今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

今週のレンジ予想
8月6日 〜 8月12日
ドル/円
110.00 〜 112.30
ユーロ/円
126.00 〜 131.00
豪ドル/円
81.00 〜 83.50

先週のドル円は狭いレンジ内で推移し、112円台に乗せる場面はあったものの、米中貿易問題がさらに悪化する可能性が強まったことを背景に、ドルの上値を追う動きは限定的でした。週末に発表された7月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が予想を下回ったものの、直近2カ月分が上方修正されたことで、こちらは相殺。しかしISM非製造業景況指数が今年最も低い水準だったことで、ドル円はやや売られ、111円20−30銭で越週しました。

それにしても日米の金融政策決定会合と米雇用統計という、「重量級」のイベントの割には、ドル円は動きません。この間の値幅は1円にも届いていません。市場参加者が「動かない」と割り切って、早めの決済をしていることもあろうかと思いますが、もしかしたら「嵐の前の静けさ」かもしれません。

その際、きっかけになる可能性があるのが、やはり米中貿易問題の深刻化です。米国と中国は報復が報復を呼ぶ、泥沼化して来ました。両国とも現時点では一歩も引く構えを見せず、米国が検討中の2000億ドル(約22兆円)に対して、今度は中国が報復関税として5207品目に最大25%の関税をかけ、約600億ドル(約6兆7000億円)の関税を発表しました。中国商務省は「米側が企業や消費者の利益を省みず事態をエスカレートさせており、中国は必要な反撃措置を取らざるを得ない」との談話を発表しています。

中国の米国からの年間輸入総額は1300億ドルのため、仮にさらにエスカレートし、トランプ大統領が既に示唆しているように、5000億ドルにまで制裁を高めた場合、中国は関税では報復に出ることは不可能ということになります。その際に、中国がどのような措置を講じるのか?一部には保有している「米国債の売却をちらつかせる」といった見方もありますが、これは実際問題簡単ではありません。保有額が膨大なため、自分で自分の首を絞めることになるからです。その他、どのような方法があるのかわかりませんが、そこで初めて「譲歩」ということになるのでしょうか。トランプ大統領の側近も「大統領の意志を甘く見ないほうがいい」と、警告をしています。個人的には「大規模な貿易戦争にはならない」と予想していましたが、どうやら、その予想ははずれ、行くところまで行くような雰囲気になっています。

今週のドル円は重要な材料がない上、日本側が夏休みモードに入ることもあり、値動きは少ないと予想されますが、上でも述べた通り、「嵐の前の静けさ」かもしれないため、用心にこしたことはありません。なにしろトランプ大統領が一言ツイートすれば、相場は大きく動く可能性があるわけで、それがいつになるのか予想不可能だからです。

今週の注目材料

  • 8/6(月)
    日 6月景気動向指数
    欧 企業決算 → HSBC
  • 8/7(火)
    豪 RBA、キャッシュターゲット
    中 中国 7月外貨準備高
    独 独6月貿易収支
    独 独6月鉱工業生産
    米 6月消費者信用残高
    米 企業決算 → ディズニー
  • 8/8(水)
    日 7月景気ウオッチャー調査
    日 6月貿易収支
    日 6月国際収支
    中 中国 7月貿易収支
    米 バーキン・リッチモンド連銀総裁講演
    加 カナダ6月建設許可件数
  • 8/9(木)
    中 中国 7月消費者物価指数
    中 中国 7月生産者物価指数
    欧 ECB月報
    米 新規失業保険申請件数
    米 7月生産者物価指数
    米 日米貿易協議(ワシントン)
    加 カナダ7月住宅着工件数
  • 8/10(金)
    英 英4−6月期GDP(速報値) 
    英 英6月鉱工業生産
    米 7月消費者物価指数
    米 7月財政収支 
  • 8/11(土)
  • 8/12(日)
 
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和

邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算20年以上、為替の世界に携わっている。

・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。

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外為オンラインのシニアアナリスト 
佐藤正和

邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。