今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

マーケット・プレディクション(6/4〜 6/8)


■ 今週のレンジ予想 ■


ドル/円  ・・・ 76.00 〜 80.00
ユーロ/円 ・・・ 92.00 〜 98.00
豪ドル/円 ・・・ 73.00 〜 78.00
ユーロ/ドル・・・ 1.2100 〜 1.2800





ギリシャ発の欧州危機がスペインまで波及し、同国の国債が急落し長期金利は7%に近付いてきたことで、ユーロの


下落が続いています。


先週は、これに加え、米国の雇用関連指標も悪化を示したことでドル円でも円高ドル安が進行し、ユーロ円は11年ぶりとなる95円台


まで売られました。


欧州危機に対する即効性のある対策が打ち出されないことから、危機はさらに拡大するのではないかといった不安が


ユーロ離れを加速している状況です。


シカゴ先物市場における投機筋のポジションもさらに積み上がり、先週末発表されたネットユーロ売り持ちポジションは


ついに20万枚を超え過去最高を更新しています。





週末の米雇用統計では、不安が欧州から米国に移ったかのように雇用統計の結果を受けドル円でドルが売られ、円が買われました。


先週までの円高は、どちらかと言えばユーロ円の下落など「クロス円」が大きく売られたことに伴う「連れ高」でしたが、


今回の円高はドル<に対して買われ、明らかにこれまでの動きとは異なります。br>

ユーロに加え、ドルにも不安があることから円に資金が集まり、主要通貨に対し「円の全面高」の展開となっています。


ドル円はトレンドを見る上で重要な水準であった78円60−70銭を割りこみ、一時77円66銭まで売られています。


これまでサポート水準だった移動平均線が今度はレジスタンスになると見られ、上値も重い展開が続きそうです。





先週末、ユーロマネー誌主催の「フォレックス・フォーラム・ジャパン」に参加してきましたが、そこでも改めて我々日本人が


考えているより、外国人の円に対する「信奉」が強いことを確認させられました。


「円が絶対ではないけど、相対的に見れば円以外は買えない」といった意見のようでした。





その結果、日本人の専門家は年末にかけてはまだ円安の可能性があるとの意見が多かったのに比べ、外国の専門家は


さらに円が買われるといった見方の人が多く、東京時間内では一旦ドルが買い戻されても、海外市場に入ると再び円高に


振れるというこのところの展開に関連がありそうです。





ドル円については今月19−20日に行われるFOMCの結果に大きく左右されそうです。


FRBが追加緩和に動くのか、それとも追加緩和は温存し、そのほかの方法で株価の反発を促すのか注目されますが


雇用の増加傾向に明らかな鈍化傾向が見られることから、何らかの政策を実施してくる可能性は高いと思います。





ただ、足元の最大の懸案事項が「欧州問題」であることには変わりはありません。


欧州共同債の発行など新たな対策も計画されていますが、ドイツの反対で実現するのは簡単でありません。


一方でギリシャの急進左派連合のツィプラス党首の強硬姿勢は変わらず、17日の再選挙での結果次第では「最悪のケース」も


想定されます。


そのため財政状況の厳しいスペインにも飛び火し、同国の金融システム不安にも繋がっています。





解決の糸口がなかなか見つからない欧州危機は、最終的にはECBとEUが共同で動き、対策を実施するほかないように


思いますが、それも17日のギリシャの再選挙の結果を見てからと言うことになりそうです。


今週はドル円がどこまで下落するのかを確認すると同時に、政府・日銀の介入水準を探る展開かと思います。


76−77円台では介入に踏み切ると思われますが、それも円高へのスピードが重要です。


「過度の相場の変動」があれば、介入してきますが、動きがなだらかだと介入のタイミングが予想以上に遅くなることも


考えられます。






■ 今週の注目材料 ■



6/4 (月)

  • 日   白川日銀総裁講演
  • 日   マネタリーベース
  • 欧   ユーロ圏4月生産者物価指数
  • 英   ロンドン市場休場(バンクホリデー)


    6/5 (火)

  • 豪   RBAキャッシュターゲット
  • 中   HSBC5月サービス業PMI
  • 独   独5月サービス業PMI(確報値)
  • 欧   ユーロ圏5月景気総合PMI(確報値)
  • 欧   ユーロ圏4月小売売上高
  • 英   ロンドン市場休場(女王即位60周年記念のため)
  • 米   5月ISM非製造業景況指数
  • 米   エバンス・シカゴ連銀総裁講演
  • 米   フィッシャー・ダラス連銀総裁講演
  • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演
  • 加   カナダ4月住宅建設許可
  • 加   BOC政策金利発表


    6/6 (水)

  • 豪   豪1−3月GDP
  • 独   独4月鉱工業生産
  • 欧   ECB政策金利発表
  • 欧   ユーロ圏1−3月GDP(改定値)
  • 欧   ドラギECB総裁、会見
  • 米   地区連銀経済報告(ベージュブック)
  • 米   ロックハート・アトランタ連銀総裁講演
  • 米   ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演


    6/7 (木)

  • 豪   豪5月雇用統計
  • 日   4月景気動向指数
  • 欧   スペイン長期国債入札
  • 英   英5月サービス業PMI
  • 英   BOE政策金利発表
  • 米   4月消費者信用残高
  • 米   新規失業保険申請件数
  • 米   イエレン・FRB副議長講演
  • 米   ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演
  • 米   ロックハート・アトランタ連銀総裁講演
  • 米   フィッシャー・ダラス連銀総裁講演
  • 米   コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演
  • 米   バーナンキ・FRB議長講演


    6/8(金)

  • 豪   スティーブンス・RBA総裁講演
  • 豪   豪4月貿易収支
  • 日   1−3月GDP(改定値)
  • 日   4月国際収支
  • 日   5月景気ウォッチャー調査
  • 独   独4月貿易統計
  • 欧   ギリシャ1−3月GDP
  • 英   英5月生産者物価指数
  • 米   4月貿易収支
  • 米   コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演
  • 加   カナダ5月失業率
  • 加   カナダ5月住宅着工件数



    ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


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    外為オンラインのシニアアナリスト 
    佐藤正和

    邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
    インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
    通算30年以上、為替の世界に携わっている。
    ・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
    ・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
    ・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
    ・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。