今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

マーケット・プレディクション(12/12〜 12/16)


■ 今週のレンジ予想 ■


ドル/円  ・・・  77.00 〜 79.00
ユーロ/円 ・・・ 102.00 〜 107.00
豪ドル/円 ・・・  76.00 〜 81.00
ユーロ/ドル・・・ 1.3000 〜 1.3600





先週は欧州で重要イベントが多かったことで、週前半はさすがのユーロドルも結果を待ちたいと言うムードが強く、


動きが重く1.33台から1.34台での動きでした。


8日のECB理事会では市場の予想通り政策金利の0.25%引き下げを決めたものの、一部に期待されていた域内国債の買い入れに


ついては全く言及がなかったことでユーロは急落。対ドルで1.33割れ、対円でも103円までユーロ安が進みました。


また、注目のEU首脳会議ではEU27ヵ国での合意ではなかったものの、イギリスを除く26ヵ国で財政規律の厳格化に合意し、今後は


EUが加盟国の財政規律を目配りすることになり、国の審議に入る前にEUの承認を受ける格好になりそうです。





今回の財政に関する厳しい規制はそれぞれの国での批准が必要で、今後そう簡単に実施されるかどうかは予断を許しませんが、


これまでの財政危機の反省を踏まえて「二度と混乱を引き起こしてはならない」との意欲はくみ取れそうです。


心配なのは、独仏とイギリスとの間で財政規律に対する考え方が大きく異なり、


今後はEU体制の維持という点で一つの波乱要因になるかもしれません。


メルケル独首相は今回の会議終了後


「合意は持続的に安定したユーロに向けて歩み出す一歩だ」と語り、「安定した同盟を実現する突破口だ」と述べて、


一定の成果があったと総括しています。


一方、イギリスでは「首相はシティを守る立場を選んだ」(フィナンシャル・タイムズ)と、独仏案に対して「NO」と言ったキャメロン首相を


絶賛しています。





今年最後の重要イベントであるEU首脳会議を終えたことで、相場もやや材料出尽くしから膠着化しそうな気配です。


今週は13日に米FOMCが開催されます。


重要なイベントであることは確かですが、今回は波乱はおきそうもありません。


追加緩和を決定する可能性は少なく、政策変更はないものと思われるからです。さらにバーナンキ議長の会見も開かれないことから


景気認識に関する言及もありません。平穏に過ぎそうです。





一方重要なのは格付け会社S&Pによるユーロ圏15ヵ国の格下げが「警告通り」行われるのかどうかです。


S&Pは今回のEU首脳会議の結果を見て引き下げるかどうか判断すると発表しています。


仮に引き下げになるとしたらユーロ下落のきっかけになり、市場は再び「欧州債務危機は終わらない」との見方を強め、ユーロ売りで


攻めてくると予想します。


ユーロドルは欧州首脳が成果を強調する割りには1.33台を超えることはできませんでした。


上値が重い展開は変わらず、債券相場の動き次第では下値を試す可能性が高いと観られます。


特にイタリア国債の行方が大きなカギを握っています。


そのイタリア国債は14日(水)に5年債などの入札があり、来年1−3月には500億ドルを超える償還が予定されています。


この大量償還を乗り越えられるかどうかがユーロ相場を占う上での試金石になろうかと思います。





ドル円は大きな値動きは期待できません。


米経済指標の好転が続きドルが上昇し易い流れが続いていると思われますが、上値の重さは相変わらずです。


明日13日(火)には米小売売上高が発表されます。今のところクリスマス商戦は絶好調のようで、すでに高い数字が予想されており、


結果が上振れるようならドル円の78円テストもありそうです。


ただしあまり期待はせず、この状況下では利益はこまめに確定していくことが肝要かと思います。






■ 今週の注目材料 ■



12/12 (月)

  • 豪   豪10月貿易収支
  • 欧   イタリア短期債入札
  • 欧   フランス短期債入札
  • 独   10月独卸売物価指数
  • 米   11月財政収支
  • 加   カーニー・カナダ中銀総裁講演



  • 12/13 (火)

  • 独   12月ZEW景況感指数
  • 独   バイトマン・独連銀総裁講演
  • 欧   ユーロ圏12月ZEW景況感指数
  • 英   英11月消費者物価指数(CPI)
  • 米   11月小売売上高
  • 米   FOMC


    12/14 (水)

  • 豪   豪12月ウエストパック消費者信頼感指数
  • 豪   バッテリーノ・RBA副総裁講演
  • 日   10月鉱工業生産(確報)
  • 欧   10月ユーロ圏鉱工業生産
  • 欧   OPEC総会(ウイーン)
  • 独   バイトマン・独連銀総裁講演
  • 独   ショイブレ・独財務相講演
  • 英   英11月失業率
  • 英   キャメロン首相、下院で質疑応答
  • 米   ロックハート・アトランタ連銀総裁講演


    12/15 (木)

  • 日   日銀短観
  • 独   独12月製造業PMI
  • 欧   ユーロ圏12月製造業PMI
  • 欧   11月ユーロ圏消費者物価指数(CPI、確報)
  • 欧   ドラギ・ECB総裁講演
  • 欧   バローゾ・欧州委員長講演
  • 英   英11月小売売上高
  • 米   11月生産者物価指数(PPI)
  • 米   11月NY連銀製造業景況指数
  • 米   週間失業保険申請件数
  • 米   11月鉱工業生産
  • 米   11月設備稼働率
  • 米   11月生産者物価指数(PPI)
  • 米   12月フィラデルフィア連銀景況指数


    12/16(金)

  • 欧   ユーロ圏10月貿易収支
  • 欧   ドラギ・ECB総裁、キング・BOE総裁、ビスコ・イタリア中銀総裁、レグリング・EFSF最高経営責任者カンファレンスに出席
  • 米   11月消費者物価指数(CPI)
  • 米   エバンス・シカゴ連銀総裁講演
  • 米   フィッシャー・ダラス連銀総裁講演




  • ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


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    外為オンラインのシニアアナリスト 
    佐藤正和

    邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
    インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
    通算30年以上、為替の世界に携わっている。
    ・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
    ・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
    ・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
    ・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。