今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

マーケット・プレディクション(6/25〜 6/29)


■ 今週のレンジ予想 ■


ドル/円  ・・・ 78.00 〜 82.00
ユーロ/円 ・・・ 97.00 〜 102.00
豪ドル/円 ・・・ 78.00 〜 82,00
ユーロ/ドル・・・ 1.2300 〜 1.2900





先週はギリシャの再選挙、米FOMCなど重要イベントがあり、結果第では相場が大きく荒れると観られていました。


結局、ギリシャでは「緊縮財政推進派」が勝利を収め、連立政権樹立のメドがたち、FOMCでは市場の事前予想通り


「QE3」は見送られ、6月末に期限の来る「ツイストオペ」を今年一杯まで延長するという無難な結果に終わりました。





追加緩和観測が後退したことで、ドルを売っていた向きが買い戻し、ドル円は約1ヵ月半ぶりに80円台半ばまで上昇し


越週しています。


根強かったドル先安観にもようやく、上昇機運が出てきましたが、それは「リスク回避」の一環としての「ドル買い」であって、


決してドルそのものに積極的な魅力があっての上昇ではありません。


これまで続いた、「ユーロもドルも買えないから円を買う」という動きから「やはり本家本元はドル」だという流れに


移行したような動きです。





ただし、この動きが今後も継続されるかどうかは予断を許しません。


米経済指標に暗雲が立ち込め、夏場にかけてさらに悪化する可能性を残しているからです。


もし、今後もこのような経済指標の悪化傾向が続くようなら再び「追加緩和観測」が高まり、徐々にドルが売られる展開も


あり得るだろうと予想しています。


特に6月の雇用統計でも非農業部門雇用者数が微増にとどまれば、7月末のFOMCでは躊躇なく「追加緩和」を実施する


可能性が高まると見られます。





ドル円は週明けの早朝に80円62銭を記録し、先週末のNY市場でのドル高値を若干ですが上回っています。


この先上値をさらに追うとすれば重要なポイントは80円92銭です。


このレートは、3月15日の高値84円18銭から約3ヵ月かけて「調整」を続けてきて、6月1日に記録した77円66銭


まで下落した値幅のちょうど「半値戻し」にあたる水準です。


もしこの水準を上抜けすれば、ドル円は81−82円台試す展開が予想され緩やかなドル高が続く公算が高くなります。





しかし、現状ではまだその可能性は少ないと思います。


上述にように、米経済の本格的な回復は程遠く、ドルの一段上昇には金利の上昇などの支援材料が不可欠になります。


米長期金利の上昇は債券価格の下落を意味し、基本的には株価などが大きく上昇し、「リスクオン」の投資環境になる必要が


あります。


ギリシャの「緊縮財政派」が勝利し連立政権を樹立したことや、スペインの銀行に対する支援に1000億ユーロ(約10兆円)を


拠出することなどで、欧州危機に対する一時の悲観論が後退していることは事実ですが、まだ混乱が続くとの見方が優勢です。





そうなると、ユーロドルの上値が重いだけではなく、ドル円も「スク回避通貨」としての役割は終えていないと考えるのが順当です。


日銀の市場介入が噂されるような水準からはややひと息ついていますが、3月に観られたような一方的な上昇をするとも思えません。


今週は80円台を維持できるかどうか、そして仮に80円台を割り込んだとしても79円を底固めできるかどうかが焦点です。


ドルの底堅さを確認するような動きがしばらく続けば、ドルが反転するチャンスはあるかもしれません。





ユーロドルは底固い動きを続けていますが、それを裏付けるような結果がシカゴ先物市場から報告されています。


6月19日(火)時点で、ユーロドルのネット売り持ちポジションは14万1066枚と、1週間前に比べ5万4121枚の


大幅な減少となっています。

率にして27.7%と、昨年秋以降週間では最大の減少となっています。


ユーロドルは6月1日に1.22台の後半を記録した後、悪材料がでた割には下げずに、むしろ買われてきた背景には


強力な買い戻しがあったということになります。


しかし、買い戻されたとはいえ水準的には依然ショートの水準は高いと言えます。


投機筋が、さらに買い戻しを進めるのか、あるいは買い戻しで枠が増えた分、再びショートを拡大していくのか、


ユーロドルの相場を大きく左右します。


個人的には欧州危機はまだまだ収束に向かうことはないと思っています。









■ 今週の注目材料 ■



6/25 (月)

  • 独   独5月GFK消費者信頼感調査
  • 米   5月新築住宅販売


    6/26 (火)

  • 中   中国5月景気先行指数
  • 欧   スペイン国債入札(3ヵ月物、6ヵ月物)
  • 欧   バローゾ・欧州委員長講演
  • 欧   レーン・欧州委員講演
  • 欧   スペイン財政収支(1−5月)
  • 英   英5月財政収支
  • 米   4月ケース・シラー住宅価格指数
  • 米   6月コンファレンス・ボード消費者信頼感指数
  • 米   6月リッチモンド連銀製造業景況指数


    6/27 (水)

  • 日   
  • 独   独6月消費者物価指数(速報値)
  • 欧   イタリア短期国債入札
  • 欧   レーン・欧州委員講演
  • 欧   モンティ・イタリア首相、ユンケル・ユーロ圏議長講演
  • 米   5月耐久財受注
  • 米   5月中古住宅販売成約


    6/28 (木)

  • 独   独6月失業率
  • 欧   ユーロ圏6月景況感指数
  • 欧   EU首脳会議(ブリュッセル、29日まで)
  • 欧   コンスタンシオ・ECB副総裁講演
  • 英   英1−3GDP(確報値)
  • 米   1−3月GDP(確報値)
  • 米   新規失業保険申請件数
  • 米   ピアナルト・クリーブランド連銀総裁講演


    6/29(金)

  • 日   5月失業率
  • 日   5月消費者物価指数
  • 日   5月鉱工業生産
  • 欧   ユーロ圏6月消費者物価指数
  • 米   5月個人所得
  • 米   5月個人支出
  • 米   6月シカゴ購買部協会景気指数
  • 米   6月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)
  • 米   フィッシャー・ダラス連銀総裁講演
  • 米   ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演
  • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演



    ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


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    外為オンラインのシニアアナリスト 
    佐藤正和

    邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
    インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
    通算30年以上、為替の世界に携わっている。
    ・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
    ・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
    ・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
    ・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。