今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

マーケット・プレディクション(11/7〜 11/11)


■ 今週のレンジ予想 ■


ドル/円  ・・・  75.00 〜 80.00
ユーロ/円 ・・・ 104.00 〜 110.00
豪ドル/円 ・・・  78.00 〜 83.00
ユーロ/ドル・・・ 1.3500 〜 1.4200





先週は週初の月曜日に政府・日銀の大規模介入があり、ドル円も久しぶりに大きな値動きを見せました。


いつ介入があってもおかしくない水準でありながらも介入に踏み切らかなったことで、市場はやや不意を食らった格好に


なりました。


その後介入規模も7兆5千億円〜8兆円規模と推測され、8月の過去最大の介入規模を大きく上回るものでした。


ドル円は75円台から79円台半ばまで大きく円安方向に修正されましたが、翌日以降79円台には一度も達していません。


依然として市場の流れは、欧州危機の再燃懸念がくすぶることから「安全通貨」としての円への需要が強いことが伺えます。





結局介入後の展開は78円を挟み狭いレンジで推移していますが、下値も77円50銭近辺が非常に重要な水準と観られ、この水準を


割り込んだらドル下落に弾みがつくと同時に、再度日銀が市場介入を実施するのかどうかが注目されます。


もし政府・日銀が再度介入し、ドル円を押し上げるようなら「75円台は死守する」といった強い意志が感じ取られ、今後の相場展開にも


影響を与える可能性も出てきます。


先週フランスで行われた「G20」では日銀の単独介入に対する評価はでていません。


開催時間の多くをギリシャを中心とする欧州問題で費やされたというのが真相で、いまのところ「肯定的でも否定的でも」ありません。


今後、単独介入に対する否定的な見方がでてくれば円が再び強含むことはあり得そうです。





一方ユーロドルは大きな値動きを見せてはいますが、やや長期的に観れば1.36台半ば〜1.38台半ばで一進一退を続けています。


ギリシャで連立政権が樹立され、パパンドレウ首相が退陣し、後任にパパデモス氏が新首相に就任する見通しで、週明けの朝方はこのニュースでユーロが


上昇する場面がありましたが、上昇は限定的でした。


先週末、イタリア政府がIMFに対し、同国の金融策実施の監視を要請したことが明らかになり、イタリア国債が急落(金利は上昇)したことで


欧州危機はギリシャからイタリア、スペインなど南欧大手国に移り「第二段階」に入ったと言えるかも知れません。


イタリア国債は発行額が欧州でも最大で、日本を含む世界の機関投資家が保有していているだけに、今後さらに売られるような状況になると


その影響はギリシャの比ではありません。





また、イタリア国債の下落は上記IMFの管理下に入ったというだけではなく、ベルルスコーニ政権への危機感も反映しているようです。


ベルルスコーニ政権は身内からも辞任を求める声が出て来るなど、同首相率いる連立政権の過半数確保が怪しくなってきたとも報じられています。


一部メディアは「首相はなお権力には留まるかもしれないが、ここしばらくの間、権力を掌握できておらず、もはや統治能力はない」と指摘しています。


これらの状況から、市場関係者はイタリア国債の行方に最新の注意を払っています。


イタリア10年国債のドイツ国債に対する上乗せ利回り(スプレッド)は455bpと、ユーロ導入後で最大にとなり、イタリア国債の保証


コストの指標となるCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)も先週、519bpとなり、過去最大に近づいています。


今後は、来週14日に行われる同国の国債の入札が非常に注目されます。


欧州大手銀行が同国の国債の保有額を急激に減らしている中、不調に終わるようだと、さらに国債の下落に繋がり、売りが売りを呼ぶ「負のスパイラル」


に陥る可能性も否定できません。





今月から新しいECB総裁に就任したドラギ新総裁の前職はイタリア中銀総裁でした。


おひざ元のイタリアに飛び火した火災を、未然に食い止めることができるのか同総裁の手腕にも注目があつまります。






■ 今週の注目材料 ■



11/7 (月)

  • 日   9月景気動向指数
  • 独   独9月鉱工業生産
  • 独   ショブレ・独財務相講演
  • 欧   ユーロ圏9月小売売上高
  • 欧   ユーロ圏財務相会合(ブリュッセル)
  • 欧   シュタルク・ECB理事講演
  • 欧   バローゾ・欧州委員長講演



  • 11/8 (火)

  • 日   マネタリーベース
  • 豪   豪9月貿易収支
  • 独   独9月貿易収支
  • 独   ワイトマン・独連銀総裁講演
  • 欧   EU財務相会合(ブリュッセル)
  • 欧   バローゾ・欧州委員長講演
  • 欧   シュタルク・ECB理事講演
  • 英   英9月鉱工業生産
  • 米   コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演
  • 米   プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁講演
  • 加   カナダ10月住宅着工件数
  • 加   カーニー・カナダ中銀総裁講演


    11/9 (水)

  • 日   9月国際収支
  • 日   10月景気ウオッチャー調査
  • 中   中国10月消費者物価指数(CPI)
  • 中   中国10月生産者物価指数(PPI
  • 欧   ファンロンパイ・EU大統領講演
  • 欧   バローゾ・欧州委員長講演
  • 欧   シュタルク・ECB理事講演
  • 欧   ファンロンパイ・EU大統領講演
  • 米   バーナンキ・FRB議長講演
  • 米   タルーロ・FRB理事講演
  • 米   APEC財務相会合(11/10まで、ハワイ)


    11/10 (木)

  • 豪   豪10月雇用統計
  • 日   10月マネーストック
  • 日   10月消費動向調査
  • 中   中国10月貿易収支
  • 独   独10月消費者物価指数(確報)
  • 欧   ECB月例報告
  • 欧   バローゾ・欧州委員長講演
  • 欧   シュタルク・ECB理事講演
  • 英   BOE金融政策員会
  • 米   9月貿易収支
  • 米   週間失業保険申請件
  • 米   エバンス・シカゴ連銀総裁講演
  • 米   バーナンキ・FRB議長講演



  • 11/11(金)

  • 欧   ファンロンパイ・EU大統領講演
  • 欧   ゴンザレスパラモ・ECB理事講演
  • 英   英10月生産者物価指数
  • 米   11月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
  • 米   イエレン・FRB副議長講演
  • 米   ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演




  • ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


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    外為オンラインのシニアアナリスト 
    佐藤正和

    邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
    インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
    通算30年以上、為替の世界に携わっている。
    ・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
    ・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
    ・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
    ・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。