今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

マーケット・プレディクション(5/14〜 5/18)


■ 今週のレンジ予想 ■


ドル/円  ・・・ 79.00 〜 81.00
ユーロ/円 ・・・ 100.00 〜 105.00
豪ドル/円 ・・・ 78.00 〜 82.00
ユーロ/ドル・・・ 1.2600 〜 1.3100





先週の為替市場はドル円自体に大きな動きはなかったものの、ユーロ円など「クロス円」で円高方向に振れました。


ユーロ円は104円後半からから102台に。豪ドル円も100円割れ目前まで円高が進行しました。


ギリシャの連立政権樹立が難航したことで、株式市場が下落し、長期金利が低下するという「下落パターン」


に入ってしまったような状況です。





今週も引き続き焦点は欧州です。


先ずは、足元で大統領による仲介、説得が行われているギリシャの連立政権の行方です。


週明けの14日時点では第2党の急進左派連合のツィプラス党首に歩み寄る姿勢は見られず、大統領による説得は失敗し


連立の可能性が後退しています。


引き続き説得にあたっているようですが、「再選挙」の可能性が高まっています。


仮に「再選挙」になると、上述第2党が躍進し緊縮財政路線が大幅の変更されることも考えられ、「緊縮財政以外に方法はない」


と主張するドイルのメルケル首相とは相いれません。





その結果、仮に第3次金融支援ということになった場合、ドイツを中心とする支援国は「NO」を付きつけることになり、


ギリシャの資金繰りが破綻することになりそうです。


ユーロ圏離脱問題もその先の問題として注目されます。


この問題に関して、ノーベル経済学賞受賞者でプリンストン大学のクルーグマン教授は、「ギリシャは恐らく6月にユーロ圏を離脱するだろう」


との見方をニューヨーク・タイムズ(NYT)紙の匿名の人々とのディスカッションで明らかにしています。





この考えは、6月末にギリシャの歳出削減策の提示期限が迫っていることを意識した発言だと思われます。
削減案の提示ができない場合にはEUやIMFによる資金援助が止まり、上述のように資金繰りに窮することになります。


ユーロ圏からの離脱は望まないけれど、緊縮財政には反対するギリシャ国民の考え方が国際社会で受け入れられるとは思えません。





そして次の注目は15日の独仏首脳会談です。


15日には新大統領としての就任宣誓が行われます。


そしてすぐにドイツのベルリンに飛び、メルケル首相とトップ会談を行うことになってます。


会談では経済成長と緊縮策を巡る議論が焦点になると観られていますが、ギリシャやスペインなどの重債務国問題も


議論される可能性があります。





もともとオランド氏は、サルコジ前大統領と異なり「緊縮財政だけでは無く、成長のための景気刺激策も必要」との立場を表明しており、


この考え方が他のユーロ圏諸国の一部からも支持されていることから、オランド氏側だけでなく、メルケル首相側からの歩み寄りも必要との


見方もあるようです。


緊縮一本やりのメルケル独首相と「一枚岩ではない」と市場が見透かせば、ユーロ下落に拍車がかかります。





ドル円は引き続き動きにくい展開が予想されますが、ユーロが大きく上下することでユーロ円からドル円が動きことも考えられます。


欧州からの情報には気を使う1週間となりそうです。






■ 今週の注目材料 ■



5/14 (月)

  • 欧   ユーロ圏3月鉱工業生産
  • 欧   ユーロ圏財務相会合
  • 欧   スペイン国債入札
  • 欧   ファンロンパイ・EU大統領講演



  • 5/15 (火)

  • 豪   RBA議事録
  • 独   独1−3月GDP(速報値)
  • 独   独5月ZEW景況感調査
  • 仏   オランド新大統領就任宣誓
  • 欧   独仏首脳会談
  • 仏   仏1−3月GDP(速報値)
  • 伊   伊1−3月GDP(速報値)
  • 欧   ユーロ圏1−3月GDP(速報値)
  • 欧   EU財務相会合
  • 英   英3月貿易収支
  • 米   4月消費者物価指数
  • 米   5月NY連銀製造業景況指数
  • 米   4月小売売上高
  • 米   5月NAHB住宅市場指数
  • 米   ガイトナー財務長官講演


    5/16 (水)

  • 豪   豪5月ウエストパック消費者信頼感
  • 欧   ECB定例政策委員会
  • 欧   4月ユーロ圏消費者物価指数
  • 欧   ユーロ圏3月貿易収支
  • 英   英4月失業率
  • 米   FOMC議事録(4/24-25日分)
  • 米   4月住宅着工件数
  • 米   4月建設許可件数
  • 米   4月鉱工業生産
  • 米   4月設備稼働率
  • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演


    5/17 (木)

  • 日   1−3月GDP(速報値)
  • 日   3月鉱工業生産
  • 欧   スペイン長期債入札
  • 米   新規失業保険申請件数
  • 米   4月景気先行指数
  • 米   5月フィラデルフィア連銀景況指数
  • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演


    5/18(金)

  • 独   メルケル独首相講演
  • 独   ジョイブレ独財務相講演
  • 独   独4月生産者物価指数
  • 欧   ゴンザレスパラモ・ECB理事講演
  • 米   G8首脳会議(19日まで、キャンプデービッド)
  • 加   カナダ4月消費者物価指数



    ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


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    外為オンラインのシニアアナリスト 
    佐藤正和

    邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
    インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
    通算30年以上、為替の世界に携わっている。
    ・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
    ・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
    ・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
    ・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。