見せてはいますが、


まだ本質的な部分では何も解決されてはいないと見るべきでしょう。


資金援助を受ける条件として公約されている財政赤字削減計画は予定通りにすすんでいないことに加え、


国内景気もマイナス成長を余儀なくされており、歳入の増大は非常に難しい状況です。


10月の支援については実施されることで合意していますが、今後さらに財政赤字の削減が進まないようなら、


ドイツあたりが国内の世論を意識して、資金提供を踏みとどまる可能性もでてくるかもしれません。


ユーロ圏にとっては「ギリシャ問題」は常に爆弾を抱えているようなもので、いつ導火線に火がつくかわからないと言えます。


先週のユーロドルの反発は日米欧の中央銀行が自国の銀行に対してドル資金を無制限に供給することで合意したことが背景でした。


特に、フランスの大手銀行はギリシャの国債を大量に保有していることから、


価格がが大幅に下落したことで格付け会社ムーディーズから格付けを引き下げられ、


市場からのドル資金調達コストが上昇している状況でした。


中央銀行が長めのドル資金供給を決めたことで資金調達の懸念が後退しユーロが買い戻されたわけです。


ただ、それでもユーロ圏の悩みは尽きず、財政懸念、域内景気の悪化など、なかなか解決策を見いだせません。


今後もユーロ圏首脳が「小を切って大を生かす」政策に舵を切る可能性がないとは言えません。


今週は対ドルで1.35台、対円で104円台がポイントになりそうです。


いずれも先々週底値を付け反発しましたが、再び下落に転じていることからその水準を維持できるかどうかが注目されます。





今週のユーロは下落基調だと思われますが、注意したいのはやはり今週最大のイベントであるFOMCの内容です。


市場では「QE3」が実施される可能性は低いと見ていますが、それ以外の追加緩和策が取られる可能性は高いと思います。


先月のジャクソンホールでの講演でもバーナンキ議長は追加緩和を示唆していました。


8月の雇用統計では非農業部門の雇用者数の増加は「ゼロ」でした。


もちろん雇用者数ゼロは今年初めてことで、労働市場が明らかに縮小し始めているとの証左です。


特に金融機関のリストラが加速しており、


先週も大手米銀のバンカメは全世界で従業員の約1割にあたる3万人の削減を発表したばかりです。





追加緩和で十分な効果が見込めるようなら、株式市場が好感し株高に振れそうなことからやや「リスク選好」が優勢となり、


ドルが買われ、円が売られる展開が予想されますが、逆に追加緩和が不十分である場合には株安から債券相場が上昇し、


金利低下からドルが売られることになりそうです。


FOMCの発表は日本時間21日の夜中になる模様です。






■ 今週の注目材料 ■



9/19 (月)

  • 日   東京市場休場(敬老の日)
  • 独   ワイトマン・独連銀総裁証言
  • 独   メルケル・独首相講演
  • 米   9月NAHB住宅市場指数



  • 9/20 (火)

  • 豪   RBA議事録
  • 日   景気動向指数(7月改定値)
  • 独   独9月ZEW景況感指数
  • 独   独8月生産者物価指数
  • 独   メルケル・独首相討論会に参加
  • 米   8月住宅着工件数
  • 米   8月建設許可件数
  • 米   FOMC(9/21まで)
  • 加   カーニー・カナダ中銀総裁講演



  • 9/21 (水)

  • 日   8月貿易収支
  • 英   BOE金融政策委員会議事録
  • 米   8月中古住宅販売件数
  • 米   FOMC最終日
  • 加   カナダ8月消費者物価指数(CPI)



  • 9/22 (木)

  • 欧   9月ユーロ圏消費者信頼感
  • 米   BRICKS(新興5カ国)財務相会合(ワシントン)
  • 米   野田首相国連総会で演説
  • 米   週間失業保険申請件数
  • 米   8月景気先行指数
  • 米   7月住宅価格指数
  • 加   カナダ7月小売売上高



  • 9/23(金)

  • 日   東京市場休場(秋分の日)
  • 独   9月独製造業PMI
  • 独   9月独サービス業PMI
  • 欧   9月ユ−ロ圏製造業PMI
  • 欧   9月ユ−ロ圏サービス業PMI
  • 米   IMF、世銀年次総会
  • 米   野田首相国連総会で演説
  • 米   ダドリー・NY連銀総裁講演(ワシントン)
  • 米   トリシェ・ECB総裁講演(ワシントン)
  • 米   ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演(チューリッヒ)




  • ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


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    外為オンラインのシニアアナリスト 
    佐藤正和

    邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
    インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
    通算30年以上、為替の世界に携わっている。
    ・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
    ・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
    ・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
    ・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。