今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

マーケット・プレディクション(6/10 〜 6/14)


■ 今週のレンジ予想 ■


ドル/円  ・・・  95.00 〜 100.00
ユーロ/円 ・・・ 126.00.00 〜 132.00
豪ドル/円 ・・・  90.00 〜 96.00
ユーロ/ドル・・・ 1.2800 〜 1.3400





先週は米経済指標の中でも「重要指標」が多かったとはいえ、ドル円は大きく値を飛ばし、ほぼ一方方向で


下落しました。


週末の東京時間では、前日にNYでドル円が急落したことを受け、一時95円55銭まで円が買い戻され、円全面高


の展開でした。


その後のNYでは5月の雇用統計が発表された直後にドル円は95円台を割り込み、94円98銭の円高水準を


記録して、その後は大きくドルが買い戻され97円台半ばで取引を終えています。





週明けの東京市場でも、株高を期待してドル買いが先行し、ドル円は98円台半ばまで値を戻しましたが、


一本調子のドル高はなく、その後はもみ合いが続いています。


黒田日銀総裁が「異次元の金融緩和」を決めたのが4月4日でした。


ドル円は92円台後半から「量的、質的緩和」を好感し、数日かけて一気に99円台まで円売りが進み、


その後5月には103円74銭まで「ドル高円安」に振れました。


ここまでは順調に「円安と株高」が進みましたが、そこからの急激な円の買い戻しと株価の下落はさすがに


こちらも「異次元」の展開でした。





今週の焦点は為替市場が落ち着きを取り戻すことができるかどうかです。


落ち着きを取り戻すことができれば、ドル円は再びドル高円安基調にもどる可能性があるからです。


それには先ず、株式市場の安定が欠かせません。


日中の値幅が500−700円も動くような市場では、先行き不安から円を買う動きが強まることが考えられるからです。


日経平均株価が1万3500円以上で推移するようになれば、一応落ち着きを取り戻したと見ることもできそうです。





また、株価と並んで重要なのが長期金利の安定です。


長期金利は4月の異次元緩和以来上昇傾向(価格は下落)が続いています。


本日から始まる日銀決定会合で、何らかの金利安定政策がとられるのではないかとの見方も浮上しています。


債券の専門家によると、現在月10回ほどの国債買い入れ回数をさらに増やして、長期金利の安定を図るのでは


ないかとの見方があるようです。


日銀としても大規模な金融緩和を決め、毎月7兆円以上の国債を市場から買い取ることで、長期金利の低下、あるいは


イールドカーブそのもののなだらかな低下を想定していたものと思われます。


ところが、今回の大規模緩和で思わぬ「副作用」が出て、長期金利が一時は1%を超える水準まで上昇しました。


これは日銀が毎月発行される国債の7割以上も購入することで、市場の流動性の低下や、予想外のボラティリティーの


上昇など、長期金利の落ち着き所さえ見つけられない状況が続きました。





明日の決定会合終了後、黒田総裁は記者会見に臨みますが、ここでどんな発言をするかも注目されます。


長期金利の上昇は、住宅ローン金利の上昇などにもつながり、実体経済にも影響を与えます。


また円金利の上昇は円そのものの金利面からの魅力が増すことから、円買いドル売りにつながり易いこともあります。


ここ2週間は円が買い戻され、株の下落が急速に進んできたことから、決定会合で「何らかの対策が出される」といった期待も


高いようです。


それだけに、対策が出されず「失望感」が漂うようだと、再び円買いの旋風が巻き起こることも考えられます。


これまでに見て来たように、為替も株も「下落時」のスピートは「上昇時」のスピードとは比較にならないほど早く、


注意が必要です。






■ 今週の注目材料 ■



6/10 (月)

     
  • 日   日銀金融政策決定会合(6/11日まで)
  • 日   1−3月GDP(改定値)
  • 日   5月景気ウォッチャー調査
  • 日   4月経常収支
  • 中   中国5月マネーサプライ
  • 欧   イタリア1−3月GDP(改定値)
  • 欧   ワイトマン・独連銀総裁講演
  • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演
  • 加   カナダ5月住宅着工件数



  • 6/11 (火)

  • 日   5月マネーサプライ
  • 日   黒田・日銀総裁記者会見
  • 欧   プラート・ECB理事講演
  • 英   英4月鉱工業生産



  • 6/12 (水)

     
  • 日   日銀金融経済月報
  • 独   独5月消費者物価指数(確報値)
  • 欧   ユーロ圏4月鉱工業生産
  • 欧   クーレ・ECB理事講演
  • 英   英5月失業率



  • 6/13(木)

     
  • 豪   豪5月雇用統計
  • 欧   ECB月例報告
  • 欧   クーレ・ECB理事講演
  • 欧   アスムセン・ECB理事講演
  • 米   新規失業保険申請件数
  • 米   5月小売売上高



  • 6/7(金)

  • 日   日銀金融決定会合議事要旨(5/21 22日分)
  • 欧   ユーロ圏5月消費者物価指数(改定値)
  • 米   5月生産者物価指数
  • 米   1−3月経常収支
  • 米   5月鉱工業生産
  • 米   5月設備稼働率
  • 米   6月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)



  • 6/14(土)

  • 中   
    ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


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    外為オンラインのシニアアナリスト 
    佐藤正和

    邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
    インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
    通算30年以上、為替の世界に携わっている。
    ・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
    ・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
    ・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
    ・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。