今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

今週のレンジ予想
2月26日 〜 3月4日
ドル/円
105.00 〜 108.50
ユーロ/円
130.00 〜 134.00
豪ドル/円
82.00 〜 85.00

先週のドル円は概ね堅調に推移しました。今月16日に記録した105円55銭から徐々に買い戻しが進み、107円90銭を何度か試しましたが、結局108円には届いていません。2月2日の110円48銭を頂点に下落が始まったと考えれば、108円近辺はちょうど「半値戻し」の水準で、戻り売りが出易い水準だったと思われます。米長期金利が2.95%と、4年1カ月ぶりの高水準を記録するなど、引き続き金利高を嫌う株式市場は乱高下し、先週も1日の値幅が500ドル程上下した日もあり、まだ落ち着いたとは言えません。

今週の注目材料はやはり明日から行われるパウエルFRB議長の議会証言でしょう。明日27日には下院金融委員会で証言を行います。これまでパウエル新議長の金融スタンスというものは、余り明からにはされて来ませんでした。そのため「これまでのイエレン前議長のスタンスを踏襲するだろう」というのが、一般的な同氏に対する見方でした。ところが今月に入って、株価が急落しNYダウは過去最大の下げ幅を記録するなど、一気にリスクオフモードに入っています。パウエル新議長に対する「厳しい洗礼」だったとも言えます。

そんな中、議長は明日証言を行います。難しいのは、好調な米景気を理由に利上げスピードを速めるような発言を行うと、米長期金利が上昇し、再び株価が大きく沈むことになることです。今後株価が大幅な調整につながるようだと、米景気そのものに水を差すことにもなりかねません。そこは議長のとしても避けたいところでしょう。従って利上げに関しては、個人的には慎重なスタンスで臨むことになると予想します。一方、昨年末に成立した税制改革や、今後のインフラ投資などの景気刺激策から米景気が一段と拡大し、GDP押し上げ効果があるだろうと見られています。その結果、インフレ懸念が台頭し金融当局も急激な利上げを余儀なくされる懸念も残ります。このシナリオが残る以上、FRBの慎重な利上げにも限界が見えてきそうです。

このような状況を前に、パウエル議長がどのような内容の証言を行うのかが注目され、その内容がそのまま為替にも影響を及ぼすことになります。年初から続いている「ドル安円高」トレンドがさらに加速されるのか、あるいは慎重な姿勢を評価し、長期金利に頭打ち感が出、これを好感して株価が出直り、ドル円も110円方向に戻るのか、注目したいと思います。

市場のセンチメントは依然として下値リスクの方が大きいと思われます。105円を割り込むようなら、ドル安がさらに加速する可能性があることは意識しておきたいと思います。

今週の注目材料

  • 2/26(月)
    米 1月新築住宅販売件数
    米 ブラード・セントルイス連銀総裁講演
  • 2/27(火)
    独 独2月消費者物価指数(速報値)
    独 独連銀が年次報告公表
    欧 ユーロ圏2月景況感指数
    欧 ユーロ圏2月消費者信頼感(確報値)
    米 1月耐久財受注
    米 1月FHFA住宅価格指数
    米 12月ケース・シラ−住宅価格指数
    米 2月消費者信頼感指数
    米 2月リッチモンド連銀製造業指数
    米 イエレン前FRB議長とバーナンキ元FRB議長が会談
    米 パウエル・FRB議長、下院金融委員会で証言
  • 2/28(水)
    日 1月鉱工業生産
    中 中国 2月製造業PMI(速報値)
    中 中国 2月非製造業PMI(速報値)
    独 独2月雇用統計
    欧 ユーロ圏2月消費者物価指数(速報値)
    米 10−12月GDP(改定値)
    米 2月シカゴ購買部協会景気指数
    米 1月中古住宅販売成約指数
  • 3/1(木)
    中 中国 2月財新製造業PMI
    欧 ユーロ圏2月製造業PMI(改定値)
    欧 ユーロ圏1月失業率
    英 英2月製造業PMI
    英 英1月消費者信用残高
    米 1月個人所得
    米 1月個人支出
    米 1月PCEコアデフレータ
    米 2月ISM製造業景況指数
    米 2月自動車販売台数
    米 新規失業保険申請件数
    米 パウエル・FRB議長、上院銀行委員会で証言
  • 3/2(金)
    日 2月東京都区部消費者物価指数
    日 2月マネタリーベース
    日 1月失業率
    欧 ユーロ圏1月生産者物価指数
    英 英2月建設業PMI
    米 2月ミシガン大学消費者マインド(確定値)
    加 カナダ10−12月期GDP
  • 3/3(土)
  • 3/4(日)
 
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和

邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算20年以上、為替の世界に携わっている。

・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。

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外為オンラインのシニアアナリスト 
佐藤正和

邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。