今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

マーケット・プレディクション(6/6〜 6/10)


■ 今週のレンジ予想 ■


ドル/円  ・・・  104.00 〜 109.00
ユーロ/円 ・・・  119.00 〜 125.00
豪ドル/円 ・・・  76.00  〜 80.00
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先週月曜日までは111円台半ばまで上昇するなど、堅調に推移していたドル円でしたが、タイミング悪く、


安倍首相が消費税増税の2年半先送りを正式に表明したことで、株安と円高が同時進行してしまいました。


会見で、具体的な成長戦略や景気刺激策が出てこなかったことで「失望」だったと、その背景を説明する向きも


ありましたが、はっきりはしません。


ドル円は先週末には、5月の雇用統計を受けて106円台半ばまで売られ、再び105−110円のレンジに


戻り、下値を試す展開になっています。





5月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が市場予想の16万人に対して、僅か3万8000人でした。


季節要因や、大手通信のべライゾンのストもあり、ある程度雇用拡大が鈍化するのではないかとの予想は


ありましたが、ここまで鈍化すると最早、米労働市場の拡大は昨年末でピークを打ったのではないとの懸念も


あります。


これで直近3ヶ月の平均は12万人強で、平均で20万人を上回っていた昨年後半から急ブレーキがかかって


来ました。





これで6月のFOMCでの利上げはほぼなくなったと予想されます。今後の経済指標次第では7月の利上げさえも


黄信号が灯る可能性も出てきました。


仮に6月、7月ともに利上げが見送られた場合、その次は9月ということになり、そうなると一部で予想されて


いた「利上げはせいぜい年1回」という見方に近づくことになります。


当然、利上げ観測の後退はドルの下落につがります。





ただ、この経済指標の発表後にもFRB高官の講演があり、雇用に急ブレーキがかかったわりには概ね利上げには


否定的ではありません。


クリーブランド連銀のメスター総裁は、今後の緩やかな利上げが適切との見方を示しており、まだ7月の利上げの


可能性は排除できません。


その意味で、今夜のイエレン議長の講演内容が再び注目されることになります。





ドル円は今週中にも、5月の連休中に記録した105円台半ばを再び試す動きになろうかと思います。


急激な円高に対する政府日銀の市場介入は、ルー米財務長官のけん制もあり、そう簡単ではなさそうです。


ただ、仮に105円を試すような急激な円高が来た場合、放置しておくわけにもいきません。


安倍首相としても、2017年4月からの消費増税を延期してでも、来月の参院選に圧勝しておきたい事情が


あり、このまま円高と株安が続けば、「アベノミクスの終焉」を認めないわけにはいかなくなります。


ここは何としての、円高株安は回避したいところでしょう。


そうなると、市場介入の可能性よりも、15−16日銀金融政策決定会合での追加緩和の可能性の方が


高まってくるかもしれません。


金融当局者の口先加入もそろそろ出てくる水準です。


引き続きボラタイルなマーケットが続きます。









■ 今週の注目材料 ■



6/6(月)

  • 米   5月労働市場情勢指数(LMCI)
  • 米   イエレン・FRB議長講演
  • 米   ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演  



  • 6/7(火)

  • 豪   RBA、キャッシュターゲット
  • 日   5月マネタリーベース
  • 日   4月景気動向指数
  • 中   中国5月外貨準備高
  • 独   独4月鉱工業生産
  • 欧   ユーロ圏1−3月期GDP(確定値)
  • 米   4月消費者信用残高
  • 米   世銀、世界経済見通し公表



  • 6/8(水)

  • 日   1−3月GDP(改定値)
  • 日   4月国際収支
  • 日   5月景気ウオッチャ調査
  • 中   中国5月貿易収支
  • 英   英4月鉱工業生産
  • 加   カナダ5月住宅着工件数
  • 加   カナダ4月建設許可件数



  • 6/9(木)

  • 中   中国5月消費者物価指数
  • 中   中国5月生産者物価指数
  • 独   独4月貿易収支
  • 独   独4月経常収支
  • 欧 ドラギ・ECB総裁講演
  • 英   英4月貿易収支
  • 米   新規失業保険申請件数



  • 6/10(金)

  • 米   6月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
  • 米   5月財政収支
  • 加   カナダ5月失業率



  •  
    6/11(土)

  • 中   中国 5月工業生産
  • 中   中国 5月小売売上高  



  • 6/12(日)





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    外為オンラインのシニアアナリスト 
    佐藤正和

    邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
    インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
    通算30年以上、為替の世界に携わっている。
    ・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
    ・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
    ・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
    ・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。