今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

マーケット・プレディクション(10/9 〜 10/15)


■ 今週のレンジ予想 ■


ドル/円  ・・・ 111.00 〜 114.00
ユーロ/円 ・・・  131.00 〜 136.00
豪ドル/円 ・・・  87.00  〜 90.00
====================================================================================




先週末の米9月の雇用統計はやや衝撃的でした。


大型ハリケーン「ハービー」と「イルマ」の影響が出ると予想されてはいたものの、その影響で


かさ上げされたデータもあったが、逆に実態よりも低く出たものもあったようです。


非農業部門雇用者数は8万人のプラスに対して、マイナス3.3万人でした。


マイナスを記録するのは、実に7年ぶりのことです。





非農業部門雇用者数は、日経ヴェリタスの記事によると、事業主にヒアリングという形で


行われ、対象期間中に一度でも給与を受け取っていないと、定義上は雇用者にならない


ようです。


一方、失業率はリーマンショック後の最低を更新し、4.2%でした。


こちらは各世帯への聞き取り調査という方法を取っており、ハリケーンの影響は少なかった


と見られます。


また今回最も注目された賃金についても、前年同月比2.9%増と、今年最も高水準の内容


でした。


賃金は前月と、前々月も上方修正され、実態よりもかさ上げされているとの見方もありますが、


ようやく緩やかな上昇局面に入ってきた可能性があります。





これらの指標発表を受けて、12月のFOMCでの利上げの確率はさらに上昇し、80%前後に


まで高まっています。


ドル円は直後に日米金利差に注目したドル買いが優勢となり、113円台半ばまでドル高が


進みました。


もっともその後は、本日10日の北朝鮮の労働党創建記念日に挑発行為が予想されることから


112円台半ばまで押し戻されています。





依然として北朝鮮リスクがドル円の上値を抑える展開が続いていますが、12月に今年3回目の


利上げが確実になっており、その背景には着実な米景気の拡大があります。


ドル円はテクニカル的にも「日足」よりも長いチャートではドルの上昇を示唆しており、


ユーロドルでの「ユーロ高ドル安」もやや峠を越えたことと併せて、ドルが今後も堅調に推移して


行くものと予想しています。





今週は特段重要な経済指標もなく、やや材料不足の感は否めません。


米国では今週から企業決算の発表が本格化し、この結果によってはドルが一段の上昇をみせる


ことも考えられます。


リスクオンが強まればドル円は再度113円台を試すと思われますが、12月の利上げがどこまで


市場に織り込まれているのかを意識する必要があろうかと思います。









■ 今週の注目材料 ■



10/9(月)

  • 日 東京市場休場(体育の日)
  • 中   中国 9月財新サービス業PMI
  • 中   中国 9月財新コンポジットPMI
  • 独   独8月鉱工業生産
  • 米 債券休場(コロンブスデー)



  • 10/10(火)

  • 日   8月国際収支
  • 日  9月景気ウオッチャー調査
  • 朝鮮  北朝鮮の朝鮮労働党創建記念日
  • 中   中国9月マネーサプライ
  • 独   独8月貿易収支
  • 英   英8月鉱工業生産
  • 英   英8月貿易収支
  • 米   IMF、世界経済見通し発表
  • 米   カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演
  • 米   カプラン・ダラス連銀総裁講演
  • 加   カナダ9月住宅着工件数
  • 加   カナダ8月建設許可件数



  • 10/11(水)

  • 米   FOMC 政策金利発表
  • 米   エバンス・シカゴ連銀総裁講演
  • 米   ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演
  • 米  企業決算 → ブラックロック



  • 10/12(木)

    欧   ユーロ圏8月鉱工業生産
  • 米   新規失業保険申請件数
  • 米   9月生産者物価指数
  • 米   パウエル・FRB理事講演
  • 米   ブレイナード・FRB理事、ドラギECB総裁がパネルディスカッション(ワシントン)
  • 米   G20(13日まで、ワシントン)
  • 米  企業決算 →JPモルガン、シティグループ



  • 10/13(金)

  • 中   中国 9月貿易統計
  • 独   独9月消費者物価指数(改定値)
  • 米   9月消費者物価指数
  • 米   9月小売売上高
  • 米   10月ミシガン大学消費者マインド(速報値)
  • 米   エバンス・シカゴ連銀総裁講演
  • 米   カプラン・ダラス連銀総裁講演
  • 米   パウエル・FRB理事講演
  • 米  企業決算 → バンク・オブ・アメリカ、ウェルズ・ファーゴ



  •  
    10/14(土)

     



    10/15(日)





    ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。



    ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


    ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

    外為オンラインのシニアアナリスト 
    佐藤正和

    邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
    インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
    通算30年以上、為替の世界に携わっている。
    ・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
    ・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
    ・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
    ・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。