今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

マーケット・プレディクション(1/30〜 2/3)


■ 今週のレンジ予想 ■


ドル/円  ・・・ 76.00 〜 78.00
ユーロ/円 ・・・ 97.00 〜 103.00
豪ドル/円 ・・・ 80.00 〜 83.00
ユーロ/ドル・・・ 1.2700 〜 1.3300





ようやく動きの出てきたドル円でしたが、先週前半ではドル高に推移したものの、後半には再びドルが売られ、


結局元の位置に戻っています。


先週は予想されてはいたものの、2011年度の我が国の貿易収支が31年ぶりに赤字に転落したことで円売りが進み、


折からの消費税引き上げ論が論議されるなか、日本の財政赤字に改めて注目が集まり「円売りドル買い」が進み、一時昨年11月以来の


78円台前半を記録しました。


今年の円安水準を更新したことでドル円の長い「月足」チャートでも4年半ぶりに「上抜け」しそうな気配もあり、ドル上昇への転換の


始まり、との意見も多く出ていた状況でした。





想定外だったのはFRBの緩和スタンスでした。


2013年半ばまで継続されることになっていた現行のゼロ金利政策を、「少なくと2014年後半まで据え置く」ことを決め、


さらにバーナンキ議長は必要ならば追加緩和の検討もありえるとの認識を示しました。


この金融緩和への強い姿勢がドル売りを誘い、ドル円は78円台前半から一転して77円台半ばまで売られ、先週末には76円台65銭まで


円高が進み、もとの水準に戻っています。


一時傾きかけていた円安への「相場観」も元の鞘に戻された格好でした。





一旦76円台半ばまで下押しされたドル円は今後上値も重い展開が続きそうですが、一方で76円50銭を割り込まなければ、


再び78円を目指し、緩やかに上昇する可能性はあると予想しています。


米低金利政策延長の効果は発表直後は「株高、債券高」で反応しましたが、まだ消化し切れていません。


今後、ギリシャ問題がヤマ場を超えれば米株式市場が上昇に向かい、債券相場が下落、日米金利差が徐々に拡大して行く


ストーリーも考えられます。





ただ反対に76円50銭を割り込むと「ドルロングの調整」も進み易く、ストップロスのドル売りオーダーもかなり入っているようにも


思えます。


特に75円台では、これまでドル上昇を見込んでいた市場参加者の「損切りのドル売り」も多く設定されていそうです。


一方で75円台に入れば、昨年10月31日以来の水準になることで、絶好のドルの買い場との思惑もありそうです。


昨年のこの日に政府・日銀が大規模介入を実施し、1日で4円も円安方向へ持っていったことを考えると「ドル買い」に動くのも分かる


気がしますが、介入に関する米国の態度は当時とは異なっています。


米財務省は昨年末「米国は日本の市場介入を支持しない」との報告書を発表しており、日本政府としてもこれまでのように「急激な円高」


という理由だけでは介入を正当化しにくい状況になっています。


事実そのような「読み」から、昨年末には78円台から76円台まで投機的な円買いが進んだことはまだ記憶に新しいところです。





ユーロは週明けのアジア市場では朝方1.32台前半で取引が開始されましたが、1.32台では上値が重く、


ユーロじり安の展開となっています。


1.26台から約600ポイントの反発を見せているユーロドルですが、先週発表になった1月24時点でのユーロ売り持ち枚数は、


さらに拡大していました。


ネット171千枚の売り建てはもちろん過去最大級の枚数ですが、ユーロドルの水準が上述の様に戻ったにも関わらず


枚数は減少していません。


上値が重いとは考えますが、今後何かをきっかけに1.35程度まで戻す可能性が多少あることも、頭の片隅に入れておく必要が


あろうかと思います。





また今週はEU首脳会議や、米国サイドでは雇用統計の発表も控えています。


先月同様、雇用統計が改善していればドル高ユーロ安が加速するきっかけにもなることから注目されます。


下値のメドは1.30台半ばと見られます。ここは「1時間足」の雲がサポートするポイントで、割り込めば1.28台程度


まで下落することも考えられそうです。









■ 今週の注目材料 ■



1/30 (月)

  • 独   独1月消費者物価指数(速報値)
  • 欧   ユーロ圏1月消費者信頼感
  • 欧   EU首脳会議(ブリュッセル)
  • 欧   イタリア国債入札
  • 米   12月個人消費
  • 米   12月個人支出
  • 米   12月PCEコア・デフレーター



  • 1/31 (火)

  • 日   12月失業率
  • 日   12月鉱工業生産
  • 独   独1月失業率
  • 欧   ユーロ圏12月失業率
  • 欧   バローゾ・欧州委員長講演
  • 米   11月ケース・シラー住宅価格指数
  • 米   1月シカゴ購買部協会景気指数
  • 米   1月消費者信頼感
  • 加   カナダ11月GDP


    2/1 (水)

  • 中   中国1月製造業PMI
  • 中   中国HSBC1月製造業PMI
  • 欧   ユーロ圏1月消費者物価指数(CPI)
  • 欧   ポルトガル国債入札(3ヵ月物)
  • 英   英1月製造業PMI
  • 米   1月ADP雇用者数
  • 米   1月ISM製造業景況指数
  • 米   プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁講演


    2/2 (木)

  • 日   マネタリーベース
  • 豪   豪12月貿易収支
  • 豪   豪12月住宅建設許可件数
  • 欧   ユーロ圏1月生産者物価指数(PPI)
  • 米   週間失業保険申請件数
  • 米   エバンス・シカゴ連銀総裁講演
  • 米   フィッシャー・ダラス連銀総裁講演


    2/3(金)

  • 中   中国1月非製造業PMI
  • 中   中国1月HSBC製造業PMI
  • 欧   ユーロ圏12月小売売上高
  • 米   1月雇用統計
  • 米   1月ISM非製造業景況指数
  • 加   カナダ1月失業率



    ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


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    外為オンラインのシニアアナリスト 
    佐藤正和

    邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
    インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
    通算30年以上、為替の世界に携わっている。
    ・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
    ・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
    ・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
    ・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。