今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

マーケット・プレディクション(9/11 〜 9/17)


■ 今週のレンジ予想 ■


ドル/円  ・・・ 108.00 〜 111.00
ユーロ/円 ・・・  128.00 〜 133.00
豪ドル/円 ・・・  86.00  〜 89.00
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ドル円は先週末、9日の北朝鮮の建国記念日に併せて北朝鮮が再び挑発行為に踏み切るのではないか


と見方ら、米長期金利の低下が続き、108円を割りこみました。


株式が売られ、安全資産の債券が買われる「リスクオフ」が一段と進み、投資家が安全志向へと身構えて


います。


アジア市場で107円60銭前後まで売られたドル円は、NYでもその流れを受け107円32銭まで


円高が進み、節目の108円を割りこむと、円高の勢いが加速しています。





ただ、週末に北朝鮮があたらな挑発行為には出ず、本日11日に国連安保理で決議される、米国が提案した


制裁決議案の動向を注視しているようです。


そのため週明けの東京市場では先週末のNY市場の引け値からは円安方向で取引が始まっており、


108円台半ばまでドルが反発しています。


北朝鮮が特別な行動を取らなかったことで、ドルの買い戻しが優勢になっていますが、この先再び


北朝鮮が過激な行動を取る可能性はまだ残っています。





ドル円の見通しは今夜の安保理の決議次第という状況ですが、拒否権を有する中国とロシアが


賛成に回る可能性は低いと見られています。


安保理で制裁決議案が否決されてしまえば、北朝鮮もすぐにあらたな挑発行為にでるとは


考えられません。


米国が北朝鮮に対してこの先どのような圧力を加えて行くのか、またそれに対して北朝鮮が


どのような対応を見せるのか、再びにら見合いが続くことにはなりますが、リスクは後退するすることに


なろうかと思います。





その場合にドル円は109円台辺りまでは反発する可能性もあります。


107−110円のレンジで推移すると考えますが、それでも北朝鮮の挑発はこれで収まるとも


思えません。


米国との間で脅しあいは続き、神経質な相場展開は続くものと予想されます。






もう一つドルの上値を抑えているものが、ハリケーン「イルマ」の存在です。


既にフロリダでは被害が出ていますが、今後「カテゴリー2」まで勢力を後退させると見られており、


21兆円とも言われている予想被害額も減ってくるものと思われます。


それで4も、前回のハリケーン「ハービー」の被害額と併せ、米景気には悪影響を与えそうです。


既に先週発表された「週間失業保険申請件数」は、通常23−24万件ですが、29.8件と、急増して


いました。これはハリケーンの影響と見られており、今週分も30万件程度と、大幅増加が


見込まれています。


今後この影響で個人消費や小売売上高などに悪影響がでることが懸念されます。


今年3回目の利上げに前向きだったダドリーNY連銀総裁も、今回のハリケーンの影響を考慮し、


利上げには慎重な立場に身構えています。


まだしばらくはドルの上値は重く、戻りを売るスタンスが有効だと考えます。









■ 今週の注目材料 ■



9/11(月)

  • 加   カナダ8月住宅着工件数



  • 9/12(火)

  • 英  英8月物価統計
  • OPEC月報



  • 9/13(水)

  • 独   独8月消費者物価指数(改定値)
  • 欧   ユーロ圏7月鉱工業生産
  • 欧   ユンケル欧州委員長が所信表明
  • 英   英8月雇用統計
  • 米   8月生産者物価指数
  • 米   8月財政収支



  • 9/14(木)

    豪   豪8月雇用統計
  • 日   7月鉱工業生産(確定値)
  • 中   中国 8月小売売上高
  • 中   中国 8月工業生産
  • 英   BOE金融政策発表
  • 英   BOE議事録
  • 米   8月消費者物価指数
  • 米   新規失業保険申請件数



  • 9/15(金)

  • 欧   ユーロ圏7月貿易収支
  • 米  9月NY連銀製造業景気指数
  • 米   8月小売売上高
  • 米   8月鉱工業生産
  • 米   8月設備稼働率
  • 米   9月ミシガン大学消費者マインド(速報値)



  •  
    9/16(土)

     



    9/17(日)





    ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。



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    外為オンラインのシニアアナリスト 
    佐藤正和

    邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
    インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
    通算30年以上、為替の世界に携わっている。
    ・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
    ・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
    ・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
    ・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。