今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

マーケット・プレディクション(8/28 〜 9/3)


■ 今週のレンジ予想 ■


ドル/円  ・・・ 108.00 〜 112.00
ユーロ/円 ・・・  127.00 〜 132.00
豪ドル/円 ・・・  85.00  〜 88.00
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ここ2週間ほどのドル円の動きを見ると、109円を挟んでもみ合い、108円台半ばあたりまで下げると


ドル買い意欲が強まり反発する一方、109円台半ばから上値ではドル売りも強い状況です。


チャートを見ても「MACD」では、マックDとシグナルが接近して交差するものの、どちらか一方には


乖離しない動きを見せ、明確なトレンドの出ていないことを示しています。


ここを見る限り、この先ドルが上昇するのか下落するのか判断できないのが実情です。





ドルを取り巻く環境を見た場合、明らかにドル売り材料が上回っています。


北朝鮮の執拗な挑発行為、トランプ大統領の政権運営への不安、さらには白人至上主義派と反対派の衝突に


伴う偏見的な発言など、なかなかドルを買う材料を探すのに苦労する状況です。


また先週末のジャクソンホールでの講演で、ドラギ総裁が特段ユーロ高をけん制する発言を行わなかったことで、


ユーロドルは、2年7カ月ぶりに1.19台半ばまで急伸しましたが、ユーロを買ってドルを売る動きは、


ドル円では円高材料と見られます。


さらに米債務上限問題も徐々に意識され始めています。





そんな中、それでもドル円は今年4月に記録した108円13銭を割り込んではいません。


来月のFOMCでバランスシート縮小開始の概要が発表されるのではないかとの見方がドルを支え、


また今年もう一回の利上げの可能性も全くなくなったわけではありません。


米経済指標についても、依然として強弱まちまちでドル売りの決定的な材料にはなっていません。





今週は週末に早くも8月の雇用統計が発表されます。


非農業部門雇用者数は18万人が予想されており、予想通りであればドル売りにつながる可能性は低いと


思われます。


また同じ日には、インフレ率のメドとなるPCEコアデフレータも発表され、こちらにも注目が集まり


ます。


8月も今週で終わり、週末からは9月入りとなります。


9月の初日に発表される重要経済指標を経て、こうちゃく相場にも終わりを告げることになるかも


しれません。


上で述べたように、市場はドル下落に備えており、ドル安にバイアスがかかっているようです。


それだけに、何かのきっかけでドルが反発した際には、ドル下落のスピードよりも速くなることも想定


されます。


ドル円下落目線ではいいと思いますが、それでもドル急騰への心の準備はしておくべきでしょう。









■ 今週の注目材料 ■



8/28(月)

  • 欧   ユーロ圏7月マネーサプライ
  • 英   英株式市場は祝日(サマーバンクホリデー)のため休場



  • 8/29(火)

  • 日   7月失業率
  • 欧    英EU離脱交渉再開
  • 仏    仏4−6月期GDP(改定値)
  • 米   6月ケース・シラ−住宅価格指数
  • 米   8月消費者信頼感指数



  • 8/30(水)

  • 豪   豪7月住宅建設許可件数
  • 独   独8月消費者物価指数(速報値)
  • 欧   ユーロ圏8月景況感指数
  • 欧   ユーロ圏8月消費者信頼感(確報値)
  • 英  英7月消費者信用残高
  • 米   8月ADP雇用者数
  • 米   4−6月GDP(改定値)
  • 米   パウエル・FRB理事講演



  • 8/31(木)

    日   7月鉱工業生産
  • 中   中国 8月製造業PMI(速報値)
  • 中   中国 8月非製造業PMI(速報値)
  • 独   独7月小売売上高
  • 独   独8月雇用統計
  • 欧   ユーロ圏8月消費者物価指数(速報値)
  • 欧   ユーロ圏7月失業率
  • 米   7月個人所得
  • 米   7月個人支出
  • 米   7月PCEコアデフレータ
  • 米   新規失業保険申請件数
  • 米   8月シカゴ購買部協会景気指数
  • 米   7月中古住宅販売成約指数
  • 加   カナダ4−6月期GDP



  • 9/1(金)

  • 中   中国 8月財新製造業PMI
  • 欧   ユーロ圏8月製造業PMI(改定値)
  • 英   英8月製造業PMI
  • 米   8月雇用統計
  • 米   8月ISM製造業景況指数
  • 米   8月ミシガン大学消費者マインド(確定値)
  • 米   8月自動車販売台数



  •  
    9/2(土)

     



    9/3(日)





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    外為オンラインのシニアアナリスト 
    佐藤正和

    邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
    インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
    通算30年以上、為替の世界に携わっている。
    ・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
    ・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
    ・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
    ・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。