昨年の動きをそのまま継続するかのように新年2日の市場では株高が進み、ドル円は米金利の鈍い動きに歩調を合わせ、112円台半ばから113円台半ばで推移しています。今年も経済紙では、専門家の「1年の相場見通し」が出揃いました。
各専門家の方々は独自の相場観から今年1年の相場を占うわけですが、言えることは今年もその水準にはバラツキが見られるということです。円の最高値は100円前後だとする方も2名ほどいます。一方で円の最高値を112円と、大胆な予想をした方も数名いました。112円といえば足元のレートそのもの。つまり今このタイミングが今年のもっとも円高の水準だと予想していることになります。
円の最安値の方はというと、125円前後が数名おり、多くは115−120円の水準に集中しています。中には135円を予想している向きもありますが、これはサプライズを狙ったきらいもあり、やはり120円を中心に上下3円程度といったところでしょうか。ただ、米景気の予想外の過熱から長期金利が急騰し、ドル高に振れる可能性がまったくないとは言い切れず、135円が称賛を受けることになる可能性はゼロではありません。
焦点は今年の利上げ回数を何回と読むかということです。先週末の12月の雇用統計では、非農業部門雇用者数は予想を下回る14.8万人でした。ただ11月分が上方されており、直近3カ月を見た場合には21.5万人と、好調さを維持してることが確認されています。一方注目されていた「賃金」については、引き続き予想に届かず、FRBの懸念を払拭するには至っておりません。折からの株高に加え、今年から実施される減税効果を鑑みれば、個人消費がさらに活発化し、これが起業収益に結びつくことから「賃金」も緩やかに上昇するとみるのに違和感はありません。このメインシナリオを基本に、筆者個人は105円〜118円程度を今年のレンジとして予想しています。
今月末にはトランプ大統領の一般教書演説があります。「インフラ投資」の概要はそれまでには発表される予定です。この内容次第というところはありますが、より具体化すれば米長期金利の上昇圧力になると考えており注目しています。まだドル円が本格的に動き出す気配はありませんが、上記「インフラ投資」の発表を契機に動きだすことは十分考えられます。少なくとも今年1年のレンジは、昨年のそれを大きく上回るものと予想しています。
外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算20年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。
