今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

今週のレンジ予想
1月22日 〜 1月28日
ドル/円
109.00 〜 112.00
ユーロ/円
133.00 〜 137.00
豪ドル/円
86.50 〜 89.50

2018年に入り1月も3分の2を終えましたが、ドル円は引き続き上値の重い展開が続き、足元では112円の水準さえも近いようで遠く感じられる状況になっています。先週末のNY市場では米10年債利回りが一時2.66%台まで上昇し、約3年ぶりの水準を記録しましたが、ドル円はもう一つの材料である「米政府機関閉鎖」の可能性が高まったことに反応し、110円台半ばまでドル安が進みました。

ドル円と米長期金利はほぼ同じ動きをしていたものが、昨年11月あたりからその関係が崩れています。この変調について、ブルームバーグニュースは、その変化は11月2日のトランンプ大統領によるパウエル次期FRB議長指名を機におきたとの記事を載せています。記事によると、筆者もこれまでに述べてきたように、今月9日の日銀による買いオペ減額がきっかけだったと指摘しています。この減額で、テーパリングへの思惑が広がり、金利正常化に向けた動きが出てくるのではないかという見方が広がり、円高が進んだと指摘しています。

足元では、ドル円と米長期金利の相関係数は「0.5」を割り込んでいます。この相関係数は「1」に近ければ近いほど相関度が強く、昨年11月までは「0.8」近辺で推移していました。米長期金利が上昇したとしても、日銀が金融正常化へ舵を切るようだと、円金利も上昇し、日米金利差は思ったほど広がらないという「読み」が、ドル円が上昇しない理由の一つになっているようです。

ただ冷静に考えて、いまここで日銀が政策を変更する可能性は極めて低いと思われます。既に市場が先読みしているように、金融政策の変更を発表した瞬間に、急速な円高が進むことになるからです。仮に現在の不透明感が払拭できずに、ずるずると円高が進んだ場合には、さらに出口に向かう政策変更が遅れることになります。明日から始まる今年最初の日銀決定会合では、政策変更はないと思いますが、24日の黒田総裁の記者会見はかなり注目されるはずです。ここで、これまで通り「2%の物価目標達成を全力で行っていく」といったコメントがでれば、市場の不透明感は払拭され。ドル円と米金利との相関関数も再び「1」に向かって上昇していくものと予想します。

為替は金利差だけで動くものでもありません。ただ、長期的にみれば、やはり金利差は重要なファクターで、ボディーブローのようにじわじわと効いてくるのも事実です。110円を割り込んで下落が加速するリスクはありますが、ここは慎重に対処したいところです。

今週の注目材料

  • 1/22(月)
    米   IMF、世界経済見通し発表
    米   企業決算 → ネットフリックス
  • 1/23(火)
    日   日銀金融政策決定会合
    日   黒田日銀総裁記者会見
    独   独1月ZEW景況感指数
    英   英12月財政収支
    欧   ユーロ圏1月消費者信頼感(速報値)
    米   1月リッチモンド連銀製造業指数
    米   企業決算 → ジョンソン&ジョンソン、P&G、ベライゾン
  • 1/24(水)
    日   12月貿易収支
    独   独1月製造業PMI(速報値)
    独   独1月サービス業PMI(速報値)
    欧   ユーロ圏1月総合PMI(速報値)
    欧   ユーロ圏1月サービス業PMI(速報値)
    英   英12月雇用統計
    米   11月FHFA住宅価格指数
    米   12月中古住宅販売件数
    米   企業決算 → GE、コムキャスト
  • 1/25(木)
    独   独1月ifo景況感指数
    欧   ECB政策金利発表
    欧   ドラギ・ECB総裁記者会見
    米   新規失業保険申請件数
    米   12月新築住宅販売件数
    米   12月景気先行指標総合指数
    米   企業決算 → キャタピラー、インテル、スタ−バックス、3M
    加   カナダ11月小売売上高
  • 1/26(金)
    日   12月消費者物価指
    日   日銀金融政策決定会合、議事要旨(12月20日、21日分)
    中   中国12月工業生産
    欧   ユーロ圏12月マネーサプライ
    英   英10−12月期GDP(速報値)
    米   10−12月GDP(速報値)
    米   12月耐久財受注
    加   カナダ12月消費者物価指数
  • 1/27(土)
  • 1/28(日)
 
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。
 

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和

邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算20年以上、為替の世界に携わっている。

・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。

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外為オンラインのシニアアナリスト 
佐藤正和

邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。