今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

マーケット・プレディクション(9/25 〜 10/1)


■ 今週のレンジ予想 ■


ドル/円  ・・・ 11.00 〜 114.00
ユーロ/円 ・・・  131.00 〜 136.00
豪ドル/円 ・・・  88.00  〜 91.00
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先週のドル円はほぼ一貫して戻り基調となり、一時は112円72銭までドル高が進み、約2カ月ぶりの


ドル高水準をつけました。


北朝鮮問題では緊張が続いてはいるものの、事態は深刻化せず、ハリケーン「イルマ」による被害額が


想定されたよりも少なかったことなどがドル買い戻しにつながりました。





さらにドルを押し上げたのはFOMCでの声明とその後のイエレン議長の会見でした。


市場はハリケーンの影響を今後の景気に対するマインス要因と考え、利上げには慎重な


判断がなされるだろうと予想していましたが、結果は「タカ派的な内容」でした。


ハリケーンによる影響は一時的であると断じ、年内3回目となる利上げ予想も維持されました。


この結果、北朝鮮のリスクを無視する形でドルが買われました。





週明けの報道を見ても、トランプ大統領も負けじと、「ちっぽけなロケットマンの考えを繰り返して


いたら、金体制はあまり長くは続かないだろう」とツイートしたようです。


言葉による中傷合戦は留まるところをしりませねんが、「それでも直ぐに武力衝突が起こる可能性は


それほど高くはない」と、多くの市場関係者は考えているようです。


ドル円は週明けの東京市場では再び112円台に乗せ、112円53銭前後まで上昇しています。





今週は引き続きドルの上値を試す展開が予想されますが、それでも113円台が上値のメドだと予想します。


FOMCという一大イベントが終わり、トランプ氏の政策の柱である税制改革も市場に織り込まれつつあります。


ここから115円に向かうには新たな材料が必要で、直ぐに武力衝突はないとしても、北朝鮮問題は


リスクであることは間違いありません。


この問題を常に頭の片隅におきながら、ドルが緩やかに上昇するイメージで見ています。





今週に関してはそれほど重要なイベントはありません。


米国では地区連銀総裁の講演が多く予定されているため「要人発言」には注意が必要ですが、最も注目


されるのはドラギ総裁を中心としたECBの動きです。


量的緩和の縮小については「秋に議論を始める」と述べていただけに、その内容が注目されます。


ユーロドルは1.20台後半まで買われた後、もみ合いが続いています。


さらに一段とユーロ高が進むようだと、ECB幹部からのけん制発言も想定され、量的緩和の規模や


タイミングなどを確認しないと、一段とユーロ買い進めるのも難しい状況かと思います。


緩やかなドル高を想定しながら、上下ともに決定的な動きにはならないだろうと思われます。









■ 今週の注目材料 ■



9/25(月)

  • 独   独9月ifo景況感指数
  • 欧 ドラギ・ECB総裁議会で証言
  • 米   ダドリー・NY連銀総裁講演
  • 米   エバンス・シカゴ連銀総裁講演
  • 米   カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演



  • 9/26(火)

  • 日   日銀金融政策決定会合、議事要旨(7月19日、20日分)
  • 米   7月ケース・シラ−住宅価格指数
  • 米   8月新築住宅販売件数
  • 米   9月消費者信頼感指数
  • 米   9月リッチモンド連銀製造業指数
  • 米   イエレン・FRB議長講演
  • 米   ブレイナード・FRB理事講演
  • 米   ロックハート・アトランタ連銀総裁講演



  • 9/27(水)

  • 中   中国 8月工業利益
  • 欧   ユーロ圏8月マネーサプライ
  • 米   8月耐久財受注
  • 米   8月中古住宅販売成約指数
  • 米   ブレイナード・FRB理事講演
  • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演
  • 米   ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演



  • 9/28(木)

    中   中国 4−6経常易収支
  • 独   独9月消費者物価指数(速報値)
  • 欧   ユーロ圏9月景況感指数
  • 欧   ユーロ圏9月消費者信頼感(確報値)
  • 米   4−6月GDP(確定値)
  • 米   新規失業保険申請件数
  • 米   フィッシャー・FRB副議長講演
  • 米   ジョージ・カンザスシティー連銀総裁講演
  • 米   ロックハート・アトランタ連銀総裁講演



  • 9/29(金)

  • 日   8月失業率
  • 日  8月消費者物価指数
  • 日   8月鉱工業生産
  • 中   中国 9月財新製造業PMI
  • 独   独9月雇用統計
  • 欧   ユーロ圏9月消費者物価指数(速報値)
  • 欧 ドラギECB総裁、カーニーBOE総裁と会談
  • 英   英4−6月期GDP(確定値)
  • 米   8月個人所得
  • 米   8月個人支出
  • 米   8月PCEコアデフレータ
  • 米   9月ミシガン大学消費者マインド(確定値)
  • 米   9月シカゴ購買部協会景気指数
  • 米   ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演



  •  
    9/30(土)

  • 中   中国 9月製造業PMI(速報値)
  • 中   中国 9月非製造業PMI(速報値)  



  • 10/1(日)





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    外為オンラインのシニアアナリスト 
    佐藤正和

    邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
    インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
    通算30年以上、為替の世界に携わっている。
    ・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
    ・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
    ・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
    ・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。