今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

マーケット・プレディクション(3/4〜 3/8)


■ 今週のレンジ予想 ■


ドル/円  ・・・ 92.00 〜 95.00
ユーロ/円 ・・・ 118.00 〜 124.00
豪ドル/円 ・・・ 93.00 〜 97.00
ユーロ/ドル・・・ 1.2800〜 1.3300





先週のドル円は久しぶりに乱高下が見られました。


安倍晋三総理のスピード感を伴った「TPP交渉参加」に続いて、「日銀総裁副総裁人事」を決め、「3本の矢」の


最後の「矢」である成長戦略に向けて第一歩を踏み出しました。


市場はこれを好感し、週明け25日の早朝には円売りが加速し、ドル円は94円77銭と直近最安値を更新しました。


しかその日の遅くにはイタリア総選挙で、緊縮財政を推進する中道左派陣営の苦戦が伝えられ、急速に「リスクオフ」が


進み、「株安、債券高」さらには「円が主要通貨に対して大きく買われる」展開となり、NYでは一時90円85銭まで


一転して円高に振れました。


この日1日だけで実に4円弱の値幅で円が急騰したことになります。





その後はやや落ち着きを取り戻し、ドル円も92円台でもみ合いを続けていますが、イタリアの政局不安は続いており。


加えて米国では「歳出削減」が発動される見通しとなっており、これまでの「円売りの流れ」に急ブレイキがかかった状況に


なってます。


ただ、それでもISM製造業景況指数など、米経済指標の好転に支えられ、先週末のドル円は再び93円台半ばまで


ドルが買われ、円が売られ易い展開に傾いています。


91−95円のレンジ内で推移する可能性が高く、米強制歳出削減など、なお円が買い戻される材料は残っているものの、


今週は日銀正副総裁候補の「所信聴取」など円売り材料も存在することから、上記レンジを抜ける可能性は高くはありません。




週明けの本日、衆院で黒田日銀総裁候補が「所信」を表明し、質問に答えました。


黒田氏は「可能なことはなんでもする」姿勢を明確にし、「資産買い入れを量的に拡大するだけでなく、残存期間がより長い


資産にシフトすることが必要」と表明しました。


また、物価目標の達成期間については2年を目指すとの考えも示しました。


ただ、これ以上の具体的な手法については触れなかったため、一時的に売られた円はその後買い戻され、影響は限定的でした。





ドル円は先月の初めに94円台に初めて乗せ、その後1ヵ月間は上記90円台は例外として、ほぼ92−94円台で推移しています。


こえれまでの一本調子での円売りの流れは明らかにブレイキがかかり、「本格的な調整期間」に入った可能性が高いと思います。


上記レンジ内での推移は既に1ヵ月に及んでいますが、それでもドル高円安トレンドは変わっていないと考えます。


しばらくは時間的な調整が必要ということだと考えられます。





今週は2月の米雇用統計など重要な指標発表が控えています。


米雇用がさらに拡大しているのかどうか、市場予想は16万人の増加を見込んでいますが、この程度の雇用者数であれば


市場への影響は少ないと思われますが、一方でFRBが望む20万以上には届かないこととなり、現行の


低金利政策の継続に繋がり、出口戦略の議論が後退することになりそうです。





また、ECBも政策金利を発表します。


一部には、イタリアの政局不安の高まりもあり、域内の景気後退、高失業率なども考慮されて利下げに踏み切るのではないかとの


観測もあります。


市場はそのあたりの読みもあり、先週末のNYではユーロドルが約3ヵ月振りに1.30を割りこんでいます。


今週の会合で利下げを見送ったとしても、利下げ観測はくすぶり続け、今後数カ月以内には0.25%の利下げを決めるのではないかと


予想しています。






■ 今週の注目材料 ■



3/4(月)

  • 日   2月マネタリーベース
  • 日   黒田次期日銀総裁衆院で所信聴取
  • 日   岩田次期日銀副総裁講演
  • 欧   ユーロ圏財務相会合
  • 欧   ユーロ圏1月生産者物価指数
  • 欧   スペイン2月失業率
  • 米   イエレン・FRB副議長講演
  • 米   パウエル・FRB理事講演
  • 米   ボルカー・元FRB議長講演


    3/5 (火)

  • 豪   RBAキャッシュターゲット
  • 豪   豪1月小売売上高
  • 豪   豪第4四半期経常収支
  • 中   中国HSBC2月サービス業PMI
  • 欧   EU財務相会合
  • 欧   ユーロ圏2月総合PMI(改定値)
  • 欧   ユーロ圏1月小売売上高(改定値)
  • 英   英2月サービス業PMI
  • 米   2月ISM非製造業景況指数
  • 米   ラッカー・リッチモンド連銀総裁講演


    3/6 (水)

  • 豪   豪10−12月GDP
  • 欧   ユーロ圏10−12月GDP(改定値)
  • 欧   スペイン12月財政収支
  • 欧   リーカネン・フィンランド中銀総裁講演
  • 欧   トリシェ・前ECB総裁講演
  • 米   ベージュブック(地区連銀経済報告)
  • 米   2月ADP雇用者数
  • 米   フィッシャー・ダラス連銀総裁講演
  • 米   プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁講演
  • 加   カナダ中銀政策金利発表
    3/7 (木)

  • 豪   豪1月貿易収支
  • 日   1月景気動向指数
  • 日   白川・日銀総裁記者会見
  • 欧   ECB政策金利発表
  • 欧   ドラギ・ECB総裁記者会見
  • 欧   バローゾ・欧州委員長講演
  • 英   BOE政策金利発表
  • 米   新規失業保険申請件数
  • 米   1月貿易収支
  • 米   1月消費者信用残高
  • 米   FRB,金融機関のストレステストの結果公表
  • 加   カナダ1月住宅建設許可


    3/8(金)

  • 日   10−12月GDP(第2次速報)
  • 日   1月国際収支
  • 日   2月景気ウォッチャー調査
  • 中   中国2月貿易収支
  • 独   独1月鉱工業生産
  • 米   2月雇用統計
  • 加   カナダ2月失業率


    3/9(日)

  • 中   中国2月消費者物価指数
  • 中   中国2月生産者物価指数
  • 中   中国2月工業生産
  • 中   中国2月小売売上高
    ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


  • ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

    外為オンラインのシニアアナリスト 
    佐藤正和

    邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
    インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
    通算30年以上、為替の世界に携わっている。
    ・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
    ・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
    ・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
    ・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。