今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

マーケット・プレディクション(10/22〜 10/26)


■ 今週のレンジ予想 ■


ドル/円  ・・・ 78.00 〜 80.50
ユーロ/円 ・・・ 100.00 〜 105.00
豪ドル/円 ・・・ 79.00 〜 83.00
ユーロ/ドル・・・ 1.2900 〜 1.3300





先週のドル円はほぼ一貫してドル高円安が進み、週後半には一時2ヵ月ぶりとなる79円47銭までドル高が進みました。


特に目立った円安材料があったわけでもなく、日銀が次回の決定会合で「追加緩和」を検討する、という一部新聞社の


報道をきっかけに、やや「思惑的な」ドル買いを誘ったようです。


加えて、米経済指標の好転という材料にも後押しされた様に思います。





これまでも80円を試す展開が何度も繰り返されてきましたが、その度に押し戻されてきたことで「80円台は重い」


というバイアスもかかってくるようになったのがこれまでの経緯です。


今回もまた80円を試しながらも上抜けできずにジリジリと下落して行くのか?


あるいはこれまでとは異なり、79円前後で「粘り腰を見せるのか」まだ判断できませんが、これまでとは違った動きも


確認されています。





先週末のNY市場では株価が4ヵ月ぶりの大幅安を演じたことで、長期金利が急落しています。


10年債利回りはその前日の1.83%台から1.76%台まで低下し、米金利の低下はドル円相場と非常に強い


相関関係があり、通常米金利の低下はドル売り円買いで反応します。


ところが、先週末は米金利の大幅の低下にも関わらず、ドル円は79円前半で堅調に推移しました。


また、週明けの東京でも日経平均株価が一時120円を超す下げにも79円台前半で落ち着いた動きを見せており、


午後にはドル円が79円台半ばを試したことで、マイナスだった日経平均株価がプラスに転じるなど、


「円安効果」もでていました。





これは上述のように、来週30日の日銀金融決定会合での「追加緩和」を織り込んだ動きと解釈できます。


今日から行われている日銀支店長会議でも白川総裁は挨拶で「今後とも、資産買い入れ等基金の着実な積み上げを通じて


間断なく金融緩和を進めていく」と述べています。


日銀への「追加緩和」圧力は外部からも強まっており、前原経済財政担当相は21日の民放テレビの番組で


「相対的な意味で日本の金融緩和はまだまだ足りない」と語り、さらなる金融緩和を求めていく姿勢を見せています。





来週の決定会合でもし「追加緩和」が決定されたら、ドル円は恐らく80円台に乗せてくるだろうと思われます。


米国は「QE3」を実施したばかりのため今回のFOMCではその効果を見極めるというスタンスかと思われます。


これまで日銀の「追加緩和」は常にFRBの「後追い」でした。そのため日銀は欧米の中銀に比べ、「追加緩和に消極的」


と受け止められており、これが円高ドル安の主因の一つでもあったわけです。


ここで日銀が行動に移せば市場、特に海外市場からはこれまでの評価が一変する可能性があります。





また、金融緩和とは別にファンダメンタルズにおいても、米経済指標が総じて上向きです。


長期にわたる低金利政策の効果もあり、住宅市場の好転は明らかです。


住宅市場回復を背景に個人消費も底堅く推移しています。


来年には「財政の崖」問題も控えていることから、ドルが急上昇する可能性は少ないと思いますが、徐々に、そして


緩やかに「円安への転換」は動き始めているのかもしまれせん。


今年も残り2ヵ月ちょっとですが、この間にその流れを確認できるかどうか検証してみたいと思います。






■ 今週の注目材料 ■



10/22(月)

  • 日   日銀支店長会議
  • 日   9月貿易統計
  • 米   大統領候補による第3回討論会(フロリダ州ボカラトン)
    10/23 (火)

  • 欧   ユーロ圏10月消費者信頼感指数(速報値)
  • 欧   スペイン短期債入札
  • 欧   リーカネン・フィンランド中銀総裁講演
  • 独   ショイブレ・独財務相講演
  • 米   10月リッチモンド連銀製造業指数
  • 米   グリーンスパン前FRB議長講演
  • 加   カナダ8月小売売上高
  • 加   カナダ中銀政策金利発表


    10/24 (水)

  • 豪   豪第3四半期消費者物価指数
  • 豪   エリス・RBA金融安定局長講演
  • 中   中国 10月HSBC製造業PMI
  • 中   中国9月景気先行指数
  • 独   独10月製造業PMI(速報値)
  • 独   独10月サービスPMI(速報値)
  • 独   独10月ifo景況感指数
  • 欧   ユーロ圏10月製造業PMI(速報値)
  • 欧   ユーロ圏10月サービスPMI(速報値)
  • 欧   ECB・ドラギ総裁、ドイツ議員に対し債務危機について講義
  • 米   FOMC
  • 米   9月新築住宅販売件数
  • 米   8月住宅価格指数


    10/25 (木)

  • 英   英7−9月GDP(改定値)
  • 米   9月耐久財受注
  • 米   新規失業保険申請件数
  • 米   9月中古住宅販売成約指数


    10/26(金)

  • 日   9月消費者物価指数
  • 独   独11月GFK消費者信頼感調査
  • 欧   プラード・ECB理事講演
  • 米   10月ミシガン大学消費者信頼感指数(確定値)
  • 米   7−9月GDP(速報値)


    10/27(土)


  • ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


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    外為オンラインのシニアアナリスト 
    佐藤正和

    邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
    インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
    通算30年以上、為替の世界に携わっている。
    ・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
    ・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
    ・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
    ・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。