今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

マーケット・プレディクション(9/10〜 9/14)


■ 今週のレンジ予想 ■


ドル/円  ・・・ 77.00 〜 80.00
ユーロ/円 ・・・ 96.00 〜 102.00
豪ドル/円 ・・・ 79.00 〜 83.00
ユーロ/ドル・・・ 1.2400 〜 1.2900





膠着状態が続いていたドル円も、先週は後半のADP雇用者数に反応して79円台までドル高が進みました。


週末の雇用統計への期待から、そのままドル高で推移するのかとの見方ももありましたが、「8月雇用統計」では


失業率は改善したものの、非農業部門雇用者数が市場予想を大きく下回り、ドル安が一気に進み78円台前半で


越週しています。





8月の雇用統計が改善を示さなかったことで、今週12〜13日の開催されるFOMCでいよいよ「追加緩和」への


期待が高まり、市場はドル売りで攻めている格好です。


現段階では「ゼロ金利政策」の延長はかなりの確率で実施されると見られ、問題はそれ以外にどのような対応策を


行ってくるかという点です。


MBS(住宅ローン担保債券)など、国債以外の債券を広く購入し、市場にさらに潤沢に資金を追加する「QE3」


を実施するとなると、市場にはそれなりのインパクトがありそうです。





逆に期待外れに終わると、ドルが買い戻されることにはなりますが、11月に大統領選を控えていることから、今回FOMCを


実施しないとなると、来年にずれ込む可能性も出ててきます。


FOMCメンバーの中にはさらなる「追加緩和」には反対する「タカ派」もおります。


バーナンキ議長としても仮に共和党の大統領候補のロムニー氏が当選すれば、自身のFRB議長としての再選のメドが


なくなることから、ここはある意味腕の見せどころかもしれません。





ユーロドルの反発が止まりません。


ユーロドルは先週のECB理事会での決定を受けて、1.25台から1.27台まで急伸しましたが、米雇用統計で


ドル安が進んでことでさらに上昇し、1.2818まで「ドル安ユーロ高」が進みました。


欧州危機のこれ以上の拡大を防ぐため、ドラギ総裁はドイツ連銀の反対を押し切って無制限の国債購入を決めました。


この結果、スペイン国債の利回りは低下し、一時7.7%台まで上昇した10年債りは6.3%台まで急低下し、


ひとまず落ち着きを取り戻しました。





ただそれでも欧州の先行きに不安を抱く市場参加は多いのではないかと思います。


ギリシャでは債務削減計画が思うように進んではおらず、ギリシャのサマラス首相も先週の独仏とのトップ会談では


「時間がほしい」と、削減目標期限の延長を要望したようです。


またスペイン政府のEUなどへの支援要請の観測も消えてはいません。


ESM(欧州安定メカニズム」の創設も、今週のドイツ裁判所の判断を待っており、場合によっては「違憲」


との判決がでる可能性もあり、仮に「合憲」としても条件が付く可能性もあります。


また12日にはオランダ議会で下院選挙が行われ、この結果次第では緊縮財政推進派のルッテ首相の立場が


危うくなり、ドイツの協調路線も修正を余儀なくされる可能性があります。


こう考えると、欧州危機が収束したと考えることには無理がありそうです。


足元のユーロ高は悪くまでも「ショートの買い戻し」との認識を変えてはいません。


直近の数字を見ても、シカゴ先物市場でのユーロ売り持ち枚数は102千枚と、先週からそれ程減ってはいません。


ただ、この数字は9月4日(火曜日)時点のもので、その後ECB理事会や、米雇用統計の発表が相次いだことから


枚数はその後に急減していることも考えられます。


重要なレベルは「日足」チャートが示す200日移動平均線がある1.2840前後だと思われます。


その水準が抜けなけらば、1.25台程度までの下落も考えられます。






■ 今週の注目材料 ■



9/10(月)

  • 日   4−6月GDP(第二次速報))
  • 日   7月国際収支
  • 日   8月景気ウォッチャー調査
  • 中   中国8月貿易統計
  • 独   独8月卸売物価指数(8/12までに発表)
  • 米   7月消費者信用残高
    9/11 (火)

  • 日   8月マネーストック
  • 中   中国8月マネーサプライ(8/15までに発表)
  • 中   夏季ダボス会後(天津)
  • 欧   ギリシャ短期債入札
  • 欧   アスムセン・ECB理事講演
  • 英   英7月貿易収支
  • 米   7月貿易収支
  • 加   カナダ8月住宅着工件数


    9/12 (水)

  • 豪   豪9月ウエストパック消費者信頼感
  • 豪   豪4−6月期新規住宅着工
  • 独   独8月消費者物価指数(確報値)
  • 独   ESMの合憲性を巡る憲法裁判所の判断提示
  • 欧   ユーロ圏7月鉱工業生産
  • 欧   バローゾ欧州委員長が施政方針演説
  • 欧   オランダ議会下院選挙
  • 英   英8月失業率


    9/13 (木)

  • 欧   ECB月例報告
  • 独   メルケル・独首相講演
  • 仏   オランド・仏大統領講演
  • 欧   イタリア長期債購入
  • 米   FOMC
  • 米   バーナンキ議長記者会見
  • 米   8月生産者物価指数
  • 米   新規失業保険申請件数
  • 米   G20(メキシコで14日まで)


    9/14(金)

  • 日   7月鉱工業生産(確報)
  • 欧   ユーロ圏8月消費者物価指数(確報値)
  • 欧   ユーロ圏財務相会合(キプロス)
  • 欧   EU財務相会合(キプロス)
  • 欧   ギリシャ 救済融資受け入れのための緊急策を発表
  • 米   8月消費者物価指数
  • 米   8月小売売上高
  • 米   8月鉱工業生産
  • 米   8月設備稼働率
  • 米   9月ミシガン大学消費者信頼感指数(9月)


    9/15(土)

  • 欧   ユーロ圏財務相会合(キプロス)
    ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


  • ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

    外為オンラインのシニアアナリスト 
    佐藤正和

    邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
    インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
    通算30年以上、為替の世界に携わっている。
    ・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
    ・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
    ・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
    ・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。